タンザナイト。有名過ぎて今更何をか言わんや。(でもぐちゃぐちゃ言うんだろw)
ホコリアイト付きw
やっぱ美しいですねえ。アイオライトの青よりすこーし紫味が少ないのかな。個体差もあるだろうけど。アイオライトと同様、多色性=方向変色を示すものもある。
タンザナイトはゾイサイト=灰簾石のうち青い結晶のものを言う商品名。商業的だけど異国の夕空をイメージさせるようで、いい名前ではある。
市場に出ている多くは加熱処理で青くしてある。mindat さんによれば、《この色は微量のバナジウム陽イオンの混入によるもので、加熱により380nmの V4+吸収帯が増加し、350nmの V3+吸収帯が減少します》とのこと。しかしなんで熱で電荷が変わるのかはわからんw
《ゾイサイトは以前はエピドート・グループに分類されていましたが、クリノゾイサイトの斜方晶系多形であるため、エピドート・スーパーグループの新しい命名法により、このグループのメンバーとはみなされなくなりました。》何じゃこりゃ。このグループ分けというやつ、やっぱわけわからん。ゾイサイトをハブにして何が面白いん?(素人は黙ってなさい)
ちなみに青く透明度のあるものがタンザナイトであって、ピンク・タンザナイトなどいうものはない。(君もそう書いていなかったか?) いや、タンザナイトをゾイサイトの透明結晶というふうに広義に捉えればピンク・タンザナイトはあり、という……(クソ屁理屈の言い訳w)
Ca2Al3(SiO4)(Si2O7)O(OH)。変な化学式。
でこのゾイサイト、エピドート=緑簾石に似た柱状結晶もあるけど、だいたいは結晶ではない塊。時にルビーが一緒に入っていたりする。「ルビー・イン・ゾイサイト」ね。
この旧・緑簾石グループの緑簾石、灰簾石、紅簾石、褐簾石は、主に広域変成岩中に生成する。だから大体、上のルビー入りのようにぐちゃぐちゃっとした石になる。変成岩中にできたら、まわりは石だらけだから、きれいな自形結晶にはならないですわな。アイオライトなんかも主に変成岩中にできるから、あまり大きな結晶にはならないし、自形なんてまず出ない。
広域変成岩に特色的に見られる主な鉱物には以下のものがあるそうで。
《柘榴石、菫青石、藍晶石・珪線石・紅柱石、透閃石、珪灰石、緑簾石、緑泥石、滑石、蛇紋石》
ガーネットは別として、美麗な自形結晶になるものはやっぱ少ない。
けれど、時折はキリッとした自形結晶で出るものもある。前に上げたパイロフィライト=葉蝋石もそうだけど。
これは何ぞや。
案ずるに、岩石が変成する際に、固体のまま変成するだけではなく、熱水に溶出する部分があり、その熱水の中でできたということではないでしょうかね。そんなことがあるものかと思うけど、そんなことがなくては自形結晶生成の説明が付かない。まあ「最初に結晶」というのもあるにはあるだろうけど。
多くの美麗鉱物は、例の「玄武岩→安山岩→花崗岩」の王道ルートをたどって花崗岩から発生する熱水でできる。しかし一方、変成作用の中で生じた熱水でできる鉱物もあるのではないか。岩石進化の最先端たる「水成鉱物」にも、マグマ熱水由来のものと、マグマは直接関係ない変成作用由来のものがあるのではないか。
タンザナイトの美しい結晶は、その変則ルートの「進化」の頂点的存在ではないか。
まあ素人の妄想です。ほんとかどうかはわかりません。(おいおいw)