トミーさんの井戸掘り勉強塾

[マチャアキJAPAN、2011ネパール、2012ザンジバル、2015カンボジア][2013/Dash島]テレビ出演

井戸掘りの 「イドセン」

井戸掘り30年、個人職人の井戸屋さんです。 時代と共に井戸掘りの機械は随分変わりました。 小さな機械で井戸を掘る昔ながらの井戸屋はほとんど姿を消しました。 このブログより、井戸掘りの理屈を皆さんに提供していきたいと思います。 「自分で井戸が掘りたい」「井戸について知りたい」など、井戸についてご質問のメッセージを頂ければ詳しくお答えいたします。 個人職人の井戸屋さん「イドセン」http://www.idosen.sakura.ne.jp/idosen/

2015井戸掘り講習会(勉強会)お知らせ

2015年08月08日 | 日記
講習会を実施して欲しいとのコメントをいただきました。

実は、2年ほど前から井戸掘りの講習会を行って欲しいとの要望を受け

参加者の募集をしました。

参加希望のメッセージを15人ほどの方からいただきましたが、

関東から九州の方などバラつきがあり、各地域で行うとした場合、

3~4人の人数で行わなければならない状態です。

この人数では地元なら良いのですが、遠方の場合、私も交通費や宿泊費が大きくなり、

正直、自腹を切ってまでやれないので、やはりある程度の会費を頂かなくてはなりません。

その場合、あまりにも少人数だと1人当たりの負担が大きくなってしまうので、

ある程度の人数が集まれば行っても良いと考えています。

あまり多く集まっても皆さんの疑問や質問に詳しい説明ができなくなることも生じますので、

1会場で10人くらいがベストではないかと思います。

とりあえず、東京、名古屋、広島くらいで行えば範囲的に良いかなと思っています。

九州地域の方も何人かいますので、人が集まれば福岡でも行いたいですね。

講習会と言っても、初歩的な地下水の流れ、帯水層、地形的な分野

そして、井戸を掘るにあたっての工法や理屈などなど、

井戸に関してまったく素人の方を対象に行う内容でやりたいと思います。

講習会というより勉強会と思ってください。

やるからには、みなさんに納得のいく勉強会にしたいと思っています。

と言うことで、参加希望の申し込み締切を10月末日とし、

今年の11月末から12月上旬に行うことを前提で募集したいと思います。

参加希望の方は、コメントではなく、メッセージの欄からメールしてください。

必ず、住所、氏名、電話番号を書いてくださいね。

以前にメッセージを頂いた方は、こちらにメールを控えていますので、

勉強会が決まり次第、こちらから参加の有無の確認メールを送ります。

なかなかブログからの呼びかけは難しいですが、

皆さんからのメッセージお待ちしています。



知っておきたい井戸工事業者の見分け方

2015年08月07日 | 日記
ネット社会になり、パソコンやスマホから何でも探すことができる時代になりました

最近では、お年寄りの方も簡単に検索できるようになりましたね。

今回は、井戸掘りの依頼をする場合に知っておきたい井戸業者の選び方をお話します。

みなさんが井戸を掘りたいと思ったとき、何を一番心配しますか?

たぶん工事金額だと思います。

安くて良い水の出る井戸ができるのが一番の理想ですよね。

そして、信頼のおける井戸業者にやってもらうのがイイですね。

そこで私からみなさんにどんな業者に依頼するべきか?

本当に良い業者であるかどうかを見分けるヒントをお伝えします。


みなさんがネットで井戸掘り業者を検索する場合、何を基準に選びますか?

歴史と実績のある井戸業者ですか?

何が何でも格安に工事をする業者ですか?

後々の不具合にもすぐに対応してくれる業者ですか?

選び方には、人それぞれ考え方は違うと思いますが、

ここに書く私のお話を最後まで読んで頂ければ、何かのヒントになると思います。


では、お話します。


私は30年以上、地質調査と井戸の仕事をしてきました。

地質調査とは、地層だけではなく地下水や汚染など、地下のあらゆる分野の調査をします。

全国にある井戸業者さんは、ほとんどが井戸掘り一筋ではなく地質調査業もしています。

もちろん、井戸掘り一筋という方もいますが、割合的には地質調査併用が多数です。

電話やメールで問合せをした時に、どこの地域で何の目的のために井戸を掘るのか?

