ある退職教師のつれづれなるままに

38年間の教職26.3.31退職
4月1日再任用。自分の目でみたこと感じた事など
つれづれなるままに記します。

2023-33 最後の伝令 菊谷栄物語

2023年02月14日 | 日記
釜石出身の小山さん29歳、戦後初、奨励会未経験のアマが将棋プロ編入試験合格。
5番勝負、4局目にして勝利。4月からプロの棋士。
私も学童で子ども達と将棋を打っている中で守りのいろいろな型を覚え面白さを知ったのだった。
3年生位まではどうにか、高学年の将棋好きな子には歯が立たなかった。
プロは何十手先、いや何百手先を読むのだろうか。とにかくおめでとうございます。

昨日の演劇鑑賞会は今まで最も良かった演劇の1つだった。
劇団扉残座、演出、横内謙介、キャスト総勢20名。
時は1937年、昭和12年 日中戦争に出兵することになった菊谷栄の物語である。
菊谷栄は津軽出身。
昭和初期、あのエノケンと組み、浅草で人気絶頂を誇ったレビュー作家である。
エノケンのダイナ、エノケンの洒落男、私の青空など明るくにぎやかな音楽とともに
華やかなレビューシーン。
浅草の仲間の誰にも別れを告げず、通知がきて、故郷の青森に戻る菊谷栄。
反転して故郷で親族、や地域の人達となどと満州へ出征直前での一夜。
そこに昭和初期の地方の貧困の中の身売りされ逃げていた劇団員マツリが伝令となり、
レビュー作家の元へみんなの手紙を届けにきたのだった。
伍長のなった菊谷と部下の5人の若者たちが翌日の出征し軍用列車で広島へ出発することになる。
その軍用列車は品川で一時停車することを知り
マツリは今度はその伝令を浅草の仲間に知らせる。
その知らせを受け取ったエノケンたちが取った行動は。・・
ショーを見にきた観客にこの事を打ち明け、見送りにいってくるまで待ってくれと頼み込む。
そして観客は・・その頼みに快く「行ってこい」と送り出してくれるのだった。
「俺たちはまっているから」と。
感動的なラストシーンだった。
品川駅の再会と別れ。
菊谷栄はその後、二度と帰る事はできなかった。劇作家として才能あふれた菊谷栄。
35歳。もし生きて戻っていたら、エノケンとどのようなレビューをつくっていただろう。



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