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Re=response=応答、感応=物事に触れて心が動くこと。小田和正さんの大好きな曲からいただきました。

今ごろ・・『御いのち』 感想(2)

2008-06-24 | 観る、聴く

いろいろ舞い上がってもたもたしているうちに、
とうとう千秋楽も終わっちゃっいました。
楽日感想ではありません。
1週間前のものだけど、やっぱり書き残しておきたいので。


『御いのち』 
  御園座 6月15日(日)12:00 2階7列中央

ただ命があることの尊さ、
その命を生きて輝かせることの大切さ、そして
その命はかたちをなくしても生き続けるという信念。
踊りを通しその身を以って咲が伝えてきたこと、
信吾にはもちろん、わたしの心にも深く刻まれました。

また、己のあり方も考えさせられました。
「武士に己はない」と、信吾は父に言いました。
「踊りにはそれがある。踊りは己を表すことだ。」と。
でも、ひとはどの道であれ、
選んだ道で己を持ち続けることが「生きる」ということだと、
信吾の父の生きざまを見て思いました。
父は、父なりの義や生きざまを以って、
武士として己を生きたのだと思いました。

若旦那の治兵衛や内弟子のお袖には、
ひとを思う気もちのやさしさや温かさを感じました。
彼らは、打算や私情に走らず、
そのひとにとって何がいちばん良いことなのかを
考えてあげられるひとたちでした。
「愛するっていうのは、そのひとが幸せでいられるように、
 自分にできることをしてあげるってことなんだよ」
いい台詞でした。

信吾には、思慮に浅く覚悟の甘いところが度々見受けられました。
そのたび咲や父の厳しさに打たれることで、その心も少しずつ
成長していったことでしょう。
そしてこのさき、
己を生きることに誇りと志を持ってその命を全うした
咲と父を思うとき、信吾のなかにしっかりとふたりの命が
生き続けていることに気づくのでしょう。

視覚的にもとても美しい舞台でした。
特に雪道の別れとラストの花の宴は、もういちど観たいくらいです。

雪道では、出奔した息子を自分の手で斬るつもりで
やってきた父と信吾が対峙する重要なシーン。
冷たい雪が静かに落ちては消えてゆくように、
裸でぶつかり合った父子の確執が解けていくようでした。
そして、しんしんと降り続く真っ白な雪のなかで、
信吾と咲の心がぎごちない距離で寄り添うのが、
とても印象的でした。

咲が夢見た舞台、信吾とふたりで舞う花の宴。
満開の桜の大木と衣装を纏ったふたりの、
あまりに美しく幻想的な光景は忘れられません。
美しさのなかにぴんと張り詰めた空気を感じるのは、
この一瞬一瞬にすべてをかける咲の放つ気なのかもしれません。
それをみごとに受け止めつつ、どこまでも師匠を追い続ける
信吾の瞳には、切ないほど健気なものを感じました。
咲の命が、踊りの心(真髄)として信吾のなかに生き続けるさまを、
大好きな歌舞伎舞踊「二人椀久」の印象的な場になぞらえている
ことに、胸がいっぱいになりました。

心洗われるような、背筋が伸びるようなお芝居でした。
良いものを観られて、本当に嬉しく思いました。

「御いのち」 観劇 (1)

2008-06-17 | 観る、聴く

愛之助さん、9年振りの名古屋だそうです。
わたしは昨年9月の大阪松竹座「蝉しぐれ」以来、
もちろん名古屋では初めて。嬉しいですね~♪
お相手は、当地名古屋出身の竹下景子さん。
しっとりと美しいお芝居が観られそうで、とても楽しみにしていました。
今回の観劇は名古屋御園座のことながら、
わたしにとっての「お師さん」ムンパリさんのお世話になり、
この日はお師さんをお迎えして、お席は違いましたが、
一緒に舞台を観させていただきました♪
観劇前、休憩時間のおしゃべりももちろん楽しかったです。

「御いのち」
御園座 6月15日(日) 2階7列中央
橋田壽賀子作 石井ふく子演出
出演:片岡愛之助 竹下景子 林 与一 熊谷真実 江原真二郎ほか
(あらすじ)
江戸時代末期、藩内の派閥争いのなか自らの正義を貫き、
上役を斬ったことで江戸から逃げてきた信吾(愛之助)。
追い詰められ自害しようとしたところを、
当代一流の舞踊家、お咲(竹下)に助けられる。
咲自身、心蔵の病で踊りを辞めるよう医者に言われ、
橋から身を投げようとしていた矢先のことだった。
やがて、信吾は咲の踊りに魅了され、その道に生きる希望を見出す。
咲も、信吾に自分の踊りを継承することに生きがいを見出し、
いつか信吾と共に踊れる日を夢見るようになる。
その夢が現実となろうというあるとき、
藩内に政変が起こり、信吾が藩に戻るチャンスが訪れる。
不安を掻き消すように踊りに没頭していた咲が倒れる・・

御園座初めての2階席から観たこの舞台、
とーーってもきれいでした!!
場ごとに大きく転換するので、暗転時間が長いのが残念ですが、
場が開いた瞬間「ほうっ!」と思わず感嘆の声を上げること度々。
特に最後の場では、客席全体からそんな感嘆の声が上がりました。
それにまた感動したりして。
あの瞬間を、もう一度味わいたいなあ。
また、大掛かりな廻り舞台やセリも2階席から観るのは初めてで、
素直にすっごいな~と感動してしまいました。
花道も、七三の位置はしっかりと観える席。
たしかに役者さんの細かい表情は観づらいですが、
それでも2階席でよかったなあと思えるほどでした。感謝、感謝!

お芝居は、微笑ましくもあり哀しくもあり、
武といわず芸といわず、その道に命を懸ける者の思い、
そして愛するということ、生きるということ・・
いろいろ考えさせられました。
どの人物の気もちにも心を寄せられる部分があるので、
切ない思いをいっぱいしました。
ただ、ここぞという感情の動きをもっとじっくり観たかった
ところもいくつかあり残念です。
それでも観終わって振り返れば、
特に二幕は進むほどに見応えがあり、いいお芝居だったなあと
思いました。

ネタばれ含みの感想は別にしたいと思いますので、
以下、印象的だった役者さんの感想を。

・片岡愛之助さん(清作=大倉作左衛門信吾)
愛之助さんじゃなければ観に来なかったと思うけど(笑)
愛之助さんでよかったなあと思える役でした。
「蝉しぐれ」も大好きな作品ですが、愛之助さんとしては、
わたしはこちらのほうが良いと思いました。
師匠のもとで下働きに専念する素朴な姿が微笑ましくて
きゅんとしちゃいましたが、
舞の衣装を纏ったときの凛とした美しさは、やっぱりさすが♪
「蝉しぐれ」の文四郎の佇まいに愛之助さんが必要とされたように、
信吾が立派な武士の子として生まれつつも、
天性の舞の素質を持って生まれたかのような舞姿の美しさ、
それが、この舞台で愛之助さんに求められたものだろうな
と思いました。

・竹下景子さん(咲)
舞台を初めて観ましたが、すごくよかったです。
先日初めて見たトーク番組では、ずいぶんさっぱりとした性格
であることに、ちょっと意外な感じを覚えましたが、
そんなところが咲の、踊りの師匠らしい気風のよさに
ぴったりでした。
そしてその裏に秘めた複雑な思いも、よく伝わってきました。
師弟愛を描くのに、愛之助さんとはとてもいいバランスを
とれていたと思います。
欲を言えば、もっと師匠としての舞で魅了させてほしかったな
と思いました。