飲用水にしたい、庭の散水に使いたい、トイレやお風呂に使いたい、など、

いろんな要望に、すぐに説明や回答ができない井戸業者は禁物です。

井戸業者は、住所を聞かされれば、水が出る地域かどうかは即答で判断してくれます。

即答ということはどういう意味かというと、

その地域はこういった地質が分布されており、水が出にくいとか、

水は出るが鉄分などが含まれて、出ている時は透明でもしばらくすると黄ばむとか、

いろんな質問に即答で応えることが出来て当たり前なのです。

もちろん、掘ってみないと何とも言えないという場合もありますが、

質問に対して,長年の経験と実績により的確な返事が出来るわけです。

あの東北震災以降、防災用の井戸を考える人も増えていますが

それに目をつけた井戸の理屈もわかってない者が井戸業者として名乗っているのも現実です

また、「優良な井戸業者をご紹介します」なんていう斡旋業者は要注意です。

一概には言えませんが、本当に優良な井戸業者は仲介斡旋業に登録なんかしません。

私の知っている数々の井戸業者は、そんな斡旋業者の力は借りません。

なぜなら、井戸を知っている者が井戸の理屈も知らない者に頼りますか?

時々、私のところにも連絡が入りますよ。

「我社は各分野の優良な業者をのみを集め、総合的になんとかかんとか???」

つまり、あんたんとこの仕事量が増えるよ。ってことが言いたいようです。

はっきり言って、仲介手数料で儲けるわけですよね。

仲介料が発生して、なんで格安な井戸掘りが出来るの?

その優良な井戸業者の単価を下げて井戸掘りをさせるの?

自信ある井戸業者はそんなことしてまで仕事しようとは思いませんね。

井戸業者とは、自社で井戸掘り機を所有し、自分達で井戸工事をします。

小さな貸事務所やアパートの一室に電話機を並べて、いかにも井戸の総合業者のように

お客さんの依頼を受け、業者に丸投げして仲介手数料を取る

そう言ったやり方も今風なのかもしてませんが、

私の知っている限りでは、新しい業者が増えたと思えばいつの間にか消えていく

まるで幽霊のような業者も結構ありあるように思います。

私は、自分のやった井戸工事に対して永年保証しています。

永年保証でやっていけるの?って思うかもしれませんが、

井戸って、そんな簡単に水が出なくなるという事は起こりませんよ。

だから永年保証でもやっていけるんです。

もちろん、今まで工事したお客さんから不具合の電話がかかってきますよ、

でも、それはほとんどが故障や不具合ではなく、

冬の間しばらく使用しなかったらポンプが動かないとか、

ポンプは動いてるけど水が出ないとかです。

鉄分でインペラーが固着したとか、何らかの原因で呼び水が落ちたとか、

そんな内容のものが多いです。

ほとんど、電話で説明してお客さん自身で解決できてしまうものですね。

まあ、そんなわけで、井戸業者の見分け方のヒントがつかめましたかね?

見出し立派なホームページ=良い業者では無いように思います。

水が出なかったら無料という業者にも、何が無料なのか訪ねましょう。

私が井戸掘りに行ったお客さんは、水が出なければ無料と言われ

実際に工事をしたら水が出ず、掘削費は無料だが交通費と消耗費で15万円支払ったそうです

その後、どうしても井戸水が欲しいと思い、私に連絡が有り掘ったのですが、

6mに地下水位があり、10mの掘削で井戸を完成させました。

無料と言った業者は12m掘ったけど水が出ませんでしたと言ったそうです。

いったいどういう事なのでしょうね?

