貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

ミメタイト

2024-06-01 10:40:44 | ややレア

名前はよく聞くけど割合レアかも。
以前はアダマイトとよく混乱した。アダマイトを一つ買ったのだけどミメタイトだと思っていたこともあった。なんでだろうと不思議だったけど両方ともヒ酸(砒酸)塩鉱物なのね。
ミメタイトは Pb5(AsO4)3Cl。鉛の砒酸塩。アダマイトは Zn2(AsO4)(OH) で亜鉛の砒酸塩。砒酸塩鉱物はだいたい含水なのにミメタイトはハロゲン付きという変なやつ。鉛の砒酸塩なんて珍しいのかと思ったら mindat によれば50くらいある。有名なのはないけど。鉱物の世界は広いですなあ。
名前はパイロモルファイトにそっくりなので「真似をする」というギリシャ語から。ミメーシスとかマイムとかと同語ですな。ってひどいねこれ。「真似っこ石」?
ちなみにこの名前、ひょっとして英米人はマイムタイトと読まないだろうかと疑惑が湧いたけど、mindat にはちゃんと発音が示されていてミメタイトだった。ほんと英語というのはけっこうめんどい。
「アパタイト・グループに属し、パイロモルファイト、ヴァナディナイトと同形」とある。結晶構造から見ればそうなのかもしれないけど、みんな全然違うよね。元素組成は違うのに結晶構造が似ているという括り方に何か意味があるのかしら。(素人は黙っていなさい)
パイロモルファイトにそっくりと言うけれど、前にも書いたけど、パイモフ君(いいのかその略w)、めちゃくちゃいろんな色や姿を取る。驚天動地。で、この「真似っこ」君も同じく千変万化。ぜひ mindat のフォトギャラリーを見ていただきたい。唖然とします。ちょっとキャプチャーしでみようか。

こんなん「おんなじ石です」と出されたら「おちょくってんのか」と張り倒したくなりませんかね。

と前置きが長い。(いつもだねw)
Santa Eulalia, Chihuahua, Mexico。最長51ミリ。カルサイトと共生。

黄色っぽいのがミメタイト。透明なカルサイトのほうが美しく立っている標本ですな。



あんまり売ってないし、売っててもけっこう地味。
パイモフ君もミメット君も、もっといろんなのを見たいですねえ。

で、砒酸塩だけど、砒素鉱物はいろいろ面倒なので別項で。


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