・林 与一さん(近江屋若旦那治兵衛)
若旦那治兵衛は、
上方歌舞伎でよく観るしょうもない若旦那と違って、
咲にすっかり惚れこんではいるものの、
仕事はできるし、人の思いを慮れる人物。
くすっと笑えて、ほろっとさせられて・・好演でした。

・熊谷真実さん(咲の内弟子お袖)
内弟子として何よりも師匠のことを思っているのが
よく伝わりました。
とにかく明るい、気もちがいいです。

「49日後」 観劇 (ネタバレあり)

2008-05-12 | 観る、聴く

「49日後・・・」
作:竹内佑 演出:池田成志
出演:古田新太・八嶋智人・池田成志・松重豊・小田茜
5月11日(日)13:00 愛知厚生年金会館 1階G列センター

このキャストなら面白くないわけがない!と、
情報が出た瞬間喰らいついた舞台。
当初はまだどんな舞台になるのかほとんどわからない状態
だったけど、だんだん、ホラーらしい、グロいらしい・・
とわかってきて、『噂の男』みたいな感じかなあと
期待していました。
あ、ホラーやグロいのが好きというのではありません!
そういうのは苦手なんだけど、それでも『噂の男』は
なかなかよくできた面白い芝居だったなあと思っているので、
ああいう感じならいいなと期待した、ということです。


以下ネタバレありますから、これからの方は読まないでね~。

(あらすじ)
ひどく荒れた一軒家。一人暮らしの老女が頚動脈を切って
自殺したらしく、屋内の壁には激しく飛び散った血痕、
また腐乱した遺体のひどい悪臭、そして部屋中ごみ袋の山で
足の踏み場もない。
遺族が現れないため、葬儀屋?の女・能勢(小田)は、
遺品整理会社にこの家の片付けと家の権利書と実印探しを依頼。
しかし、遺品整理にやってきた4人の男たち(古田・八嶋・
池田・松重)がてんで働かなくて作業はいっこうに進まず、
能勢はイライラ。
それでもようやく片付けが終わるころ、この家の謎を秘めた
品々が出てきたが、それを見つけた能勢の様子が変わる・・・

はっきり言うと・・ちょっと期待ハズレだったかなあ。
役者さんたちは、さすがに面白かった!
小田茜ちゃんも観たけど、このやりたい放題のオジサンたち
のなかで、全然負けてないのがすごい。
よく噴き出さずにプリプリ怒っていられると思って。
ただ「お化け屋敷」的な面白さはいっぱいあったけど、
ストーリーの面白さはあまり感じられなかった。
サスペンス部、つまり自殺した老女と遺族の謎が
この芝居のテーマではなくて、
あくまでそんな謎もままある(らしい)遺品整理という
仕事屋の日常に主眼を置いているので、
ストーリーの奥深さとか複雑さは案外無用なのかも。
この家の秘密を抱える能勢の心をなんとか開こうとする
新人社員の中西(松重)に対して、
ベテランの大和田(古田)がかけた言葉が、
この芝居のすべてかなあと感じた。
「ま、そのへんでいいんじゃないのぉ」
(ごめんなさい、大意です!
 でも、古チンならではの名調子だと思ったよ)
つまり、故人や遺族のプライベートに深く立ち入る
ことはせず、何を見ても知っても、
ただ「片付ける」ことに専念するのがこの仕事だよ、と。
そもそも、遺品を遺族の手で整理できないこと自体、
故人や遺族の間になんらかの事情があるのではと
推察できるので。
しかし、やはり理由はともあれ、
こういうことを依頼する人、それを仕事にする人が
実際に「いる」ということが、なんとなく世知辛い
というか哀しいというか・・。
まあ、そういう視点で考え直してみれば、
細かいことはさておき、着眼点の面白い芝居だったかな
と思えなくもないか・・。
シビアにしすぎす、
お化け屋敷的面白さとエグさのなかに、
テーマをいかにもぬる~い感じで漂わせるところに、
この濃~いメンバーでやる価値があるのだろうな。
・・・というわけで、
期待ハズレというよりは、
予想とはちょいと違うものだったけど、
なるほどねってことで、
そこそこ満足?みたいですね、自分(ぬる~、笑)

なのでなので、
結局、老女とその遺族の謎は謎のままでもよかろう
とは思うんだけど、やっぱりいろいろ推理して
みたくはなるんだな(笑)
・・というか、結局よくわからなかったので(汗)
わかった?人に助けてほしいの~(爆)

息子を殺したのは、虐待と彼自身の将来を悲観した
母親=自殺した老女だと思ったのだけど、
このことは娘=能勢も知っていたのだよね?
それとも共謀だったのかな?
息子の指を切断して残したのは、
彼と彼のいた生活、人生を完全には消し去りたく
なかった母親で間違いないと思う。
兄を憎んでいた妹の能勢には、その気もちが
どうにも理解できない、というのもわかる。
犬小屋の下に権利書と共に埋められていた
老女の?髪にはどんな意味があるの~~??
これを見て、能勢は思わず叫んでた。
ここがいちばんわからなかった。

これがわかれば、自分的にはスッキリです(笑)

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 大阪大千秋楽(カテコ編)

2008-04-30 | 観る、聴く

あはは・・まただらだら書いてるね~、わたし(笑)
ま、許してくださいな。
いつかこんな感動の日のために・・と続けてきたようなブログだから。
泣きたいだけ泣いたから、書けるだけ書くっ(笑)
で、まだ賞味期限内?

さて、カテコ。
2階の最前列ではあったけど、やっぱり舞台に並んだ役者さんの表情は
わたしの目ではあまりはっきりとは見えなかったなあ。
オペラグラスも持ってたけど、なんだか使う気にならなかった。
わたしにとっては、昨年の『トリツカレ男』の初日を、
4年ぶりの名古屋で終えたばかりの、
もんのすごい安心したような、キラキラした役者さんたちの笑顔が
強烈な印象に残ってて・・そんな表情は後にも先にも観たことがなくて。
先に観た東京公演でも、この日の大楽を終えた表情も、
たしかにほっとした様子は感じたけど、あの日ほどの感動は覚えなかったなあ。
すんません・・観る側の勝手でして。
がっかりじゃないのだけど、なんとなくもやっとしているのは、
上川さんの、あの満ち足りた最高の笑顔が観られなかったことかなあ。
前の方のお席では観られたのかな・・
決して固い表情ではなかったし、仲間と言葉を交わしたり微笑んだり、
楽しそうではあったけど・・会いたかった笑顔じゃなかったのよね。
ま、これも勝手な思い込み、というかただ遠くて観えなかっただけかも(笑)

西川さんの仕切りで始まったカテコ。
第一声、いっきなり作品名で咬むという前代未聞の大失態(笑)に
思わずしゃがみこむ西川さん。
これが相当精神的な動揺をもたらしたのか、以後も咬んだり間違えたり、
さんざんの結果に・・「一から出直します!」と(笑)あらら・・。

千秋楽恒例のひとことあいさつ。
メモもとってないので自信がないけど、ニュアンスだけ伝われば。
それから、最後なのでわたしのひとこと感想も(いらん?)。
順番は、たぶんめちゃくちゃ。

