久伊豆神社の歴史は、文治四年成田五郎長景が、平家追討の折り、伊豆三嶋神社に祈願して、後々皿尾に勧請したことされていますが、一方で合殿とされた大雷神社には、虫封じ祈願が伝えられています。
年に数件ですが、身体健康病気平癒として虫封じの祈願の申し込みがあります。「埼玉の神社」(埼玉県神社庁)にの記載によれば、雷電社は雷避け、百日咳の神として信仰され、子供が百日咳になると神社裏の淀の水を飲んで治し、神社から人形、でんでん太鼓などを借り、治ると倍にして返したとあります。私が小学校入学前まで社殿隅に確かにでんでん太鼓やたくさんのおもちゃがあった記憶があります。
干ばつの折りには社殿正面のオミタラセの池を掃除すると必ず雨が降ると言われ泥あげをして水を替えた。現在池は埋められてしまい、水道が引かれていますが、すぐ前の田んぼは水捌けが悪く、掘れば井戸がわくような土地です。「あの池にてがつくと三日のうちに必ず雨が降る」との言葉通り、必ず雨が降ったそうです。延宝元年の当社縁起によれば、京都上賀茂神社の御祭神である別雷命をお祀りしています。
当地は関東平野北部に位置し、内陸部の平野のため雷の多い地域です。雷に対する信仰も深く、落雷したところはお祓いをするまでは近づかずに注連縄を張ったとされます。明治までは、雷が落ちるともったいないと言っていたそうです。古くからの信仰が今でも残されています。