食事は身体の健康だけでなく、こころの健康にも大きな影響を与える。五感と密接に関係し感情の世界に働きかけるからだ。16000年くらい前から日本列島では土器が作られるようになり、やがて食事に欠かせない道具として広まっていく。海の幸、山の幸、川の幸と自然に恵まれた日本列島では優れた食材が季節に応じて揃えられ、今と同じように味に拘りのある人々によって、美味しい料理(鍋料理が中心?)が作られたと思う。
それがどんなものか。地産地消がベースだと考えられるので、例えば正月の雑煮を調べてみると、何となく縄文時代からの文化圏にも似ていて、もちろん餅とか醤油とか現代の定番は縄文時代にはないとしても、味付けなどは結構縄文時代にまで似ていたりするのではないかと妄想してしまう。
農水省のホームページに雑煮に関する興味深い情報がある。こちら。そして肝心の味のほうであるが、ネットで調べてみると小山修三先生の記事が掲載されていてとても興味深い。
関東のほうではどんな縄文鍋であっただろうか。干し貝(中里のハマグリや牡蠣)を出汁に、栗、クルミ、トチとかドングリ、魚、イノシシやシカ、(時にはイルカ)の肉なども入っていただろうが、縄文中期に大量に石鍬が使われたりしているので、サトイモのような芋類も結構入っていたのでは(今の雑煮にも入っていたり)。小豆などの雑穀も当然使われていただろう。そのほか旬の野菜やキノコ。たぶん今のわたしたちより美味しい料理ではなかったろうか。
そして、子供たちは美味しい家庭料理の味と匂いを覚え、それが愛の原形を形成し身体だけでなく心の健康に欠かせなかったのではないか。そして、現代と同じように心が傷ついたときに、大いに癒してくれたのではないだろうか。
どこか、美味しい縄文鍋を食べさせてくれるところがあれば…自分でやってみるしかないのだろうか。それも楽しい。
8/10五感とストレス解消の生活
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