「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの山登り:白岩の滝バス停~麻生山~日の出山~御岳山~御嶽駅

2016年12月14日 | 日帰りの山登り

 

にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 奥多摩で、初心者コース・子ども連れコースとして人気の御岳山・日の出山コースを逆に歩き、ケーブルカーを使わずに御岳山から下り、ケーブル下の駅から御嶽駅まで歩くというコースで、12月4日(日)山菜師匠の山縣さんと山歩きを楽しみました。バスの通っている御嶽駅まで歩いたのは、今回の山歩きのもう一つの目的のためでした。

 武蔵五日市駅から、つるつる温泉行のバスに乗り、つるつる温泉手前の白岩の滝バス停で降りました。タルクボ沢に沿って約15分ほど緩やかに登っていくと、白岩の滝の看板があります。白岩滝ハイキングコースの入口から約5分ほどで白岩の滝に到着します。

 タルクボ沢の上流にある「白岩の滝」は、落差8.5mと落差12mの二段からなる「雨乞の滝」とその上流にある落差15mの「白岩の滝」の二つの滝の総称だそうです。







 バス停から1時間ほどで稜線の登山路にたどり着きます。その分岐点に麻生山への登山路があります。ひと登りすれば広く視界が開けた麻生山山頂に到着します。登山路がこの山を巻いているので、頂上には私たち二人だけでした。





 麻生山をちょっと離れた地点から眺めると、円錐形の綺麗な形をした山であることが分かります。日の出山に近づくと、階段が続きます。御岳山から下って到達した日の出山と、下から上り詰める日の出山では印象が異なります





 日の出山山頂には、子ども連れの家族がたくさんいました。頂上の岩に子どもたちがいっぱい登っていました。日の出山自体は、どこがピークか分からない丘のような所ですので、この岩の上が山に登ったという印象を子どもたちに感じさせているのでしょう。この山の下りにあるつるつる温泉に入浴することも、登ってきた家族の目的だと思われます。

 小春日和と形容できるほど暖かな山頂で昼食をとり、御岳山に向けて歩きました。この道も繰り返し通っていますが、私にとって逆方向に歩くのは今回が初めてでした。



 御岳山のケーブルカーの路線に沿って、昔からの参道が九十九折に刻まれています。残念ながら、下まで舗装された車道になっていますので、山歩きの楽しさはあまり感じることはできません。私は今回初めてケーブルカーを使わずにケーブル下の滝本に下りました。途中、幾組かの子ども連れの家族と出会いました。偉いなあと感動さえも感じながら、子連れの家族たちと
すれ違いました。

 参道の両脇には、杉並木があり、上から順に数字のプレートが付いていますので、登ってくる人にとってはカウントダウンとなり、どの程度登ったか分かるようになっています。



 この時期、御嶽周辺には柚子が枝にたわわに実っています。ある場所で、地元の人が無人販売している柚子を、山縣さんは毎年買って、柚子のジャムを作って味わっています。一般的に、袋に3つほど入って100円程度で販売されているのですが、御嶽駅に行く途中にある無人販売所では、6~8個入って100円という破格の値段で売っています。その柚子を買うことを目的に、ケーブル下からバスに乗らずに歩いて御嶽駅まで行きました。

 私は5袋・山縣さんは7袋柚子を買って、重くなったリュックを背負って御嶽駅に到着。時間調整を兼ねて、ビールを買って駅前で一杯。今回の山登りは、きついところはありませんが、初冬の山を十分歩いたという印象です。買って帰った柚子を使ったジャムづくりについては、次回綴りたいと思います。



【標準的な歩程】

白岩の滝バス停~1.30~麻生山~0.50~日の出山~0.50~御岳山~1.00~滝本(ケーブル下)~1.00~御嶽駅

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:西吾野駅~子ノ権現~竹寺~小殿バス停andさわらびの湯

2016年10月25日 | 日帰りの山登り

 

にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 10月16日(日)、二週間前に歩いた奥武蔵の山を再び小学2年生と一緒に歩きました。7時少し前に家を出発し、西武秩父線の西吾野駅で下車。東吾野駅・吾野駅・西吾野駅、それぞれの駅で、結構な数の登山客が下りました。午前中は晴、午後から曇という予報で、まずまずの山歩き日和でした。



 西吾野駅を出発し、道なりに歩くとすぐに小さな川の上に架かった橋を渡り、大きな通りに出たら信号を渡って左手に歩きます。小床橋を渡ると、民家が散在する急勾配の坂道をしばらく歩きます。右手に神社がある場所から、本格的な登山路がスタートします。

 前回のコースと比較すれば、山登りらしい登山路が続きます。杉林は、間伐されていますが、間伐された丸太が活用されずに、放置された状態になっていました。間伐材の有効利用をもっと真剣に考えるべきでしょう。かつては、こうした里山は、周囲の住民にとって、生活に欠かせない様々な品物を提供してきました。ですから、しっかりと手入れをして管理してきたのです。

 資源の少ない我が国において、森林資源は世界に誇れる財産であることは事実です。けれども、里山の様々な資源を有効利用する時代ではなくなり、かつ材木の価格が外材に比べて割高な現在、このように間伐材は朽ち果てるように捨て置かれています。そんなことを、小学2年生に話しながら、登っていきました。



 子ども連れの山登りは、標準的な所要時間よりも2~3割多くかかることを前提に、計画を立てることが必要です。服装及び雨具などは、状況により可変的に対応できるように、親は心掛けることも大切です。山を歩いていると、天候に対応できずに、哀れなほど厳しい状況で歩いている親子を見かけることがあります。子どもを山嫌いにしないように、楽しい思い出を作ってあげてください。



 子ノ権現へ通じる舗装道路に、登山路からひょこっと出ます。道路を道なりに歩いてもいいのですが、しばらく行くと右手に登山路がありますので、この道を選択して歩きます。登り切った所に、子ノ権現の山門があります。

 「山門の向こうに大きな鬼が見えるでしょう。悪い子が通ると、時々動いでパックンとするんだって。ちょっと先に山門の所に行って。写真を撮るから。」

 小学2年生は、私の手を強く握り返してきました。やはり、怖いのだな。それでも、怖がるのはまずいと思ったのか、しぶしぶ山門の所へ一人で歩いていきました。



 境内にある大きな草鞋にびっくりすると思いましたが、あまり反応はありませんでした。先ほど立っていた阿吽の鬼の草履と思ったので、喜ぶどころではなかったのかもしれません。家で国語の教科書の音読を聞いていると、内容は「泣いた赤鬼」でしたので、鬼の怖さと優しさを身近に感じていたのだろうと思います。

 子ノ権現は、伊豆ヶ岳を経由して、私は繰り返し通っています。芦ヶ久保から、二子山・武川岳を登って山伏峠を登り返し、伊豆ヶ岳・子ノ権現を通り、吾野駅までの長い山道を歩いたことがありました。



 寺を下った所に、日当たりの良い場所を見つけてランチタイムとしました。前回の物見山でも、草原にシートを敷いて昼食をとりましたが、そこでは様々な虫と戯れた2年生。ここには、ほとんど虫がいないねと不満顔。アキアカネと時折キチョウが舞うのみでした。



 昼食後、竹寺へ向けて出発。学芸会が間近なのか、そこで行われる劇の台詞を、自分の以外もほとんど覚えていて、歩きながら台詞を言ったり、劇中の歌を歌ったりして、私の後についてきました。この子は、末っ子ですが、上の子とはだいぶ年が離れているので、ほとんど一人っ子状態です。したがって、とてもマイペースな子で、自分の世界に入り込むところがあります。

 竹寺は、けっこう大きな境内を持つ寺です。本尊は「牛頭天王」で、神仏習合の寺です。茅葺の屋根を見て、屋根に草がいっぱい生えてるねと、驚いていました。



 牛頭天王社への登り口の鳥居に、茅の輪が取り付けられています。茅の輪くぐりは、各地に伝わっていて、これは災厄から免れ無事を祈る儀式なのでしょう。茅の輪にのってポーズをとった後、こちらに向かって歩こうとした2年生。何を思ったのか再び輪の向こうまで行き、輪をくぐって戻ってきました。そう、それが正解!何で気が付いたのだろう。


 
 牛頭天王社の境内で休憩をとり、小殿バス停の時刻表を確認すると、40分ほど後に出発するバスがありました。40分は、ここからバス停までの標準的な所要時間です。頑張って間に合わせようかと聞くと、エ~という反応。帰りの温泉が待っているよ!・・・温泉大好きな2年生にテキメン。早速バス停に向かって出発。

 竹寺からしばらくアップダウンが続いた後、一気に急勾配の下りとなります。マイペースにならないように、ちょっと先を歩く私に遅れまいと、2年生も必死でした。めでたく、時間内にバス停にゴール。「頑張ってよかったね。」と言えば、笑顔でウンとうなずきました。

 小殿バス停からちょっと乗れば、天然温泉「さわらびの湯」に到着します。8歳の小学2年生、一人で女湯に入る?それとも、一緒に男湯に入る?の問いに、一緒が良い!と即答。無論、私もそのつもりでいました。けれども、8歳ですので、そろそろ一緒に温泉に入るのは終わりかな。

 2年生は入浴後のいつものアイス、私は缶ビールでしばしリラックス。時刻表を確認すると、飯能行のバスが間近でした。「あと5分!のリラックスタイム」を宣告。バス停で温泉饅頭を食べながら、バスが来るのを待ちました。

 小学校の低学年にとっては、ちょうどよい山歩きとなりました。おまけに、温泉大好きの子どもですので、天然温泉に入ることができて、とても充実した休日を過ごすことができたと思いました。この子には、野山を歩く楽しさを知ってほしいと願っています。



【標準的な歩程】

西吾野駅~1時間20分~子ノ権現~1時間~竹寺~40分~小殿バス停 (約3時間)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:武蔵横手駅~五常の滝~北向地蔵~物見山~日和田山~巾着田~高麗駅

2016年10月07日 | 日帰りの山登り

 

にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!
 

