前記事「赤いクルビデンス」の続きです。
昨年の春から計画繁殖したクルビデンス1代目が羽化し、産卵するまでになりました。
計画とは、昔懐かしい「赤いクルビデンス」を作ること。
↓ 日差しを受け撮影すると無加工でもこうなる
上画像は日差しを受けて撮影したため、誇張したかのように赤く映りました。
実物も確かに赤味はあるのですが、室内で見るとそこまで赤くはありません。
誰が見ても「お~〜!」というレベルではないのです。
また、1代目のオス群は、期待していたほど赤に偏るわけでもなく
これまでと似たような割合で黒〜赤味のある個体となりました。
↓ 前記事「赤いクルビデンス」
1代目の羽化
オスは7頭が羽化し、その中から最も赤みのある個体を次の種親に選びました。
↓ オスは2022年初夏までにすべて羽化
↓ 7オスから最も赤い個体を選ぶ(右下)
↓ 最も黒い個体と赤い個体
⇩ ⇩ 腹面はさほど変わらない
↓ 「赤いクルビデンス」2代目の種オス決定!
↓ 色は黒いがこれでも今年の最大個体 カワラタケを食わせるべきだった(?)
メスは6頭羽化しましたが
日差しを受けても背面で色の違いはほとんどわからなかったため
腹面でほんの少し赤みがかって見えた2個体を選びました。
選定した2メスの体長は42㎜と46㎜程です。
↓ メスは、2021年11月〜2022年4月に羽化
↓ 腹面でわずかに色の違いが見受けられた2個体を選定
↓ 左は選別洩れ、右は母虫に決定
↓ 2メスを使い2代目の繁殖開始
産卵確認
2代目の産卵セットは2022年10月8日に組みました。
セットは、市販の産卵木を15分ほど加水し、マットで埋めただけのもので
特にこだわる部分はありません。
10月にセットを組んだのは、メスの成熟期間を羽化から半年以上と考えたからです。
これで生まれてくる子供は、累代8代+親子間で2代+累代1代です。
同血としては11代目となり、かなり血の濃いブータンのクルビデンスとなりますが
累代による弊害などといった大げさなものは感じていません。
クルビデンスのように潜洞性が強く、縄張りを持つような種は
もともと遺伝子交流もさほど盛んとは思えないので
このまま累代繁殖が継続できるのではないかと思っています。
↓ 市販の産卵木を使用
↓ クルビデンス用とグランディス用
セットから1ヶ月ほど過ぎ、朽ち木を齧った痕がちらほら見えます。
掘り起こしてみると卵が見えました。
本格的に割り出すのは来月です。目標は2メスで15頭の幼虫です。
↓ 2022年11月5日 2メスともに産卵を確認 事実上の11代目
計画2代目の結果が出るのは来年晩夏以降になると思いますが
親より赤いのが出れば計画は順調とします。
そして、次はカワラ菌床を使い、もう少し大型を羽化させたいですね。
↓ 左:種オス 右:子供(今回の種オス)さほど大差ない
おまけ
幼虫の体重測定時に腹部の節あたりが変色した個体がいました。
同様の現象は他種でも見たことがあり、その時は既に死亡している幼虫でした。
今回は変色4頭のうち2頭は幼虫時に死亡しましたが
あとの2頭は無事に羽化して元気に餌を食べていますので
発症の原因はわかりませんが
幼虫にこのような症状が出ても死亡するとは限らないことがわかりました。
↓ 節間が変色 2022年3月15日
↓ うまくいけば75㎜を超える重さだった・・・(2022年3月15日)
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