ひろっぺのお針箱

下手だけど手芸が好きです♪

古典文学講座『方丈記』隠棲

2015-11-07 10:44:04 | 文学

 昨日は『方丈記』6回目の講座だった。

 貴族に生まれながら、作者鴨長明は一族間のトラブルで落ちぶれ、50歳で出家遁世してしまう。
 時代背景が、貴族社会から武家社会に移行する混乱期ということもあって、『方丈記』には無常観が満載である。

 授業の終わりに生徒の一人が先生に話しかけました。
 「長明が何を言いたかったのか、何を読み取ればいいのか、探りながら読んでます。」

 そしたら先生が、
 「いいことを言われましたね。ですが、長明にはあんまり期待せん方がいいです。」
 と、答えたのでちょっと笑いが出ました。

 「世俗の執着を断ち切ろうと隠遁し仏道修行に入ったわけですが、長明とて生身の人間、それは捨てきれない欲望の裏返しであった。」
 と先生はおっしゃいます。

 『捨てきれない 荷物のおもさ まへうしろ』
 という、山頭火の句を思い出しました。

 彼も又煩悩の人だったんでしょうね。
 かく申すワタクシも。。たぶん。。煩悩まみれ。。

   ←シロノセンダングサ


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