・小林千恵 
これまで6回の公演に出て5回(だった?)10代の子役を演じた。
でも公演中に31歳になった。これから大人の生活に戻ります!
・・・31歳とは驚き!! こういう役者さんもキャラメルには
必要不可欠なんだけど、これからどうなってゆくのかしら~。
・左藤広之
64歳を演じるにあたって61歳(だった?)の父親を参考にした。
その父のマネ(娘・純子さんに「おやすみ」と言わせて)「おさしみ」(笑)
・・・左藤くん、すごく良かったと思う。今回の老け役ぶりは、
わたしは上川さんに全然負けてないと思った。これからも期待!
・青山千洋
わたしは一度も楠本さん(里志?)にチューしてない。(う~ん、うろ覚え)
・・・役柄のせいか、津田さんを思い出したなあ。
ぜひ、あの路線をゆく役者さんになってほしいな。
里志と浩二に固まられちゃうシーン、どんどん長くなってたね(笑)
・三浦 剛
初めての父親役。でも娘が母親より年上という不思議な家族だった。
・・・初めて良いお芝居をしたと思った(笑)なかなか使いにくい役者さんね、
と思っていたけど、こういう役がけっこういいんだ~。がんばって。
・温井摩耶
大阪で行ったお好み焼き屋さん(?)のご夫婦がとってもすてきだった。
続けることって素晴らしいと思った。で、わたしは相手を見つけることから。
・・・若手(もう中堅?)ではいちばん好きな女優さん。
今回の役、よく合っていたと思う。もっと注目されてもいいのに。
・坂口理恵
このお芝居で、歳をとった役のほうがやりやすかった。急いで明日から
若返りに励みます!
・・・さすがの存在感を魅せつけてくれて感動。年齢的なものもあるけど、
上川さんとはいちばんしっくりくるね。若い頃の主役クラスをやっていた
頃より、ここ数年のステータスのほうが断然合っていると思う。
・岡田達也
その後の浩二はどうなったか。純子と結婚して幸せになる、イタリアで
カメオ職人になる、競馬の予想屋になる。アンケートに書いて。
・・・直前まで外部の舞台があったたに、出演してくれて嬉しかった。
やっぱり彼がいなきゃ!お笑い&サスペンス担当、さすがだった。
・安部丈二
藤井隆さんだとか、(芸人さんの名前)さんだとかに似ていると言われた。
次は吉本新喜劇でお会いしましょう!
・・・山野辺、良かったよね。質屋のおじさんも面白かった。
「橋を渡ったら泣け」でもとても良かったから、これからまた期待。
・渡邊安理
妖怪好きがまさか劇団で役立つとは思わなかった、嬉しい!(だったかな?)
・・・先回のインコに続き、印象が強いね~!正統な近江谷太朗二世だとか?
いいんじゃない?!貴重なキャラだ。秋には主演、がんばって。
・筒井俊作
「どぎゃんでよか!」は博多弁でも長崎弁でもない、熊本弁です!
・・・熊本弁、わたしはわかってたよ(笑)ちょっとだけ馴染みがあるし、
原作者の梶尾さんが熊本の人だからね。この人も貴重なキャラだとは
思うけど、なかなか「いい!」って役がないような。
締め職人が当たり役では・・(汗)
・西川浩幸
楽屋に来た人みんなに、てるてる坊主が良かったと言われる。滑舌から
やり直したい。
・・・これまでの野方の役のなかで一番よかった。短い出番でしっかり
野方なりの思いが感じられた。マイペースなおちゃらけも健在。やっぱり
これがなきゃ♪医者の野方先生の言葉は、西川さん自身の人柄が滲み出る
ようだった。
・岡内美喜子
結婚しろ結婚しろってうっせーんだよ!で、上川さん、結婚のご予定はいつ?
(マイクを差し出すフリ。上川さん、半歩出て何か言いそうだったけど
気づかず?)絶対先に結婚してやる!
・・・まあ、最近のこのノリは「・・」だけど、今回の真帆の役は
悪くはなかったかなと。出ずっぱりは大変だったよね、ご苦労さま。
・西川繭子
1月の稽古から3ヶ月、本当に楽しくて自分にとって貴重な時間だった。
キャラメルボックスのなかにいられて本当によかった(だったかなあ?)
・・・さすがに感極まった感じだった。当然だよね。このメンバーの
なかでピースのはまり具合がとっても自然だったのが不思議なくらい。
お疲れ様でした。毎回カテコのときに、彼女が挨拶したりする後ろ姿を
やさしい表情で見守る上川さんが、とても印象的だったんですけど(笑)
この日も少しあとで、彼女が突然咳こんだ?ときも、そっと背中を
さすってあげてた・・妬ける(爆)
・上川隆也
最初は毎年出ていた。1年あき、2年3年あいて今回。次はいつになる?
トトカルチョして、アンケートに書いて。当たっても・・(ジャケットの
懐をちょっと見て)何も出ません。
・・・もうあらためて語ることはありません(笑)ほんとにお疲れさま。
くどいけど・・あの(どの?笑)笑顔を見せてほしかった!
よい、次のお楽しみとさせていただく。キャラメルには、また早い機会に
戻ってきてほしいな。4年後だと47歳・・ちょっと想像できない。
・最後に、裏方として衣装係のまみゅーんとくぼってぃが登場。あいさつなし。

これで全員?誰も忘れていないよね?(笑)
ま、こんな感じだったと思うけど・・大きく違ってたら教えてください。
追記!(5/1) 裏方さんとして、お弁当王子=鍛冶本クンを忘れてました。
毎日みんなのお弁当のために奔走してたのに・・ごめんね~!

そのあと、みんなで恒例の三本締め。
「締め職人は一子相伝」だとか(笑)筒井クンが張り切って一歩前へ。
ネクタイを額にぎゅっと締め(そっか、アレはああやって締めるのか!と
ヘンなところに感動してしまった。笑)、そこからなぜか長い長い
長~~いあいさつ。
1月からのまるっと3ヶ月間、ほぼ毎日このメンバーと過ごしてきて、
それが明日からはばらばらになってしまうというのは寂しくて云々・・
なんだか面白おかしく喋っているけど、その気もちはきっと誰もが
ほんとにほんとうのはずで、長いなあと笑いつつ、もっとやってて
みたいな気分になっちゃった。
そんな折、下手から加藤Pの「巻き」が入り、急ぎ締めへ。
「みなさんは、これから喫茶店でも寄って、お茶なんか飲みながら、
今日の感想とかお話したりされるのでしょうが、ぼくたちは、これから
バラシの作業を大急ぎでしなくてはなりません(のような主旨)。
ただでさえ、今回の公演は休憩をはさんで2時間半。時間がないんですっ!」
てな話をまたぐだぐだして(笑)ほんとの3本締め。
きれいに決まりました!

