ある退職教師のつれづれなるままに

38年間の教職26.3.31退職
4月1日再任用。自分の目でみたこと感じた事など
つれづれなるままに記します。

2022-37 戦争は女の顔をしていない

2022年04月12日 | 日記
先週、NHKのアサイチで紹介されていた1冊。
「戦争は女の顔をしていない」という本だった。
その原作者は2015年度、ノーベル文学賞作家である。
ベラルーシ出身のスヴェートラーサ・アレクセーヴィッチという女性だ。
以前から知っていたのだが今回、紹介をきっかけに500頁をついに読破した。
彼女は1948年、母の故郷ウクライナで生まれ、父の故郷ベラルーシで育った。

本の内容は女性から捉えた戦争という視点だ。
ソ連では2次大戦で100万人の女性が従軍女性兵士として出兵。
その体験記を500人を超える人達から聞き取り取材したものをまとめたドキュメントである。
英雄はいない。市民の普通の女性が戦場で戦う様がリアルに描かれているのだった。
だからこそ説得力があり、戦場の異常さが伝わってくるのだった。
戦場では女性用の服や下着は調達できず、
ぶかぶかの服をきて男性用の下着をつけざるをえなかったとか・・とにかく生々しい。
それで無事帰国すれば男性は英雄、女性は兵役を隠さないと結婚に支障が・・
矛盾が見えてくるのだ。ソ連の体制の内情まで見えてくる。
ただ、今のウクライナの戦争で破壊されている実情が
恐ろしいくらいこの本を読むと当然のごとく想像出来るのだ。
国を相手にリアルに書かれているために
彼女は国を故郷をおわれている身でもある。500頁から成り立つ
女性の戦場を捉えた戦争、今までにない本であることは間違いない。
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