 10月2日(日)、秋雨前線が本州から
ちょっとずれて、アウトドアに最適な天気になりました。そこで、我が家の小学2年生を連れて、奥武蔵の山をハイキングしました。今日は、その風景の画像を中心に綴ります。

 今回二人で歩いたルートは、奥武蔵の山歩きの入門コースであり、小さな子ども連れでも歩ける場所です。実際に当日は、多くの子連れのハイカーを見かけました。

 10時少し前に、武蔵横手駅からスタートしました。駅前の道路を横断し、少し戻るように歩いて、案内板に従って左手の林道に入ります。今回のルートは、案内板もしっかりと設置され、注意しさえすれば迷う場所はありません。



 しばらくは、平坦な舗装された林道を歩きます。そんな場所でも子どもは、東京と違った爽やかな空気が流れていることを敏感に感じ取っていました。道路脇には、ミズヒキ(下の画像の二番目)・ツリフネソウ(三番目)・タマアジサイ・シュウカイドウなどの花が咲いていました。







 この林道を30分ほど歩いた右脇に、五常の滝があります。落差は約12mあって、最近の降雨のため迫力ある水量で流れ落ちていました。

 2年生にとって、高尾山の琵琶滝を除いて、初めての本格的な滝との出会いでした。滝の近くまで行って、その水の冷たさにびっくりしていました。「山の川はね、清水がしみ出しているので、水温が低いんだよ。昔は、それを冷蔵庫代わりにしていたんだって。」・・・どこで調べたのだろう?





 五常の滝から少し歩いた先から、本格的な登山路が始まります。上の画像は、登山路の途中で見かけたお地蔵様。全体は、風雨で浸食されかろうじて姿をとどめている状態でしたが、その周囲にヒガンバナが咲き、その風情が印象的でした。

 登山路を20分ほど歩くと、今回のルートで最も北側にある「北向地蔵」に到着します。この地蔵様は、北向きに建立されていて、画像のように地蔵様の背後から後光のように光線が入ります。北向きに建てたお地蔵様は、全国に散在しています。北向地蔵は、一願本尊の御利益があり、願い事を一つ聞いてくれるのだそうです。地蔵菩薩は、救いを求める民衆の中で生き、市井の人々の願いを聞き届けて来たのだろうと思います。

 私たちは、地蔵様の横手にある小高い丘の上で、しばし休憩をとりました。



 北向地蔵から30分ほど歩くと、物見山に到着します。山頂には、ベンチが設置されていています。2年生の希望で、座っていたベンチから移動して草原にシードを敷き、そこで昼食をとりました。シートの横には、トノサマバッタ・カマキリ・テントウムシ、そして数種類のチョウなどが動き回っていました。

 テントウムシを手に取って、「指の先まで行くと、飛び立つよ!」・・・2年生の言った通り、テントウムシは素早く移動して、彼女の指の先まで動くと飛び去っていきました。虫の大好きな2年生にとって、こうした草原はとても興味深い場所です。

 昼食をとった後、物見山から日和田山へ向かいました。途中に高指山がありますが、山頂はチェーンで閉鎖された状態でした。物見山から40分ほどで、日和田山に到着します。途中は歩きやすい道が続きましたが、小学2年生はちょっとお疲れ気味。しかし、開放的な日和田山の山頂からの景色を目にして、少し元気を回復しました。





 日和田山からの下りの途中にある男坂と女坂の分岐点には鳥居が設置されています。その場所からは、今日の行程では最も綺麗な展望を楽しむことができます。子ども連れは、女坂を通って下った方が無難です。日和田山は、この山だけハイキングしても、低山ですが面白い山歩きができるでしょう。

 山の下りにあった無人販売所で、私は柚子を3個100円で2袋買いました。「誰もいない販売所で、お金を払わないで、品物だけ持っていく人はいないの。」「山登りをする人には、悪い人はいないからね。こうした販売方法は、日本だからできるのさ。」 この信頼関係を基にした販売方法を2年生に話しながら、ちょっと嬉しくなりました。



 山から下りた場所にあるコンビニで、2年生にアイスクリームを買ってあげました。いつもはこれでエネルギー補給となるのですが、やはり疲れた様子でした。それでも、最後の目的地の巾着田へ向かいました。巾着田には、白い ソバの花が咲いていました。ちょっと時期が遅かったのですが、恒例の曼珠沙華祭が行われていました。その日は祭りの最終日でしたが、巾着田は曼珠沙華(ヒガンバナ)を鑑賞する人たちでいっぱいでした。





 「もう歩くのは嫌だ!」と言いながら、だいぶしおれた花が多くなった曼珠沙華の花壇の中を歩いて、祭りの会場へ到着。そこで、日光猿軍団の芝居が行われることを知った2年生。今までの疲れは吹き飛んで、後ろに設置されたベンチを飛び出して、最前列にしゃがみこんで、芝居の始まるのを待ちました。

 私ですか?無論、ベンチに座って、人の隙間から見える芝居で十分に満足しました。土曜日のテレビ:「おさるのジョージ」が大好きな2年生は、サルと人間の掛け合いを真剣に見入っていました。芝居が終わっても、賢くて機敏なサルに感心しきりでした。
 
 巾着田から駅までの間に、様々なお店がありました。そこで、小さな可愛い観賞用のかぼちゃを3個100円で、2年生は買いました。そのかぼちゃの袋を持って、ちょっと陽が西に傾いた時刻に、トーテンポールのような柱が2本立っている高麗駅に到着しました。

 様々な経験と思い出と、そして
たっぷりの疲労を小さなリュックに背負った2年生と、帰路の電車に乗り込みました。座席に座ると、2年生は早速本を取り出して読み始めましたが、よほど疲れたのか、しばらくするとぐっすりと寝入ってしまいました。



【標準的な歩程】
武蔵横手駅~0.30~五常の滝~0.50~北向地蔵~0.30~物見山~0.40~日和田山~0.30~巾着田(30分周遊)~0.20~高麗駅 (約4時間程度の歩き)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:台風一過の晴天の休みに高尾山系山歩き

2016年09月13日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!

 日本列島の南の海域で、極めて不自然な針路をとった台風10号は、東北・北海道に大きな爪痕を残して去っていきました。ただ、関東地方は台風の直撃を受けずに、予想されたほどの被害はありませんでした。夏の講習も終了した8月末日の31日、私の山歩きのホームグラウンド・高尾山系へ出かけました。台風一過の晴天で、台風の余韻のように一日中風が吹いていましたので、真夏の気温の割に快適な山歩きができました。

 行程は、高尾山口駅から歩き始め、比較的気温の低い琵琶滝コースを経由し、高尾山・城山・景信山と歩き、小仏バス停までのコースです。夏の暑い時期ですので、ゆったりとしたお散歩コースを歩くことにしました。今日は、そんな山歩きで出あった植物の画像を中心に綴ります。

 31日は平日ですので、ラッシュアワーの前に電車に乗るために6時過ぎに家を出ました。台風で都会の澱んだ空気が吹き飛ばされ、とても透明度の増した秋を思わせる空気が心地よい朝でした。7時49分高尾山口駅に到着し歩きはじめました。

 琵琶滝まで右手に続く沢の水かさが増して、勢いよく流れていました。また、途中にあるいつもは枯れている清水も、水が豊富に流れていました。夏の終わり、秋を感じさせる草花を、コンデジで画像に収めながら、ゆったりと歩きました。早朝から一眼レフを持って、熱心に写真の撮影をしている高齢者をたくさん見かけました。





 琵琶滝(上)の水量も比べようもないほど普段よりも増していました。琵琶滝でよく見かける滝修行ですが、この状況でやったら、さぞかし痛いだろうと思いました。

 今回山を歩いていて、最も多く見かけた花の一つが、下の画像のタマアジサイです。アジサイ科アジサイ属の落葉低木で、花が咲く時期が他のアジサイと異なり、7月から9月と遅く、蕾が画像のように球状であることから、その名がつけられました。





 他によく見かけた花は、下の画像の順に、ホトトギス・ツルニンジン・ヤブランなどです。都内の公園では、ユリ科ホトトギス属の多年草であるタイワンホトトギスの花をよく見かけます。

 キキョウ科の花であるツリガネニンジンという植物がありますが、ツルニンジンは蔓植物ですので明らかに識別できます。また、同じ仲間のツルギキョウという植物もあります。







 下の画像の花は、シモバシラサラシナショウマです。いずれもちょっと元気の無い状態です。シモバシラは、花を愛でるというよりは、真冬の氷の花を鑑賞する方が多いと思います。シモバシラが吸い上げた水分が、枯れた茎から出てくると、周囲の寒気で冷やされ、氷の花弁となります。初冬の早朝に見られる現象です。





 登山路脇のススキが、早くも穂を出して倒れ込んでいました。ススキの穂を見ると、やはり秋が近づいたことを悟ります。ススキは秋の七草の一つです。その下の画像は、クサギ・アザミの花です。

 アザミは、高尾山系でこれから大変良く見られる植物です。日本には、150種を越えるアザミが生育していると言われています。アザミは、秋の野山を代表する花と言えるでしょう。







 城山の茶店は平日でしたので、休日ほどの賑わいはありませんでした。微かに富士山が雲間に見られました。早速、この茶店の名物のなめこ汁を注文し、少し早い昼食をとりました。



 城山から小仏峠まで下り、再び登り返せば景信山です。普通ですと、私は景信山を過ぎて明王峠まで行き、そこから相模湖駅に下るルートで歩きます。今回は、ちょっとお気軽に景信山から小仏バス停まで下るルートをとりました。





 上の画像は、景信山山頂からの展望です。下に相模湖が見え、その先の雲の中に本来なら富士山を望むことができます。晩夏の景観をたっぷりと楽しんだ後、小仏バス停に向けて下りました。下山路には、早くも秋の七草萩の花が咲き始めていました。台風の名残のように、秋風を感じる涼風が吹き続けていましたので、ゆったりとした今回の山歩きは、運動不足の私に爽快な一日となりました。

