貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

バイカラー・カイヤナイト?

2023-10-13 17:38:17 | ややレア

ヤフオクで変なものを見つけまして。安かったのでゲット。(また例の悪癖かよ)
「カイヤナイトの丸玉」なんですけど、なんと青とオレンジのツートンになっている。
通常の室内光だと沈んで紫に見えるけど、太陽光だとかなり鮮やかなオレンジないし朱色。それが混じり合っている。





は? ですね。バイカラー・カイヤナイトなんて聞いたことない。何じゃこれは?

カイヤナイトは前にも書きましたけど、繊細な青や緑が美しい石。とても好きです。
ところが、2009年のツーソンでオレンジのものが紹介され、新種として注目された。あちきも東サさんのミニ標本で一つ持ってます。タンザニア産。
カイヤナイトは Al2SiO5 でネソケイ酸塩(単独派)。とても単純な鉱物。主に高圧条件でできた結晶片岩中に産する。同質異形にアンダルーサイト、シリマナイトがある。
で、カイヤナイトの青は含まれているTi+4とFe+2との電荷移動によって発色、緑はFe+3によって発色。一方オレンジはマンガンが影響しているとのこと。こちら参照。
けど、オレンジと青が同居するなんて、ちょっとあり得そうもない。mindat やグーグル検索でも出て来ない。
出品者は中国からの仕入れがメインみたいな所。中国産で加工石だと、いろいろと疑惑が出やすい。ほかの国でもあるけど、中国は変に技術もあるから厄介。
知り合いの香港人の話では、広州には3つの大きなビルが全部石屋だという場所があるらしい。で、そこで売ってるものは「ほとんどニセモノ」とのこと。あくまでその知人の話ですけど。
まあこれも疑惑は動く。マンガンでも浸潤させたか? と。
しかし、細かく見ていくと、どうも人工着色ではないみたい。







青い結晶もあれば、朱色の結晶もある。一つ一つ染めていったとは思えない。
紫っぽくも見えるのでレピドライト(リチア雲母)かとも思ったけれど、少し赤すぎるような。

と調べていたら、別の出品者で、「カイヤナイト・イン・クォーツ」という名で、似たようなものが出ていた。石英? こんな結晶の姿とか色とかあるんでしょうかね。石英は千変万化だからありか。

結局、よくわからないです。
どなたかご存じの方いらっしゃいませんかね。
鑑別に出してみるのが一番だろうけど、まあとりあえず美しいからいいや。


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