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Re=response=応答、感応=物事に触れて心が動くこと。小田和正さんの大好きな曲からいただきました。

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 観劇記(追記) ※ネタバレあり

2008-04-09 | 観る、聴く

なんとか最後までたどり着きました。
殿のお世話をしながら空いた時間に、思いつくまま書き足していったので、
すっかり収拾がつかなくなってしまいました(汗)
不思議なもので、今でも次々いろんなことが思い出されます。

観劇記の流れ上、書く場を逸したことや、書き忘れたこと、
全体を振り返って思うことを、最後に書いておこうと思います。

紘未=西山繭子さん。
すでに女優さんとしてキャリアのある人ではありますが、
まだ色のついていない感じなのがよかったですね。
劇団員と一緒に舞台にいても、ほとんど違和感を感じることがなかったです。

ただそれだけに、
やっぱりこのヒロイン役を劇団員のなかから出せないところが、
今のキャラメルの残念なところかなあと思いました。
西山さんがいけないわけでは全然ないけど、
西山さんでなくては、あるいは客演でなくては、
という役ではもともとないと思うので。
里志が上川さんだから、こういうことになったのだろうけど。
上川さんでなければ、劇団員同士で見せられない芝居ではないと思う。
上川さんが、やっぱり特別な雰囲気を持っているんだなあと、
つくづく思ってしまう。それも当然だし、しかたのないことだけど。
(観る側として)劇団のなかでどうしてもそれを感じてしまうに、
なんとなく複雑な気もちが残りました。
ずっとこれからもキャラメルボックスでお芝居をしてほしいから。

その上川さん。
あらためて書くこともないかと思いつつ、やっぱりあと少しだけ(笑)
いろんな意味で、さすがだなあと思いました。

まず、このお芝居のなかでひとつのピースとして、
特別大きくもなく、かみ合わせが悪いでもなく、ましてや浮き上がってもない、
ほかのピースとまったく同じようにそこに在ったということ、
しいていえば、絵のど真ん中にあってみんなを繋いでいたということ、
それが、とてもとても嬉しかったです。
『太陽まであと一歩』は、脚本自体「??」役としても「??」
『TRUTH2005』のときは、鏡吾がとにかく大きく見えすぎて、
このひとはもう劇団に戻れないんじゃないのかな・・なんて思ってしまったから。

また、武田鉄矢さんの言じゃないけど、
「触れることにさかんに挑戦」していましたね(笑)
キスをしたり、思わず抱きしめたり、おでこをくっつけたり・・。
心から愛し合っているふたりだから、それがとても自然ですよね。
キャラメルボックスのお芝居って、男女の関係にしろ親子の関係にしろ、
自然にふれあう、ふれあわずにいられないというシーンを、
まさか避けてはいないだろうけど、なんとなくあまり観てない気がします。
それってなんだかどこか嘘っぽい(笑)
これから劇団のなかでも、触れあわずにいられない気もちを
みんながもっと自然に大切にして演じられたらいいなと思いました。

そして上川さん、生で観るとほんとに伝わるものが大きいですね!
これはもうなんと表現していいのかわからないのだけど・・
それに「ご贔屓さんだから」といわれればそれまでなんだけど・・
2時間半、それはそれは心が忙しく動きました。感じすぎて疲れました(笑)
3年ぶりに上川さんの舞台を観て、
何よりもさすがだと思ったのは、やっぱりこういうところですね。
めちゃめちゃかっこよかったのは・・もう言うまでもありません(爆)

キャラメルボックスとして。
上川さんの舞台復帰作、3年ぶりの里帰りということで、
否が応でも注目の的となり、劇団としてもたしかに力の入る作品だろうと
期待と不安入り混じりで待っていたけれども、
開けてみれば、脚本、演出、音楽、キャスティング、そして演技、
すべての面で本来の良い持ち味を出し合え、それが相乗効果を上げて
予想以上にすばらしい作品が出来上がっていました。
力みや意気込みの空まわりは、ほとんど感じませんでした。
素直に「やったね!すごいな!」と思いました。

『SKIP』『雨と夢のあとに』『トリツカレ男』そして今回の作品。
最近劇団が挑戦をかけた作品は、とても良い出来だったと思います。
上川さんが出ていなくても、大好きな作品たちです。
どれも従来のキャラメルボックスらしさや良いところを保ちつつ、
新しい試みが実に効果的で、その経験がのちにちゃんと活かされている
のも感じています。
若い役者さんたちが着実に育っているのも、だんだん感じられるように
なりました。
劇団として、大切なものは頑ななまでに守り続けながら、
あらたな挑戦を経て進化もし続けていていることに、
キャラメルボックスの底力を見るような気がします。

敢えて心配な面をあげるとしたら、
最近良かったなあと思う作品がすべて、
原作小説が別にあって、成井さんのオリジナルでないこと、かな。
今回の作品は特に、原作にオリジナルやアレンジを加えて、
舞台脚本として面白いものに仕上げる手腕はおみごとだと思うけど、
昔のように完全オリジナルの傑作を久しく見ないのは、残念です。

待ち続けた上川さんの舞台が、
上川さんが出ているから、というだけの理由でなく、
キャラメルボックスの作品として心からいいなあ!!と
思えるものであったこと、
それを、最高の席で存分に楽しめたこと。
何から何まで、最高でした♪♪(大袈裟かなあ~)
心から、すべてのことに感謝したい気もちでいっぱいです。

くどいくらいに書きたいだけ書いたので、これで満足(笑)
こんなのに最後までおつきあいいただいた方、ありがとう♪

28日の大阪大楽が、楽しみです。
東京での2回を、しっかり観てしっかり感じてしっかり考えて、
気もちにもひと区切りつきました。
もう一度観られること、気もち的には、おまけのお祭り気分(笑)
高いところからですが、ラストランをたっぷりと見届けてきます。

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 観劇記(5) ※ネタバレあり

2008-04-08 | 観る、聴く

もたもたしているうちに、東京千秋楽終わっちゃいました。
お疲れさまでした~! 
そしてすぐに関西公演ですね。
ちょっぴりリフレッシュして、またいい舞台をつくってください。

さて・・殿は寝たので、しつこく観劇記続けます(笑)
これ書ききらないと、次へ進めない!歌舞伎座を忘れちゃう~!

