この広い世界を。

可愛い歳月。
思ったことの記録。

良いお年を。

2011-12-31 02:04:54 | ひとりごと。
今年も今日で終わりますね。



今年はほんとうにいろんなことを考えた年でした。



わたしはまだまだ未熟者で、まだまだ自分のことで手いっぱいだけれど、
それでも目の前に広がる景色や耳にはいってくる音に、いろんなことを感じてゆきたいな、とおもっています。


ひっくり返したり組み替えたりして、ありとあらゆる可能性を見つけてゆきたいな、とおもっています。



今年もたくさんの方に、たくさん与えていただいた一年でした。

ありがとうございます。


毎年おもうのですが、家族やお友だち、セラピーを受けに来てくださった方、
わたしの今年にご縁のあった方すべて、誰ひとり欠けてもだめだったなぁっておもいます。


どの時間もわたしにヒントをくれたり、勉強されてくれたり、
そしてやわらかな優しい光を育てさせてくれた時間でした。



ほんとうにありがとうございました。



来年もどうぞよろしくお願いいたしますね。


いろいろ考えたくてセラピーはいまお休み中ですが、
なるべく早くに再開したいなとおもっています。




それでは、どうぞ暖かな良いお年をお迎えくださいね。



小説『八日目の蝉』

2011-12-29 12:23:39 | 見た読んだ。
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P309。本文より抜粋。


ここではない場所に私を連れ出せるのは私だけ―かつて抱いた気持ちが唐突によみがえる。

そうだ、どこかへいきたいと願うのだったら、だれも連れていってなんかくれやしない、私が自分の足で歩き出すしかないのだ。



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P315。本文より抜粋。


なぜ私はこの家の子だったのか。なぜ私はこんなふうにしかできないのか。
父らしからぬ父、母らしいことのできない母、いつも気をつかっていた妹、そしてすべてを憎むことで自分を守ってきた私。

「こんなはずではなかった」と思う場所から、一歩も踏み出せなかった私たち。

好きや嫌いではなく、私たちがどうしようもなく家族であったことに、私は今気づく。



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P343。本文より抜粋。


「前に、死ねなかった蝉の話しをしたの、あんた覚えてる?
七日で死ぬよりも、八日目に生き残った蝉のほうがかなしいって、あんたは言ったよね。
私もずっとそう思ってたけど」千草は静かに言葉をつなぐ。

「それは違うかもね。
八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られるんだから。
見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じていなくちゃいけないほどひどいものばかりでもないと、わたしは思うよ」



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どうかこの目に、美しくて優しいものをとらえますように。


いろんなものが混在するなかで、不都合におもうこともたくさんあるなかでも、
美しくて優しいものを目の端にでもとらえることができますように。



美しくて優しいものを認められますように。



そのためにまず、ぎゅっと閉じた目を開かなくちゃ。




『八日目の蝉』
角田光代。
中公文庫。

HAPPY MERRY CHRISTMAS。

2011-12-24 14:39:39 | ひとしずく。

今日はクリスマスイヴですね。


クリスマスは飾りつけも、プレゼントのラッピングも、
ショーケースにならぶ色とりどりのかわいいケーキも、おいしそうなごちそうも、
冷たい空気ときれいなイルミネーション、町にながれるクリスマスソング、
サンタさんにトナカイに天使、闇夜を優しくつつむキャンドルの明かり。


どれをとってもなんだか可愛くて大好きなイベント。



そして、ほんのすこし厳かな気持ちにもなったりして。




どうか世界中の悲しみを恐れないわたしでありますように。



世界中が喜んでいいことを恐れないわたしでありますように。


John Lennon-Happy Christmas the War is over




どうぞ、ステキなクリスマスを。



京都 「夢二とともに」

2011-12-19 11:46:07 | 京都遊学。
川西英コレクション収蔵記念展「夢二とともに」

@京都国立近代美術館。



「京の小袖」展を出たら、まだどんよりとした雨降り。


傘を閉じたり開いたりする外をうろうろするのはやっぱりめんどくさいね、と、
夢二の告知ポスターが目をひいた「夢二とともに」とゆうタイトルの美術展へ向かうべく、
地下鉄東西線で平安神宮ちかくの京都国立近代美術館へ。



川西英(ひで)さんとゆう大正時代の画家さんの作品やコレクションが展示されている特別展が開催されています。



この川西英さん、竹久夢二が大好きだったそうで、
夢二の作品がたくさん展示されていました。



わたしは夢二の美人画よりも、本の装丁や表紙、絵本の挿し絵なんかがかわいくて好きです。

ただの水玉模様も夢二が描いたものは、ぼよぼよしていて気持ちがまぁるくなる気がします。


たとえば、千代紙なんかはだいたいにおいて切ったり貼ったり折ったりと使用するために存在していますが、

決してそれだけではなくて、端切れなんかでも綺麗な箱におさめて、
たまにそれを取りだし、誰もいない昼下がりにそれを床に並べたり、陽に透かしてみたり、
ただうっとりと眺めてみたりするっていう利用法もあるかとおもうんです。


夢二の作品に感じるのは後者の利用法のなかに存在する乙女特有のときめきで、

それを思い起こさせる夢二はさすがだな、なんておもうんです。


川西英さんもそれを感じていたのかしら。

京都 「京の小袖」展。

2011-12-18 13:28:11 | 京都遊学。
中庭でひとり雨に打たれるまゆまろ@京都文化博物館。



朝からグダグダしていたのには訳があるのです。

前日に、かち歩きか!とゆうほど歩いてしまい疲れがぬけていなかったのと、
朝から雨降りお天気だったためです。


京都旅行のたびに毎回毎回雨が降るのはなぜじゃ。



ということで遠くへ行くのがめんどくさくなり、
ポスターを見て気になっていた三条通の京都文化博物館の特別展「京の小袖」展へ行くことにしました。


小袖とはお着物の原型のことで、ほぼお着物です。


桃山時代から江戸時代の小袖が展示されています。


絞り染めや友禅染めなどの緻密な染めや、草花や綺麗なお道具などを模した厚みのある艶やかな刺繍、
そして織り生地にはそれらを邪魔しない上品な模様。


当時はもっと色鮮やかだったとおもうのですが、
大切に保管され長い年月を経て、それでしか醸し出すことのできない、くすんだ深みのある色合いがわたしは大好きなのです。


「千總」や「丸紅」「松坂屋」などのコレクションが中心に出品されていました。


生地や糸も脆くなっているとおもうので、ボディに着付けるのは無理だとはおもうのですが、
着付けられていたら素敵だったろうなー。


私的には、どのような人がどういった場面でどんな感じで着ていたのかが分かりづらいものが多かったので、
もうちょっと分かればウハウハと楽しめたのにな、とおもいました。