能登半島地震で全半壊した住宅は、古い木造家屋を中心に1760棟に上りますが、中には、ほとんど傷ついていないケースもあります。
震度6強の揺れを観測した輪島市門前町。
この町に、自慢の手打ち蕎麦を食べさせるお店がありました。お店の建物は、なんと「築135年」。明治5年に建てられた木造家屋を改修したのだそうです。
こんな古い建物にも、震度6強の揺れは容赦なく襲いかかりました。
けれども、築135年の店は、多少傷ついたものの、倒れずにすみました。
いったいなぜでしょうか。
「この前の改造で、こんなふうに筋交い入れて・・・」(木造家屋そば屋の星野さん)
その謎を解く鍵は、店の中にしっかりとありました。柱と柱との間に斜めに入れられた「筋交い」です。
主人の星野さんが、耐震性のほとんどない土壁を取り払い、代わりに筋交いを入れたのは2年前。現在、あわせて11組の筋交いが店をがっちり守っています。
星野さんには、阪神・淡路大震災の直後、救援物資を被災地に運んだ経験があります。そこで見たものは、多くの家屋が根こそぎ倒れ、跡形もなくなっている、そんな光景でした。
「この程度の地震が来たら、(店は)100%潰れちゃうだろうと思いました」(星野さん)
阪神・淡路大震災では、1981年以前の古い耐震基準で建てられた、筋交いなどのない建物が大きな被害を受けました。政府の推計によると、全国の住宅の平均して4戸に1戸は耐震性が不足しているとみられています。
震度6強の揺れに襲われた時、店内では星野さんら4人のスタッフが開店前の準備に追われていました。彼らは皆、「命を筋交いに救われた」と感じています。
地震の発生は防げなくても、地震の揺れによる被害は人間の力で減らすことができる。明治生まれの極めて古い木造家屋でありながら、震度6強に耐えたこの建物は、まさにその「証」ですね。
「震度6強に耐えた木造家屋、その鍵は」 TBS News i より一部抜粋
動画あり。
能登手仕事屋 蕎麦の食べ歩き -蕎麦人- お店の載っているページ
地震はいつ来るかわかりません。
自分の命は自分自身で守り、じしん対策を
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