そのあと、この筒井クンがおもむろに、自分のシャツをバッと開き、
そのムキムキの胸に、黒テープででっかく「完」とあるのを披露!!
客席はもちろん爆笑、舞台上の役者さんたちもびっくり!
それぞれに一生懸命覗き込もうとして床に這いつくばったり、
上川さんが隣にいた西山さんや坂口さん(かな?)たちに、
ジェスチャーでその様子を教えてたり、
西川さんは「日ごろの筋トレはそのためだったのか!」みたいなこと言ったり、
最後の大盛り上がり。

はて、西川さんの感動のあのひとことは、それより前だったか後だったか。
たしか後だったと思うけどな・・
「思い出したら、また劇場に会いにきてください。
 ぼくたちはいつもここにいます」
ああ・・何度も書いてるけど、泣ける。
このひとことが、キャラメルボックスなのよ・・。
そして、これは西川さんが言ってくれないとだめなの。
最後に聴けて、ほんとうに嬉しかった!
また来るからね♪

その後、もう一度全員舞台に呼び戻され、例のあれです。
「『完』が出たんですよっ!これ以上何をやれって言うんですかっ!
  とっとと帰んなさいっ!!」
これも、上川さんじゃなきゃだめなのね。
はいはい。みんなこれですんなり帰れるわけ。


は~~、こんなところかなあ、こんなもんでしょ(笑)
本編、最後までぼろっぼろに泣いたので、
楽しいカテコがあってよかったです。
歌舞伎のように、さくっと終わってすぐに客電がついて、はいさよなら!
だと・・ひじょーにまずかったわけで(笑)
またすぐに、みんなに会いたいな~と思いながら席を立ちました。

次は名古屋で・・また大楽になりますが・・待ってます♪♪
上川さんも名古屋にいるんだから来てね~!なんて(笑)
前日のうちに帰っちゃうのかなあ。(真剣に考えるなっ)

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 大阪大千秋楽(笑い?編)

2008-04-30 | 観る、聴く

大千秋楽ということで、お芝居のなかでいくつか遊びの部分や
恒例のひとことあいさつなど、ちょっとだけ特別に楽しませてもらいました。
ただ、とにかく冷静さをまったく失っていたので(笑)
うろ覚えのところが多いので・・勘違い、記憶違いがいっぱいかも~。

まず、最後の開演前アナウンス。
これは主旨だけでごめんなさい。
初めての経験だったけれど、毎回客席の反応を感じながらナレーション
するのは楽しかった、とのこと。
何にしても「楽しめる」のが上川さんだよね♪ そんなところが好き。
ネタを探すことからして楽しんでやっているんだろうなあとは思ってたけれど、
最後にこうして「楽しかった」と言ってもらえて、とっても嬉しかった。
そんなことを思いながら、しみじみ聴いていたら、
「そんなに真剣に(しみじみって言った?)聴かないでください」
と言われた(笑)
あまりにナイスなタイミングだった。やっぱ生だ~~と最後の感激。

楽日の舞台って、
観るほうもなんとなく期待してるところがあるんだよね、
どこで何が飛び出すか?!みたいな(笑)・・すんません。

最初に「来たっ」と思ったのが、
(すでに涙しているわりに、こーゆーとこは冷静。笑)
プロボーズのシーンで、上川さんがむせたところ。
最初わざとだと思ったんだけど、2度3度咳き込んでいたから、
あれはほんとうにむせてしまったのかな。
ちょこっと客席にも笑いが起こってたね。わたしも思わず泣き笑い。

プロボーズのあと、シャンパンで乾杯。
その後暗転してるのに、上川さん、いつも酔っぱらって下手にはけて
いくのが面白いのだけど、この日はいつもよりへべれけで(笑)
幕に入る直前で「ばたっ」と倒れ込んだよ。
ほとんど観えてないのに・・ご苦労さま(笑)

あのかわいらしい結婚式のシーン。
てるてる坊主姿の西川さん♪
背中には、黒テープででっかく「千秋楽」の文字!
客席から笑いと拍手♪ やったね~(笑)

新婚旅行。待ってました、メカVS王子!
あれれ、里志がいちいちイタリア語を訳してるのかな?
以前はこんなではなかったな・・と思いつつ自信がなくて。
でも加藤Pによれば、これも楽スペシャルだったようです。
ふたりが下手にはけるとき恒例のバトル?は・・
トトがばっと自分のシャツの胸元を開くと、
もじゃっとした・・胸毛とも思えないような胸毛が~(笑)
で、それを自分でひっぺがしたのかな(よく観えなかったのだけど)
そのまま逃げようとするのを、上川さんが掴まえようとして、
「両面テープが残ってるじゃねーかっ」と・・笑いながらはけて行った。
前日か前々日、上川さんに髭をひっぺがされたみたいだから、
先手を打って自分でひっぺがしたのだよね、きっと。
で、上川さんも思わず噴出しちゃったと。
最終バトルの判定。岡達の勝利かと(笑)もっと観たかったな。

VS真帆。
「御命の持ち帰りこそ、功名の種でございます~。ねえねえ、観た?」
「観た!ぜ~~んぶ観たっ!」とやけくそ気味に叫ぶ上川さん(笑)
これは、以前は「観るわけねーだろっ」だったよね。
はい、これは上川さんの勝ち♪

「わたし、赤ちゃんができたみたいなの!」の紘未の言葉に、
上川さん、上手からぴょーーーんと飛んできたよ(笑)元気だ。。

紘未が亡くなったあと車で放浪していたことを話すシーン。
「鳥取だけは、死んでもイヤだった!」
そんなにイヤなんだ(笑)前は「どうしてもイヤだった」くらいだったのに。

あと・・これはどこのシーンだったかすっかり忘れちゃったけど。
誰かが言ったことに対して、
上川さん、両手を耳の横でぱんぱんしながら「あわわ・・」って。
四郎さま降臨(笑)

それからそれから、これは笑いのシーンじゃないけど、
クロノス・スパイラルで過去へ飛ぼうと密かに決意していた里志に対して、
自らのリスクも省みず、協力を申し出る山野辺と佐藤に心打たれて・・
以前は「ありがとう!」と深深と頭を下げただけだった(と思ったけどなあ)
この日は、思わずふたりに抱きついてた。ほんとにありがたいよね・・。

二幕は・・あんまり思い出せないな、あまりなかったのかもしれないし。
唯一とも言えるのが、
VS岡達バトルとともに期待した安理ちゃんとのバトル。
いつもの「かっぱのヌ-ド」の応酬のあと、安理ちゃん果敢にも
カウンターから前に出てきたっ!
「ところで、ぬらりひょんのひょんって何ですかね?」って、なんだそりゃ(笑)
「知らねーよっ!」思わぬ展開に噴出す上川さん。がんばれ!
「それから、シクラメンのメンって・・」
上川さ~ん、どうした?元気ないぞ~~。
ってことで、完全に安理ちゃんの勝ち!
なにやら、太朗ちゃんの正統な2代目との噂も。これは楽しみだ♪
安理ちゃんは声もいいし『トリツカレ男』のインコちゃんも良かった。
次の次『嵐になるまで待って』ではいよいよ主役!楽しみだね。

そうそう、里志が直したホテルのウォシュレット。
「ウイーーン、ウイーーン、ウイーーイーーン・・」って
なんかウォシュレットも進化した?(笑)

う~~ん、これくらいしか思い出せないなあ。
これでよし?