 ところで、小仏峠から景信山への登山路で、今までに見たことのない動物に遭遇しました。次回のブログで紹介しますので、それがなんという動物なのか、知っている方は教えていただければと思います。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:吾野~顔振峠~傘杉峠~黒山三滝~黒山バス停

2016年08月25日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 8月13日、講習会の中休みに、山へ出かけました。行き先は、奥武蔵にある黒山三滝です。西武秩父線吾野駅から出発して黒山バス停まで歩き、八高線越生駅から電車で帰る行程です。盛夏の山歩きは、標高の高い山は比較的快適ですが、低山では猛暑に参ってしまうことがあります。

 夏の暑さに耐えながら、顔を真っ赤にし汗だくで修験者の如く苦難の山登りをしている中高年を見かけることがあります。それもまた、山登りの一形態でしょう。けれども、そこまでして夏の暑さを体感したくない私は、まだ行ったことのない奥武蔵にある黒山三滝に出かけることにしました。途中の傘杉峠からは、沢沿いの道ですし、滝に一時の清涼感を味わえると思ったからです。



 朝の人身事故で、予定の急行が運休となり、およそ1時間遅れで西武秩父線吾野駅に到着しました。駅から歩きだすと、林道に入ってもしばらく上の画像のように舗装道路が続きます。13日は比較的気温が高くなかったので助かりましたが、夏のこの時期に舗装道路をひたすら歩くのは、しんどいと思います。

 林道に、ゴルフボール大の木の実が落ちていました。もしかしたら・・・・・・。登山靴で踏みつけてみました。グリーンの果肉が飛び出してきました。やっぱりそうか!これが、あのサルナシだな。サルナシは、キウイフルーツの原種のような植物です。周囲を見渡しましたが、それらしき木は見つけることができませんでした。サルナシを知識としては知っていましたが、お目にかかるのは初めてでした。踏みつけないで、持ち帰るべきでした。

 やがて舗装した林道から登山路に入り、顔振峠に向けて登っていきます。私の登山ズボンは、膝のところに付いているファスナーで分離できますので、途中で膝下を外して短パンになって登りました。夏にこのような低山を登る場合は、短パンの方が爽快な山歩きができます。





 峠の下にある摩利支天尊を祀る塔を過ぎれば、茶屋がある顔振峠に到着します。吾妻駅から顔振峠までは、およそ1時間ほどかかります。茶屋の休憩スペースから、前方の開けた景観を楽しむことができます。顔振峠とは、登ってきた来し方を振リ帰って眺めることができる地形から名付けられたように思います。下の石碑は、戊辰戦争の時の話が綴られています。



 顔振峠から傘杉峠までは、舗装した林道と一部登山路を歩き、30分ほどで到着します。傘杉峠には、設置されたベンチで数人の登山者が休憩していましたが、私は休むことなく黒山へ下り始めました。
 



 下り始めてしばらくすると、沢のせせらぎの音が聞こえ始めます。水が流れる音は、それだけで清涼感があります。人類が誕生する遥か以前から、動物は水のせせらぎの音を聞き、命を繋ぐ清らかな水で喉を潤してきました。沢水のせせらぎの音が、こんなにも和む音と感じるのは、そうした太古の昔からの経験が、DNAに組み込まれているのでしょう。

 傘杉峠から黒山三滝までは、およそ40分ほどです。黒山三滝は、荒川水系源流部の三滝川にかかる男滝(おだき)・女滝(めだき)と、支流の天狗滝の三つを指します。

 落差が10mの男滝・落差が5mの女滝は、二段の滝で、上が男滝で下が女滝です。 男滝・女滝から少し離れた所にある落差20mの天狗滝は、霊山に天狗が住むということから名付けられたそうです。



 上の画像の滝が女滝、下の画像の滝が男滝です。男滝の滝つぼ間近でしばし休憩しました。水しぶきや滝の流れ落ちる音を感じて爽快でした。





 上の画像は舗装された林道から入り、天狗滝へ向かう道です。下の画像は天狗滝の上部です。



 夏に、2・3泊の小屋泊まりで、私は若い頃より夏山登山を実行してきました。主に北アルプスや南アルプス、そして朝日連峰や飯豊連峰などがコースとなります。ただ、今回のような低山の日帰り登山は、私が考える夏山登山の範疇に入りません。残り短くなった今年の夏に、夏山登山へ出かけようと思っているのですが、さてどうなることか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:今年のワラビ採り・・・(2)調理編

2016年06月28日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 前回のブログで、6月19日〈日)にワラビ採りに、山菜師匠山縣さんと出かけたことを綴りました。今日は、採ってきたワラビと青山椒を使った料理についてお話しします。

 持ち帰ったワラビは、食べるために処理をする必要があります。ワラビはそのままですと毒性があると言われていますので、アク抜きをする必要があります。一旦火を止めた多めの熱湯にワラビと重曹を入れ、一晩漬け込んでアク抜きをします。毒性の成分は水溶性ですので、一晩漬け込んでおくと抜くことができます。お浸しとして頂くだけでなく、だし汁に漬け込んだ「ワラビの一本漬け」や、だじ汁に酢を加えて「ワラビのピクルス」を作り冷蔵庫に保存すれば、暫くの間ワラビの味覚を楽しむことができます。



 持ち帰った青山椒は、利用するためにワラビの下処理よりも大変な作業が待っています。その作業とは、青山椒に付いている細い
小枝を取る作業です。この小枝を付けたまま調理すると、柔らかくならない小枝が口の中で感じられて、イマイチの結果となります。ただし、圧力釜を用いた処理を行うと、小枝を取る必要がないことが、実際に試して分かっています。薬味として用いる青山椒を、圧力釜で処理することに違和感がなければ、どうぞお試しください。

 今回は、小枝を綺麗に取り除き、かつあく抜きをせずに、一気に青山椒の醤油漬けを作ってみました。この青山椒を使って、「ちりめん山椒」を作りました。青山椒をゲットしたら、まず手掛けたい料理です。






「青山椒の醤油漬け」「ちりめん山椒」の作り方について興味のある方は、以下のブログを参考にご覧ください。

マッキーの男の料理・その23…『青山椒の醤油漬けandちりめん山椒』

マッキーの男の料理・その53:今年の進化した「青山椒の醤油煮」and「ちりめん山椒」





 ちりめんじゃこを煮詰めて、そこに青山椒の醤油漬けを入れる前に、いくらかを取り出して子ども用の「ちりめんじゃこの佃煮」としました。今回は、できたちりめん山椒を天日干しせずに、室内でしばらく乾燥させた後、タッパーに入れて冷蔵庫に保管しました。

 できたちりめん山椒の山椒一粒を、子どもに食べさせてみました。直ぐに口から出しましたが、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という 諺を教えるには十分な説得力があったようです。この諺の意味は、山椒の実は小さくても非常に辛いことから、からだは小さくても、気性や才能が優れていて侮れないこともあるといったことでしょうか。




 上のワラビは、出汁醤油・酒に漬け込んだ「わらびの一本漬け」で、下の画像は、味付けを薄めにした汁に、適量の酢を加えて、「ピクルス風ワラビ漬け」です。塩分が控え目になる分、健康食と言えるでしょう。





 この時期になると、「ピリ辛こんにゃく」を作ります。火を止めた後に二つに取り分け、一方にだけ七味あるいは一味をかければ、子ども用と大人用を兼ねる料理となります。

マッキーの男の料理・その47:ピリ辛こんにゃく

 買ってきたアスパラガスを余すことなく使うためには、根元の部分の火の通し加減がポイントとなります。栄養素を含む袴の部分を含め皮を剥くことなく料理するために、3つに分けて時間差で茹で上げました。茹でたアスパラガスは、一つは「胡麻和え」、もう一つは「マヨネーズ和え」にしましたが、我が家の小学性は、マヨネーズが苦手。





 一緒に出掛けた2年生が、スーパーで牛肉を見つけて所望するので、一口大の大きさのステーキにしました。味付けはせずに、それを醤油に軽く付けて食べました。



 さて、料理ができれば、それを肴に一杯やりたくなるのが人情というもの。出かけた帰りに、「八海山・純米吟醸・精米歩合50」の日本酒を買ってきて、冷蔵庫で冷やして飲みました。



 今回は、取って置きの堂本印象が上絵を描いたお盆を使い、ぐい吞みは萩焼・坂田泥華を用いました。坂田泥華は単なる茶陶作家と思われがちですが、備前焼で言えば人間国宝・山本陶秀を私に連想させるほど、萩焼の伝統的技量がずば抜けている作家でした。

マッキーの現代陶芸入門講座(18)…坂田泥華と吉賀大眉のぐい呑みと湯飲み

マッキーの現代陶芸入門講座(29)…萩焼・坂田泥華さん死去






 夏至も過ぎた6月26日の日曜日、梅雨時の晴れ間の一日でした。まったりとした時間が流れる夕刻、山で採ってきたワラビと青山椒を使った料理に、自分が食べたいと思った物を簡単に料理して盆に盛りました。そして、冷たく冷やした日本酒を好きな作家のぐい吞みに注ぎ、子ども用にアレンジした料理を小皿に盛ってあげて、二人で季節を味わいました。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:今年のワラビ採り・・・(1)採集編

2016年06月24日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 長年にわたり続けて来た事が、ついには欠かせない年中行事となり、その時期が来ると必ず予定に入れる方は多いことでしょう。私の山歩きの話をすれば、その時期にしか見ることのできない花や光景などを目的に、毎年出かける場所があります。また、山菜・キノコ・木の実などの採集を目的に、決まって出かける場所もあります。世界的にも稀なほど、変化に富んだ日本の四季折々の景色と味覚を楽しむ生活は、人生を豊かにするはずです。

