ひきみ自慢

島根県益田市の匹見地域を、自然、くらし、観光、特産品、その他もろもろ紹介しながら、地元自慢するブログです。

匹見下地区、川遊びイベント報告 その3

2012-08-22 | 体験

前回からの続きです。)
さて、豊かな海の漁場は、ミネラル豊かで綺麗な川の水が流れ込んで藻場が繁殖する事が条件です。
ミネラル豊かで綺麗な川は、植生豊かな森林を擁する山と水田があってこそ。

その森林は、何千年かけてバランスがとれた原生林以外は少なからず人の手が入っているので、今後も保全していかないと、木と植物同士のせめぎ合いで病気が出たり(人間で言う免疫力が弱くなって、菌や虫に負けてしまう。松枯れやナラ枯れの根本原因と言われている)、細く上に延びた樹林ばかりの風雪害に弱い山になります。
ひいては斜面の崩壊、土壌流出、川床の上昇、土石流などへつながり、下流域に甚大な被害を及ぼすことになってしまいます。

近年の天候異変、局地的豪雨が増えている状況では、想定外と言われる事例が多発します。
森林率97%、その内、広葉樹が70%近くと言われる匹見において、国定公園域以外、多くは薪炭林が放置されたものか、間伐も行われていない針葉樹林です。

全国で、自伐林家の復活や森林ボランティア活動が盛んになっています。
近隣の津和野町、吉賀町、弥栄町などでも、林地残材や間伐材の活用のための仕組み作りが活発になってきています。

また、“森の健康診断”という100円ショップで揃えられる機材で、針葉樹林の健康度を調査する全国活動も盛んになってきています。

昨年も、ひきみ田舎体験推進協議会と匹見支所経済課、NPO法人アンダンテ21によって、西益田小の子どもたちに、森の健康診断と間伐体験が行われました。
子どもたちは、とても喜んで間伐をしたり、切った丸太を鋸で挽いて作品を作ります。


こういった啓蒙的な活動とともに川遊びを組み合わせて、自然の営みを体感するとともに、仕組みを理解できる機会を増やすことが必要でしょう。
散発的な体験イベント以外に、森林保全と川の豊かさを身体と頭で理解する包括的な体験講習を、匹見町全体で取り組む仕組み作りを行う時期がやって来たのではないでしょうか。
(匹見下地区振興センター T)