高橋靖子の「千駄ヶ谷スタイリスト日記」

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11月22日 犬がいると

2004-11-26 | Weblog
相変わらずロケの前日は眠れず、朝5時ぐらいからガタガタして、ワゴンタクシーに荷物を満載し、7時出発。ロケ日和でうれしい。
今日は都内のある商店街でのロケだ。
何処でもいえることだけど、昔栄えた商店街は刻々と寂れつつある。店主も、若い人たちはほとんどいなくて、50代、60代、なかには70代も。
まだ閉まっている八百屋さんの前にはダンボールが積まれ、白菜の外側の葉っぱが山ほど入ったゴミ袋が打ち捨てられている。 いちばん栄養がある部分だわ、あとでもらおう。
9時前、店を開けたゴマシオ頭のおじさんに
「犬に食べさせるんだけど、いただいていいですか?」と聞く。「いいよ、よくウサギに食べさせるってもっていく人がいるけど、 犬っていうのはめずらしいね」
そう、うちのココはこの頃、ゆでた野菜とおからにドッグフードをぱらぱらっと混ぜたのを食べている。(ダイエットです)
こうして仕事が忙しくならないうちに、ちゃっかり犬の食料をゲットしてしまった。

それから夕方まで、寝不足を感じるまもなく撮影が進む。
帰りのワゴンタクシーの中で、もうひとつの撮影現場(湘南)のプロデューサーに電話する。
実は今日は撮影がふたつ重なっていて、そちらにはアシスタントの悠子ちゃんが行っている。私の場合、こういうことはめったにない。今日は例外。若いプロデューサーは、イキイキした声で「やっこさん、ばっちりですよ」といってくれた。
とたんに私は安心してぐったりとした。

今日、ココは「モントゥトゥ」でシャンプーをしていた。
パーソナリティの坂上みきさんと私は一匹の犬を二人で飼っている。
チーカ(小さいお母さん。私はデーカではない、念のため)が東京FMに入る前につれて行き、夕方、建築家の私の弟がお迎えに行った。
お迎えがいつもの私じゃないので、ココは困惑。
弟が「おうちだよ、お庭だよ」というと、納得して千駄ヶ谷小学校の前から、家に向かって歩き始めたという。いとしい生きものは、今日も新しい事態を学んだ。
撮影の休憩の時など、犬を飼っているもの同士で話が盛り上がる。飼ってない人が聞いたら、なんてくだらない!と思うようなことに安心して 熱中するのだ。今日もそうだった。