最近よく思うことがあります。
なかなかここに書くことができなかったのですが、
今日はちょっと時間があるので、書いてみようかな~と。
思うように書ききれるかな?
最近のテレビドラマって、人気漫画や小説を原作に採ることが
ほんとに多いですね。
映画もしかり。人気ドラマの延長だったり、作り変えだったり、
人気小説やノン・フィクションの映像化だったりするものが、少なくない。
舞台は、比較的オリジナルが多いけれど、
原作小説があり、ドラマなり映画なりがあって、さらに舞台化するものも
いくつか現れています。
それらの作品を一概に否定するわけではないし、
今に始まったことではないけれど、
それが顕著な最近の傾向ってどうよ、って思います。
テレビドラマ、映画、舞台。
本来それぞれに独特の持ち味というものがあって、
それらを最大限活かせる作品というのがあって然るべきだし、
お互い他のフィールドでは為しえないことがある。
そのフィールドの制作者は、それらを追求すべきだと思うんですよ。
理想を言えば、やはりそのフィールドの魅力・実力を知り尽くした人たちによる
オリジナルな企画・脚本に基づく作品。
原作を小説なり漫画なりに求めるのなら、
なぜ敢えてそのフィールドで勝負するのか、
そのフィールドで何を見せたいのかを明確にするべきです。
わたしは、そういう作品こそ観たいと思うし、見応えもあるだろうと
思います。
たとえばテレビドラマ、特に連続ドラマであれば、
何が魅力で、観る側として何を望むでしょうか。
あくまでわたしの思うところですが・・
少なくとも45分×10回前後の時間をかけられるわけだから、
ひとつのストーリーを深く掘り下げるか、多面的に繰り広げれば、
奥行きや広がりのあるドラマ展開を期待できる。
そして、1話ごとにある程度成立させたうえで、次に繋ぐ必要もあるから、
1話ごとのメリハリ、全体としてのメリハリを同時に楽しめる。
あとは、その時節のトレンド、旬な役者を豊富に採り入れることで、
時代や文化を楽しんだり、新しく創っていく力みたいなものもあると思います。
では映画の場合は。
圧倒的にスケールの大きさと映像美だと思います。
限られた空間と時間のなかで濃密な集中も期待できる。
多くの場合ドラマに比べたら、
時間、お金、労力等において制作に掛けられる度合が高いと思うので、
制作者の理想を追求できる地力はあると言っていい。
スケール感を求められる作品、映像や音楽の美しさを大切にしたい作品、
あるいは強烈な個性や、制作者のメッセージを打ち出したい作品などは、
ぜひ映画で観たいと思います。
原作を小説などに求めるなら、そういった性格の作品を選ばないと、
原作そのものの魅力をも見失いかねないと思います。
舞台の場合。
最近は舞台を観る機会が増えましたが、難しいです。
舞台の醍醐味は、生で感じる役者さんの熱みたいなものとか、
その場で繰り広げられる舞台美術・演出の面白さとか、
限られた台詞や音だけから想像力を駆使して観たり感じたりする楽しみとか。
だからどういう作品が舞台にふさわしいかと言われると、
ドラマや映画のように具体的にうまく示せないのですが、
明らかに、ドラマや映画で扱う作品とは一線を画すものじゃないかなと
思います。
ドラマや映画でできる作品を扱うのであれば、
それこそ、わざわざ舞台に上げる狙いを持たないと
全く面白みのないものになってしまう、
それは間違いないと思います。
原作があるなしに関わらず、
ひとつの作品を次々とドラマ化し、映画化し、舞台化すること。
興行的には手っ取り早く儲かるのかもしれませんけど、
作る側はそればかりに流れてはいけないと思うし、
観る側も時に厳しい目を持って評価しないと、
ドラマも映画も舞台も、その性格を失って面白みのないものに
なってしまうだろうし、
そんなことを繰り返していれば、
それぞれの世界でモノを創る力が育たなくなってしまうと思います。
ずいぶん堅苦しいことを書きました(笑)
でもなんとか書けてすっきりしました。
ドラマでも映画でも舞台でも、
これからもいっぱいいいものを観たいですからね。
その世界で必死に生きているひともいることだし!