二幕、ちょっと息抜き的な遊びのコーナーがとても楽しかったです。
若手の安理ちゃん、安部丈二くん、面白かった!
正直なところ、いつものキャラメルボックスのギャグはちょっと苦手。
でも今回は素直に笑えた~。何が違うのかわかんないけど・・。
上川さんも必用以上に張りきってなくてよしよし(笑)
今回、左藤くんと安部くんが特に良かったなあと思います。
これから、どんどんいい役者に成長してくれるといいなあ。(辞めないでね)

紘未が生まれる。
いちばんいちばん好きなシーンです。
思い出すだけで泣けてきます。
新生児室の紘未を見つめる里志の表情が、忘れられません。
やわらかい照明に、涙がつーっと光っていました。
生まれたばかりの赤ちゃんって、自分の子でなくても、
じっと見ているだけで泣けてきちゃいます。
里志が過去の世界へ飛んできて、もう8年ほど経っている頃だと思う。
8年って・・ほんとに長い!!(うちのおちびでもまだ8年生きてないよ~)
10ヶ月で生まれる赤ちゃんでさえ「やっと会えたね~!」って
たまらなく感動するのに、里志は8年待っていたのだものね・・。はああ。
そのあいだにほんとにいろんなことが起こって、
パソコンに残した紘未を失い、人を傷つけ自らも傷つき、
命がけで守った小さな命。
当然、赤ちゃんの紘未の姿なんて見えないのだけれど、
生まれたての赤ちゃんの匂いやぬくもりまで感じるような、
あたたかいシーンでした。

このとき、とうとう里志は純子さんにすべてを打ち明けます。
そろそろ里志の心も限界だったんじゃないかな、と思いました。
紘未の写真もなくなり、浩二の人生を狂わせ、自らも大怪我を負い、
身も心もずたずた、これまででいちばん苦しかった時期だと思います。
純子さんがいてくれて、信じてくれて、ほんとに良かった。
このさりげないやさしさ、あたたかさが嬉しいです。

紘未が生まれてからのシーンは、ことあるごとに泣けてきちゃうのですが、
初見の昼の部で、驚いて泣けてしまったのが、
馬車道ホテルのレストラン、里志のプロポーズを見守るシーン。
(原作を読んだのに、老年の里志がこのプロポーズのシーンを見ていた
 というくだりを、すっかり忘れていました・・)
お祝いのシャンパンのプレゼントが、里志からだったとは!
わたしは、真帆からだと思ってました(おばかさんね~)
「そうだったんだ!」と思った瞬間、また涙がダーーッ。
若いふたりを見守りながら、老いた里志と純子の交わす静かな会話が、
映画のシーンみたいでした。
「わたしは、生まれてくるのがちょっと早かったわ」
純子の本音の台詞がちょっぴり切ないですが、
彼女は彼女の選んだ道を決して悔いても哀しくも思っていないだろうし、
むしろ里志を支え続けたことに喜びや誇りを感じているでしょう。

紘未に・・。
事故の日までは生きられないことを悟った里志は、
紘未に直接会うことにします。
成井さん、ほんとにありがとう!!
最後に、紘未を里志に会わせてくれて。
あのカメオを、里志の手から紘未の手に渡させてくれて。
原作の終わりかた、あれはあれでわたしはよかったなと思ったのだけど、
この舞台で必死に生き続ける里志を見守り続けていたら、
やっぱりどうしても最後に紘未に直接会わせてあげたかった。
万感の思いにあふれる里志の涙が光るのが見えたけど、
もうそれ以上は細かく見ていられないほど、こちらが涙であふれてしまって、
あとはもうよくわかりません。

ラストシーン。
里志(楠本)に言われた通り、紘未は事故の起きる時間を、
里志や真帆と共に過ごします。
そのとき、純子からの電話。
紘未の無事を自分の目で見届けることなく逝った里志のかわりに、
無事を確認しようとかけてきたのですね。
その気もちに、またまたたまらず泣けてしまいました。(疲れる~)
ここから細かいことは、なぜかあんまり覚えていません、2回観たのに。

純子が消えて(人生が変わって)、母のカメオが消えて、
歴史が変わったことを知る。
39年を、この瞬間のために生き抜こうとした里志の人生が、
このときようやく終わったのだと思います。
歴史が変わった。
里志が39年前の時間に行く必要はなくなり、
妻を救うために39年という時間を生き抜こうとした男の壮絶な歴史も、
風のように消えた。
誰ひとり、そんな男の人生を知るよしもない。
ただ里志と紘未、そして真帆の胸のなかだけに、
深く深く刻まれたひたすらな愛の奇跡。
それだけで・・
消えた里志の歴史は、決して無ではなかったのだと思います。
わたしの心のなかにも、しっかり刻まれました。

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 観劇記(4) ※ネタバレあり

2008-04-07 | 観る、聴く

観劇記がこんな「語りつくし!」みたいにになるとは思わなかったけど(汗)
もう・・勢い!思いつくだけ全部書いちゃう。
実は、観劇後時が経つにつれ、不思議なことに、
いろいろなことが鮮やかに思い出されてきました。
ただただ吸い込まれるように観ていただけだった気がしたけど、
思いのほかしっかりと心に焼き付いていることに驚きます。
そうそう、サウンドトラックCDの力も大きいです、ありがたい。
引き続きだらだら書きなので、さらっと読み流してくださいませ。

二幕。
一幕クライマックスの喧騒と「Spiral Sequence」をバックに、
スリルとスピード感をそのまま引き継いで、
人々が縦横無尽に行き交うなかを、
デイパックひとつを肩にかけた里志が、まっすぐ突き進む。
39年の時の流れを遡るタイムトリップを表現しているように見えます。
これがまた・・・!
夜の部は7列目のど真ん中。
もろ、まーーっすぐ里志が向かって進み出てくるんですよ、
それも射るような目で。
「きゃ♪」と思った瞬間・・また目を逸らしてしまいました~。
すごすぎて耐えられない(涙)

さて、馬車道ホテルで展開する成井オリジナル、おみごとでした。
キャラメルボックスらしい遊びとサスペンスを織り交ぜつつ、
これまでのキャラメルボックスにない長い長い時間の流れを、
視覚ではなく想像力に訴えて感じさせるという舞台ならではの面白さで、
わたしの心を最後まで引きつけて離さなかった。
このことは、けっして上川さんの力だけではなくて、
キャラメルボックスの底力を観たような気がしました。
それがこの公演でいちばん嬉しかったです。

オリジナルで付け加えられた馬車道ホテルで起きるさまざまな出来事は、
里志が未来から過去に遡ってやってきた、
つまり、そのこと自体がすでに歴史的にひとつの改変であることを、
里志や観客に思い知らせていきます。
未来の里志がそこに存在することが、微妙に歴史の歯車を違えていってしまう。
原作はそのような描きかたをしていないけれど、
その摂理を押し出したのは正解だと思いました。
里志は、39年後の未来を修正するために、
自分という存在が巻き起こす歯車の食い違いから、
39年間の紘未の過去を、守り続ければならないのです、
そのために里志の恩人たちの未来を変えることになってしまっても!
このことのとてつもない重さや苦しさが、
里志の39年間を、よりリアルなものに見せてくれたと思います。

