13日放送のNHK「刀一振りに奥義あり~時代劇を支える殺陣師」
ご覧になったかたは・・・いないかな~(笑)
(BS-hiの番組「アインシュタインの眼」で放送されたものの再放送のようです。
地上波ではお初かな。)
偶然その番宣が目に留まって、面白そうだったから録画したのですが、
ものすごく面白かった~!!
時代劇を陰で支える殺陣師。
最新の映像技術スーパーカメラを駆使して、その技と秘密に迫る。
【司 会】恵 俊彰、塚原 愛
【ゲスト】加来耕三(作家)、吉本多香美(女優)
【出 演】林 邦史朗(殺陣師)
殺陣は、時代劇に欠かせない立ち回りを、
いかに本物らしく、いかに見栄えよく見せるかが命。
そのうえで、竹光(撮影用に作った刀)を使うといえど、
役者にケガをさせないよう、絶対安全な技術でなくてはなりません。
そのために、殺陣師は数々の驚くべきテクニックを駆使するのです。
迫力のある「寸止め」「抜き胴」には、
刀の振り方、柄の絞り方、手首の使い方などにコツがあります。
複数を相手にする立ち回りや、危険の伴う「突き」は、
カメラの死角を利用することで、
役者にとって安全で、観る側には迫力のある立ち回りを可能にしています。
時代劇や殺陣師にとっては、いわゆる「企業秘密」
それを知ってなお、殺陣の迫力と華麗さの魅力は尽きません。
逆に、それを観る面白さは倍増です。
また、殺陣は実際の剣術でもなければ舞でもなく、
あくまで、時代劇をよりリアルに見せる表現方法のひとつです。
そのための工夫が、数々あります。
まずは所作。
着物の着こなしから、歩きかた、立ち居振る舞い、刀の扱い、
常に道理を念頭にして動くことで「らしさ」が自然になります。
実際の剣術の応用。
立ち回りの流れは、現実の斬りあいを想定してプランをつくります。
すると、自分と相手、ひとつひとつの動きに道理があることがわかり、
殺陣に美しい「流れ」が生まれます。
性格づけ。
剣士の素性や腕前、性格によって、殺陣や動きを変えます。
これにも当然道理が存在して、すべての動きに「らしさ」が表現されます。
殺陣をこなすテクニックを覚えても、
道理に適った動きが伴っていなければ、殺陣は殺陣として成立しないのです。
最後に、林先生のもとで立ち回りのできる役者や殺陣師を目指して
修行を続ける若者たちの姿が紹介されました。
彼らは、週2回道場で殺陣の稽古をする傍ら、
ふだんの生活のなかでも、時代劇の基本ともなるすり足などの所作、
和服での生活を実践したり、夜間の素振りを欠かさないなど、
日々の努力を積み重ねています。
時代劇にかける彼らの熱い思いが、とても嬉しく思えました。
やがて、彼らが明日の時代劇を支えていく存在になることでしょう。
いやあ、45分みっちり、実に面白かったです。
なんと言われようと、
こういう番組が作れるNHKが、わたしはやっぱり好きですよ。
・・と感心していたら、番組の最後は
「4月から、木曜時代劇は土曜時代劇に変わります!
その第1弾は『オトコマエ!』」
なんだよ・・番宣だったのかよっ(笑)
すごく楽しんだからいいんだけど・・
それにしても、その『オトコマエ!』
んん~~~、いいのか?伝統あるNHK時代劇。
なんとなく、最近ますます迷走気味ではないかいな。
「○曜時代劇」というのはもともと、
エンターテイメント時代劇だとして、
大河ドラマの時代劇とは趣を隔すものとして製作しているそうだけど、
なんか最近は、なかなか面白いのがないよね・・。
若い人とか女の人にも時代劇の視聴層を広げたいみたいだけど、
小手先の工夫(人気若手俳優を使ったり、若者むけ内容にしたり)では
その番組限りの人気で終わり、結局継続的な時代劇人気には繋がらないと
思うんですよ。
大河ドラマではできない斬新さを扱いつつ、
根っからの時代劇ファンの心をくすぐるような時代劇の醍醐味を
もっと大切にしていかないと、
時代劇人気は広がるどころか、衰退しかねませんよぉ。
新しい人たちをその醍醐味で惹きつけてこそ、
時代劇をまた見てみようという意識に繋がるんじゃないですかね?
NHKさんくらい、まともな時代劇を創り続けていただけませんかねぇ(涙)
今年は大河ドラマも観ていないのと、
(時代や人物には興味があるけど、メインの若手さんたちがどうも苦手で~)
歌舞伎をそこそこ見るようになったら、
最近はすっかり時代劇から遠のいてしまいました。
そろそろ「おおっ!」というような作品を観てみたいです。
久しぶりにかっこいい殺陣に触れたので、
やっぱり何か「かっこいい殺陣」を観たくなりました。
で、手っ取り早く出てきたのが・・
上川信長の本能寺のシーン。(「神に愛されなかった男~明智光秀」)
何度見ても、超かっこええ・・・(感涙)
(なおこのドラマは、このシーンを楽しむだけのために手元に存在する。)
殺陣師熟練のマル秘テクを駆使した立ち回りを、
教わった以上に(ほんとか)超~かっこよくキメまくった彼こそ、
「殺陣のできるホンモノの時代劇役者」だーっと、
深夜ひとり絶賛いたしておりました(爆)←完全な身内びいき。
茶髪より、侍がよい・・。
と、ちっちゃい声で言ってみる。←たぶん『きみ時間』を観るまでの願望。