長くなってしまったので、カテコのあいさつはあらためて。

『きみがいた時間 ぼくのいく時間』 大阪大千秋楽 (涙編)

2008-04-29 | 観る、聴く

お芝居も十分成熟しきった東京公演終盤、
昼夜続けて2回、いずれもとても良い席で観られたことで、
もう十二分に満喫したので(そりゃ観られるもんなら何度でも観たいけどね)
大阪大楽は「もう一度観られる♪お祭り気分♪」
幸か不幸か席も2階席だし、お友だちも一緒に観劇。
自分の書いた感想なんかを検証しつつ(笑)
落ち着いて俯瞰的に観るんだろうな、と思ってた。

とんでもなかった・・。

冒頭のダンスで、いつもの位置に上川さんが走り出てきた瞬間、
じゅわっときてしまった自分に、正直びっくりしてしまった。
いきなりこんなとこから~なんでだろ・・。
とりあえず涙はこぼれるに至らなかったけど、
馬車道ホテルのレストランでの会話の最中に、
とうとう涙がつーっとこぼれてしまった。
里志がいよいよプロポーズしようと、コップの水を飲み干したとき、
上川さんがむせてしまって(これってマジだったよね?)
「ごほっ・・ごほっ」となかなか台詞が出てこないのさえ、
おかしいっていうより、なんだかとっても愛おしくて、泣き笑い。
そして、シャンパンのプレゼント。
ああ、これ、初見のときには真帆からだと思ってたんだっけ(笑)
それが老・里志からだと最後にわかって号泣したっけ・・
と、今は笑える勘違いも初回ならではの感激ポイント。
自分では、ちょいと得した気分もあるんだよね(おかしい?笑)

それ以降(?)冷静にお芝居全体を、と思っていたにもかかわらず、
結局、上川さんの里志ばかりの姿を追って、里志の気もちにばかり
思いがいってしまって、、今どんな気もちだろうとか、この言葉を
どんな気もちで吐いているんだろうとか、、考えようとしなくても
もうどんどん胸に迫ってきちゃって・・。
そしたら、1幕後半にはすでにエラいことになってしまった。
当然のことながら、その後2幕は、先に観た2回以上にだだ泣き。
だってもう止まんないんだもん、泣けるだけ泣いちゃえって感じ(笑)
まわりでも鼻をすする音がほんとによく聞こえたなあ・・。

お芝居が終わって暗転。
舞台が明るくなって、一列に並んだキャストのみんなに、
惜しみなく心からの拍手を送りながら、涙が止まらなかった。
千秋楽恒例のひとこと挨拶が始まって、ようやく涙も治まったのだけど、
最後の最後、わたしのいちばん聴きたかった言葉、
西川さんの、
「思い出したら、また劇場に会いにきてください。
 ぼくたちはいつもここにいます。」
これを聴いたら、また涙がだーーーーっ。
わたしが東京で観たときには、西川さんのあいさつはなかったから。
西川さん、この日の仕切りは珍しくメタメタだったけど、
(一から出直すそうです、笑)
最後の締めは、やっぱりこの西川さんのひとことじゃなきゃね。
他では味わえない、あったか~い気もちに包まれて、劇場をあとにできるの。

でも、この日はこれが最後じゃなくて、ほんとの最後はあれ。
「『完』が出たんです!これ以上何をやれって言うんですかっ!
  今は亡き(おいおい)近江谷太朗の言葉を借りて・・
  とっとと帰んなさいっ!」
これは・・わたしは別に期待してないんだけどね(笑)
でも、上川さんありがとね。おかげで笑って席を立てたよ。
あの西川さんの言葉のあとじゃあ、しばらく席が立てないもの。

席を立ったら、いつものごとく即刻現実回帰。
ほんとはね、これが一番泣けるのよ(笑)
カテコで筒井クンが言ったように、
「このあと皆さんは、喫茶店でお茶でも飲みながら、
 今日の感想なんか話したりするんでしょうが・・」とはいかないのよね。
余韻に浸りながら、お友だちと感想を交し合うこともなく
飛び乗った新幹線。
だんだんたそがれていく窓の外の景色をぼーっと眺めながら、
あの場面、この場面ついつい思い出しては、涙が流れそうなのを堪えてた。
さみしーーよーー(涙)

家に帰ってほっと落ち着いたとき、おちびがこそっと膝に来て、
「おかあさん、これ行ってたんだよね?楽しかった?」って、
パソコンスペースに貼ってある「きみ時間」のチラシを指差したの。
「楽しかったよ~~」って・・またじわっと泣けてきちゃった。
もうだめだ・・涙腺が完全にイカれてる。

夜。パソコン開いて加藤Pのブログ。
今日そこにいた場所、、大阪厚生年金会館の外観写真が。
ランチの前にこの公園のベンチで、こんなふうに(もっと近かったけど)
会館を見ながら友だちとしゃべっていたから、、またきゅんときた。
そして、この今日とこの長い公演を振り返って、
社長として役者さんたちを見守り続けた熱くて・・でも冷静な視線に、
もーーーっ、また泣けた!

2005年の『TRUTH』のときと違って今度は、
上川さん、また絶対ここに戻ってくるなって思った。
「最初は毎年出ていました。1年おきになり、2年、3年おいて今回です。
 次はいつになるでしょうか。トトカルチョで(?)アンケートに
 書いてください」
っていうのが、上川さんからのあいさつ。
2年後かな~、また3年後かな~、早いほうがいいけど、いいや、待ってる♪
そのときには、名古屋公演が組まれていたら・・嬉しいなあ♪
それまで、キャラメルの名古屋公演にはせっせと通って、
「毎年名古屋公演あり!」を固定させなきゃ。
 ↑中部在住キャラメルファンの使命。らじゃーっ!(笑)

大楽スペシャル、そんなにたくさんないと思うけど、
あとで別に書きます。

終わっちゃいました。

2008-04-29 | 観る、聴く

「きみがいた時間 ぼくのいく時間」大千秋楽を観てきました。

長いあいだ、お疲れさまでした。
そして、心に残る舞台を、ありがとう。
そこにわたしがいた時間を、忘れません。

キャラメルのみなさんも、上川さんも、
今度は、名古屋でお会いしましょう。お待ちしています♪



はああ。終わっちゃった・・・
今日は、とりあえずこれだけしか書けません。
泣けちゃいそうだもん・・

御園座 陽春大歌舞伎 昼の部

2008-04-24 | 観る、聴く

贅沢三昧のこの四月。
歌舞伎座でドリームキャストを拝ませていただいたあとは、
地元御園座で、
吉右衛門さんの鬼平&歌舞伎の染ちゃん(←こっちがメインだからっ)
&染ちゃんトークショーつき♪という
こんな超ビギナーなわたしに、またまた輝かしい観劇記録が。

地元御園座の公演ながら、
今回は、染ちゃんLOVE♪のかずりんさんにすっかりお世話になりました。
トークショーは、かずりんさんのおかげでございます。
お席もとっても観やすいところで。
持つべきは、近くの戯れ友より遠くの観劇友!
ああ、ありがたや、ありがたや。


御園座 陽春大歌舞伎 
4月20日(日)昼の部 1階10列

第一部「ひらかな盛衰記 ~源太勘當(げんたかんどう)」
    梶原源太景季   染五郎
    腰元 千鳥     芝 雀
    横須賀軍内     由次郎
    茶道珍齋      吉之助
    梶原平次景高    歌 昇
    母 延寿       東 蔵

(あらすじ)
  梶原家の嫡子である梶原源太景季(染五郎)は、宇治川の先陣争いで
 近江源氏の佐々木高綱に敗れ、鎌倉の館に帰され、責任をとって切腹を
 迫られます。跡取りの座を狙う次男の平次景高(へいじかげたか)(歌昇)は、
 おっとりとした色男の源太をなじり大喜びします。源太は、父・景時には
 合戦の前に佐々木高綱から受けた恩があるので、わざと先陣の功を譲った
 のでした。その心を知った母の延寿(東蔵)は、中間(ちゅうげん)の
 ぼろ着を源太に着せ、勘当して家を出るように命じ、源太を想う千鳥を
 鎧櫃(よろいびつ)の中に忍ばせて、一緒について行かせるのでした。
                           (御園座HPより)

