花狂~偉大なる先人達の孫~

戦後食糧難の時代、魚沼に花を根付かせた先人達。60年もの時が流れ私達がその孫世代。今日も日々花を育てています。

IFEX 「日本のユリ」に思うこと

2007-10-18 19:57:28 | 花を作り続ける若者たち
IFEX「日本のユリ」が大盛況で終わった事をユリ出品者の1人として、素直に喜ぶと共に、IFEX出展者として尽力下さったJFTA・IBCの皆様に、深く感謝したいと思います。

IFEXは一昨年から始まりその時から見に行かせていただいていますが、第1回からの印象として特に強く感じたのが海外から日本に花を輸出しようという意欲でした。
近年花市場に視察訪問に行く度に、私たち花生産者にとって輸入切花の台頭が脅威になりつつあるという事を強く感じます。
その中でも特に大変だなと思う事は買参の皆さんが「国産品」だから良い「輸入品」だから安くても良いという一昔前の感覚をもっていない事です。(現実に市場でマレーシア産のスプレー菊が国産品よりも高くセリされているのを見たときには、話には聞いていたにもかかわらずかなりショックでした)実はユリ切花も最近輸入量が増えていると聞いています。

 今年の冬には品目は違いますが、優れた産地販売をされているということで浜松のPCガーベラさんを視察させていただきました。
その時もご案内いただいた生産者の方に「これからは国内の産地間競争だけではダメだ、国内産地が切磋琢磨しながらも輸入切花には協力して対抗しなければならない」「国内の花消費を拡大するための仕事をしなければならない」と強く言われた事を思い出します。

 IFEX「日本のユリ」の企画は今年で2回目ですが、JFTA・IBCからの「国産のユリ切花のすばらしさを国内外にアピールしよう」という呼びかけの中で普段は競合産地であるにもかかわらず国内  産地からスカシユリ  3点、LAユリ 12点、OTを含むオリエンタルユリ 58点、合計 73点の出品がありました。
(合計46品種)
ほりのうちの花からも36点出品させていただいた訳です。(31品種)

 普段は個々の経営の安定のため、いかに市場での産地競争で有利に販売をするかを考えてはいる訳ですが、このようなときにはもう少し広い心で「日本の花(ユリ)」を盛り上げるために協力する事もすばらしいと思います。
きっとそういう思いを持った上で国産産地が切磋琢磨してこそ、消費者の皆様に良い「日本のユリ」がお届けできることになるのではないかと考えるとともに、この企画も続いて行けば良いなと思う今日この頃です。

ほりのうち「日本のユリ」出品者

展示されたユリたち(開催1日目撮影、3日目には全ての品種が満開でした)
展示ブース設営の様子



(OTユリ)

イエローウィン


グルーワイン


アルスタ


セラノ


ドナト

(オリエンタルユリ)

カサブランカ


クリスタルブランカ


ビビアナ


リオネグロ


レイクキャリー


ロンバルディア


アクティバ

(透かしユリ)

ギロンデ


トレザー