パソコン。
里志が、39年前の世界に持ち込む荷物に選んだのがパソコン、
というのもとても面白かったですね。
39年分の新聞記事と紘未の写真、里志の生きる糧。
そのパソコンも、まだ生まれる前の紘未の命を救うために、
自らの手で壊すことになりました。(成井さん、どこまで残酷・・)
たまらないですね。

柿沼家のひとびと。
ホテル社長の英太郎。
左藤くんは、ベテラン勢に負けず劣らずの殊勲賞ものだと思いました!
英太郎の話しかたやしぐさに、ユーモアと温かさと哀しさが
程よく練りこまれていて、自然と人となりが感じられました。
老いゆく芝居も、上川さんの里志に全然負けてなかった、味がありました。
英太郎の甥、浩二。
一幕お笑い担当、二幕サスペンス担当(笑)さすがのキャスティングです!
波多野を彷彿とさせましたね、怖いです。
浩二の憤りは、突然現れた里志と、対する自分自身の不甲斐なさの
両方に向けられているのでしょうね。
ところで、もともとの歴史の流れのなかでは、浩二の未来はどうなって
いたのかなあ。
英太郎の娘、純子。
坂口さん、ぴったりの役、すばらしかったです!
こういう愛のかたちも、たしかにあると思います。
彼女も、紘未に似ているのかもしれません。
紘未が、研究に夢をかける里志を愛したように、
純子も、妻を救うことに命をかける里志を愛したのだと思います。
ふたりとも、研究を棄てあるいは妻を忘れ、自分を愛すような里志なら、
愛したりしなかったと思うのです。
ん?紘未、若月、純子・・みんなおんなじタイプ??

ああ、また時間切れ。
またあとで続けます。
(4)は以上っ。(どこまで続く~)

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 観劇記(3) ※ネタバレあり

2008-04-07 | 観る、聴く

1年半ぶりに突然殿が帰国したので大わらわ。
観劇記も途中で止まっちゃって~。
会社に出かけたので今のうち!

好きなシーン、印象的なシーンを中心に、
感じたことや、気になる人物のことを。

まず楽しみにしていたオープニングのダンス。
テーマ曲「CROSS」が流れはじめて登場してきた上川さんの立ち位置、
いきなり真正面! 
「うあ・・かっこいいっ!!」と思った瞬間、
思わず目を逸らしてしまいました・・とても直視できない~(小心者?!)
ああ『SHIROH』のときの後悔、ふたたび。
でも短かったなあ。せっかくだから、もっと観ていたかった~。

里志と真帆。
兄と妹の関係って、昔からすごく憧れがあります。
友だちを見ていても、こういうお芝居や小説などで見ても、
兄の妹に感じる愛おしさ、妹が兄に感じる信頼って、
同性のきょうだいとも姉と弟のそれともどこか違って、なんだか特別。
里志と真帆の兄妹関係も、うらやましいほどいい感じでした。
『ミスタームーンライト』の鹿島くん兄妹を思い出しました。
(なんとなく似たシーンもいくつか)
真帆は、お兄ちゃんがほんとに大好きなんだよね。
のちに紘未からすべてを聞いて、このお芝居のストーリーテラーとなる真帆。
だから、ほとんどすべてのシーンを出ずっぱりで見守る存在。
たぶん賛否両論あるやり方だろうと思いますけどね。

P・フレック。
有能な研究者でもあった里志という男の一面がくっきり見えてきます。
里志にとって「研究が第一」だと設定したところが面白いと思いました。
だからこそ紘未は里志を愛したのだし、里志は紘未を救うに至る。
ストーリーの背骨はここにあるのではないかと思います。

野方、若月、山野辺、佐藤の4人の設定もいいなあ!と思いました。
芝居上多くは語られていなくても、
それぞれのクロノスにかける情熱と里志への思い、よく伝わりました。
彼らって、クロノス・ジョウンターにしろ、スパイラルにしろ、
この人類初のすごい発明を完成させることが第1目的であって、
自分がそれを使ってどうこうというロマンって、あんまり持っていなかった
のではないかな、という気がしました。
そこへ、このクロノスを絶対に完成させて、愛する妻を、それも
39年もの長い年月を生き抜いて助けたいという、切実な思いを
抱えた里志の存在が、一気にクロノスを現実のものとして、
考えさせるようになったのだと思います。
そして一幕のクライマックス、
里志がクロノス・スパイラルに乗り込もうとして騒動になるシーンでは、
思わず涙がこぼれました。
里志を飛ばせたくない気持ち、飛ばせたい気もち。
クロノスにかけてきた情熱と里志への思いが微妙に入り混じって、
それぞれを突き動かしているんですよね。
若月さんはとくに。
彼女は、紘未のように、里志の研究にかける情熱を尊敬していたと思うし、
好きだったのかもしれない。
そんな彼を、命の危険に晒すわけにはいかない、反対するも当然。
でも一方で、そんな彼だからこそ、
自分たちの開発したクロノス・スパイラルを信じて、
すべてを賭けようとするのを止められない、行かせたいと思った。
紘未ならきっとそうする、若月さんに紘未が重なって見えました。

ところでP・フレックでの里志。
ふてくされていたり、プライドをのぞかせたり、興奮したり・・
くるくる変わる表情や様子から、里志がどんな男なのか、
いろいろうかがい知れて楽しいです。
席を立つとき、自分の分だけでなくお隣の分も、椅子をきちんきちんと
収めたり、テーブルの上に無造作に置かれたファイルをまっすぐ
置き直したり・・そんなことに無意識に手を動かしているようなのも、
里志という男の役づくり? それともそこは素の上川さん?(笑)
なんだかよく目についちゃって・・面白かった♪

結婚式。
ポップで明るい音楽に合わせて、
みんながとっても楽しそう!しあわせそう!一緒に踊り出したくなります。
先回の『トリツカレ男』のダンスや仮面祭で、
この<明るさ>が嬉しくてしかたがなかったのを思い出しました。
そこへ花嫁と花婿が登場して、CHU!! く~、妬ける~けどかわいい~!
花嫁の紘未ももちろんきれいだったけど、、
もう、もう、里志のステキなことステキなこと・・きゃっ♪♪♪(言葉なし)
お芝居でなく、どこかのブライダル・ショー(笑)
あっという間にはけて行ってしまったのが残念!
 