 今年は恒例の春の山菜採りに、都合で出かけることができませんでした。それは、シドケ(モミジガサ)・ハナイカダ・ミツバ・タラの芽・ヤブレガサなどの山菜を採って、山中で山菜を調理し、酒宴を囲む楽しい山歩きです。6月19日〈日)、やはり恒例となっているワラビ採りに、山菜師匠山縣さんと出かけました。



 上の画像は、バス停から登山路に向かって歩き始める場所に、毎年咲いているホタルブクロの花。下は、登山路を歩き始めたすぐの所に咲いているユキノシタの清楚な花です。



 梅雨時で、気温・湿度とも高い条件での採集であり、藪に分け入りますので、私にとっては予想以上に疲れる山歩きです。何故か、山菜師匠山縣さんは、そうした条件での採集に慣れているのか、私ほど疲れた様子はありません。仮に縄文時代の狩猟採集生活の中で生きても、山縣さんは、その抜きん出た獲物をゲットする感性で、周囲から尊敬を受けることでしょう。



 いよいよ藪の中に入っていく山縣氏。下の画像はウツギの花で、季節的には終わりの時期ですが、まだ元気に咲いていました。ウツギについては、以前のブログで詳しく解説しましたが、本家のウツギは、花が半開の状態で咲いています。

マッキーの山登り:「5月の花に出会う」高尾山周辺の山登り(1)


マッキーの『四季を楽しむ』:5月の小石川植物園

マッキーの『四季を楽しむ』:知っていて損はない8種類のウツギの仲間



 ワラビ採りの季節は、木苺が沢山生っている時期でもあります。今年は若干遅かったので、生っている時期は過ぎていました。他には、山椒の木に青い実がいっぱい生っています。熟する前の青山椒を醤油漬けにしておくと、料理の薬味として年中使うことができます。ミツバも、登山路の低い場所を中心に、雑草と一緒に生えています。




 葉が白化現象を起こしているマタタビの木。決して病気ではありません。下の画像は、コアジサイの幻想的なほど繊細で美しい花です。

 ワラビシダ植物ですので、胞子で増えます。日当たりの良いところに群生していることが多く、葉の開く前の状態のものを山菜として採ります。中腹にカヤトと一緒に群生しているワラビを採り、長年に亘りその足で尾根伝いに登りますので、登山靴に胞子を付けて拡散させる事にもなります。したがって、かつてはあまり生えていない尾根(下の画像・葉が開いた状態)にも、最近はワラビが多数生えるようになりました。山菜師匠山縣さんは、ワラビを採集するだけではなく、ワラビを増やすことにも貢献しているようです。



 ワラビの地下茎からデンプンを取り、ご先祖はわらび粉として利用して来ました。クズ
の根から取ったデンプンは、葛粉と呼ばれています。わらび粉は、その抽出に手間がかかるために、現在ではわらび餅には芋のデンプンや葛粉を原料としているようで、わらび粉だけで作ったわらび餅は高級品なのだそうです。





 下の二つの画像は、麓に生っているユスラウメグミの実です。かつて、このユスラウメの木は、綺麗に手入れされ、赤い実がたわわに実っていました。手入れしていたおばあさんがいたからです。そのおばあさんから、初めてこのユスラウメの実を食べさせてもらいました。けれども、今のユスラウメの木は、雑草が絡んでわずかばかり実を付けた状態になってしまいました。





 次回は、採ってきたワラビと青山椒を用いた料理を紹介しましょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:「5月の花に出会う」高尾山周辺の山歩き(2)

2016年05月28日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 前回のブログで、5月15日(日)、この時期に咲いている花を求めて、家の2年生を連れて高尾山周辺の山歩きに出かけたことを綴りました。前回は、主にウツギの花の仲間を紹介しましたが、今日は同じ日に見かけた、ちょっと珍しく見落としてしまいそうな花を中心に紹介しましょう。

 2年生が、その花の形状を見て、食虫植物に似ているといった花は、オオバウマノスズクサです。蔓性の植物で、目立たない花であるばかりか、どちらかと言えば影に隠れた場所に咲いていますので、注意深く観察する必要があります。とても面白い花の形をしていますので、一度見たら忘れられない花です。

 オオバウマノスズクサ・・・葉は互生し、有柄、長さ3~18cm、幅3~cmの卵円形~三角状卵形~惰円形、全縁、細毛があり、基部は心形、葉身の基部が両側に張り出すことも多い。葉脇から垂れ下がって、長いサキソフォン形の筒状花をつける。花は長さ3~4cm、外側は黄緑色、細毛がある。花弁はなく、3個の萼(花被)が合着して筒になり、舷部は広がり、筒部が曲がって花柄と続く。舷部は幅2~cm、内側には褐色の放射状の縞模様がある。果実は長さ3~7cm、幅1.5~2cmの筒形~卵形。種子は長さ3~4mmの倒卵形。



 下の画像の植物は、山歩きをしていると稀に見かける珍しい植物です。頻繁に登山者が行き交う登山路の脇に、目立たないようにひっそりと生えているのを、私は偶然に見つけました。「おっ!こんなところに!」 近寄って確認して、2年生にこの植物を説明すると、「幽霊のような植物でしょ!」という反応で、何故かおおよそのことを知っていました。

 ところが、この植物を撮影している間、十数名の中高年登山者が私の横を通りましたが、その植物を見て、「毒キノコでしょう」という反応。驚くことに、誰もこの植物を知りませんでした。この植物の名は、ギンリョウソウ(銀竜草) と言います。葉緑素が無く銀のような光沢があり、姿が龍のように見えたことから命名されたのでしょう。見た目も特別ですが、生態も不思議な植物です。山に登っていても、毎年見られるわけではなく、群生している場所を知っている人を除き、数年に一回程度しか見ることができない植物です。

 ギンリョウソウ・・・シャクジョウソウ科の多年草。腐生植物としてはもっとも有名なものの一つ。別名ユウレイタケ。
森林の林床に生え、周囲の樹木と外菌根を形成して共生するベニタケ属の菌類とモノトロポイド菌根を形成し、そこから栄養を得て生活する。つまり、直接的にはベニタケ属菌類に寄生し、究極的にはベニタケ属菌類と共生する樹木が光合成により作り出している有機物を、菌経由で得て生活している。古くは周囲の腐葉土から栄養を得ていると思われていて、そのように書いてある著作も多いが、腐葉土から有機物を得る能力はない。

 
地下に短い地下茎と太く絡まりあった根から成る塊があり、花が咲く以外にはその姿は地上では見られない。4-8月ごろに地下から花茎を伸ばし、最大約15cmほどまで伸びる。色素はなく全体が透けた白色だが、花が咲くと柱頭は紺色である。茎には鱗片状の葉を多数つける。





 今度の花は、とても小さくて綺麗な色をしたかわいい花です。この花が咲いている場所を私は知っていますので、毎年その場所に近づくと、注意深く周囲を観察して見つけます。けれども今年は、目立つ場所に数株が群生していましたので、多くの方が鑑賞できたはずです。

 その花の名は、ホタルカズラです。綺麗なブルーの小さな花を咲かせていました。

 ホタルカズラ・・・ムラサキ科ムラサキ属の多年草。和名の由来は緑の中に鮮やかな瑠璃色の花が咲く様子をホタルに例えたことから。



 上の画像の植物は蔓性の植物で、注意深く観察すると、けっこう至る所に咲いている花です。花の形状は独特ですので、見間違えることはありません。その名は、ハンショウヅルという植物の花です。キキョウ科の蔓性多年草で、ツルニンジンという植物の花も花冠は幅の広い鐘形ですが、花の形状や大きさが異なり、その差ははっきりしています。

 ハンショウヅル・・・キンポウゲ科センニンソウ属のつる性低木。和名は、下向きに咲く花の形を半鐘にたとえたことに由来する。



 山道を歩いていると、目に鮮やかな紫色のオダマキと、その横には白い清楚なスズランが並んで咲いていました。どうも作為的で、どなたかが植えたのだろうと私は想像しました。

 オダマキ・・・ミヤマオダマキは、キンポウゲ科オダマキ属の多年草。北海道~中部地方以北、南千島から朝鮮北部、樺太に分布する高山植物である。園芸品種として改良されたものが山野草として栽培されるが、高山性のものとしては栽培しやすい方である。

 スズラン・・・、スズラン亜科スズラン属に属する多年草の一種。君影草(きみかげそう)、谷間の姫百合(たにまのひめゆり)の別名もある。本州中部以北、東北、北海道の高地に多く自生する。北海道を代表する花として知られる。花には強い芳香がある。





 今回の山歩きで、日陰や沢沿いなど、最も多くの場所に咲いていた花は、シャガの花だったと思います。また、同じアヤメの仲間である本家アヤメの花は、日光が燦々と照りつける場所に、比較的よく見られました。

 シャガ・・・アヤメ科アヤメ属の多年草。人家近くの森林周辺の木陰などの、やや湿ったところに群生する。開花期は4 - 5月ごろで、白っぽい紫のアヤメに似た花をつける。花弁に濃い紫と黄色の模様がある。シャガは中国原産で、かなり古くに日本に入ってきた帰化植物である。三倍体のため種子が発生しない。このことから日本に存在する全てのシャガは同一の遺伝子を持ち、またその分布の広がりは人為的に行われたと考えることができる。したがって、人為的影響の少ない自然林内にはあまり自生しない。

 アヤメ・・・アヤメ科アヤメ属の多年草。アヤメは多くが山野の草地に自生し、他のアヤメ属の種であるノハナショウブやカキツバタのように湿地に生えることは稀。葉は直立し高さ40~60cm程度。5月ごろに径8cmほどの紺色の花を1-3個付ける。外花被片(前面に垂れ下がった花びら)には網目模様があるのが特徴で、本種の和名のもとになる。花茎は分岐しない。北海道から九州まで分布する。

 花の写真よりも、もっと驚かれるだろうと想像できる画像を紹介しましょう。城山にある売店で販売している超ビッグなかき氷。崩さないよう慎重に、二人で食べました。積木くずしの要領で、崩した人はデコピンルールで、家族で楽しんで食べるのもよいでしょう。

 私たちは食べた後、日陰のベンチから日向の草原に移動して、太陽熱で体を温めなければならないほど、冷え冷えとしてしまいました。3~4人で食べても、満足する量です。下の画像は、テーブルに持ってきて食べ始めて、写真に記録することを思いつき、シャッターを切りました。その下の画像は、完食間近のかき氷。満足と言うよりも、食傷気味の2年生。





 今回高尾山周辺を歩いていると、小学校低学年程度の子どもとその家族を、大勢見かけました。自然の中をただ歩くだけで楽しいのですが、保護者の方がちょっと自然を観察する目を養えば、もっと興味深い山歩きができると思います。休日は、子どもたちを、もっと自然の中で遊ばせるべきでしょう。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:「5月の花に出会う」高尾山周辺の山登り(1)

2016年05月24日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!

