駄菓子屋学~ほっこり「たかさんち」

元祖子供の居場所を意識した駄菓子屋24年の軌跡とだが活!新「だがるだじゃれ」駄菓子紹介R4/8開始~

子供語録3「儲かる?」

2006年01月31日 | 駄菓子屋

○駄菓子屋は儲かっていると思いますか?

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「どのくらい儲かるの?」「売り上げっていくら?」と、聞く子が結構います。

本当に知りたいのか?知ってどうするのか?と、思うのですが、大抵の子には、「色々サービスしているから、儲からないよ・・」「売り上げが赤字になることはないけれど、人件費とか、手間を考えたら、マイナスだね。」と、正直に答えています。

「一個売るといくら儲かるの?」とか、具体的に聞いてくる子もいます。小さい子には、簡単に説明をしますが、中学生くらいになると、「自分で考えてごらん。学校で、習ったでしょう。売値から仕入れ値を計算してごらん。」と、逆に問題を出します。

こちらの答えに「ふ~ん」とか、「へ~・・」とか、の返事で、やりとりは終了になりますが、最後にこちらから一言

「サービスしたり、手間がかかっているのに、お金払わないでお菓子を持ってかれたら、とっても困るんだよね・・」

と、付け加えます。

子ども達は、真剣に「そうだよね・・損になっちゃうよね・・」と、理解してくれます。

ただ、悪いことをしてはいけないと言うよりも、「人に迷惑がかかる、困らせてしまう、色々な人の手を通じて物が売られている・・など」を学ぶことによって、お金を払わない行為は、その人々を裏切り、苦労を水の泡にしてしまうことを、少しは感じてもらえるのではないかと思います。

親しくなると、相手を思いやり、迷惑をかけてはいけないのだと感じるようになる気がします。

確かに駄菓子屋としての金銭的儲けは限界があると思いますが、子ども達の豊かな心と成長には、限界などなく、お金には変えられないものをたくさんもらうことが出来ます。


ポエム3「いつまでも」

2006年01月30日 | 駄菓子屋

「いつまでも」

風邪を引いた時、お花を届けてくれたよね

「これ、食べて・・」と

お団子もくれたね

随分前に

学校に行ってないと聞いたけど・・

優しいあなたのことだから

何か理由(わけ)があるのかな・・

時はどんどん過ぎてしまって

何も出来ないままだけど・・

気にかけているよ

今までも・・

これからも・・

いつまでも・・


「ないしょ1」

2006年01月28日 | 駄菓子屋

ないしょの話はいくつくらいありますか?

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子ども達は、内緒の話を良く聞かせてくれます。

ホントかな?と思うような軽い冗談から、重い話まで様々です。

どんな小さいことでも、「ないしょだよ」と言われたことは、誰にも言ったりはしません。約束は約束なので、事例として取り上げることはあっても、誰が言ったかなど、判るような事は控えています。

例えば・・

「今日、学校で、ちょっと友達に意地悪したら、先生に怒られちゃって、居残りになりそうだったから、下を向いて黙って、反省しているような顔をしたら・・

『これからは、もうしないね!』

と、許してもらっちゃった。これ、ないしょだよ。」と、

叱られた時の回避の仕方を説明してくれました。ん~・・先生も気づいているのかなと心配しつつ・・聞いていました。

「ないしょ」ということは、自分でもあまり良くないことをしたという自覚があるのでしょう。多少の罪滅ぼしなのか人に聞いてもらいたくなるのでしょう・・

子どもは結構大人の心理状態を見抜いています。

まだまだ小さいからと油断していたら、ちゃっかり騙されそうです・・

子どものないしょ話はたくさんあるようです。


雪大好き

2006年01月27日 | 駄菓子屋

○雪は好きですか?

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雪が降ると、なぜか子どものテンションがあがります。

雨の日は、店に来る子も少なくなるのですが、雪の日は、どうやら外に出たくなるようで、けっこうやってきます。

雪の降る中、傘を閉じて、舞ってくる雪をあびながらクルクル回っている女の子。

雪をたくさん集めて、雪だるまを作る子。

雪の上に腰をおろし、雪の感触を楽しんでいる小さな男の子。

子どもにとって、雪は空からプレゼントされるおもちゃのようです。

降った後でも、まだ、とけていない雪を見つけては、おおはしゃぎ。凍ったところはスケート場。すべってすべって、しまいには、転んでひっくり返っています。

高学年ともなれば、男女で、雪を投げ合って、不思議なコミュニケーションの雪合戦を繰り広げています。なんだか、はにかんだ表情がほのぼのとします。

今の子は・・とか、子どもが遊ばないとか、子どもを見かけないとか、子どもが変わったなんて言うけれど・・

そんなことはないのです。子どもの本質は、昔も今も変わっていません。だって、自然の現象に自然に反応し、好奇心いっぱいで、目をキラキラさせているではありませんか・・


ポエム2「夕暮れ」

2006年01月26日 | 駄菓子屋

「夕暮れ」

半ズボンの君は

チャイムが鳴るといつもひとりだったね

世間は 5時で帰れというけれど・・

すまなそうに ベンチの隅に腰を下ろし

ポケットの小銭を数えてた

「あっ!こんにちは・・」

久しぶりの君は もう高校生

街灯の下 友達と笑ってた

笑顔もピアスもキラキラ光る

おしゃれもするんだ・・

ひとりぽっちの夕暮れは

もう無いんだね・・


ポエム「雪の心」

2006年01月25日 | 駄菓子屋

「雪の心」

ある日

雪がたくさん舞いました

雪がたくさん積もりました

陽の当たる場所の雪は、きれいに消えました

陽の当たらないところは、とけずに凍っています

時を急ぐように

大人たちが大きなシャベルを持って

硬く凍った雪を叩き割っていました

ひびが入り、飛び散るかけら・・

なかなか思うようにはなりません

「あたたかいお湯をかけてみたら、どうだろう?」

ふと、静かにとけて、お互い楽になれる気がした・・


不思議4「どっちが?」

2006年01月21日 | 駄菓子屋

○どちらが小心者だと思いますか?

①仲間の中では威張っているけど、ひとりでは駄菓子屋に来れない子

②仲間の中では威張れないけど、ひとりで駄菓子屋に来れる子

中学生くらいになると、ひとりで駄菓子屋に来るのが恥ずかしくなるようで、「よくお前ひとりで、来れるな・・」と、

小学生相手に声をかける中学生が目立ちます。

「ひとりでいるとこ見られたら、なんかやだな・・」とか、「寂しいやつみたいじゃん・・」とか、思うようです。

そんな中、堂々とひとりで来て時間を過ごす中学生もいます。来た子と会話したり、こちらに話しかけたりと、大抵は、お腹を満たしたり、時間を調整しているようですが・・

不思議と活発で、リーダー格のような子は、ひとりで駄菓子屋に来る「勇気?」がないように思われます。『ひとり』と、いうのが嫌い?似合わない?と思うのでしょうか・・

買うだけだったら、どの子もあまり抵抗がないようですが、店で時間を過ごすことに何か、「ひとり」というキーワードに子どもの持つ性格のようなものが見え隠れしている気がしています・・どちらが小心者なのか?考えてしまいます・・


店以外3「進路」

2006年01月20日 | 駄菓子屋

いつ頃から進路について考えるようになりましたか?

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町を歩いていて子どもを見かけても、いつも声をかけたり、声をかけられたりするわけではありません。

挨拶が苦手な照れ屋さんもいるので、雰囲気によって、あえて、知らない振りをする時もあります。

どちらかと言えば、こちらから積極的に声をかけるよりも、子どもから先に挨拶をされたり、声をかけられてから返すということの方が多いです。

そんな中、時々、フッと、子どもの様子が気になって、こちらから声をかける場合があります。何となく、困っていたり、浮かない表情に見えた時です。

高校生になった○○君がうつむき加減で、ボーっと歩いていたので、「久しぶり!」と、声をかけました。「あ!こんにちは。」との返事。

続いて「実は、理系か文系かコースに分かれなくちゃいけなくて・・明日までに決めなくちゃいけなくて・・」

と、ホントに何年かぶりに会ったのに、まるで変わらない調子で悩みを語ってくれました。

「小さい時から本を読むの好きだったっけ・・でも、発明とか何かを作るのも好きだったよね。理系は勉強が大変だって言うけど、建築関係とかも興味あるなら、頑張ってみてもいいかもね・・」などと、ちょこっと立ち話をしました。

こちらの知っている限りのことを告げ、別に押し付けるわけでなく、参考程度に・・ここで、出会ったタイミングで何かのきっかけになるかもしれないし・・(ならないかもしれないけど)

「うん!考えてみるよ。」と、少しは表情が上を向いたような気がしてわかれました。

自身の事について素直に語れるのって、いいな・・と思いつつ、さて、どう決断したのかは、次回の偶然の出会いの時までは謎のままですが・・


店以外2

2006年01月19日 | 駄菓子屋

町で知り合いに会うと、どんな話をしますか?

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町で出会う子は、小さい子ばかりでなく、もう、成人に近い子(大人?になるのかな・・)もいます。

久しぶりで見かけた子は、とてもきれいにメークをしていて髪も染めていたけれど、面影があるのですぐにわかりました。

「ちゃんと家に帰ってる?」などと、冗談交じりに声をかけると

「うん。帰ってるよ。」

「ちゃんと働いているって聞いたけど、えらいね!」

「うん。資格も取る勉強もしているんだ・・」

「じゃーがんばってね。」と、わかれました。

中学・高校くらいで、ちょっとはめをはずしたり、ファッションに興味を持ったりする子はたくさんいます。

外見がちょっと大人受けしないような子でも、昔から内面を良く知っているので、誤解をせず、本当のその子を理解できるような気がしています。

少々口が悪くても、きちんと挨拶だけは欠かさない子など、必ずとても良いところを持っています。

出会った瞬間にその子の情報を頭の中ではりめぐらし、その子に合った、そして、良いところを引き出せるような会話になるよう心がけています。


成長1

2006年01月18日 | 駄菓子屋

子ども達が成長したな~と、感じる時はどんな時ですか?

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子ども達は日々、成長しています。ふとした瞬間に、「へぇ・・」と、感心するような大きな成長を感じる時もあります。

どちらかというと、口が悪く、態度も良い方ではありませんが、人なつっこく、おもしろい感性を持つ子が、中学生になり、相変わらずだな・・と、思っていたのですが・・

いつの間にか、体も大きくなり、中学生の貫禄も出てきた最近、久しぶりに仲の良い友達と、店に現れました。

こちらをおちょくるようなところは、変わっていないなと思った矢先、近くにいたひとりっきりの小学生に、いきなりふざけて「お前、みすぼらしいな・・」と、とても失礼な声かけをしました。

ところが、小学生も負けてはいません。言った中学生に向かって「お前もみすぼらしいよ!」と、言い返しました。

失礼なことを言った中学生が、昔なら、「なんだ!」と言って、小学生をやり込めるところなのですが・・

「・・・・」何も小学生に言い返さないので、「あれ?どうしたの?」と、こちらが声をかけると、「だって、こんな小さい子をまともに相手にするわけにいかないジャン。同級生や仲の良い子だったら、冗談で、お前ふざけるなよとか、何言ってるんだよとか、やりあうけどさ。」との答え。

「へぇ~・・成長したんだね・・前だったら、下でも誰でも構わず、言い返したり、意地悪っぽいことで、攻めたりしたのにね・・」と言うと、「だって、もう、そんな小さな子相手に本気になんかなれないよ。かわいそうだろ・・」とも。

いつから、物分りが良くなったり、常識内に考えが収まったりするのだろう・・こういう光景に出会うたび、小さい時にどれだけわんぱくでも、成長によってそれなりに落ち着くという現実にホッとさせられます。