いやあ、歌舞伎らしい面白さがいっぱい詰まった演目でした。
時代物らしい華やかさや美しさを見せる一方、
義理と情の葛藤、恋心、嫉妬心などが交錯するとても人間くさい人情劇、
しかも、それが立派なお家柄のなかでの出来事という、ちょっと滑稽な面も。
「そりゃないだろ」と笑い、「そりゃないだろ」と泣く・・
予想外に面白かったですよ、これ。

美女と野獣ほどに違う源太と平次兄弟。
花道から堂々登場の染めちゃん源太は、
薄紅色の着付けに鮮やかな紫の大紋、紅白の梅の枝を指した侍烏帽子
という、これでもかという眉目秀麗な若武者。(色男すぎ・・かも)
一方弟の平次は、五十日頭にいかつい顔つき(頭でかっ)、
ころころに太っていて、仮病で戦に出ず、源太に心を寄せる千鳥に言い寄る
という、これでもかというわがままやんちゃのどら息子。
ほんとに同じ親に産まれたのかしらん(でも平次は母に似てなくもない?)
そりゃ、平次でなくても拗ねるわなって感じです(笑)

事が事だけに、延寿が源太の行く末を慮り、知恵と手を尽くす
母親の愛情の深さ、強さ、賢さに胸を打たれます。
けどねえ、その何分の一でも、このしょーもない捻くれ二男坊(?)にも
与えてやってほしいな、とも(笑)
平次は結局自業自得、みたいな展開なのだけど、
家を勘当されたものの、天性の美貌や才覚を持ち、
そのうえ母親の愛情も恋人も掻っさらって行った兄・源太に比べたら、
弟はな~んにもなし、かわいそすぎ~~。
・・・と、思ってしまったのでした。

染ちゃんは、もう立って美しくそこに在ればいい、みたいなお役。
(芝居を観るなら絶対夜の部の与三郎!観られなくて残念だったなあ。)
主役は、なんといっても母・延寿でしょう。
東蔵さんの延寿には、義理と情の間で、強く賢く優しい母の心の動きが
よく観てとれて、よかったなあと思いました。
歌昇さん、由次郎さん、珍齋さんの憎まれ役トリオ、楽しかったです。
あまりの一生懸命さが健気に映る(笑)
芝雀さんの千鳥、、平次とのコンビのほうがしっくりしてたかも(笑)

最後の場、中間姿に身をやつし家を出ようとする源太に、
延寿が餞として、源太の産甲冑を持ってゆけと言います。
もうすぐ端午の節句なんですよね。
この演目が、陽春歌舞伎に選ばれた理由はこれかな、と思うのは考えすぎかな。
さりげなく用意された季節感に、ほっと嬉しくなっちゃいました♪
この鎧櫃のなかに、(延寿に言われて)千鳥が隠れているという筋なんですが、
実際は、こちらから千鳥が見え見えだったのでちょっと興ざめでしたが(笑)
延寿の、源太を思う心はどこまでもありがたいものです。
(ああ、、だから二男坊にもその愛の手を~~)


第2部「鬼平犯科帳 ~大川の隠居」
       池波正太郎・作 岡本さとる・脚本
    長谷川平蔵   吉右衛門 
    小房の粂八   歌 昇
    平蔵妻女久栄  芝 雀
    木村忠吾    松 江
    佐嶋忠介    東 蔵
    岸井左馬之助  左團次 
    友五郎     歌 六

(あらすじ)
 風邪で寝込んでいた鬼平(吉右衛門)は、ある夜寝間に置いてあった亡父の
形見の銀煙管(ぎんぎせる)を盗まれてしまいます。盗んだのは、昔盗賊をして
いた老船頭友五郎(歌六)。火付盗賊改方としては面目丸潰れです。
                           (御園座HPより)

有名な「鬼平犯科帳」以前から友だちにもさんざん薦められていたものの、
ドラマにも小説にもまったく興味なしでしたが・・
これはいいお話でした~~。
吉右衛門さん自身のお人柄がじわ~と滲み出ているようなお役ですね。
べらんめぇのお江戸ことばが、どこかやさしくてあったかいんです。
吉右衛門さんはもとより全部の役者さんが、お芝居を楽しんでいる感じが
よかったなあと思いました。

「思いもよらぬひととの出会いが、自分を変える」
もう、この台詞がすべてですね~。
どんなひとと出会ったかで、人生って良くも悪くも大きく変わるものですね。

老盗賊の友五郎、「殺さず、犯さず、難儀はかけず」という
自分なりの盗人のモラルを持っているところが面白いです。
思わず「なるほど・・」と納得してしまいそうになりました(笑)
いやいや、それでも盗みは盗み、紛れもなく罪。
平蔵は、自らの正体を明かすことなく、
酒に興じながら友五郎の心をほどきつつ、その心を裁いていきます。
船宿にふたりきりのこのシーンは、見応えがありました。
平蔵と友五郎、酒がほんのりまわっていくように、
おたがいの心がゆっくり解けて、洗われていくようでした。

そのとき、友五郎が死んだ息子と見て以来だという「大川の隠居」が
一瞬、その堂々とした姿を現します。
でっかい鯉が(1mくらいあったかな)ざぶん!と登場したのにびっくり!
こうして、ありえないような鯉の姿を見せてしまうのも、
歌舞伎の面白さかな~と思いました。
歌舞伎の舞台で観ていると、それが全然興冷めじゃないんですよね~。
(以前とあるドラマで「将軍」というデカイ鯉が、まさにこんな感じで
 登場しましたが、おもいっきり引きました・・というか大笑いだもん)

このお芝居では、平蔵の役宅の庭に咲いていた春牡丹や、
船宿で平蔵たちが酒の肴に楽しんだ初鰹に、この季節の趣を感じました。
こんな日本の伝統文化らしいさりげない趣向が、とてもすてきだと思います。

なお、この演目の途中、一幕の終わりに、
六代目中村松江さんの襲名披露がありました。
吉右衛門さんと、お父様である東蔵さんに続き、松江さんのあいさつ。
襲名披露も、当然生で初めて観ました。
なんだかいいですね~。空気がとってもあったかかったです♪
仁左衛門さんが先日もお話しされてましたが、
「歌舞伎ではお客さまが役者の成長を末永く楽しんでくださる」
というのを、肌で感じちゃいました。


3度目の歌舞伎観劇も、とても楽しかったです。
歌舞伎チャンネルなどのおかげで、映像はいくらでも観られますが、
当たり前だけど「生」は断然面白さが違う!!
あ~、早く次が観たいなあ~!なんて・・ハマりやすいな~、わたし(笑)
御園座で次に本格歌舞伎が観られるのは、10月の吉例顔見世。
すんごい方たちばかりなので、何が観られるのか楽しみですが、
お値段が高い!超高い! 21000円て・・ 
11月コクーンを直前にして悩ましいすぎ(涙)
それはさておき、その前に行きますよ~~♪
6月には中日劇場で「ヤマトタケル」
7月には大阪松竹座の「七月大歌舞伎」にも乗り込みますっ。
ああ、仁左衛門さん♪ そしてやっとやっと愛之助さん♪♪です。
愛之助さんは、6月に御園座で「御いのち」がありますけどね~。
(歌舞伎じゃないんで)

は~、やっと上がった。
何度PC前で突っ伏して断念したことか(笑)
結局たいしたこと書けていないんだけど~。
これで、やっと次へ進めるわ♪

これで気分はいざ大阪!
やほ~~~♪♪

四月大歌舞伎 昼の部第三部 「刺青奇偶」

2008-04-14 | 観る、聴く

四月大歌舞伎(4月2日昼の部観劇)