 5月15日(日)、この時期にぜひ出会いたい花を求めて、家の2年生を連れて高尾山周辺の山歩きに出かけました。おおよそのコースは以下の通りです。

 高尾山口駅~~稲荷山コースで高尾山を目指す~~高尾山への最後の階段手前を左手の巻き道を選択~~高尾山の反対側でメインルートと合流~~紅葉台へ登らずに左手に付けられた脇道を選択~~再びメインルートと合流~~直ぐに階段手前を右手の脇道を選択~~一丁平で再びメインルートと合流~~この後はメインルートを通り城山~~城山から小仏峠へ~~小仏バス停に下る~~高尾駅





 低い山が続く高尾山系の山登りは、夏の暑い時期は不向きです。5月の天気の良い日は、半袖で気軽に山歩きができ、様々な植物と出会える絶好の季節です。15日は、天候が良かったこともあり、高尾山周辺は、小学生程度の子ども連れの家族や、中高年のグループ登山者で賑わっていました。子連れの家族にとって、自然の中を巡る山歩きは、健康的なレクリエーションです。

 「人の少ない道を選んで歩いているでしょう。」 
 「その通り。人を見に来たのではなく、今日は色々な花を見に来たんだよ。」

 長年高尾山周辺の山を歩いていると、メインルートとは異なるお気に入りの登山路ができます。そうした道の周辺に咲く花の種類も、頭の中に入れておくと、それもまた楽しみの一つとなります。
 
 高尾山の5月は、様々なウツギの花を愛でるチャンスであり、今回の山歩きの目的の一つがウツギの花でした。狭い登山路に覆いかぶさるように、白いウツギの花が枝垂れている光景は、見事と言う他はありません。

 高尾山周辺で最も多く咲いているウツギは、下の画像のマルバウツギガクウツギです。本家のウツギの花は、半開で下向きに咲きますが、マルバウツギは、葉が丸く花は全開して咲きます。

 マルバウツギ・・・アジサイ科ウツギ属の落葉低木。ツクシウツギともいう。
葉は楕円形から卵形で、他のウツギ属と比べると丸みがある。花期は4-5月頃で、白い花を咲かせる。





 
下の画像は、ガクウツギの花です。初心者は、ガクアジサイと勘違いしていることも多い花です。高尾山周辺では、たいへん多く見られます。マルバウツギよりも大きな花なので、見応えのあるウツギです。

 ガクウツギ・・初夏、ガクアジサイ(額紫陽花) に似た白い装飾花と、ウツギ(空木)に似た茎葉をしたユキノシタ科アジサイ属の落葉低木。 幹はよく枝分かれし、それぞれの枝先に散房花序を出す。散房花序を片付く各小花は周辺部に3~5枚の萼片からなる装飾花を、中央に淡黄緑色の小さな両性花を咲かせる。 葉は光沢があり肉厚がやや薄い長楕円形をしており対生につく。






 
マルバウツギとガクウツギの他に、高尾山周辺では、下の画像のようにツクバネウツギコゴメウツギを見ることができます。ツクバネウツギは、都市部の植栽で長期間見られるアベリアと、花の形状がとても似ています。それもそのはずで、アベリアはスイカズラ科ツクバネウツギ属に属する植物ですので、近縁の花と言えるでしょう。

 ツクバネウツギ・・スイカズラ科ツクバネウツギ属の落葉低木。花は4-6月に咲く。枝の先端から共通花柄を出し、5個の同じ長さの萼片をつけ、ふつう2花をつける。和名は、果実がプロペラ状の萼片をつけ、羽根突きの「衝羽根」に似ることに由来する。



 下の画像は、コゴメウツギの花です。特徴的なぎざぎざの葉を持ち、小さな花が密集して咲いています。ウツギと言っても、バラ科なので、ほかのウツギとは異なる特徴を示します。

 コゴメウツギ・・・バラ科コゴメウツギ属の落葉低木。花期は5-6月。今年枝の先端または葉腋から花序軸を伸ばし、円錐状または散房状の花序をつくり、径4-5mmの黄白色の5弁花を多数咲かせる。和名の由来は、花序のようすが米が砕けた小米に見立てたことによる。





 上の四つのウツギの他に、覚えておきたいウツギとして、少し似ているタニウツギ・ハコネウツギ、そしてバイカウツギ
八重咲きのサラサウツギの四種(以前のブログで紹介)があります。いずれも、公園などで見かけることができるウツギです。

 「年年歳歳花あい似たり 歳歳年年人同じからず」・・・年によって、元気に咲いている花の種類が異なります。同じ場所で、今年も目的の花と出会うことができましたが、無論そこで言葉を交わす人たちは、毎年異なっています。季節も移り変わっていますが、歳月も刻々と過ぎていきます。

 文面が長くなりましたので、次回に「その2」として、今回の山歩きで出会った花々を画像とともに綴ります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:湯河原~鍛冶屋バス停~幕山登山口~幕山~南郷山~鍛冶屋バス停

2016年04月02日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!

 多忙な春期講習で、ブログに文章をアップする余裕がなく、ご無沙汰しました。

 前回の山登りのブログで綴ったように、久しぶりに単月で3回目の山登りに出かけました。山菜師匠・山縣さんと奥様、そして熊本在住の翻訳家・Aさんと私の四人組の長閑な山登りでした。行き先は、湯の町・湯河原町にある幕山と南郷山です。湯河原駅からバスでちょっと行った所にある鍛冶屋バス停から歩き始め、二つの山を周遊して再び同じバス停に戻ってくるコースで歩きました。

 神社前のバス停から幕山公園まで舗装道路を歩きます。あるいは、バス停から新崎川の川沿いに幕山公園まで歩くルートもあります。周囲には柑橘類の果樹が多く見られ、軒先に果実や野菜の無人販売を行っている場所が数ヶ所ありました。渓流に沿った幕山公園では、様々な遊びができそうなので、子ども連れで来ると、暖かくなるにつれていっそう楽しい場所となることでしょう。
 






 幕山公園の向かいの登山口から登りが始まります。登山路は、梅林の中を縫うようにつけられ、板状節理の切り立った岩場は、ロッククライミングのゲレンデとなっていて、複数のパーティが岩登りの練習をしていました。梅の季節はすでに終わっていましたが、若干花を残した梅の木が見られ、梅の香を楽しむことができました。







 梅林を抜けると、しっかりと整備された登山路が幕山山頂まで続いています。暑い夏を除いて、幕山だけでしたらハイキングコースとして、スニーカーで気軽に上れる山です。1時間ほどで、カヤトに囲まれた幕山山頂に到着します。山頂からは、真下に真鶴半島・左手に伊豆半島が望まれます。視界の半分が水平線を見渡すことができますので、開放的な明るい雰囲気の山頂でした。私たちは、そこで昼食をとった後、再び南郷山に向けて歩き出しました。





 湯河原周辺は、源頼朝の逃避行ルートにあたり、推測されたルートが公園でもらった地図にプロットされていました。下の画像の小さな池は「自鑑水」と呼ばれています。「石橋山の合戦に敗れた源頼朝が平家の追っ手から逃れ、ここで自害しようとしたが、池の水鏡で髪を結い直すと、平家を破る自らの姿が映り、自害を思い留まった」という由緒ある場所でした。





 箱根近辺と同様に、箱根竹だと思われますが、登山路を覆うように細長い竹が自生しています。その竹のトンネルの中を歩きます。幕山から南郷山までおよそ1時間ほどで到着します。南郷山の山頂は、幕山同様にカヤトで囲まれ、真鶴半島が幕山よりも間近に望まれました。





 下りは画像のように、眼下に広がる太平洋に突き出した真鶴半島に向けて歩きます。天気が良ければ、とても爽快な気分が味わえる登山路です。麓近くにあるゴルフ場を巻くように道がつけられ、そこを超えれば民家が点在する舗装路となります。

 この道が朝歩いた道に合流する地点から、左手に曲がればバス停は間近。けれども私たちは右手に曲がって、少し歩いたところにある柑橘類の無人販売所まで行き、お土産用に柑橘類を購入しました。朝通った時は、大玉のミカン一袋を途中で食べる目的で100円で購入しました。再びこの場所に戻ったのは、何か所か同様の販売所はありましたが、そこのミカンが美味しそうで安かったからです。全て一袋100円で、数種類の柑橘類が販売されていました。

 下の画像は、麓の民家近くのミツマタと柑橘類の木です。ミツマタの黄色味を帯びた白色、柑橘類のオレンジ色、芽吹いた木々の若葉色、太平洋の青色、枯れたカヤトの淡いクリーム色、箱根竹の竹色、・・・様々な色との出会いが楽しめた軽登山でした。

 いよいよ色鮮やかな百花繚乱の春本番がやってくることを実感できた、のんびりとした山歩きでした。



【標準的歩程時間】
鍛冶屋バス停~0.30~幕山登山口~1.00~幕山~0.20~自鑑水~0.40~南郷山~1.20~鍛冶屋バス停


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:和田~醍醐峠~市道山~臼杵山~荷田子~瀬音の湯

2016年03月19日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!

