丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

大人になる

2010年01月12日 | 四方山話
 成人式でしたね。そういえば私は二度目の成人式だなぁ(笑)。今年の成人たちがおぎゃ~!と生まれた歳に、私は一回目の成人式を迎えた訳です。いやあ、二十年、早い、早いなあ!

 アンジェラ・アキではありませんが、一回目の成人式の頃の私を振り返ってみますとなんともこれがまた(笑)。
 一言で言うと「身の程知らず」な二十歳でした。某大手英会話学校系列のビジネス系専門学校で、資格取得と英語三昧の日々。バブル経済真っ只中、これまた某外資大手コンピューター会社の就職が決まっていました。
 物凄く気負っていましたね。大学なんて興味ない! 四年間遊ぶ暇も金も私にはない! 自分自身をひたすら高めて、自分自身を武器として、自分の足で世の中渡ってやる~! 男に頼るなんてとんでもない! あたしゃ独身で生きていくわよ!
 今になって考えれば、「……ねえさん、そこまで肩に力入れんでも、世の中生きていけるわいな」と思えるのですが、当時は真剣にそう考えていました。まあ、なんですな、若気の至りってやつでしょうか。

 あれから二十年。大人になってからもう一回大人になるだけの時間が過ぎて行きました……。
 最初の二十年は生物として大人になるための時間。そしてそこからの二十年は人間の大人になるための時間。最近はそんな風に思えてなりません。

 人とは変わるものですな。大人になって社会に出て、色んな人に接し、色んな経験をし、社会の怖さやくだらなさ、そしていい加減さを目の当たりにし、自分の情けなさを知り、やがて自分自身の本当のサイズを思い知らされる。
 こんな書き方をするとなんだかものすご~く後ろ向きな感じがするかもしれません。でも自分自身のサイズを知って、初めて自分が何者かに向き合えるような気がします。そしてそこが全ての始まりだと思えるのです。それを知って、初めて本当にしたい物に出会えるのかもしれません。
 もっともこれは人によって早い遅いはあって、既にそれを知っている人も多いのでしょうけど。そして大人になって何十年経っても見極められない人も少なくはないのでしょうけど。

 就職難や不景気と言った厳しい状況が待っていますが、皆負けないで欲しいものですね。そして、私もまた次の成人式に向けて、しぶとく歩いていこうと思います。
 
 これから世の中を渡っていく貴方へ。そして、まだまだ歩き続ける私達へ。

 学校の成績と違って、すぐに結果は出ないことがやたら多いです。でもそれに業を煮やしてすぐに諦めないで下さい。

 嫌な事ばかりと思っていても、ちょっと見方を変えれば案外違った展開が見つかったりします。四面楚歌だと思っていても、よくよく周りを見てみれば案外ささやかな味方がいたりします。手を差し伸べられている事に気がついていないだけかもしれません。

 どうしても駄目だと思ったら、誰かに「助けて」と言う勇気を持ってください。一人で煮詰まっていると、見えるものも見えなくなります。人の手を借りる事は恥ではありません。

 他人の生き方をうらやむのではなく、自分の生き方を見つめればそれでいいんです。トップになるだけが全てではない。むしろピラミッドの底辺が大切なんです。底辺がなければピラミッドにはならないんですから……。胸張って言えばいいんです。「小市民です!」と。だって小市民が社会を支えているんですから!

 そして、どうしても諦められない夢があるなら、それは大事に温めておいてください。今はそれをする時期ではなくても、十年後にはチャンスが来るかも知れない。そのチャンスが来たら、死に物狂いでその尻尾を捕まえればいいんです。それまでは自分の引き出しを作ると思って、現状を大事にしながら自分を育ててください。

 最近は「頑張れ」という言葉があまり良い表現でないように言われます。頑張っている人には頑張れなんていわないとか、落ち込んでいる人には余計につらいとか。ま、そうなんでしょうけど。
 でも、今日はあえて言いましょう。

 頑張れ! 大人!!
 頑張れ! 私!!

 


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