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4月29日(昭和の日)、毎年恒例の山菜採りに、山菜師匠山縣さんと出かけました。家の6歳児も参加しました。首都圏では、一般の登山路脇に、山菜がいっぱいなどということは、まずありません。山菜採りは、多くがヤブの中を歩く山歩きとなります。
ちょっと前に、このブログでも紹介したように、科学博物館付属の植物園へ行きました。山菜採りでは、その植物園に植えられていた植物を、自然の中で実際に観察できる山登りでもあります。
この時期、どの山に出かけても、足下に咲いている花と言えば、スミレを筆頭に挙げる方が多いでしょう。下の画像は、スミレとニリンソウとホウチャクソウですが、此処彼処に咲いていました。
この時期に目指す山菜は、主にミツバ・モミジガサ(シドケ)・ハナイカダ、そして山椒の若葉と花です。タラの芽やヤブレガサ・ワラビ・ゼンマイなども採れます。もう一つ代表的な山菜のコシアブラは、今回のエリアでは見かけません。
(山椒の若葉と花)
(モミジガサ)
ハナイカダは、上の画像のように、葉の上に花を付ける面白い植物です。花は、やがて食用にできる実となります。
山の一つの尾根の中腹にある、ちょっとした平坦地で、恒例になっている採ったばかりの山菜を使った宴を行いました。近年凝っているのが、山菜と鶏肉を使ったすき焼き風の鍋。昔、御法度の動物の肉を、農具の鋤(すき)を使って秘密裏に食べたことが由来の「すき焼き」です。山中の自然に囲まれて食べる「山菜すき焼き」は、そのシチュエイションも加味され絶品です。入れた鶏肉の種類は、「せせり」と「ぼんじり」です。
作るのと食べるのに集中してしまって、写真を撮るのを忘れました! 今年はそれ以外に、焼き鳥も試してみました。酒の肴に、山中で食べる焼き鳥も、意外性があって美味しかったです。
下の画像は、山菜を採った後、一般登山路の下りを撮ったものです。けれども、山菜が採れる場所は、こうした登山路ではなく、藪をかき分けて歩く場所ですから、6才児にとってはちょっとキツイ山登りとなりました。また、そうした場所に生えている植物には刺のあるものも多く、子どもを連れて行く場合は注意が必要です。
山に咲いているチゴユリ(上)とクサイチゴ(下)と、麓に咲いていたシャガの花です。そうした春の草花と出会えるのも、山菜採りの楽しみといえるでしょう。
自然に親しむことは、それが人的な手がかなり入った里山だったとしても、とても大切な経験となります。そうしたことを軽視する教師がいるようですが、特に子どもにとっては、大切な行為だと私は思っています。
大人にとっても、私のように週一回の貴重な休みを山登りに費やすことは、精神的にも体力的にもリフレッシュでき、自然に親しむ喜びを経験することができます。
採ってきた山椒の若葉と花山椒を帰宅後料理しました。いずれも、葉柄などを取り除く下ごしらえの手間は相当大変です。けれどもその労力の割に、採ってきた量に比べ、出来上がった佃煮の量はとても少なくなります。
出来あがった佃煮を熱々のご飯の上にのせて口に含めば、山椒の香りが口いっぱいに広がります。また、この葉山椒の佃煮を、ちょっと贅沢に抹茶茶碗を用いたお茶漬けに用いると、その美味しさが一層際立ちます。私にとってこのお茶漬けは、季節を味わう至福の楽しみとなっています。
できることなら、陶芸に興味のない方でもちょっと贅沢に、かつ出費できる範囲で抹茶茶碗を購入し、どんぶりで食べていたお茶漬けを、その茶碗を用いて食べてほしいですね。身銭を切って買った焼き物は、不思議と長持ちするものです。必ず一味違った、病みつきになる美味しさを発見することでしょう。機会があったらお試しください。・・・無論のこと、使うときに出して、食べ終わったら即自分で洗い、自己責任で丁寧に仕舞い込むことは当然です。
出来上がった砂糖少なめの山椒の若葉の佃煮(上)と、花山椒の佃煮(下)です。