 3月13日(日)、山登りの為に4時40分、早朝に
起床。外はまだ夜の帳に包まれた状態。2週間前の山登りで、昼食用おにぎりをテーブルに忘れたような失態を回避するため、装備の指差し・声出し点を実施して、5時35分自宅を出ました。

 山菜師匠・山縣さんとの久しぶりの山登りです。山縣さんは、新ハイの活動がありますので、定期的な山登りを実践していますが、私は山登りを近頃ご無沙汰してしまうことが多くなりました。月二のノルマは、遥かに達成できていません。

 都営新宿線から、新宿で京王線に乗り換え、高尾で7時26分発のJRに乗車し、藤野駅で下車。8時発の和田行のバスに乗車し、8時15分終点の和田バス停から歩きはじめました。

 陣馬登山口バス停からですと、一ノ尾根あるいは栃谷尾根で陣馬山へ向かうルートと、ちょっと遠回りになりますが奈良子峠を経て陣馬山へ向かうルートがあります。また和田バス停からですと、一ノ尾根に合流する二本の登山路があり、和田峠まで行けば最短で陣馬山に登ることができます。

 上の子どもたちが小さかった頃は、車で和田峠まで入り、そこから女坂を登るルートで、陣馬山へ繰り返し連れていきました。綺麗に整備された現在よりも、広い頂上は、その当時の方がワイルドな印象でした。

 今回は、和田バス停から右手の二本の一ノ尾根への登山路と、生籐山・醍醐丸への左手の登山路を過ぎた所にある、醍醐峠へ直接登るルートを採りました。入口には下の画像のように、醍醐峠まで1.4kmの案内板が設置されています。






 杉林の中を歩きますが、次第に地面は軽く雪に覆われていきました。金曜日の夜に都心で降っていた雨は、都内の山間部では雪になっていたようです。



 登山口から45分程度で、醍醐峠に到着。ここまで来ると、雪は真冬並みの積雪でした。案内板の通り、メインルートである関東ふれあいの道に垂直にぶつかる登山路で登ってきたわけです。醍醐峠をそのまま突き切ると、登山路が二つあります。これらの道は案内板にはありませんが、右手は下るルートで、もう一つ左手に続くルートが、今回歩いた醍醐丸を登らずに、東側から回り込む巻き道です。






 寒々とした景観ですが、こうした山登りも春山の楽しさの一つでしょう。雪が枝に張り付き、切った枝には氷柱さえ見られました。春山の装備は、こうした寒暖や突然の天気の変動に対応できるよう配慮することが大切です。特に経験の浅い中高年の登山者は、注意すべきでしょう。






 醍醐峠から1時間25分程度で、市道山(795.1m)の山頂に到着。ここで、ちょっと早いランチタイム。冬景色のランチタイムを楽しんでいると、後期高齢者レベルの団体登山者が登ってきました。C&Nという団体で、charming women and nice guyの略なのだそうです。少子高齢化の日本は、黄昏の中にあるというイメージですが、何の何の、この後期高齢者の溌剌とした元気な姿を見れば、まだまだ捨てたものではないと実感することでしょう。






 市道山からは、峰見通りを経由して戸倉三山の刈寄山方面へのルート・ヨメトリ坂を経由して笹平へ下るルート・臼杵山へ向かうルートがあります。私たちは昼食後、臼杵山へ向けて歩き出しました。昼を過ぎると若干気温も上昇してきたのか、木々の枝に積もった雪が、雪合戦の雪玉ほどの大きさで突然落ちて来たり、小枝の雪が融けて雨降りと勘違いするほど滴ってきます。

 暖房の利いた部屋で、ぬくぬくと休日を過ごすのも良いでしょう。けれども、ちょっぴり決断して、自然の中に飛び出せば、日常では得られない様々な体験や景観を楽しむことができます。雪や雨が、小枝を包み込むように凍結して、きらきらと輝いています。その氷の中で、今か今かと芽吹きを待つ小枝の生命力を感じるのも楽しいことです。






 市道山から1時間25分ほどで臼杵山(842.1m)に到着。ここから先へ進むと、左手に元郷バス停への道と、右手のグミ尾根と呼ばれる荷田子への道に分岐します。私たちは荷田子峠へ向けて下りました。ある程度の年齢になって運動不足が続くと、登りよりも下りの方がつらい場合が多いようです。ひざ関節に負担がかかり過ぎて関節痛になったり、普段使わない筋肉を使うため筋肉痛になることがあります。

͡͡͡




 荷田子峠へ下っていくと、雪景色から次第に春の雑木林に景観が変化します。限定された領域であるにも関わらず、登山口の寒桜の満開の景色から、真冬の雪景色、そして春の雑木林を縫う小道へと、今回の山登りは、変化に富んだウオーキングができました。

 今回の山登りでは、杉林を通ることが多かったのですが、気温が低かったことや、枝先は雪や氷で覆われていたことなどで、花粉症は限定的で済みました。本物の春の陽気でしたら、この程度で済まないはず。



 城山に向かう登山路と荷田子への下りが分岐する地点が荷田子峠です。そこは、今までの冬景色が嘘だったかのような春の陽気に包まれていました。峠には、アセビの花も咲いていて、春の芽吹きが間近なことを実感します。






 荷田子集落へのゴールには、紅白梅の花のゲートができていました。桜・冬景色、そして梅の花を愛でることができた山登りでした。この集落の家々にも自慢の梅の木が植えられ、見事な満開の梅の花を眺めることができました。梅の生育に良い条件が揃っているのか、画像のように桃源郷のような山里でした。






 登山路出口から、15分ほど集落の中を歩くと、瀬音の湯があります。私は、バス路線にあるこの温泉を通り過ぎるだけで、今まで入ったことはありませんでした。しかし、山縣さんは、今年の1月・2月と今回で、3ヶ月連続の入浴となりました。湯は澄んでいましたが、肌がヌルヌルするので、アルカリ単純泉だろうと思います。とても気持ちの良い温泉でした。

 我が家の小学1年生は、温泉大好きギャル。ただ、一緒に男湯に入ることは、もうムリ。ですから、今度はwifeを同伴して、軽い山登りの後に、この温泉に連れてこようかと考えています。

 実は、来週の振り替え休日21日にも、山縣さんと山登りを予定しています。毎夏、伊豆下田の爪木崎海岸でシュノーケリングをご一緒する熊本在住のA女史も加わって、春山を楽しむことになっています。ということで、天候が良ければ、久しぶりの月3回の山登りとなります。




(コース)
和田バス停~0.15~登山口~0.45~醍醐峠~1.25~市道山~1.25~臼杵山~1.15~荷田子峠~0.15~荷田子バス停~0.15~瀬音の湯 (画像に登場する登山者は、山菜師匠山縣氏です。)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:小仏バス停~景信山~城山~高尾山~高尾山口駅

2016年03月03日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 2月28日(日)、久しぶりに山歩きを楽しみました。高尾駅北口バス停から小仏バス停まで行き、しばらく舗装道路を歩いて景信山登山口から登り始めました。天候は終日晴れていて、早春らしい気温で、爽快な山登りが楽しめました。ただ、しばらく山には登っていなかったので、登り始めると体が重く感じられます。



 上着を脱いだ時を除き、ノンストップで景信山頂上まで歩きました。頂上からは、富士山が良く見える時期のはずでしたが、早春の霞の中に、溶け込みそうな真っ白い富士山を、かろうじて確認できるほどでした。



 私は、小仏バス停から景信山に登れば、陣馬山へ向かうか、途中の堂所山から北高尾山陵に折り返し、霊園前バス停まで歩くことが恒例です。ただ今回はある目的があり、城山・高尾山方面へ向けて逆ルートで歩きました。高尾山の山登りとしては、高尾山口駅から歩きだし、高尾山・城山・景信山と歩き、明王峠からJR相模湖駅へ下るルートが、私にとって最も一般的です。



 景信山山頂で、荷物をチェックして判明したこと。・・・朝準備した昼食用おにぎりが見当たりません。自宅のテーブルに忘れて来たのです。昼飯を忘れたことは、今までになかったこと。老化現象だろうか?景信山で1個、城山で1個食べる予定で準備したのですが、残念。

 魔法瓶の熱いコーヒーを飲んで、一息入れた後、城山へ向けて下り始めました。小仏峠への下りは、粘土質の登山路で、登りでも滑りやすいので、下りは十分な注意が必要です。



 小仏峠から少し登れば城山です。城山には、多くの中高年の登山者がベンチで休んでいました。ここからも、富士山が良く見えるはずですが、景信山の時よりも地平線上の霞にいっそう溶け込んで、注意しないと判別できないほどでした。

 主食…チータラ、それとテルモスの中の熱いドリップブラックコーヒー。山歩きのエネルギーは、ここしばらくストックした皮下脂肪で十分かな。それでも、テーブルの上に忘れた明太子入りおにぎりが目に浮かぶ。

 城山で休憩中に、くしゃみが止まりません。ついに今年も、やってきたスギ花粉。しばらくは花粉症に悩まされることとなります。山に登れば、鼻水が出る・くしゃみが止まらない・目がチクチクする・皮膚の汗に花粉が付いて翌日はガサガサになる・・・等の花粉症の症状が出ます。けれども私にとっては、そうした苦痛よりも山登りの楽しさの方が勝っています。ただし、この時期の山登りには、弾の飛び交う戦場に突入する覚悟に似た気持ちが、出かける時には必要ですけれども。





 高尾山一帯の登山路は、ここ数年の間に適度な間伐が進み、日差しもあり風通しが良くなったので、とても気分良く歩けるようになりました。ミシュランのガイドブックで、高尾山が最高評価の三ツ星を獲得したことも、資産としての自然の有効活用を促し、予算がついたのでしょう。世界的なハイキングコースとして、外国の観光客にも楽しんでもらえるようになりました。

 城山から高尾山方面の下りは、年々木道が整備され、土の上を歩くよりも木道を歩くことが多くなりました。スリップ防止と登山路を指定する意図があるのでしょう。また、正規の登山路の他に、多くの無秩序な道が、登山者により作られていました。問題だと感じていましたが、近年ロープが張られ、正規登山路以外は通行禁止となりました。