私のやった仕事でも水が出ない場合があります。

深く掘れば絶対に井戸水は出ます。

しかし、これ以上掘れば予算がかさむ事によりお客さんが断念します。

あらかじめ、このような事が予測される地域では試験掘り費のみかかりますと

納得して頂いてから工事を行っていますので「水が出なければタダ」と言う言い方はしません

見出しには「タダ」とか「無料」と大きく書いてあって

但し書きに小さく「ただし、交通費や資材の消耗費、人件費は別途・・・?」など、

はっきり言って意味不明な紛らわしい言葉にも思えますね。

タダ!って言ったら、1円もいらない!と思いたいです。

まあ、いろいろ書きましたが、井戸掘り業者は以外にたくさんあります。

自分の納得いく業者さんを選んでくださいね。

もう一つ付け加えておきますが、

私もお客さんの気持ちになって井戸工事をしてはいるんですが、

それでもお客さんに「とんでもない井戸屋だ!」と、思われることもあります。

きちんと説明はするんですが、井戸というものの認識の違いがあるようです。

正直、無茶を後々言ってきそうなお客さんは「たぶん水が出ないと思いますよ」って、

うまいこと言ってお断りしてることもあります・・・笑

長々と書きましたが、答えは1つです。

井戸は一度掘ったら何十年と使うものです。

自社で掘削機を所有し、長い歴史と実績のある業者。

この先、何十年と姿かたちのある業者さんに依頼しましょう。

そして、井戸工事完了後の保証のある業者に依頼するのがベストです。

湧いて消える泡のような見掛け倒しの業者は避けたほうがいいですね。

安心とか信頼という言葉はアピールするものではなく、

長年の実績によって自然に築きあがっていくのです。


では、(o・・o)/


思いがけない井戸ポンプの故障

2015年06月04日 | 日記
実際には井戸ポンプの故障ではないのですが、

井戸水が出ないという問い合わせの連絡がありました。

ポンプのモーターは回り、水を組み上げているはずなのですが

蛇口からちょろちょろとしか水が出ません。

ポンプが原因ではなく、配管が藻や鉄分によって詰まったのでは?

蛇口を外してみると、蛇口の付け根あたりにゴミが詰まっていました。

なんでゴミが???

ゴミを取り除いたら、水は勢いよく出ました。

これで原因が分かり修理完了と思ったのですが、今度はポンプが止まりません。

蛇口を閉めてもポンプが自動停止しないのです。

圧力センサーにもゴミが付着したのかな?と、センサーを外しました。

あ!やっぱり何かが引っかかってる。

圧力センサーのフロート部分に引っかかってた物とは・・・

ぎぇ~~!なんだコレ?



ゴミかと思ってよく見たら、カエルのミイラだ~((((;゜Д゜))))

掘り井戸に蓋はかぶせてあったけど、どこかの隙間からカエルが井戸に落ち

餌もなく、餓死したカエルがポンプに吸い込まれたようです。

吸い込みパイプの先端に網もなく、ストレートな状態だったのが原因です。

しかし、井戸屋の私ですら初めて見る光景でした、

不思議に思うのは、カエルが吸い込まれるというのは理解できますが、

ギヤー状のインペラを通過するときにカエルは粉砕されると思うのですが

写真のような状態で通過するんですね。

思わぬ原因にビックリしました

マチャアキJAPAN10 カンボジア井戸掘りを終えて2015

2015年05月17日 | 日記


マチャアキJAPAN10 カンボジアの井戸掘りが放送されました

今年は例年に比べ放送時期が2ヶ月ほど遅かったですね

撮影は1月末から3月初旬の約40日でした。

マチャアキJAPANも記念すべき第10弾となりました

その中でも井戸掘りは毎回の作業であり、

井戸掘り支援番組と言っても過言ではない番組になっていますね。

いつしか私も3度目と井戸掘り職人(仕事人)では最多出場となりました

さて、今回のカンボジアでのテレビで見れなかった部分をお話したいと思います。



みなさんは、アフリカの村とカンボジアの村ではどちらが大変な生活だと思いますか?