「赤ちゃんができた」
原作を読んでいたとき、里志の紘未への惚れこみようとか新婚の甘甘ぶり(笑)に
ちょっとど~よぉ・・だったのだけど、
舞台では、さわやかでちょっとかわいくて、いい感じだったなあ。
里志はいきいきしてて、紘未は落ち着いてて。
いちばんいいなあと思ったのは、真帆の言葉なのだけれど、
里志は子どもが好きというほどではない。
だけど、紘美はすごく子どもを欲しがっていて・・
だから、里志も紘美のために一日も早く授かるといいと思っていた。
紘未が喜ぶのが里志は何よりも嬉しかった、というくだり。
だから・・
紘未が事故に遭ったのを聞いて病院に駆けつけたとき、
医師の、赤ちゃんの命は諦めたほうがいい旨の言葉に、
「紘未が悲しむでしょう?!」
と思わず叫んだ里志が、かわいそうでなりませでした。

その、病院での様子。
里志と医師とのやりとり、下手だったので間近で観ました。
事実を少しずつ飲み込むにつれ、
里志の目は焦点を失い、胸がだんだんに大きく動き、
息づかいが苦しそうになるのを目の当たりにしてしまって、
たまらない気持ちになりました。
「俺のせいだ・・」
仕事を優先して一緒に病院に行ってやらなかったことで、
里志は自分を責めるんですね。・・・成井さん、酷な設定です~(涙)

亡くなった紘未との会話。
ほんとうに大切なものって、なくした時に初めて、
自分の思っていた以上に、その存在や価値が大きくかけがえのないもので
あったことを思い知るものなのかな。
昼の部では、上川さんの声、涙で震えていました。
「でも、ほら、触れないじゃないか」
って、ほんとに切ない台詞ですね・・。

紘未が信じてくれた自分の研究者としての力で、
なんとしてでもクロノス・スパイラルを完成し、
39年の時を生き抜いて、自らの手で紘未を救ってみせる。
この決意は、これまでじっくり描かれてきた里志という男らしい、
研究者としてのプライドと紘未への愛に裏づけられて、
原作よりはるかに切実で力強いものに感じました。 動機づけ、完璧!!

決行の時。
一幕のクライマックスとして、ここにきてやっと、
キャラメルボックスらしいスリルとスピード感溢れる展開に、
最高の緊張と興奮にドキドキしながら舞台を見守りました。
かっこよかったーー!!

また長くなってしまったので、
(4)へつづくっ。

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 観劇記(2)※ネタバレあり

2008-04-05 | 観る、聴く

ゆっくりと夢心地に浸っている場合じゃない非常事態に見舞われたので(笑)
ちょっと焦ってます・・
でもこっちも賞味期限てのがあるので、急ぎ仕上げます。思いつくまま。

初見の感想は、もう「胸がいっぱい!」ただ、そのひとこと。
アンケートを書こうとしても、なんだか言葉が出てこなくて・・
というか、今もまだちょっとそんな感じがあるのだけど、
あれこれ言葉で語りたくないな~ってのがあります。
わたし、観劇はたいていひとりで行くのですが、今回ももちろんひとり。
観劇後、みんなで感想をわ~っと話するのが楽しいときもあるけど、
ほんとは、観劇直後のおしゃべりはちょっと苦手。
今回、ほんとにひとりでよかった。
満杯でとぷんとぷんいってそうな心のなかが、
静かに治まってくるまで、何も考えずにいたかったのです。
この日は日常に帰る必要もないので、
ゆっくりと、舞台の残像と余韻に浸っていようと思いました。
でもね・・
そのままひとりでのお泊りは、ちょっと切なくなりすぎました(笑)
「でも、ほら、触れないじゃないか」
舞台の残像と余韻は、今あの台詞そのもので・・。ちびっと泣きました。
それでも、たまにはいいよね♪ (←センチメンタルに酔ってる)

わたしはきっとあんなふうに愛し愛されるようなことはできないし、
あんなふうに愛したい、愛されたい・・なんていうのもこそばゆい。
原作を一度だけさらっと読んだときそう思ったし、
観終わった今でもそう思います。
でも、里志の力強い愛を、素直に信じることのできた2時間半。
そしてもしかしたら、今わたしがこうして在るのも、
どこかで誰かがわたしの未来を守ってくれているからなのかもしれないとさえ、
思えてきました。
いや・・
たとえ過去は変えられなくても、未来を守れないかもしれないとしても、
今のわたしを見守っていてくれているひとたちはいるわけで、
そしてまたわたしも、見守り続けるひとたちはいるわけで・・
愛は、ただそれだけでいいのだと、今思います。

里志は、なかば強引に過去を変えて紘未を救ったけれども、
里志を取り巻くひとたちはみな、
変えられない過去と見えない未来を抱えて、
それぞれに自分を生き、ひとを思い、健気でした。
誰もが、心からいとおしく思えてなりません。
里志の一途な強い愛のまわりに、
P・フレックのひとたち、馬車道ホテルのひとたち・・
いろんなかたちの愛がちりばめられた物語だったと思います。

今回の作品、梶尾真治さんの同名小説が原作となっていますが、
舞台脚本として、成井さんが実にうまく肉付けしてくれたと、
最大の拍手を送りたいです。

舞台用として話を膨らますため、
一幕では、人物設定や人間関係に少し変更が入り、
二幕では、人物が増え事象も増えましたが、
それで話がわかりにくくなることがなく、
むしろ現実的でより説得力のある展開になったし、
ストーリーにメリハリがついて、
原作にない緊張感に、どきどきしました。

また、人物ひとりひとりの性格づけや動機づけがとても明確なので、
それぞれの言動にすごく納得がいく、というのも、
このストーリをわかりやすく、また感情移入しやすくしているのでは
と思います。

里志はとくに。
原作を読んだ限りでは、これだけの所業を成し遂げるだけの原動力=
愛情や熱意や勇気を持つ、持ち続けられる男に思えなかったです。
でも舞台では、上川さんの持つ雰囲気やお芝居のうまさに頼るだけでなく、
秋沢里志という人物を、一からきちんと描き直されているのに感心しました。
紘未は、里志をひとりの男としてだけでなく、
研究者としての夢も力も信じ続けてくれた。
それが、里志にとってどれだけ生きる力となっていたか、
紘未がどれだけ大切な存在であったかを、
比較的短いエピソードのなかでも、しっかり感じさせてくれました。
そして、その紘未を失うことになった原因のひとつが里志自身だったと、
本人に思わせてしまうのも、その後の大きな原動力に成り得たと思いました。
また、里志が、P・フレックにとって重要な知識や経験を持つ有能な、
超エリート研究員であるとアレンジしてくれたのもいい。
里志は、紘未が信じてくれた研究者としての自らの力によって、自らの手で、
紘未を救い出そうと思いつく。
思いのほかギラギラとして見えた里志の決意は、
紘未のくれた信頼と研究者としての誇りによるものだろうなと感じました。
妹の真帆が、冗談ぽく語っていた、
「理系の人間は、自分の関心のないものにはまったく興味を示さない」とか
「理系の人間は、自分でこうと決めたことは、最後まできちんと
 成し遂げないと気が済まない」
なんていう性格づけも、39年という時間をたったひとつの目的のために
生き続けられるのは、里志の性分でもあることを匂わせているのだと思います。
(「理系の人間は」のくだり、うちの夫が典型的なソレなので、
 ものすご~~くよくわかります。やりかねない、と思うもの・・)
里志という男と彼の原動力、じっくり練ってていねいに描いてくれたこと、
それをきっちり見せてくれた上川さん、とても嬉しかったです。


ああ、、勢いづいたらすっかり語ってしまいました(汗)
こんなにするつもりはなかったのに・・。
仕切りなおします。
つづくっ!

