NHK18日放送の「笑う沖縄 百年の物語」を見ました。
「沖縄のチャップリン」と言われた小那覇ブーテン、その弟子・照屋林助、そして、いま「お笑い米軍基地」というライブが人気の。「沖縄お笑い団体・演芸集団FEC」をカメラが追いました。
ブーテンは、住民の4人に1人が犠牲となった沖縄戦の後、「助かった命なんだから、命のお祝いをしましょう」と三線を片手に住民を勇気づけた人でもあります。そのブーテン、当時、日本の同盟国だったドイツのヒトラーを「世界漫遊」のなかで「笑い」にしています。
――ドイツを訪れたときの話・・・
「ヒットラーという奴に会いました」
「あの国もヒットラ、この国もヒットラ」・・・
「ヒットラ」は沖縄方言で「ひったくれ」の意。絶妙な風刺です。「沖縄のチャップリン」といわれる所以でしょうか。
さて、沖縄は国土の面積のわずか6%、そこに在日米軍基地の74%が集中するという、きわめて異常な状態が続いています。その異常な状態を「笑い」にしてしまったのが「沖縄お笑い団体・演芸集団FEC」です。
番組の冒頭、テレビやラジオでおなじみの通販番組をもじって米軍基地への怒りを笑いに変えるライブが映し出されます。
おなじみの「ジャパネット・タ○タ」をもじったコント
「今回 皆様にご提供する商品はこちら」(写真)
「米軍の普天間基地です!」
「これまでは、日本にある米軍基地のほとんどを沖縄が独り占めしていたので、今回特別に、本土の方にも分けてあげようと思いましてね」
「社長 これお高いんでしょ?」
「お値段たったの8000億円!さらに今回だけ、海兵隊6000人も付けちゃいましょう!」
(番組の字幕より)
コント「普天間基地」では病院で深刻な面持ちで自分の病気を聞こうとする患者が、米軍機の爆音で肝心な病名が聞こえないという風刺も。
コント「普天間基地」の1シーン
病名を聞こうとするたびに米軍機が上空を通過
轟音で病名が聞こえません
「最低でも県外」と言っていた鳩山前首相がダーツ・ゲームで移設先を決めるというコントでは、的の大半が「辺野古」・・・。会場からは拍手と笑いが。
鳩山前首相が投げたダーツは見事「辺野古」に刺さります
「県外は難しい」という鳩山氏の台詞に会場から拍手と笑い
ライブ「お笑い沖縄米軍基地」の脚本と演出を手がける小波津正光さんは、「本土のメディアでは“癒しの島”とか青い海、青い空・・・そういうところだけ取り上げられて語られる沖縄っていうのは、本当の沖縄じゃない」と語ります。
近年ではテレビの「お笑い」番組を見ていても、なかなか風刺の効いた「お笑い」に出会えなかったなぁというのが私の感想です。そういう点では、FECの活動に注目していきたいと思ったのでありました。
FECの芸人のライブが「沖縄BBtv」で見られます→こちら
日ごろのネタはたいしたことないんですね^^;(失礼)
FECのHPは→こちら
※画像は6月18日放送のNHK「笑う沖縄 百年の物語」より
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