多分、アフリカの方が貧しい生活だと思う人が多いのではと思います。

しかし、私の目にはアフリカ以上に今回のカンボジアの村の生活の方が大変だと思いました。

水道、ガス、電気、そして道路も舗装されてない村の生活は想像できないほど大変です

アフリカであろうがカンボジアであろうが、貧困な暮らしには差がありません

そんな村に日本から我々が井戸を掘りに来たという出来事は、

村人たちにとって夢のような事だったのだろうと私は思いました。

リーダーを務めてくれた村人「ティ君」が言いました

「遠くの村に外国人が掘ったという井戸を見たことがある」

「その井戸からは綺麗で冷たいおいしい水が出ていた」

「自分たちの村にもこんな井戸があったらどんなに嬉しいことだろう」

「僕たちは、井戸の掘り方を見たこともやったこともない」

「だから、井戸ってどう作るのか全くわからないのです」

「先生、この村には綺麗な水が必要です。子供たちのためにも井戸掘りを教えてください」

「僕たちは、お金は無いけど手伝う時間ならいくらでもあります」

これにより、強い意気込みを見せた14人の村人が井戸掘りに協力してくれました。



作業状況はテレビで放送された内容ですが、

作業中の進行状況やトラブルをご報告するよりも、彼らの熱意を報告します。

村人は20代の若者が中心でした。

カンボジアはポルポト政権時代に多くの罪もない人が殺されました。

だから、ポルポト政権崩壊後に生まれた人が多いのです。

貧しい村人は、1日5ドル~10ドルで大きな農家のところに働きに行きます。

でも、それは田植えの時期と収穫の時期だけであり、年間2ヶ月ほどしか働けません

仕事のない時期は、家の庭にある小さな畑で採れる作物で食いつないでいます。

そんな彼らから、井戸掘りを手伝うための報酬や見返りを要求された事は1度もありません

むしろ、過酷な井戸掘り作業でズボンが破れたりすると、

遠くの町の市場で、1枚1ドルで売られているGパンの古着を買いに行くのです

彼らにとって、1ドルのお金は生活するべき非常に貴重な金額です

そんな彼らの前向きな姿勢に私自身涙が溢れてきました。



柔らかく崩れる地層、堀鉄管を跳ね返し刃先を砕く猛烈に硬い岩盤

鉄管が食いつかれるキャラメルのように粘性の強い層など

極端に地層が変わり、我々は本当に苦しめられました。

ここで思ったことは、カンボジアの村人の働き方ですが、

彼らは自分たちから休憩することはありません。

私が、ストップと号令をかけるまで延々とロープを引き続けます。

まるで、人力ではなくエンジンが動いているのではないかと思うくらいでした。

しかし、硬い岩盤は1日で50cmしか掘れない日もありました。

彼らの腕は悲鳴を上げ、骨にまで痛みが出てきてるはず。

私の頭の中では、これ以上彼らに作業を続けさせて良いのか?

続けるべきか、断念して機械ボーリングで業者に依頼するべきか?

掘り進めれないことはないが、人力の限界ではないのかと・・・

そんな私の心中に気づいたのか、リーダーのティ君が私に言いました

「僕たちは生まれた時から綺麗な水を知らない」

「生まれてくる子供に綺麗な水を飲ませたい」

「先生、僕たちのことは心配しないでください。まだまだ頑張れます」

その言葉に私も決心し、70kgという増量した重い堀鉄管を作りました。

連日の作業に彼らの腕は悲鳴をあげていたことだろう

その熱意と団結が綺麗な水を捕らえる事に成功しました



深さ30メートル、偶然にも私の予想と一致した深さで井戸が完成しました

彼らは、今まで見たこともない井戸掘りにチャレンジし、

自分たちの努力で綺麗な水を手にしたのです。



譲渡式には多くの村人や子供が集まりました

水が出た瞬間の歓喜は、お金では買えない喜びや笑顔です

本当に嬉しかったよ。

譲渡式が終わった時点で、私はすぐに帰国の準備をしなければなりませんでした

娘の結婚式も、もう数日後に控えていたのです。

慌ただしく帰国準備も完了した時点で

作業を手伝ってくれた村人と家族を我々の生活拠点のテント村に集まってもらい

村人たちに感謝とお別れのバーベキューパーティーを行いました。

そして、最後に私から作業を手伝ってくれた皆さんにささやかではありますが

お礼として蚊帳(かや)とタオルケットをプレゼントさせていただきました。



つかの間のパーティーも終え、お世話になったテント村を去る時

いつしか心の通う友情と絆で結ばれた村人たちが

「先生!先生!」と私にしがみつき、泣いている者もいました

後ろ髪を引かれる思いを振り切り、動き始める車を取り囲む村人たち

私は、きっと、またこの村人たちに会いに来ると心に誓いました。

ありがとう、カンボジアの皆さん。

そして、マチャアキJAPANスタッフの皆さんありがとうございました。

この番組がいつまでも続くことを願い、私の報告とさせていただきます。

マチャアキJAPAN 10 2015

2015年04月13日 | 日記

春の特番放送「マチャアキJAPAN」の放送について

「今年は放送されないんですか?」と、

なぜか、そんな問い合わせのメッセージが私に届きます

確かに、私は番組で2度井戸掘りをしていますが、

そんなこと、私に聞かれてもわかりません。

と、言いたいのですが・・・

じゃ~ん!!!

はいはい、今年もちゃんと放送されますよ。

いつもは、3月下旬から4月上旬に放送されますが、

今年は、5月17日(日曜日)午後6時57分から8時54分

テレビ朝日系列で放送されます。

さて、今年は記念すべき第10弾、

どこの国で、どんな職人がSOSに応えるのでしょうか?

ありゃ?

なんで私がそんなこと知ってるの???(笑)

そりゃ~何と言っても大変だったからね。

え!誰が? え!何が? (^_^;)

まあまあ、とにかく楽しみにしてくださいね(^_-)-☆

https://www.youtube.com/watch?v=TZPKdXnYGWg