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 観劇記(1) ※ネタバレなし

2008-04-04 | 観る、聴く

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』
4月2日 サンシャイン劇場 14:00 3列センター(やや下手寄り)
                 19:00 7列センター(ど真ん中~♪)

春休み中の平日で、せっかくだからぜひ昼夜2公演観られる日を・・
(バカにならない交通費かけて行くんだもんね~)
と思って選んだこの日は、ちょうどビデオ録りの日。
待ちに待った大切な大切な時間をそのまま、
永久に手元に残しておけると思ったら、超ラッキー♪
つい先日も、あっきーのほんっとに素晴らしかったライヴを、
そのままCDとしてその日のうちに手にできたときの感動といったら・・!
思わぬ最高のお土産です。
偶然続いた幸運に、感謝!

そういえば、収録していたカメラはNHKのものでした。
加藤Pの日記によれば、やはりNHKが収録したそうなので、
後日放送があるんですね!!
すご~~い!いや、なんてったって「殿」だもんねっ!
(てことは、亀ちゃんの『風林火山』もかなり筋アリか?!)
劇場中継ってことは・・
BSの「ミッドナイトステージ館」か教育の「芸術劇場」?
あるいはBS-hiの「ハイビジョンステージ」か?(←これだったら泣く!!)
当然ながら、DVDより先に観られるわけだね。
いつ放送かな~~?またひとつ楽しみが増えた~~!
あれ?ってことは、DVDも劇団じゃなくてNHKから出るのかな?
NHKの情報、早く出るといいな♪

いつになくお花でいーーっぱいだったというロビーも、
もう楽日も近い今となっては・・(笑)
お花をいただいた方々のお名前を見てきました。
ああ、小田さんの名があるある~。
今回も観てほしかったけど、ご自分のツアー開幕目前だもの、
無理だよね~、ムシくんも出ていないし。ちょっと残念。
あっきーの名前がない!・・だめぢゃんか~、あっきーってば(泣)

「フォト&トークブック」と「サウンドトラックCD」を買いました。
さっすが今回は気合入ってますね~~、豪華豪華(笑)
「フォト・・」の上川さんがそれはそれはステキで、
もう開演前から~~(以下省略)
いえ、みんなすっごくステキでした、ほんとに。
サウンドトラックも今回はなんと2枚組、すごっ。
このジャケットがまた上川さんで~~目が、目がっ・・(以下省略)
ジャケットの「僕」は全然歌っていなくても、もう全然おっけーです(笑)
シーンとともにけっこう音楽も耳に残っているもので、
聞くだけでじわっときちゃう曲も数々。
映像が観られるまで、これと記憶のなかの残像で十分繋げそうです♪
いい曲が多いなあ・・・。
さっそくCDをプレーヤー近くに飾りました。
ああ・・その目に串刺し・・(以下省略)

昼の部は3列目。センターブロックだけど苦手な下手寄り。
でも、とにかく近い! いつもの厚生年金会館の3列目よりはるかに。
ここでどんなふうに見えちゃうのか、もうドキドキ~!
(ちなみに先回の『トリツカレ男』は2階席でエコノミー症候群寸前。)
そして夜の部は7列目。
昼の部はそれなりのオイシさもあったけど、やはり下手の悲しさが。
7列目といってもやっぱり近いし、程よい傾斜がありがたい。
なにより、これが生まれて初めてのどセンター!!
(前に書いたけど、認めたくないがなぜか定席「41」のわたし)
この席に座っただけで感動しました、大袈裟でなく。
目の前に、まっすぐぱーーっと舞台が開けているんだもの~。
もちろん昼の3列目だってそうですけど、これまでたくさん観てきて、
やっと待ちに待った上川さんの舞台を、こんな最上席で観られるなんて!!
わたしの最上席は、この日のために取っておかれたのね~~♪
神さま、ありがとう・・これまでさんざん愚痴った分帳消しにします。
・・と、またまたひとり観劇前から感激。

お楽しみの開演前アナウンス。
今回、完全ネタバレ回避を決め込んできたけれど、
このアナウンスのことだけは時々チェックさせてもらっていました。
この日の分、ちょっと予想も立てたりして。

まず昼の部。
ふふっ、これが大当たりっ!! 勝った!!(笑)
待ちに待った声は、NHKナレタイプの(笑)高めのトーンで・・
「『課長・島耕作』が『社長・島耕作』になったそうです。
  このまま登りつめるとやがて『隠居・島耕作』です。
  あまり読みたくありません。
  ちなみに、今日はガチャピン・ムックの誕生日です。」
ガチャピン・ムックはハズしたけど、
『島耕作』ネタは、出発前の晩、Yahooニュースで見たんだよ~。
これは絶対来ると思った~~♪ へへ、お見通しだよん(と威張ってみる)

それから、携帯電話の注意喚起はビデオ録りということもあって、
「お気づきにならないかもしれませんが(だったかな?)
 本日はビデオ撮影の日です。鳴ると残ります。・・・」
と、2度3度繰り返し。
「なお、にわかには信じられないかも知れませんが、
 本日はビデオ撮影の日です。これに乗じて携帯などでの撮影は
 固くお断りします。撮影はプロの方だけです。
 どうしても撮影をなさりたい方は、ロビーでブタとどうぞ。」
そのあと、
「延ばせ、と指示が出ております。
 会場で何かあったんでしょうか。こちらに教えてください!
 隣で・・西川が水を・・振っております!僕にかけないでくださいっ!
 アナウンスかなにかわからなくなってきました。
 あ、OKが出たようです、それではお待たせいたしました。・・・」
もっと延ばしてくれてもよかったけど(笑)
で、この回のカテコは、
「同じ誕生日なのに、ムックはガチャピンの弟子です。」(逆じゃないよね?)
「へ~~!?」と驚いたら、そのひとことで、
誰からのツッコミもなく終わってしまいました・・ツッコンで~。

夜の部。
こちらは予想なし。まさか同じネタではないだろうし。
「小学6年生の子に、将来何になりたいかアンケートをとったそうです。
 男の子はゲームデザイナー(プランナー?)、
 女の子はパティシエ、だそうです。
 劇団員にもアンケートをとってみましたところ、
 男楽屋は野球選手、女楽屋は学校の先生でした。 
 世代の流れを感じます。(だったかな)」
カテコでは。
「小学6年生のころ、僕がなりたかったものはパイロットでした。
 (突然大きな声で)筒井っ!!」
び、びっくりした・・個人的に超びっくりした・・電気が走った(笑)
筒井クン、ひるまずすかさず、
「救急救命士ですっ」(おお~~、立派)
続いて「小林っ!」「歌手のマネージャーですっ」
「岡内っ!」「学校の先生ですっ」(だったと思うけどなあ)
「わたしも学校の先生ですぅ」と心のなかで答えておきました。
そんなこともちょっぴり嬉しかったの、てへへ♪
この回もそれ以上繋がらず、あっさり終了。ちょっとつまんない。

以上、観劇記(1)は観劇前のあれこれで終わります。
つづく!

