貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

ブルーシェーライト

2022-04-28 20:50:44 | ややレア

先日、また夕星庵さんの更新を見ていたら、聞いたことのない石があった。
ブルーシェーライト。
青が入った縞模様の石。
お店の説明では「トルコ産の美しいブルーの模様が魅力的なストーンです。ドロマイト・カルサイトが混じっています。茶色の部分はシーライトです」とある。
シーライトないしシェーライトは灰重石。聞いたことはあるけど見たことはない。
美しそうで面白そうで、何より安かったのでぽちった。

すごく期待していたわけではなかったけれど、実際見てみたら、なかなかいい。いや、かなりいい。
大きさは一辺2センチほど。

しかし「ブルーシェーライト」という名前なのに、シェーライトは茶色? はて。

英語版のETSYというサイトにはもう少し詳しい説明があった。
《「ラピスレース・オニキス」「ラピスレース・マーブル」とも呼ばれ、トルコ産の美しく、非常にまれな宝石です。方解石、シェーライト、ブルードロマイトのまれな組み合わせから成り、基部は主に方解石で、淡い色をしています。濃いクリーム、金、黄色の部分はシェーライトで、青い部分はブルードロマイトです。》

ブルーなのはシェーライトではなくドロマイトなんですな。しかしドロマイトというのも、あまりよく知らない。うむむむ。

・シェーライト(Sheelite 灰重石 CaWO4)はタングステンの原料鉱物。通常は白・黄。
・ドロマイト(Dolomite 苦灰石 CaMg(CO3)2)はカルサイトの Ca の一部が海水中で Mg に代わったもの。ドロマイトは鉱物名であると同時にドロマイトを主とした混合岩石(苦灰岩)の名でもある。苦灰岩は広汎に見られる基本的な岩石。苦灰石の純粋な結晶は透明だが、微量の鉄によって黄・茶を帯びる。
・カルサイト(Calcite 方解石 CaCO3)はもっぱら海洋生物遺骸の堆積岩。

ドロマイトとカルサイトが一緒に出てくるのはわかるけれど、なんでここにタングステンが入るのか。しかも繰り返し層を作っているのか。なんでドロマイトが青になるのか。と、いろいろ不明なところが多い。

でも、不思議な魅力のある石です。
何なんだろう。色の取り合わせの妙か。かすれたような模様のせいか。微細に波を描く線のせいか。普通の層状模様の石とは違う味わいがある。
ひょっとして、このモールス信号だかバーコードだかを思わせる模様は、超古代からの暗号メッセージではないか。(ねえよw)

で、ふと思いついて、例の「下から照明」で照らしてみた。
おお!

石が薄いせいもあるのか、見事に透ける。そしてドロマイトの青が鮮やかで、シェーライトはオレンジや紫に輝く。何と素晴らしい。

いやいや、知りませんでしたけど、これはなかなかのお宝ですな。

「ブルーシェーライト」ではなくて、もっと素敵な名前を付けたら、人気のレアストーンになるのではないかな。そういうのはあのティ何たらが得意だろうけど。トルコはそういう商売っ気はないのか、と思ったらダイアスポアの「ズルタナイト」騒動なんかがあったっけ。あの石ももっといい名前を付ければいいのに。トルコ人、がんばれ。


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