 一丁平でメインの登山路から左手に針路を変え、真冬にはシモバシラ(植物名)の茎から咲く「氷の花」が多く見られる登山路を選択しました。無論のこと、氷の花が咲く時期は終わっています。この道は再びメインルートに合流しますが、直ぐに階段手前の右手の脇道に入ります。この道には東屋も設置されていて、メインルートを外れて静かな山歩きができるルートです。

 この脇道は、高尾山山頂手前で再びメインルートに合流しますが、今回は高尾山への石段を登らずに、再び右手の巻き道を通りました。この道は反対側に回り込むと、稲荷山コースの終点にぶつかります。その後、そのまま直進すると琵琶滝コースにもぶつかります。琵琶滝コースで下りようと思いましたが、通行止めとなっていました。



 そこで5号路から久しぶりに3号路を歩き、2号路を経由して、上級者コースと注意書きがある登山路を経由して琵琶滝に下りて、琵琶滝コース(6号路)で高尾山口まで下ることにしました。たぶん、高尾山周辺で最も静かでワイルドな登山路が、この3号路でしょう。尾根道ではないので、等高線に沿って左右にくねるように続きますので、歩く時間は増える登山路です。歩いている登山者数も、かなり限定的で、面白い登山路と言えるでしょう。

 高尾登山鉄道の公式ホームページには記載がありませんが、先ほど説明した琵琶滝に下りるルートがあります。上級者コースという注意書きがありますが、かつて教室の小学生を連れて、下りに利用したこともあるルートで、危険と感じたことは今までありません。

 この道を下りている途中から、琵琶滝で滝修行をしている修験者の咆哮にも似た掛け声が聞こえてきました。滝修行の多くは、全く素人集団といった風ですが、指導している人たちは専門的な知識を持っている人たちのようでした。カメラで撮影後、よく見ると撮影禁止の立て札が。失礼しました。



 琵琶滝からしばらく歩けば、清滝のケーブル駅に到着します。さて、実はここからが、今回のルートをとった一つの目的があるのです。高尾山によく出かける方は、もうピンときたことでしょう。高尾山口駅裏でしばらく工事中だった京王電鉄が経営する日帰り温泉が、昨年の秋にオープンしたのです。今回の山登りの一つの目的が、その温泉に浸かって帰ろうということでした。



 「京王高尾山温泉 極楽湯」は、入館料大人1000円・子ども500円の日帰り温泉です。思ったよりも内部は狭く、入館者数に比べればちょっと手狭な印象を受けました。ただ、高尾山に来て気軽に日帰り温泉に浸れるのは、とても楽しいことだと思います。温泉のない時から、この周囲に温泉でができれば、繁盛するのにと思った方は多いはず。

 利便性抜群の行楽地にある郊外型の大規模日帰り温泉としては、館内が狭く、無料休憩スペースは実質的に設置されていないという不満は残ります。したがって、都心にあるスーパー銭湯並みの日帰り温泉と考えて入館すれば、納得できるでしょう。

 今までに無い湯上りのさっぱりした気分で、高尾山口駅から帰路につきました。


【標準所要時間】

小仏バス停~1.10~景信山・小仏峠~0.40~城山・一丁平~0.50~高尾山・5号路・3号路・2号路・上級者コース~1.20~琵琶滝~0.20~高尾山口駅

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:猿橋駅~百蔵山登山口~百蔵山~扇山~鳥沢駅

2015年12月17日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 十五の春から長い間、私は趣味として山登りを続けてきましたが、今年を振り返れば、指折り数えても僅かな回数の山登りでした。月2回の山歩きを目標にしていますが、様々な理由で今年は月1回にも随分と及ばない結果でした。

 12月6日、山菜師匠・山縣さんと奥様それに私の三人で、私にとっては久しぶりの山歩きに出かけました。行き先は、JR中央線の大月手前の車窓から北の方角に眺めることができる百蔵山(ももくらやま)と扇山です。標高が千メートルをちょっと超える程度の低山で、夏の暑い時期を除き、気軽に登ることができる山です。

 京王線の高尾駅で中央線に乗り換え、猿橋駅で下車し、駅前バス停から9時発のバスに乗車しました。数分後、百蔵山登山口に到着し、案内板に従い歩きはじめました。民家の間の舗装された道を、登るように歩いていくと、やがて山道となります。


 百蔵山に登るのは十数年ぶりでしたが、前回は今度と登りは同じルートをとったはずなのに、山道の景観は覚えていませんでした。晩秋あるいは初冬の佇まいの山道を登っていくと、冠雪した富士山が背の方角に望まれるようになります。






 10時35分、予定よりも少し早く百蔵山の山頂に到着しました。山頂はかなりの登山客で賑わっていて、この時期に気軽に登れる山として人気があることが分かります。山は紅葉の終わりに入り、落ち葉を踏みながらの山登りを楽しむことができます。私たちは百蔵山山頂で、ちょっと早めのランチタイムとしました。






 登っている時は暑くなり上着を脱ぎますが、休憩していると肌寒く感じて上着を着こむ程度の気温で、比較的歩きやすい時期です。当日は、午前中は青空ものぞいていましたが、午後からは薄い雲が空全体を覆い、太陽の位置は確認できますが、太陽光線は遮られている状態でした。




 11時20分、百蔵山を出発して次の目的地・扇山へ向けて歩きはじめました。一旦鞍部まで急な下りが続き、その後は平坦な稜線上を歩きます。扇山へ近づくと、およそ300m登り返す必要があります。

 前回の記憶では、百蔵山と扇山の間の登山路は、登山者が少なく静かな山道という印象が残っていますが、今回は多くの登山者とすれ違いました。かなりの割合でザックに鈴をつけていました。このエリアで鈴など不要なはずだと思っていましたが、最近クマが出没しているという注意掲示がありましたので、クマよけの鈴だったようです。

 ところで、登りと下りの登山者が細い山道ですれ違う場合、原則として登りが優先となります。その時に、待っている人に対して、その前を通過する登山者は、挨拶をします。黙って通り過ぎる登山者もいますが、待ってくれている人に対して、目礼でも良いのでお礼を表明すべきです。

 「ありがとうございます。」よりも「すみません。」が一般的です。若い人は、万国共通の「ありがとうございます。」の方が言い易いかもしれません。「申し訳ありません。」も有りです。日本人の謙譲の美徳からすれば、待っていただいた方に謝罪する言い方の方が、丁寧と言えるでしょう。今回高齢の女性に「恐れ入ります。」と言われ、この言い方も良いかなと感じました。



 13時45分、四方を見渡せる扇山山頂に到着。来る度に多くの登山客を見かけ、その日も少し前まで賑わっていたであろう山頂は、まだ2時にもなっていないのに、ぽつりぽつりと登山者がやってくる程度に閑散としていました。冬至に近い時期なので太陽高度も低く、少し早めの行動を心掛けている登山者が多いのでしょう。

 薄曇りのため日差しがない分、風が吹くと肌寒く感じました。これから冬の山は、防寒をしっかりとした服装で登った方が良いでしょう。山頂から雲が掛かってきた富士山を眺め、10分程度休憩して下り始めました。山の日暮れは、「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、秋以降はとても暗くなるのが早いのです。しかし私たちが下っている中ほどのところで、薄暗い登山路を登ってくるカップルに出会いました。「なんでこの時間帯に?」と思いましたが、急速に暗くなる山の日暮れ時を二人は知っていたのでしょうか。









 真新しい山ノ神社奥宮祠を通過した近くに、ベンチが設置されて清水が湧き出している場所があります。そこでコーヒーで一息入れ、空のポットにお土産用の清水を満たしました。多くの山里では、手入れをしている周囲の山を、その山自体を神として崇めていたり、神を祀る場所として大切にしています。百蔵山も扇山もそうした山なのでしょう。一年の終わりに登る山として、両方とも有り難い名称でした。






 この時期は、登山口から鳥沢駅行の季節制のバスは終わっていますので、登山路から降りた後は、駅までしばらく舗装道路を歩くことになります。麓のモミジは見頃を迎え、早くも夕暮れ時の中で、鮮やかな色で目を楽しませてくれます。






 鳥沢駅近くに和菓子屋があります。山縣さんが前回来た時にそこで買ったお菓子が、とても美味しかったそうです。そこで、私たちはお土産にその店の和菓子を買い、その向かいの雑貨屋でビールとつまみを買って、ちょうどやってきた16時21分発の電車に乗り帰路につきました。

 帰宅後に、お土産の和菓子と山の湧水で入れたお茶でティータイムを楽しみました。その土地ならではの食べ物や、山に湧いている天然のミネラルウオーターなどは、山のお土産に最適です。今回は6時間程度の歩程でしたが、私には久しぶりの山登りでしたので、足の筋肉痛が数日間ありました。けれども、山登り後の筋肉痛は、足を鍛えた充実した山登りの証明です。来年は、もう少し頻繁に山登りをしたいと思っていますし、その報告をこのブログで綴れたらと願っています。

【標準歩程時間】
百蔵山登山口~2時間15分~百蔵山~2時間15分~扇山~50分~梨ノ木平~1時間5分~鳥沢 計6時間25分

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:例年より一か月早い今年のわらび採り

2015年06月07日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 今日は春の山菜採り第二弾を綴ります。例年ですと、6月の中旬から下旬にかけてわらび採りに出かけます。しかし今年は、山菜師匠山縣さんと私の都合がうまく合わず、ちょっと早めの5月24日に出かけました。「わらび採り」で収穫できるものは、ワラビの他にミツバ青山椒などです。その他に、モミジイチゴニガイチゴなどのキイチゴも採って食べることができます。