第三部 「刺青奇偶」(いれずみちょうはん) 新歌舞伎/長谷川伸・作
      半太郎    勘三郎      
      お仲     玉三郎
      熊介     亀 蔵
      太郎吉    高麗蔵
      鮫の政五郎  仁左衛門

(あらすじ)
 生来の博奕好きで江戸を追われた半太郎(勘三郎)は、下総行徳の船場で
荒木田の熊介(亀蔵)と争っていた傍で、身投げをした酌婦のお仲(玉三郎)を
救います。不幸続きの人生を送ってきたお仲でしたが、半太郎の言葉を聞いて
死ぬのをやめ、初めて会った男らしい男、半太郎の姿を見失うまいと後を追います。
半太郎の母親と従弟の太郎吉(高麗蔵)が半太郎を尋ねて来ますが、
熊介を斬った半太郎はお仲と逃げてしまうのでした。
 こうして半太郎とお仲は夫婦となり、品川の宿はずれでみすぼらしい所帯を
持ちますが、半太郎は博奕が止められません。やがて死病に罹ったお仲は、
半太郎の行く末を心配し、博奕を止めて欲しいと願って半太郎の二の腕に
骰子の刺青を彫ります。こうして博奕を断った半太郎でしたが、この世の名残に
お仲に良い思いをさせたいと博奕に出かけ、賭場に難癖をつけたことから
叩き出されてしまいます。
すると鮫の政五郎(仁左衛門)が、半太郎に意外な話を持ち掛け…。
                         (歌舞伎座HPより)

もお~~泣きました!泣けて泣けて、ぐじゅぐじゅ。
前日の『きみ時間』もすごかったけど、この日もよう泣いた(笑)
2日間でどんだけ涙したことか・・。

幕が開けるとそこに広がるのは、たそがれどきの船場。
石灯籠に力なくもたれかかって座っている女の後姿。
この情景がまたなんとも絵になる! 
この女がお仲、玉三郎さん。
なんとまあ・・つい先ほどまで、豪華な衣装を身に纏い、
厳かで優雅な舞を舞っていた人と同一人物とはにわかに信じられないほど、
下卑て荒んだ女。・・なのだけど!
玉三郎さん演じるお仲、か~わいいんですよ、いじらしいっていうのかなあ。
優美なお姫さまや華麗な傾城の玉三郎さんももちろんステキだけど、
世話物などで観る市井の、粋のいい女が、けっこう好きです♪
そういうお役のときのお声が、なんともいい響きなんですよねえ。
半太郎は勘三郎さん。
勘三郎さん自身、大好きな芝居ベスト3のひとつだとか。
生来の博打好きだけど、正義感が強くて気風のいい男、
そして故郷だとか女房への愛情にひときわ厚い。
生粋の江戸っ子勘三郎さんゆえに、粋のいい江戸ことばが
めちゃくちゃかっこいい♪
超ビギナーなわたしがエラそうに言いますが、
こういう男を演らせたら、勘三郎さんに並ぶ役者はいないんじゃない?!
って思うほどハマっていました、このお役。

半太郎の博打のせいで、ふたりはひどい貧乏暮らし。
おまけにお仲は悪い病で、もはや明日をも知れぬ状態。
こんなひどい状況なのだけど、
この品川の家には、泣けるほどあったか~い人情に溢れていました。
隣家のおかみさん(歌女之丞)さんがとても面倒見のいいひとだし、
博打の癖は治らないけど、半太郎は心からお仲を大事に思っています。
彼らは彼らなりに、とっても幸せに暮らしていたんだなあと感じました。

しかしもう自分の命が長くないことを悟っているお仲は、
「死んでゆく女房の後生一生のお願いを聞いて」と(泣ける~~)
半太郎の左腕に刺青をいれさせてほしいと頼みます。
半太郎は目を瞑り涙を堪えて、お仲に腕を預けます。
物音ひとつしない静けさのなか、身体を起こしているのもやっとのお仲が、
ひと針、ひと針(っていうのけ?)心を込めて刺青を入れていきます。
さすがにココは、オペラグラスの登場。
おおっ!ほんとに「さいころ」だああ(涙)
目を開けた半太郎、この「さいころ」を見てびっくり!
「これを見るたび、博打はいけないと、死んだ女房が言っていたと
 思い出して」と、お仲(涙・涙)
「わかった。博打はやめるから、どうか治ってくれえぇえ!」
愛しいお仲をしっかりと抱いて、号泣の半太郎(涙・涙・涙)
ああ、苦しいほど泣けました。。。

六地蔵、桜の大木の下。(なるほど、ここに「桜」かあ!)
はたして半太郎、なんと鮫の政五郎の賭場を荒らしたと、
政五郎の手下どもに散々打ちのめされ、血だらけになってなお囲まれています。
そこへ、鮫の政五郎が登場。
ひゃあああ、これが仁左衛門さん???
大親分の貫禄たっぷり、どすの利いた低~い声、すてき~~♪♪♪
ああ、二枚目って何をやっても美しいのねえ・・ほれぼれ。
この政五郎ってひとがまた、
やくざの大親分ってのは本来こうあるべきだ~、みたいな(笑)
情のある大きなお人で、半太郎にのっぴきならぬ事情があろうことを
察するんですね。
最初は強情を張っている半太郎ですが、やっと涙ながらに、
市の床にある女房のこと、博打は二度とやらないと誓ったが、
最後の博打で女房孝行をしたいと思い、まずはその元手を稼ぐために
賭場に難癖をつけたと白状。
「俺が日本一好きなのは、女房のお仲だ」ってねえ、またまた泣けますっ。

鮫の政五郎、半太郎を気に入って子分にならないかと誘うが、
半太郎、きっぱり断ります(えらいっ。涙)
そこで怒ったり放り出したりしないのが、鮫の政五郎!
有り金賭けて、真の博打をしようという。男だねっ!
いかさまなど一切ない証に、地蔵さんから湯のみを借りてこさせる
ところが面白いですね~。(これ、あとでちゃんと返すのでまた面白い。)
ドキドキの真剣一本勝負!!
(観る側としてはなんとな~く予想がつくけど、それでも興奮。)
「奇!」(だったと思うけどなあ・・忘れた)
半太郎が最後最後の大勝負に勝ち、政五郎から金を受け取ります。
喜び、というよりまだ勝負の興奮冷めやらぬ震える手で大金を握りしめ、
半太郎はお仲のもとへ、花道を駆け抜けていきました。
でもね・・
家に戻ったら、お仲は死んでしまっているんじゃないかなあと、
なんとなく思っちゃったんですよ、なんとな~くですけど。
最後まで泣けて泣けて・・ほんと疲れました(笑)

いわゆる歌舞伎らしいお芝居ではないと思うのですが、
歌舞伎役者さんが演じると、風情も人情の表現も味わいが深いなあ~と
つくづく思いました。
白状しますが、歌舞伎に限らずいわゆる「世話物」の類のお芝居って
正直苦手だったのですけど、歌舞伎のお芝居を観るようになってから、
俄然、この手のお芝居が大好きになってしまいました!
けっこうベタな人情ものが多いと思うのですけど、
それに素直~に涙して、あとすっきり♪みたいな感覚が、
自分でもちょっと驚きですが、今めちゃめちゃ好きなんです(笑)
だから、今回の「刺青奇偶」かな~~りツボにハマっちゃったわけで、
こんなお芝居を、勘三郎さん、玉三郎さん、仁左衛門さんという
ドリームキャスト♪で観られたことが、ほんとに嬉しかったです!!
いやあ、しあわせもんやなあ、自分♪♪

