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仮面の二重否定としての仮面のビーナス (縄文時代もおもしろおかしく 7/10)

2020-02-25 | 第九章「愛」

 マスクは今や貴重品と化して、通販などで通常価格の10倍以上の価格がついていたのを見て驚いたものだが、マスクは歴史的に見ると伝染病対策グッズというだけでなく、顔の一部の表情(口、眼)を隠したり、全面的に別物に化したりし(仮面ライダー、鬼、ひょっとこ、神)、人間社会の中で特別な働きを持つものとも言える。

 そして、その歴史は古い。室町時代の能面を思い出す人も多いと思うが、縄文オタクと化した私は、縄文時代の土面や土偶などを思い出す。先日、佐賀県の東名(ひがしみょう)遺跡に行ったが、そこでは8,000年前の木のお面が発掘されている(現代にも引き継がれている祭りで使われているお面に似ている)。仮面は、おそらく縄文時代を超え、数万年前くらいからあったかもしれない。

 私は今は土偶のことをいろいろ勉強しているが、その中にあって仮面のビーナス(写真:今からおよそ4000年前)ほど不思議な魅力をもっているものはない。

 この土偶は不思議な逆三角形の面を被り、かつ当時の信仰の対象としてのサムシンググレイトのようでもある(国宝になるほど芸術的に技巧を凝らして作られている)。同じような仮面土偶は、見つかった中ツ原遺跡以外にもあり、時の流れ(伝統)の中で生まれて、そして廃れていったもののようだ。

 こうした土偶の伝統性と共に、この土偶は、お墓の副葬品のようであり、一緒に埋葬された方の社会的地位などいろいろ考えさせられる。

 さて、仮面は物理的なものだけでなく、私たちの日常の中でも考えてみればよくお目にかかるものだ。私たちも成長し社会的な存在となれば、時に鬼や夜叉となったり、ひょっとこやおかめになったりもする。それにより重要な局面で役割を果たしたりし、後で考えると鬼でよかった、ひょっとこでよかったなどという思いをもつこともある。

 ただ、本音を隠し仮面だけの生き方をすることは、何か淋しいなと思うこともあるのではないだろうか。しかし、仮面はウィルスを防御してくれるように身を守るところがあり、それを外して自然体で生きることは意外に大変で勇気が必要だ。

 自分の拙い経験だが、意を決し仮面を外し自分の生き方をしてみると目映いばかりの発見をする。もちろん基本的な経済的な問題などもあるので、熟慮しつつ一歩を踏み出すほうが良いとは思う。

 さて、発見の一つは、仮面を外すと仮面という側面だけに興味をもっている人は去るが、本音の自分に興味を持つ人が近寄ってこられることがある。これは貴重で、人生の宝のようにも思う。仮面を外して無防備になれば、生身の身体と今までの生育史、そして、非科学的と言われそうだが魂(宗教の世界)からなる自分がさらけ出されていくが、それも気持ちが良いものだ。

 ところで、土偶は魂の入れ物ではないかという説がある。土偶は入れ物なのでそれ以上のものではないが、人の常で私たちは偶像を崇めがちだ。真善美への傾向そのものは決して悪いものではないが、どこかで変になる部分も私たちにはあり、悪徳商法にひっかかったりする。

 さて、そうした土偶が仮面を被っているのが仮面のビーナスだ。これは何か二重否定的であり、仮面を越えた魂の存在をどこかでアピールしているのではないだろうか?

 魂をどのように解釈するかは諸説があるが、死んで身体から離れる生命体であり愛そのものであるという説はどうだろうか。約4000年前の魂の像。それは愛そのものの魂の像かもしれない。

 蛇足だが、私が自然体の道を歩み始めたころ医療・福祉の勉強を少しした。その時、ベテランの看護師の方から手洗いの仕方と重要性を教えていただいた。このやり方で私は病気にならなかったと熱弁を振るわれ、私も真剣に学んだものだ。やり方は今やポピュラーになっているが、真剣に実行することは大事だとあらためて思い出した。

縄文時代もおもしろおかしく 7/10 

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