中川晃教 コンサート2008 ~終わらないクリスマス(3)

2008-03-31 | 観る、聴く

真二さん退場後は、昨年のミュージカル『TOMMY』からWHOの、
「Acid Queen」
「Pinball Wizard」
「See Me, Feel Me, Listening to You」
あっきーはもちろん、バンドも和泉ちゃんも、めちゃめちゃかっこいい!!
あっきーのライヴだということを忘れちゃいそう(笑)
『TOMMY』は名古屋公演がなく見送ってしまったけど、
この3曲聴かせてもらえてすごく嬉しい!これですっかり満足よ~。
妹の和泉ちゃんも真ん中に出てきてソロで歌ったのだけど、
すっごいパワフル! ひゃあ・・なんて兄妹なの~~。
(ていうか、あっきー、お兄ちゃんなんだね~ってふと思った。笑)
会場全体をまたひとつの大きなグルーヴに巻き込んで一体に!
すごいぞっ、今日のあっきーのライヴは~~!と思えた瞬間。

興奮の波を鎮めるかのようにやや照明が落とされ、
小鳥のさえずりが聴こえてくる。
「That's Why」
ああ! これを歌ってくれるんだ~と感激。
高く青い空を思わせる、伸びやかで瑞々しい歌声と表現の豊かさに
あっきーらしさを堪能できる、大好きな曲。
やわらかい照明のなかで、きらきらした目でしっとりと歌うあっきー。
きゅんきゅんしちゃった~(爆)
「Stay」
初期のあっきーらしさ抜群の名曲、ライヴには欠かせない曲、かな。
いちばん聴かせどころは・・もうひといきっ!伸びて欲しかったけど。
喉がだいぶお疲れ・・の時間?(笑)

このあとバンドメンバーのPRタイム、だったかな。
レポ(1)に書いたので割愛。
とにかく、とにかく、こんなかっこいいバンド紹介は初めてだ~~!
この時間帯にも興奮度はぐんぐんヒートアップ!友だちと騒ぐ騒ぐ(笑)
すでに汗だくになってきた~!けっこう薄着だったんだけどな。
このとき、右手中指の腹が割れて血がにじんでいることに気づく。
・・・われながら、興奮しすぎである(笑)いてて~~~(涙)

あっきーが登場して「White Shiny Street」
きゃあ~~♪ もうどうにでもして~~!な状態(爆)
バンド紹介の間、袖でリフレッシュしてきた?あっきーも元気元気!
また来てくれた~、上手上手。
大喜び(←とても控えめな表現)なアタシたち(友だちとわたし)に、
目をおっきくして、すっごい嬉しそうに笑ってくれたよ~♪♪
友だちといわく、この瞬間は絶対間違いない!・・どうでもいいってか(笑)  
もう、どんどん汗だく~(騒ぎすぎ)
でも、めちゃめちゃ楽しかった~~♪

あら??曲順がわからなくなっちゃったけど、
「It's Magical」(「Stay」のあとだったか?)
これも「White Shiny Street」同様、サビでお客さんとのかけ合いが楽しい曲。
「もっと声をきかせて」「笑顔は届いてるよ」「それでいいの~?」
とかね・・ピアノ弾きながらあっきー一生懸命なんだけど(笑)
(ライヴCD聴いていると、かわいいというかけなげというか・・)
悪いけど、これも「White~」も同様、
かけ合い部分がすっごい歌いにくいのよ~~~!(爆)
英語歌詞だというのはまだしも、
キーが・・女の人がこうやって歌うには低いっ!
大きな声で歌ってあげたいのは山々なんだけど・・
めちゃめちゃ歌いにくい!
気もちはあるのに、みんなから声が上がってこない訳を、
あっきー、わかってね~~。(言ってあげなくちゃね)

みんなで盛り上がったあと、いよいよエンディングに向かう。
これからの「意思表示」だと先日インタビューで話していた新曲を2曲。
「Love Never Dies」(でいいかな?)
「China Girl」
ふむ・・1曲目はあいかわらずの不思議ちゃん世界(笑)だけど、
なんとなくあっきーの「意思」を感じさせる力強さのある曲。
一方でちょっと空回りっぽいとこも、25歳の今らしくていいんじゃない(笑)
「China Girl」は、変わった毛色のかなりいい感じ。
ライヴCDには残念ながら収録されていないので、
あらためて聴くのが楽しみだ。

ラストにもってきたのは
「ミレニアム」
ピンスポだけで、ピアノと歌う。
作られたのは何年か前で、わたし自身も特別思い入れのない曲だけど、
あっきーの今の「思い」が凝縮された曲なんじゃないかなと、
静かに聴き入りながら思った。
ほんとに伸びやかで瑞々しいきれいな声だね。
ピンスポの光に溶けあって天に上ってくようだったよ。
しずかなしずかなフィナーレだった。

アンコール。
「アメイジング・グレイス」をソウルバージョンで。
真二さん、和泉ちゃんを交えて、楽しかった~~!
締めはやっぱりツアータイトル曲
「終わらないクリスマス」オリジナルバージョンで。
真二さんとのデュエットがよかったな~と思ったけど、
こうして聴いていると、これはこれであっきーの良さはあるかなと。
というか、やっぱり(デパートの)キャンペーン向き、だ~ね(笑)


ほんとに最後まで楽しくて燃え尽きた~~って感じで終わったライヴ。
ずっとお芝居が続いていたせいもあって、
初めてヴォーカリスト・あっきーの真の姿を見せてもらった気がする。
強力なサポートメンバーに支えられて、
ライヴで歌うことの楽しさを全身で満喫しているようなあっきー、
きらきらした瞳、はち切れんばかりの笑顔、
ほんとに嬉しかった。
いろんなことに挑戦するのもけっこう。不思議ちゃんもけっこう(笑)
でもやっぱり、ヴォーカリストとして立つあっきーがいちばん好き。

いつもいつも名古屋を大好きって言ってくれて、ありがとう!
それが縁で、キャンペーンソング、タイアップのラジオ、ツアー、
たくさんの人たちとの出会い、、ほんとによかったよね。
名古屋で応援し続けるファンとして、心から嬉しいし誇りに思う。
今年1年は、音楽活動に集中するというあっきー。
自分の歌を歌うという原点に戻って、
「経験を積んで進化した現在形」を、
今度はかたちとして届けてくれるのを楽しみに待ってるよ。
そしてまた、名古屋に戻っておいで。
名古屋は、いつでもあっきーをあったかく迎えるからね~♪

ほんとにほんとに、ありがとう!

