貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

アイオライトをめぐる迷走 ⑤「捉えどころのなさ」が魅力

2021-10-20 20:54:45 | 単品

一つ、不思議なことが。
最初に買った「あんこ色」のブレスレットなのですが、いつの間にか、少し明るさが増して、深い灰紫色に変わっているんです。断然美しくなっている。
最初は「安物ゆえの着色が褪せた」のかと思いましたが、着色の石だったら、透かして透明になったりはしないでしょう。
紫外線で退色したのかとも思いましたが、何度かつけて外を歩いていたとはいえ、それほど長時間日光に晒したわけでもない。
まったくわけのわからない話だけれど、まあきれいになったんだからいいや、とそれ以上の詮索はやめました。

かくして、アイオライトはあちきの最もお気に入りの石となりました。カット石は買わないという禁制を破って初めてのカットルースを買ったり、お手頃な原石があると買い込んだり。

アイオライトの魅力は、「捉えどころのなさ」かもしれません。
冴えない石だと思ったら、透過光で青く輝いたり、透明になったり。
七色の光点を輝かせてみたり、ひょっとした具合で妖しい赤を光らせてみたり。
「菫青色」や「方向変色」だったらタンザナイトも同じでしょうけれども、それとはちょっと違う。タンザナイトは安定して美しいですけど、アイオライトは美しいんだか美しくないんだか、なんともわけのわからないところがある。
その「わけのわからなさ」「捉えどころのなさ」が、魅力なのですねえ。

700円のブレスレットから始まったアイオライトとのお付き合いは、「お宝中のお宝」に辿り着いて、ひとまず終了。
お宝中のお宝をうっとりと眺めながら、変な考えが浮かびました。
石集めを始めたのも、冴えないブレスレットを買って首をひねったのも、カラーチェンジのことをあれこれ勉強したのも、「下から照明」を手に入れたのも、全部、この「丸玉」に辿り着くためだったのかもしれない。これ以上はもうない。

などと言いつつ、またあれがほしい、これがみたいと足掻くのでしょう。アイオライトにしても、もっととんでもない石がどこかに隠れているかもしれない。
さあ、どうかな。


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