それにしてもこの2日間、奇しくも、
「女房ひとすじっ!負けるもんかっ!」な男ふたりに、泣かされまくり(笑)
花のお江戸まではるばるやってきて、
いやあ・・ほんっとにいいモノ見せていただきました!
ますます癖になりそうです♪♪

初の歌舞伎座! 四月大歌舞伎 昼の部 

2008-04-14 | 観る、聴く

「せっかくだから」は、甘~い悪魔のささやき♪
せっかく東京まで行くんだから・・
せっかく春休みで子どもたちもお泊まりするんだから・・
『きみ時間』を昼夜2公演観ちゃおう!
亀ちゃんの『風林火山』(5日初日)がだめなら歌舞伎座はどうだ?!
ってなわけで調べてみたら、2日から始まる四月大歌舞伎は、
なんと仁左衛門さん、玉三郎さん、勘三郎さんを観られるという。
そりゃ、こんな機会を逃す手はないっ!
初めて参戦したチケットweb松竹は、いきなりの好成績。
かくして、歌舞伎観劇2回目にして、早くも本場・歌舞伎座でびゅー♪♪

歌舞伎座 四月大歌舞伎 
4月3日(木)昼の部 1階12列

なにしろ初めてなもので・・びっくりすることばっかり!(書ききれない)
やっぱ御園座とは違うわあ。
なんといっても舞台。でかっっ!!!
前日は池袋サンシャイン劇場。おいおい、倍くらいあるんでないの??(笑)
席は12列のほぼど真ん中!(←前夜に続き、観劇人生2回目のど真ん中)
舞台といい、花道といい、めちゃめちゃ見やすい位置。
ああ、大枚はたいた甲斐があったってもんよ~♪
そして、噂には聞いていた会場にほのかに漂う絹の香り。
ひゃあ・・なんだかいい気分~~♪ 


第一部 「本朝廿四孝~十種香」(ほんちょうにじゅうしこう~じっしゅこう)
      息女 八重垣姫      時 蔵
      花作り蓑作実は武田勝頼 橋之助 
      白須賀六郎       錦之助
      原小文治        團 蔵
      腰元 濡衣       秀太郎
      長尾謙信        我 當
(あらすじ)
 武田信玄の嫡男の武田勝頼は、足利将軍暗殺の真犯人を捜し出すことが出来ず
切腹。その許婚であった長尾謙信の息女の八重垣姫(時蔵)が、勝頼の菩提を
弔っているところへ、勝頼と瓜二つの男が現れるので、八重垣姫は腰元の
濡衣(秀太郎)に恋の仲立ちを頼みます。実は切腹した勝頼は偽物で、
本物の勝頼(橋之助)は簑作と名乗って長尾家に仕官し、武田家の重宝である
諏訪法性の兜を奪い返そうとしていたのです。
 勝頼への思いを語る八重垣姫を見て、勝頼も気を許しますが、
そこへ長尾謙信(我當)が現れ、簑作に使者の役を命じます。すでに簑作を
勝頼と見抜いていた謙信は、白須賀六郎(錦之助)や原小文治(團蔵)を
呼び出し、勝頼殺害の命を下すのでした。 (歌舞伎座HPより)

イヤホンガイドの解説によれば、この演目はストーリーよりも
錦絵のような美しい舞台美をぜひお楽しみくださいとのこと。
なにしろ歌舞伎の生観劇はこれが2回目、
まあ・・何を観ても感嘆の声しかあがらない自分ですが(笑)
横に広~い舞台にさらにたっぷりと奥行きを感じさせる
立派な大座敷(というの?)の中央に、紫の長裃姿の蓑作(=勝頼)、
両脇の障子張りの部屋のうち、上手にいわゆる「赤姫」八重垣姫、
下手に黒振袖の濡衣、という光景は、思わずためいきが出たほど美しかったです!
そしてこの演目の題名どおり、ほんとうにお香が焚かれていました。
もう、うっとりです。
ストーリー的には・・筋はわかっているものの、なにしろ長~いお話の
切り取り場面みたいなものなので、気もちがあまり乗っていかないというのが
正直な感想でした(汗)亡くなった許婚にそっくりだからといって、
それにすっかり惚れこんで、濡衣に恋の仲立ちを頼むって・・(笑)
とはいえ、時蔵さんの八重垣姫、お綺麗でした。
なんだかしょうもない恋心に思えるけど(笑)
くどきの名シーン「柱巻き」といい、なんだか罪のないかわいらしさですね。
わたしは、黒衣の濡衣のほうが、楚々としながら艶っぽくていいなと
思いました。

そして我當さんの謙信、まるで武田信玄!(爆)
これまでの雅な雰囲気が、がらっと変わりました。
いずれも勇ましい出で立ちの六郎、小文治が謙信の命を受け、
勝頼の追っ手として、花道を駆け抜けていきました。
(今日の席は、花道も全体に無理なく観られて、これまた感激♪)
さらに、舞台中央では、謙信が濡衣の正体を見破りひっ捕らえました。
おおっ、お話はこれからじゃ!というところで幕・・・。
なんだよっ、ここで終わるのかよっ!
わかっちゃいたものの、実に口惜しい(笑)いつか先を観たいです。


第二部 「熊野」(ゆや)
      熊野    玉三郎
      従者    錦之助  
      朝顔    七之助
      平 宗盛  仁左衛門

(あらすじ)
 平宗盛(仁左衛門)の愛妾である熊野(玉三郎)のもとへ、東国に住む
母親の病が重いと記された手紙が届けられます。熊野は帰国の旨を宗盛に
願い出ますが、熊野を寵愛する宗盛はこれを許しません。
 そして宗盛は、熊野を始め、従者(錦之助)や朝顔(七之助)を連れて
花見に出かけますが、母親との対面が許されず悲しむ熊野の舞を見るうちに、
さしもの宗盛も哀れに思い、ついに帰国を許すのでした。(歌舞伎座HPより)

能の謡曲『熊野』をベースにした典雅な長唄舞踊。
歌舞伎座では初めての上演だそうです。
清水寺の境内から望む桜の山々、舞台上方には桜の釣り枝。
うわあ♪今年の花見はこれでよしっ!というか、
ある意味ホンモノの桜以上の美しさを感じてしまう舞台でした。
そこに、凛々しいお姿の宗盛・仁左衛門さん。
仁左衛門さんは映像でいくつも観ているけど、
こういうお役もほんっとに綺麗だわあ~。
お着物の色合もとても春らしくて綺麗でした。うっとり~~。
玉三郎さんの熊野。
客席から大きな拍手と感嘆のためいきに迎えられて、
厳かなオーラでいっぱいの熊野が花道を進み出てきました。
ほんとにおふたりとも美しい!
清水の桜といい、おふたりのお姿といい、もう夢世界。
・・・だからというわけではないけど、
ほんとに夢世界に行っちゃいました(恥)
いちばんいいところを見逃した気がする・・けど、
まあ、なんとも優雅なお花見をさせてもらったということでよし(笑)
あ、もうひとつ悔やまれたこと。
イヤホンガイドなしで、感じるままに観たほうが良かったかもしれない・・
途中で気づきました。


長くなりそうなので、第三部は次へ。