貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

クロコアイト

2021-11-18 20:10:10 | 単品

赤い石については前に書いているけど、
クロコアイトというのを買った。鮮やかに赤い。



クロコアイト(Crocoite 紅鉛鉱 PbCrO4)は数少ないクロム酸塩鉱物の一つ。
クロム元素はこの石から発見されたとか。

これは、ホリミネラロジーさん供給で、どこかのコレクターのコレクションだったものを、別の石屋さんがコレクションごと買い取って、ミネラルマルシェで売っていたもの(ややこしい)。
この石はそれほど高いものではなかったけど、ほかにいい石がたくさんあって(あちきには手が出ない)、なかなかのコレクションだった模様。
コレクターがコレクションして、その人が死ぬとコレクションはまた市場に出て誰かのコレクションになる。もちろんものがいいものならばの話。いいものが世に回るのはいいことだ。まああちきの場合いいものなんてほとんどないから……どうなるのかな。知らん。

泣く子も黙る(黙らんと思う)ホリミネラロジー産だけあって、鮮やかな赤が美しい。クロコアイトは時々重たい赤になってしまうけれど、これは濁りがない。

つらつら思うに、これが最初に買われた時期は、たぶん数十年前。
時折、「昔はもっときれいな石があった」という声を聞くけれど、クロコアイトもそうなのだろうか。
掘り尽くしたのか、それとも新興の某大国が買い占めているからか。
噂によると、その某大国は、ちまちま選ばないで「こっからここまで全部」、あるいは「山ごと」買い付ける。後から行ってもいいものは残っていないし、残っていても値をつり上げられる。厳しい時代になったよ、と。
あくまで噂。しかしまあ、商売というのはそういうところもあるものなのでしょう。バブル時代の日本だって、当時の古い先進国民から見れば、「新興のやつが買い占めおって」と思われたかもしれない。

それはともかく。
このクロコアイトは、古きよき時代の面影を湛えて、あちきの赤い石のコレクションの中で、たぶん一番鮮やかで強い赤を見せるものとなっているのです。


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