中川晃教 コンサート2008~終わらないクリスマス(2)

2008-03-30 | 観る、聴く

中川晃教 コンサート2008 ~終わらないクリスマス
3月27日 愛知厚生年金会館 C列 上手 サイド

いやあ・・
何度も書いてるけど、いまだに興奮を引きずってる、
ほんとに楽しいライヴだった~~!
3列目だったので、あっきーとの距離が近い近い♪
あっきーもすごく動いてくれて、特に上手が好きなようで(笑)
なによりあっきー、お客さんの顔をしっかり見ながら、
時に見つめながら(!)歌ってくれるから、もうドキドキ~!
お芝居でよくある「目が合ったー!」的妄想(爆)なんてもんじゃないっ。
もう・・ちゃんと目合わせてるからっ!
はっきり覚えているだけで、絶対3回は間違いない。
キャパ1600の大きなホールながら、
気分的には、ひさ~しぶりの小さなライヴハウスにいる感覚。
お互いに「楽しいね!」が絶対伝わってる、そんな気がする。

3月始め、中日新聞のインタビューに
「これまでのように作り込まず、グルーヴを大事にしたい。
 着ている服を脱がすくらい、嵐のようにスタートし、
 加速して後半に新曲で意思表示します」
と答えていたあっきー。

そのとおりの展開だった。
注目のスタートは「What are you afraid of」(お~、そうきたか!)
続いて「We will let you go」「Peaceful Revolution」と
あっきーのなかでもハードな3曲で一気に飛ばす。
あっきー自身も、大好きな名古屋で最初からテンション高い!
早々に上手サイドに寄ってきてしっかり歌ってくれて、
こちらもいきなりヒートアップさ~♪(笑)

競馬のジョッキーのようなシャツに細身のジーンズ姿。
髪はあっきーにしては短く、さらっとすっきりストレートでかわいい♪
今までのなかで、いちばん似合っているんじゃないかな?
とにかくこの子は(笑)ふだんはそうそう思わないのに(ごめんね)、
ステージに上がると、なんだかめちゃくちゃかわいいんである(爆)

全体的な印象として、グルーヴ感や一体感を意識した、
これまでの「聴かせるライヴ」というより「楽しむライヴ」だったと思う。
先回(「Blue Dream」)はあっきーサイドのかなり独りよがりな
感じが強かったので正直がっかりした。
今回は斉藤ノブさん、ミッキー吉野さんらの力が大きいのだろうけど、
ライヴとしての構成・流れとか掴みがすごくいいと感じたし、
このメンバーならば当然のごとくバックの音が断然いい!!厚い!
だから、あっきー自身が歌っていてものすごく心地いいんじゃないかな。
堅固なサポートのもと安心して、
ヴォーカリストとして自由でいられたと思う。
あっきー自身が心底ライヴを楽しんでこそ、わたしたちも楽しめる。
お客さんが楽しんでこそ、あっきーもまたさらに楽しめる。
そんないい関係に、今回のライヴではどんどん手応えを感じていって、
最高の域に達することができたんじゃないかな。
ライヴ翌日の朝、「終クリ」ブログに、
「昨日のライヴは本当に楽しかったね」
って書き込んでくれたのが、ほんとうに嬉しかった~♪♪

短いあいさつのあと
「count up my love」「MATADOR」
オープニングいきなりのグルーヴ感を心地よく残す展開。
懐かしいナンバーを、今のあっきーで聴かせていく。
「I say good-bye」
いい曲だ~。熱い空気がいったんほっと落ち着く。
これが初期のあっきーの良さだよなぁ。。と懐かしさに浸る。

原田真二さんが登場!
一緒に来た友だちはデビュー当時お気に入りだったようで興奮!
わたしは顔くらいしか知らない。(ここに、2歳の大きな壁。笑)
まわりにも「あっきーファン?真二ファン?」って感じの人も数人。
ともすると迷走気味になるあっきーのおしゃべりを、
ユーモアでいなしつつ、上手に導いてくれる・・ありがとう(笑)

「終わらないクリスマス」
真二さんのピアノで、
1コーラス目を真二さん、2コーラス目をあっきーが引きついで。
真二さんが歌っているのを聴いて、初めてこんないい曲だったんだ~♪と
うっとりした~。大人なクリスマスだぁ。
オリジナルは・・なんとなくあっきーの良さの出てない曲だなあと、
せっかくの松坂屋タイアップ企画だったのにちょっと残念だったのだよね。
でも、2コーラス目はあっきーだけでもすごくいい感じだった。
ピアノだけで聴かせたこのコラボバージョンが超気に入った!!
続いて「キャンディ」
ステキだ~~!なんとなく聞き覚えがあるけど初めてに等しい。
もう30年近く前の曲なのに、めちゃくちゃ新しい感じ♪♪
最初に歌ったあっきーを聴いて、友だちは
「あ~!あっきーって、真二に似てるかもっ」と感動してた。
うん、なんともしっくり溶け合う歌声が、すごーーく心地よい。
これら2曲を残してくれたライヴCDは、貴重な<お宝>である!

真二さんとの2曲にすっかりほろ酔い気分。
真二さんはこれで惜しまれつつ退場。
さあ、このいい雰囲気からまたどういう展開で盛り上げるか・・

次へつづくっ。

中川晃教コンサート2008  ~終わらないクリスマス(1) 

2008-03-29 | 観る、聴く

たまんないっす・・
昨日のライヴそのままを、今もこうして聴いていられるって。
(↑その日のライヴ録音CDを、当日限りで販売している!)
思いっきり昨日の興奮を引きずってる~。
今年の最初のスーパースペシャルウィーク(笑)
オープニングからいきなりものすごい衝撃で・・・
メインの前から倒れそうだ~~。

はあ・・何からどう書こうかな。
頭が正常に回っていないようなんで(爆)思いつくまま書きなぐります。

今回のライヴ、まずサポートメンバーがすばらしい!
パーカッションの斉藤ノブさんをサウンドプロデューサーに迎え、
ツインキーボードのひとりにはミッキー吉野さん、
コーラスにあっきーの実妹、中川和泉ちゃん、
そしてゲストに「終わらないクリスマス」を作ってくれた原田真二さん。
うぉぉ・・・
どーーしてこんなにスゴい人たちを呼びまくれたのだーーっ?!
そりゃあ、「中川晃教」だからでしょ~~!
というのは完全贔屓目だとはわかっちゃいても、そうだと信じたいっ!!