 高齢者の山菜取りで、道に迷い遭難するといったことがよくあります。山菜採りに出かけると、一般登山路を離れ藪の中に入っていくことが多く、方向感覚をなくすことがあります。また、山菜が採れる場所は、各自が秘密にしたい場所だったりします。ちょっとした冒険心をくすぐる山歩きとなりますが、単独は避けた方がよいでしょう。

 今回の山菜取りの場所は、奥多摩方面ですが、あとは秘密にしておきます。






 今年は、キイチゴ類は時期的に早く、また山椒の実も収穫するには小さ過ぎました。けれども、例年ですと花が散ってしまっているマルバウツギ(上2枚)や、ガクウツギ(下2枚)などが満開でした。そして、マルバウツギの葉の上には、ハナムグリやカミキリムシが蜜を吸っていました。植物と動物は密接に連携して、活動の最盛期を迎えていました。






 下の画像は、コゴメウツギタニウツギの花です。首都圏の公園では、タニウツギの仲間のハコネウツギの花が咲き始めています。今年はタイミング良く、いくつかの場所でウツギの仲間を観察できました。近いうちに、ウツギについてまとめてみたいと思います。このように、5月を代表する植物が、ウツギの仲間と言ってよいでしょう。






 例年は、6月に出かけるわらび採りですが、6月にはその時期の温度と湿度で体力を消耗します。今年は記録的に暑い5月となりましたが、それでも例年に比べれば、楽な山菜採りでした。周囲は、青葉・若葉が日に照らされて、生き物が躍動する季節となったことを実感します。






 藪道の周囲には、ハンショウヅル(上の画像)や、葉が白化したマタタビの木や、ヤマツツジの花が咲いていました。いつもの年ですと、コアジサイの幻想的に美しい花も咲いていますが、今年は少し早かったようです。5月から6月に移ると、ウツギの仲間からアジサイの仲間の花に、山でも里でも明確に移行します。日本では、名残を惜しんでいる間も無く、どんどんと季節が過ぎていくことを、植物を眺めていると実感します。






 ワラビを収穫後、帰りの登山路には、フタリシズカ・カキドオシ・マムシグサなどの野草の花々が咲いていました。カキドオシはシソ科の植物で、隣接地から垣根を通して進入してくることがカキドオシの名前の由来です。マムシグサ(テンナンショウ)の仲間は大変多く、私には判別できません。また、
マムシグサの仲間は雌雄異株ですが、場合により性転換して雌株になる性質を持っています。秋に山道を歩いていると、マムシグサの真っ赤な目立つ実をよく見かけます。









 尾根筋に出ると、周囲の木々は広葉樹林となり、尾根に覆いかぶさるように若葉の枝を張っています。山の麓の民家には、毎年お目にかかるジギタリスのピンクと白の花が、今年も綺麗に咲いていました。だだ、麓のおばあさんが大切に育てていたサクランボに似た赤い小さな実をいっぱいつけるユスラウメの木が、今年は切られていることが分かりました。ユスラウメの赤い実を、私たちに木から採って食べることを勧め、ご自分は焼酎に漬けて食前酒にしているのだと言っていました。残念ですが、代替わりしたのかも知れません。

  「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」と言いますが、このようにおばあさんが居なくなれば、育てていたユスラウメの木も死んでしまいます。私の母は丹精込めて山野草を育てていましたが、その面倒を見る母が亡くなれば、年年歳歳花相似たりとはいかないのが現実でしょう。






 帰宅後、鍋に湯を沸かして、沸騰後に火を止め、採ってきたわらびを洗った後で、沸騰した湯に投入し、アク抜きに重曹(炭酸水素ナトリウム)を入れて翌朝までそのままにしておきます。それを、醤油・酒・味醂を混ぜた液に漬けた「わらびの一本漬け」(上の画像)と、酢に小口切りの唐辛子と少量の砂糖を入れた液に漬けた「わらびのピクルス一本漬け」(下の画像)の二種類を作りました。

 私は、わらびを多く食べることはありませんが、季節の味として、この二種類のわらび料理を楽しんで味わっています。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキーの山登り:高尾山口駅~高尾山~城山~景信山~明王峠~相模湖駅

2015年05月26日 | 日帰りの山登り



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 
ブログ人気投票にクリックいただけると幸いです!


 この時期、私にとって気になる場所があります。それは、高尾山系の登山路に、ある花が枝垂れるように咲いていてるのです。5月17日、その花に出会うために高尾山へ出かけました。

 工事中だった高尾山口駅は、その真新しい駅舎のファサードが登山者を包み込むように出来上がっていました。よく来る人は、新装成った駅舎をカメラに収めていました。



 今回の高尾山へのルートは、高尾山口駅から稲荷山コースを選択しました。琵琶滝コースあるいはこのコースからスタートして、明王峠から相模湖駅まで下るルートは、私にとって定番ルートで、飽きずに繰り返し出かけています。下の画像は、稲荷山コースの登山口です。多くの登山者が最初の階段を登り始めていました。






 稲荷山コースを通った場合、高尾山の山頂への最後の階段を登る分岐を、左手の巻き道に入ります。この登山路は、左手が山頂に向かう上り斜面で、右手が下りの崖となっています。その登山路を右手から覆うように、この時期になるとウツギの花が咲いています。この巻き道を抜けて、紅葉台手前で再び左手の巻き道に入れば、またウツギの花を楽しむことができます。

 今日の目当ては、このウツギの花です。高尾山のこの場所では、5月下旬から6月初旬にかけて、3種類のウツギの花を見ることができます。登山路上で、熟年夫婦と出会いましたが、このウツギの花を知らずに、私にその植物名を聞いてきました。植物名を知らない場合、知っていそうな人に恥ずかしがらずに聞くことはとても大切なことです。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」とも言います。本当に花を愛でる人は、心にゆとりと優しさを持ち合わせているので、ちゃんと教えてくれるはずです。

「綺麗だね~。いい時期に来たね~。」そんな会話が、私の背で聞こえてきました。私も嬉しくなりました。






 上の2つの画像が、マルバウツギの花です。マルバウツギは、アジサイ科ウツギ属の落葉低木で、ほかのウツギ属と比べると、葉がマルではありませんが、楕円形をしています。このことからマルバウツギと名付けられました。

 本家のウツギは、葉がもう少し細長く、花は上のマルバウツギのように完全には開かずに半開の状態で、下向きに咲きます。






 上の2枚の画像は、ガクウツギの花です。ガクウツギは、ガクアジサイに似た白い装飾花を持つユキノシタ科アジサイ属の落葉低木です。ウツギに似た茎葉を持っていることから、ガクウツギと呼ばれているようです。

 下の2枚の画像は、コゴメウツギの花です。コゴメウツギは、バラ科コゴメウツギ属の落葉低木で、とても小さな花をいっぱいに付けます。






 枝垂れるように咲くウツギの花の中を行く登山者たち。今回は時期的にちょっと早めでしたが、もう一週間ほど経てば、傾斜面一面がウツギの花で彩られます。



 登山路脇には、ウツギの他にも様々な花や動物を観察することができます。下の画像は上から順に、ウマノアシガタ、フタリシズカ、ホタルカズラです。

 ウマノアシガタは、キンポウゲ科キンポウゲ属の野草で、この面白い名の由来は、根生葉を馬の蹄に見立てたものと言われています。

 フタリシズカは、センリョウ科の多年草で、山林の比較的暗い場所に一般的に生えています。同じくセンリョウ科多年草に、ヒトリシズカと言う植物がありますが、合わせて覚えておくとよいでしょう。どちらかと言えば、ヒトリシズカの方が花的に綺麗で数は少ないと思います。

 ホタルカズラは、ムラサキ科ムラサキ属の多年草で、名の由来は緑の中に鮮やかな瑠璃色の花が咲く様子をホタルに例えたことからきていると言われています。









 高尾山から城山へ向かって歩くと、一丁平と言う場所があります。トイレやベンチが設置され、最近しっかりと整備された場所となりました。そこに、ピンクが入ったヤマボウシの花が咲いていて、この時期に一丁平を通る時の楽しみの一つとなっています。

 この花は、正確に言えばベニバナヤマボウシと言います。見ての通り、街路樹などに多いハナミズキに似ています。ヤマボウシもハナミズキも同じミズキ属の花木です。ハナミズキは、ワシントンに送った桜の返礼としてアメリカから移入されたことは有名です。また、他にもアヤメシャガも咲いていました。









 これから、登山路脇に様々なキイチゴが実ります。その中でも最も美味しいと思われるオレンジ色のモミジイチゴも実っていました。他に、ニガナコバノタツナミなどの花も咲いていました。コバノタツナミは、シソ科タツナミソウ属の立浪草(タツナミソウ)の変種で、タツナミソウよりも全体に小さい植物です。
  








 杉林が囲む帰りの登山路を歩いていると、木洩れ日が周囲をヒョウ柄模様に彩り、幻想的な雰囲気を醸し出していました。木洩れ日は、当たった面に円を作りますので、草間彌生の絵ではありませんが、水玉模様の景観を作り出します。また、西に傾いた日差しは、時には周囲をゼブラストライプに彩ることもあります。こうしたたわいもない現象も、山登りの楽しみの一つでしょう。



 下の画像は、相模湖駅へ下る手前にある与瀬神社の石段ですが、角度はたぶん30度程度だと思いますが、上から眺めると45度を超えているようで、危険さえ感じます。多くの登山者は、この階段を利用せずに、階段脇にある緩やかなスロープを使って下りてくるようです。



 この時期の山は、一週間の差で咲いている草花の種類が異なり、満開の時期を逸したり、二分三分咲きだったりと、タイミングが難しいことをいつも経験します。今回は、ウツギの仲間の花を観賞できましたが、七分咲きといった状況でした。

 下の画像は、近くの公園で咲きはじめたウツギの仲間です。中が白で外側にピンクが入って、ウツギの仲間としては珍しく、八重の花を付けています。この花の名はサラサウツギと呼ばれ、
ユキノシタ科ウツギ属 の園芸品種です。都心にも多くのウツギの花が咲いているはずです。ちょっと観察してみてください。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする