この広い世界を。

可愛い歳月。
思ったことの記録。

偉大な何か。

2013-10-26 01:51:52 | ひとしずく。


    偉大な何かがいるのなら
    ひとまず放っといて下さいませんか?
    自力で古ぼけた船を沖に出してみたいんです

           (スピッツ「潮騒ちゃん」)


そんな啖呵を切って飛びだしたのはいいんだけど、
3日目ぐらいに根をあげてベソかいて戻ってくるっていう。

戻ってきたのはいいけど「戻ってきちゃった、てへぺろ」を言うタイミングを逃し、
偉大な何かの家の前でウロウロしたまま38億年目を迎えたわたくしです。どーも。



先日、筑波大学名誉教授の村上和雄先生の講演会にいってまいりました。


村上先生は遺伝子の研究者で、チャーミングなおじいちゃん先生です。


なぜ興味をもったかと言いますと、この先生、学者なのに、
やっぱ偉大な何か(グレートサムシング)っている、って言ってるからなんです。

気づいたんですって。

読める遺伝子があるということは、それをかいた人がいるからだって。



以下、羅列。


   遺伝子は人間の設計図のようなもの。


   遺伝子構造が出来あがる確率は、宝くじ一等に100万回連続当選するのとおなじくらいの確率。


   すべての人の遺伝子は99.5%はおなじ。ちがいはたった0.5%。

   頭がいいかそうではないか、美人か美人じゃないかとかはそんなの誤差の範囲内。


   地球上に生物が誕生して38億年。
   
   人間にかぎらず、動物、植物、菌類に至るまで、
   38億年間に存在した遺伝子をもつすべての生き物の遺伝子暗号は99.5%おなじ。


   赤ちゃんはお母さんのお腹のなかで、生物の38億年の進化の過程を体験。
   
   たまに自分の年齢に38億歳足してごらんなさいちょっとくらい歳をとるのなんか誤差のうち。


   遺伝子の活性化には「笑うこと」

            「祈り」



休まずに動く心臓や、身体のすべての内臓、すべての血管、
脳のすべて、神経、バランス、意識と無意識、
働き続けるもの、生み出し続けるもの、消費され続けるもの、
生と死、わたしのすべて、あなたのすべて。


この設計図(遺伝子)、いったい誰がかいたの。



飛行船。

2013-10-23 12:50:10 | なごみもの。
なんか嬉しくなっちゃうもの。


転んでのすり傷。

グラスのなかの氷がカランと音を立てて崩れる瞬間の目撃。

てんとう虫がくっついてること。

アメリよろしくクレームブリュレのパリパリ。


飛行船。



今日は車で走っていたら係留されている飛行船が見えたので、
近くまで行ってみました。



スヌーピーJ号の関東での係留地は、
埼玉県羽生市三田ヶ谷の水族館付近です。


ぼーっとゆっくり空を飛ぶ飛行船は、
何度見てもなぜか嬉しくなってしまいます。



ホットロード。

2013-10-19 15:42:12 | ひとりごと。
ひょー。

え、映画化ですって?


ひょー。

アラフォーのバイブル「ホットロード」を映画化ですって?

ひょー。


しかもあまちゃんで…!

ひょー。(しつこい)




「ホットロード」リアルタイム組としちゃ、映画化はちょっと嫌かなー。

だってさー、ストーリーはもちろんだけど、
紡木たくの絵あっての「ホットロード」ではごさらぬか。

あの漫画はガラスの十代の多感なときに五感で読んだ漫画なのよね…。

それに今さらなぜヤンキー漫画?感もイナメナイ。


それはそうとわたしも姉も何かの折りにいまだに思いだし、
まったくその通りだよ春山…って、しみじみ納得する台詞が「ホットロード」にはあるのですが、
わたしも姉もごくごく一般的な感性の持ち主なので、
もしかしたら私たちのようにたまに思いだす方も多いのではないかしら、この台詞を。










静かなる決意。

2013-10-16 01:31:08 | ひとりごと。

まだ二十代だったころ「死ぬまでにしたい10のこと」という映画が公開されました。

そのタイトルを見て、
わたしの死ぬまでにしたいことを考えてみたことがあったんです。


この人生を後悔しない方法は、
この胸のなかにある「好き」を伝えきることだとそのとき思ったんです。

好きな人に「好き」を伝えきることだって。


後悔しない方法はそれしかないと20代のとき気づいてから、
いまでも最終的にはそれしかないと信じています。


誰かとの関わりにも最終的にはそれしかないと思っています。


怒りや憎しみがもしあったとしても、そのうらにある得体のしれないもやもやの正体は、
「好き」なのかもしれないな、と。


内側からあふれる「好き」を伝えきれないことが恐怖なのかもしれないな、と。


だけどジャパニーズなんで欧米な伝え方なんてとてもできないから、
この手に、言葉に、祈りに、それをのせてゆこうと決めたのです。

やわらかなふわりとした淡いピンク色の光のようなそれを。



台風の夜に部屋を埋める雨音を聞きながら、これからを想いそんなことを考える。


きんもくせい。

2013-10-04 16:05:40 | なごみもの。


それはある日突然はじまるのです。


「甘くて歯が痛くなりそう」


オリーブに連載されていて高校生のときに読んだ山田詠美さんの小説、
『放課後の音符(キイノート)』のなかに出てきた特に思い出もなにもない台詞を、
その香りのはじまりに毎回心のなかでつぶやく。


朝はなんの香りもしなかったのに、夜、仕事からの帰り道に突然香ってくるのです。


それは桜よりもひっそりとしていて、桜よりも儚くて、桜よりも甘い、小さな蜜柑色の花の香り。


唐突に香り、雨上がりのひとときむせかえるように強烈になり、
それはすぐに消え、あっという間に忘れられてしまう。



    金もくせいの匂いがする
    甘くて歯が痛くなりそう
    秋には恋に落ちないって決めていたけどもう先に歯が痛い
    金もくせいを食べたの?
    金もくせいも食べたの
    だから 歯の痛みにはキス



甘くて歯が痛くなりそう。