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Re=response=応答、感応=物事に触れて心が動くこと。小田和正さんの大好きな曲からいただきました。

第27話 「落城の母娘」

2006-07-13 | 功名が辻

27話の感想upが、こ~んなにもズレ込んでしまうとは・・。
でも、全49話書き続けるつもりなので(宣言してしまっていいのか!?)、
今さらながら、めげずに!

秀吉周辺の顔ぶれが、一気に変わった。
「秀吉チルドレン」の登場。
NHK情報誌<ステラ>に連載中の「童門冬ニのメディア瓦版」最新号で、
秀吉子飼いの部下、いわゆる「七本槍」および石田三成、のことを、
当世風に作家の童門さんが命名。 なるほどわかりやすい。
「七本槍」のうち、加藤清正と福島正則の2人しかわからなかったけれど、
若くて血気盛んな小姓ども、という雰囲気はそれぞれにばっちり。
同じく若いが、恐ろしく冷静で才気に満ちた三成も、
中村橋之助さんが好演。
彼らをあたらしい軸として、
いよいよ秀吉の時代が動き出そうとしている。

一方われらが殿、一豊さまは、童門さんによれば
「あてがいぶち(上から与えられた)」の部下、であるらしい。
元気のいい子飼いの部下に比べ、
才気に劣り、槍働きしかできぬあてがいぶちの部下。
秀吉が、子飼いの「秀吉チルドレン」を重用し始める傍ら、
その秀吉に「一豊、おったのか」などと言われ、
格下の三成にまで鼻で笑われる。
さすがの殿も「気に食わぬ」「槍の腕なら、まだ負けぬわ」などと、
珍しく露骨に敵対視。

しかし、それでいて今話の殿。
ことあるごとに、びっくり~、びっくり~の表情(笑)
秀吉や官兵衛に劣らぬ知略謀略を次々に進言する三成に、
その考え、及びもつかぬ殿は毎度(え?)(は?)
「一豊、おったのか」と言われるほど眼中になかったのに、
お市さま救出となると
「一豊~~!」とまたもや無理難題を押しつけられ(えーーーーっ!)
そのお市さまを救い出せず、罵られ足蹴にされるほどに怒った秀吉が
茶々のひとことに「ははーーーっ」と平伏するのを見て(はーーー?)
秀吉とその周辺に、まったくついていけていない感じの殿。

今話注目のもうひとりは、市の娘、茶々(のちの淀)。
永作博美ちゃんが、期待通りのものすごくいい感じ。
母と柴田の家を滅ぼし、織田の天下をまさに乗っ取ろうとする秀吉に対し、
あからさまに嫌悪感と復讐心をのぞかせる。
そして、市が懇ろにしていた千代を呼びつけ、
「われは筑前の野望を打ち砕く。千代、手を貸せ。」
千代が遠まわしに断ろうとすると
「そちは説教するつもりか。もうよい、下がれ。」
母上にそっくり。市からも、今回は殿にキツーいひとことが。
「(娘らを)連れ出せぬのなら、失せよ!」
さすが、織田家の、市の血を引く姫さま。鼻っ柱の強さは天下一品。
これからの茶々が、楽しみである。
ちなみに、この茶々の妹である小督(おごう)が、のちに三代将軍家光を産む
わけなので、織田家の血筋はなかなかしぶといのである。

秀吉の天下となれば安泰と思われた一豊と千代には、
新世代の社会のなかで、思わぬ混迷を極めそうである。
次回は、また殿が・・・。

吉兵衛は、雲の上から殿をどのように見るだろうか。