なんとか最後までたどり着きました。
殿のお世話をしながら空いた時間に、思いつくまま書き足していったので、
すっかり収拾がつかなくなってしまいました(汗)
不思議なもので、今でも次々いろんなことが思い出されます。
観劇記の流れ上、書く場を逸したことや、書き忘れたこと、
全体を振り返って思うことを、最後に書いておこうと思います。
紘未=西山繭子さん。
すでに女優さんとしてキャリアのある人ではありますが、
まだ色のついていない感じなのがよかったですね。
劇団員と一緒に舞台にいても、ほとんど違和感を感じることがなかったです。
ただそれだけに、
やっぱりこのヒロイン役を劇団員のなかから出せないところが、
今のキャラメルの残念なところかなあと思いました。
西山さんがいけないわけでは全然ないけど、
西山さんでなくては、あるいは客演でなくては、
という役ではもともとないと思うので。
里志が上川さんだから、こういうことになったのだろうけど。
上川さんでなければ、劇団員同士で見せられない芝居ではないと思う。
上川さんが、やっぱり特別な雰囲気を持っているんだなあと、
つくづく思ってしまう。それも当然だし、しかたのないことだけど。
(観る側として)劇団のなかでどうしてもそれを感じてしまうに、
なんとなく複雑な気もちが残りました。
ずっとこれからもキャラメルボックスでお芝居をしてほしいから。
その上川さん。
あらためて書くこともないかと思いつつ、やっぱりあと少しだけ(笑)
いろんな意味で、さすがだなあと思いました。
まず、このお芝居のなかでひとつのピースとして、
特別大きくもなく、かみ合わせが悪いでもなく、ましてや浮き上がってもない、
ほかのピースとまったく同じようにそこに在ったということ、
しいていえば、絵のど真ん中にあってみんなを繋いでいたということ、
それが、とてもとても嬉しかったです。
『太陽まであと一歩』は、脚本自体「??」役としても「??」
『TRUTH2005』のときは、鏡吾がとにかく大きく見えすぎて、
このひとはもう劇団に戻れないんじゃないのかな・・なんて思ってしまったから。
また、武田鉄矢さんの言じゃないけど、
「触れることにさかんに挑戦」していましたね(笑)
キスをしたり、思わず抱きしめたり、おでこをくっつけたり・・。
心から愛し合っているふたりだから、それがとても自然ですよね。
キャラメルボックスのお芝居って、男女の関係にしろ親子の関係にしろ、
自然にふれあう、ふれあわずにいられないというシーンを、
まさか避けてはいないだろうけど、なんとなくあまり観てない気がします。
それってなんだかどこか嘘っぽい(笑)
これから劇団のなかでも、触れあわずにいられない気もちを
みんながもっと自然に大切にして演じられたらいいなと思いました。
そして上川さん、生で観るとほんとに伝わるものが大きいですね!
これはもうなんと表現していいのかわからないのだけど・・
それに「ご贔屓さんだから」といわれればそれまでなんだけど・・
2時間半、それはそれは心が忙しく動きました。感じすぎて疲れました(笑)
3年ぶりに上川さんの舞台を観て、
何よりもさすがだと思ったのは、やっぱりこういうところですね。
めちゃめちゃかっこよかったのは・・もう言うまでもありません(爆)
キャラメルボックスとして。
上川さんの舞台復帰作、3年ぶりの里帰りということで、
否が応でも注目の的となり、劇団としてもたしかに力の入る作品だろうと
期待と不安入り混じりで待っていたけれども、
開けてみれば、脚本、演出、音楽、キャスティング、そして演技、
すべての面で本来の良い持ち味を出し合え、それが相乗効果を上げて
予想以上にすばらしい作品が出来上がっていました。
力みや意気込みの空まわりは、ほとんど感じませんでした。
素直に「やったね!すごいな!」と思いました。
『SKIP』『雨と夢のあとに』『トリツカレ男』そして今回の作品。
最近劇団が挑戦をかけた作品は、とても良い出来だったと思います。
上川さんが出ていなくても、大好きな作品たちです。
どれも従来のキャラメルボックスらしさや良いところを保ちつつ、
新しい試みが実に効果的で、その経験がのちにちゃんと活かされている
のも感じています。
若い役者さんたちが着実に育っているのも、だんだん感じられるように
なりました。
劇団として、大切なものは頑ななまでに守り続けながら、
あらたな挑戦を経て進化もし続けていていることに、
キャラメルボックスの底力を見るような気がします。
敢えて心配な面をあげるとしたら、
最近良かったなあと思う作品がすべて、
原作小説が別にあって、成井さんのオリジナルでないこと、かな。
今回の作品は特に、原作にオリジナルやアレンジを加えて、
舞台脚本として面白いものに仕上げる手腕はおみごとだと思うけど、
昔のように完全オリジナルの傑作を久しく見ないのは、残念です。
待ち続けた上川さんの舞台が、
上川さんが出ているから、というだけの理由でなく、
キャラメルボックスの作品として心からいいなあ!!と
思えるものであったこと、
それを、最高の席で存分に楽しめたこと。
何から何まで、最高でした♪♪(大袈裟かなあ~)
心から、すべてのことに感謝したい気もちでいっぱいです。
くどいくらいに書きたいだけ書いたので、これで満足(笑)
こんなのに最後までおつきあいいただいた方、ありがとう♪
28日の大阪大楽が、楽しみです。
東京での2回を、しっかり観てしっかり感じてしっかり考えて、
気もちにもひと区切りつきました。
もう一度観られること、気もち的には、おまけのお祭り気分(笑)
高いところからですが、ラストランをたっぷりと見届けてきます。