今日の陶芸入門の作家は、萩焼の重鎮として活躍した14代坂田泥華(さかたでいか)と吉賀大眉(よしがたいび)です。
14代坂田泥華は、大正4年、萩焼の御用窯であった深川窯(山口県長門市)の由緒ある窯元の14代目を昭和25年襲名。
昭和47年には、萩焼に独自の作域を確立したとして県指定無形文化財保持者に認定。
昭和56年紫綬褒章を受賞。
日本工芸会を中心に、作家活動を行っています。
泥華のぐい呑み(1986年)
その作風は、萩焼の伝統をふまえて、おおらかな印象を受けます。特に茶陶にその秀作が多いようです。
人間国宝が、日本の伝統工芸の保護・保存・継承といった側面があるとすれば、この作家こそ、それに相応しい人であるように思います。
泥華の湯飲み(1986年)
同じ工芸会の三輪休雪に対して、少し目立たない存在であったのか、また職人気質が災いしているのかは分かりませんが、もっと評価されても良いのではないかと思います。
泥華の片口の形のぐい呑み(1986年)
深川萩には、現在では坂倉新兵衛(さかくらしんべえ)・坂田泥華(さかたでいか)・田原陶兵衛(たはらとうべえ)・新庄助右衛門(しんじょうすけえもん)の四窯があります。
最後に、極めて残念なのは、泥華を継ぐご子息の坂田慶造氏を、亡くされたことです。
「泥華窯」が、現在どの様に運営されているのか、私は知りません。
珍しいスライド式の箱・箱書き
もう一人の作家、吉賀大眉は、大正4年 山口県萩市生まれました。
昭和13年 東京美術学校(現・東京芸大)彫塑科を卒業。
昭和30年 第11回日展北斗賞受賞
昭和46年 目本芸術院賞受賞
昭和57年 日本芸術院会員
昭和60年 日本陶磁協会金賞受賞
平成2年 文化功労者受章
平成3年 死去
大眉のぐい呑み(1988年)
以上のように、日展系を代表する萩焼作家として、出世コースを順調に歩んだ作家です。
卯の班釉(瀬戸地方で用いられる白色不透明のなだれ釉)の一種の釉薬と思われる、その発色が独特で、一目でこの作家の作品は判別できます。
大眉の湯飲み(1988年)
吉賀大眉の代表作が一堂に展示してある「吉賀大眉記念館」が、萩市にあります。
萩焼の展示施設として、唯一の総合美術館だそうです。
敷地内にある萩焼窯元泉流山大眉窯で、蹴轆轤(けろくろ)による作業風景と登り窯も見学でき、ギャラリーでショッピングも楽しめるとのこと。
吉賀大眉記念館 住所 〒758-0011 萩市椿東4481番地 TEL0838-26-5180
箱書き
ご子息の、吉賀将夫さんも、日展で活躍されています。
吉賀将夫さんの茶碗(1987年)
萩焼の詳細は、私のブログ「三輪休雪」で、述べましたので、参考にしてください。
萩焼は、「一楽・二萩・三唐津」と呼ばれるように、茶陶の分野で高く評価され発展してきました。
「萩の七化(ば)け」と呼ばれる萩焼は、使い込むほどに、味わいが出てくる焼き物です。
逆にコレクションを使ってしまうと、その跡が残るわけで、一生作品をお持ちになるなら、どうぞ使って楽しむことをお勧めします。
陶芸作品は、美術品として鑑賞するだけではなく、日常生活の中で用いることも出来る器物でもあります。
実際使ってみて、初めて分かる作品の良さもあります。
しかし使うことにより、劣化したり破損したりする危険もあります。
さて、お気に入りのコレクションを使うのか、飾り棚の中にしまい込んでおくのかは、あなたの考え次第です。
興味ある方は、次のブログも参考にご覧下さい。
マッキーの現代陶芸入門講座…萩焼・坂田泥華さん死去
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14代坂田泥華は、大正4年、萩焼の御用窯であった深川窯(山口県長門市)の由緒ある窯元の14代目を昭和25年襲名。
昭和47年には、萩焼に独自の作域を確立したとして県指定無形文化財保持者に認定。
昭和56年紫綬褒章を受賞。
日本工芸会を中心に、作家活動を行っています。
泥華のぐい呑み(1986年)
その作風は、萩焼の伝統をふまえて、おおらかな印象を受けます。特に茶陶にその秀作が多いようです。
人間国宝が、日本の伝統工芸の保護・保存・継承といった側面があるとすれば、この作家こそ、それに相応しい人であるように思います。
泥華の湯飲み(1986年)
同じ工芸会の三輪休雪に対して、少し目立たない存在であったのか、また職人気質が災いしているのかは分かりませんが、もっと評価されても良いのではないかと思います。
泥華の片口の形のぐい呑み(1986年)
深川萩には、現在では坂倉新兵衛(さかくらしんべえ)・坂田泥華(さかたでいか)・田原陶兵衛(たはらとうべえ)・新庄助右衛門(しんじょうすけえもん)の四窯があります。
最後に、極めて残念なのは、泥華を継ぐご子息の坂田慶造氏を、亡くされたことです。
「泥華窯」が、現在どの様に運営されているのか、私は知りません。
珍しいスライド式の箱・箱書き
もう一人の作家、吉賀大眉は、大正4年 山口県萩市生まれました。
昭和13年 東京美術学校(現・東京芸大)彫塑科を卒業。
昭和30年 第11回日展北斗賞受賞
昭和46年 目本芸術院賞受賞
昭和57年 日本芸術院会員
昭和60年 日本陶磁協会金賞受賞
平成2年 文化功労者受章
平成3年 死去
大眉のぐい呑み(1988年)
以上のように、日展系を代表する萩焼作家として、出世コースを順調に歩んだ作家です。
卯の班釉(瀬戸地方で用いられる白色不透明のなだれ釉)の一種の釉薬と思われる、その発色が独特で、一目でこの作家の作品は判別できます。
大眉の湯飲み(1988年)
吉賀大眉の代表作が一堂に展示してある「吉賀大眉記念館」が、萩市にあります。
萩焼の展示施設として、唯一の総合美術館だそうです。
敷地内にある萩焼窯元泉流山大眉窯で、蹴轆轤(けろくろ)による作業風景と登り窯も見学でき、ギャラリーでショッピングも楽しめるとのこと。
吉賀大眉記念館 住所 〒758-0011 萩市椿東4481番地 TEL0838-26-5180
箱書き
ご子息の、吉賀将夫さんも、日展で活躍されています。
吉賀将夫さんの茶碗(1987年)
萩焼の詳細は、私のブログ「三輪休雪」で、述べましたので、参考にしてください。
萩焼は、「一楽・二萩・三唐津」と呼ばれるように、茶陶の分野で高く評価され発展してきました。
「萩の七化(ば)け」と呼ばれる萩焼は、使い込むほどに、味わいが出てくる焼き物です。
逆にコレクションを使ってしまうと、その跡が残るわけで、一生作品をお持ちになるなら、どうぞ使って楽しむことをお勧めします。
陶芸作品は、美術品として鑑賞するだけではなく、日常生活の中で用いることも出来る器物でもあります。
実際使ってみて、初めて分かる作品の良さもあります。
しかし使うことにより、劣化したり破損したりする危険もあります。
さて、お気に入りのコレクションを使うのか、飾り棚の中にしまい込んでおくのかは、あなたの考え次第です。
興味ある方は、次のブログも参考にご覧下さい。
マッキーの現代陶芸入門講座…萩焼・坂田泥華さん死去
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