とにかく昨日のライヴ、あっきーがいいのはもちろんだけど、
バンドメンバーが自己紹介がわりに演奏する時間帯が
もう・・すばらしかったっ!!
ふだんのライヴよりも、ひとりあたりのPRタイム(笑)が長い!
これでもかって技量を見せつけてくれて、
めちゃめちゃかっこいい!涙ものの大興奮!
みんなスゴいんだけど、やっぱりノブさんのパーカッションかなあ。
そうそう、ノブさんといえば、肩から腕の筋肉がものすごかったああ。

そして今回のライヴの目玉でもある、原田真二さん。
そうです、あの「しんじ~♪」ですよ、「キャ~ンディ♪」の真二さん。
(かくいうわたしは、ほとんど当時の顔しか記憶にないんだけど)
中盤の1コーナーで登場。
タイトル曲「終わらないクリスマス」を、
最初に真二さんがピアノで弾きながら、次にあっきーが、そしてふたりで。
ピアノだけでくソウルフルに歌い上げられたこの曲、
ものすごく新鮮だった~!こんないい曲だったのかーと感激。
アンコールで、あっきーがオリジナルバージョンで歌ったのだけど、
このデュエットのほうがライヴCDに収録されているのが嬉しい!
そのあと、名曲(らしい)「キャンディ」を。
うん、なるほどいい曲だ~。ちょっとハスキーな声もすてき~。
いいじゃん、しんじ~~♪♪ 
ちなみに真二さん、たぶんもう50前後だと思うけど、すごく若い!!
昔と変わらぬ笑顔のキュートさと、年齢を重ねたダンディーさ、
あっきーの、いつもの(爆)迷走トークを、
とてもとてもさりげなく上手くまとめてくれたり(すんませんねぇ)
あっきーの前で、とても大人の男であった・・(笑)
そういえばMC中、「キャンディ」といわれて、
「そばかす、なんて、きにしないわ♪」と歌ってくれちゃったことも~。
2曲歌ったあとは袖に引っ込んだきりだったけれど、
アンコールで再登場。
あっきーと「アメイジング・グレイス」のロックバージョンを。
ほんとに楽しそうで、これがまた良かった!
著作権の絡みでしょうね、CDには収録されず残念。

そして、今回コーラスで参加の和泉ちゃん。
噂は聞いていたけど・・上手い!すごいわ、この子も!!
あっきーよりさらにちっちゃいのだけど(笑)
「TOMMY」からWHOの曲を、真ん中に出てきて歌ったときには
そのパワフルさにびっくり!
すごい兄妹だ~~♪♪

・・・というわけで、図らずもあっきーのことより先に
サポートメンバーのことを書き連ねてしまったので(汗)
いったんここで切ります。
あっきーについては、このあと別エントリーにて。

「八千代座平成こけら落とし」(歌舞伎ch)

2008-03-27 | 観る、聴く

1999年から2000年の丸2年間、
夫の転勤で熊本県菊池市というところに住んでいました。
山が近く、静かな古い温泉地です。
八千代座は、菊池から少し北に走ったところにある山鹿市にあります。
山鹿といえばやはり温泉と「灯籠まつり」くらいしか知らなかったのですが、
よくよく思い出してみると、新聞(熊本日日新聞)では何度も
「八千代座」の記事を見た気がします・・。
平成こけら落としは、
わたしたちが愛知に戻った2001年の春のことなので、
わたしたちが菊池にいた頃は、ちょうど8年がかりの大修理の真っ最中。
八千代座はおろか、歌舞伎の「か」も、大好きな「か」(笑)すら
まったく知らなかった頃のことです。
今となっては、つくづくもったいない話です・・。

先日、歌舞伎チャンネルで「八千代座平成こけら落とし」の
アンコール放送がありました。(番組紹介はこちら
「八千代座」という聞き覚えのある名前と、
仁左衛門さんの公演だということで、楽しみにしていました。
番組は、こけら落とし公演での「寿式三番叟」と「身替座禅」の2演目と、
その年の9月にNHK-BSだけで放送された「よみがえる芝居小屋」という、
八千代座復興のドキュメンタリーが、あわせて放送されました。

八千代座は、明治44年、地元山鹿の商工業者たちが町の人たちのために
興した芝居小屋です。江戸時代の伝統や風情を残す傍ら、天井一面には
たくさんの美しい広告画、モダンなシャンデリア、また欧州の建築工法を
取り入れるなど、明治文化の気鋭を感じさせる造りが興味深いです。
時代と文化の流れに押され、芝居小屋は衰退、荒れ果てた状態で放置されて
いましたが、地元市民の熱意により、平成5年から8年にわたる
本格的な「平成大修理」を経て、13年のこけら落としを迎えました。
平成こけら落とし公演は、八千代座明治44年のこけら落としの縁でしょう、
松嶋屋さん一家が迎えられました。

「お客さまは芝居を観て感動される。
 ぼくら(スタッフ)は、その感動されるお客さまを見て感動するんです。」
「劇場というのは、柱があって建っているのではなく、
 人々の熱意でもって建っているのだなと思います。」
という、ドキュメンタリーのなかでのコメントが、心に残ります。
こけら落とし公演を果たした仁左衛門さんも、
「やはり、歌舞伎は庶民の文化なんだなあと実感します」
「文化財に指定されていますけれども、
 文化財としてただ保存しておくだけでなく、
 活用していかないと、劇場がかわいそうなような気がしますね」
「劇場を活かすのも人間ですから、
 人のぬくもりあってこその劇場ですからね」と、
地元山鹿の人々の熱意とぬくもりに包まれた八千代座に向ける目が、
とてもとてもやさしく感じられました。(すてき~♪♪)
この八千代座が、これからも永く九州の温かい人々に支えられて、
人々の心に感動を与える場所として、
いきいきと生きつづけていってほしいなあと思いました。
わたしにとって熊本は第二の故郷、いつか里帰りしたいなあと
思い続けています。
そのときには、八千代座にもぜひ立ち寄ってみたいものです。

さて、こけら落としの公演。
「寿式三番叟」
これは、式典の際一度だけ演じられたものだそうです。
・・・さっぱりわかりません、何度見ても、途中で気絶してます(爆)

「身替座禅」
  山蔭右京(仁左衛門) 山ノ神(翫雀) 太郎冠者(愛之助)
面白かった~!
以前、團十郎・左團次・染五郎のトリオで見たときには、
それほどでもなかったのですが(バケモノ度はすごい・・すんません)
仁左衛門さんバージョンは、好き~♪
二枚目だけどしょ~~もない男シリーズ、ええなあ。
愛之助さんの太郎冠者が、とーってもかわいかったです♪