ひきみ自慢

島根県益田市の匹見地域を、自然、くらし、観光、特産品、その他もろもろ紹介しながら、地元自慢するブログです。

森の山直市場プロジェクト!

2014-08-08 | 森林・林業・木工

益田市では、地域のふんだんな山の資源(間伐材や林地残材)を有効に活かせる、自伐的な小さな林業を広めていこうとしています。
自分の山の木を自分で伐って、運んで、お金にする。
単純ですが、今まで当たり前にはできてなかったことです。

そんな山の活用を進めていくための事業が始まるのに合わせ、事業説明会や技術研修が行われます。

名付けて、「森の山直(さんちょく)市場プロジェクト」!
全国のあちこちで、「山の宝でもう一杯」のような合言葉で進められている「木の駅プロジェクト」の益田版です。

今年度は匹見を中心に技術研修や実証実験が行われることになっています。

◎事業説明会
  日時と会場:8月17日(日) 9:00~ 匹見タウンホール 14:00~ 美都総合支所会議室

◎第1回 技術研修
  日時:8月30日(土)・31日(日) 9:00~16:00
  場所:匹見総合支所集合
  内容:チェーンソー目立て・扱い方、伐木・造材・集材実習

持ち山の手入れをしたい方、森林での作業に興味のある方などなど、お気軽に参加してみてください。

お問合せは、いわみの森こだま協議会(電話 0856-31-0313 益田市林業水産課内)まで。
(地域づくり推進課 T)


これからは、みんなで林業

2014-03-26 | 森林・林業・木工

直前のお知らせですみませんが、今週末、山の資源活用をテーマにした講演会が開催されます。

日時は、3月29日(土)13:30~17:00の予定。
会場は、益田市の市民学習センターです。

講師は、NPO法人 土佐の森救援隊の理事長で、現在、益田市森林資源・木質バイオマス活用事業のアドバイザーをお願いしている中嶋建造さんです。
自伐型、副業型林業による中山間地域再生を提唱し、全国を飛び回って技術やシステムの普及に尽力されています。

こちらは、高知県で研修を受けた若い自伐林家がつけた作業道。
自分で道をつけ、自分で伐採し、自分で搬出する小さな林業です。

こちらは土佐の森救援隊が軽架線を使って集材しているところ。
動力は林内作業車ですが、作業路網が密になれば、軽架線すらいらずに搬出ができるとのこと。

山から運び出された材は木材市場やチップ利用のための土場に集められ利用されます。
益田市でも、林地残材等の今まで利用されたいなかった資源を活かす受け皿として、温泉施設への木質バイオマスボイラーの導入を予定しています。
このような形の林業が地域で普及していくための一助になることが期待されます。

少しでも興味をもたれた方は、ぜひぜひ会場にお越しください!
目からウロコがぽろぽろ落ちるはずです。
(地域づくり推進課 T)


ホンモノを自分の手でつくろう

2013-03-04 | 森林・林業・木工

匹見の豊かな木材資源を活かそうと立ち上げられ、今もファンの多い「ひきみ 森の器」。

木目、色、重さなど、ひとつとして同じ物がない、個性的な表情が魅力です。

この器たちをつくっている工房、ひきみ森の器工芸組合が、この度「木工ろくろ教室」への生徒さん募集を始めました。
本格的に作品をつくってみたい方が対象です。

 

円状にした木の板をろくろで回転させ、刃物(ろくろかんな)を当てるとみるみるうちに「形」が生まれてきます。

外側が削れたら裏返して、今度は内側をざっくざっく。
だんだん「器」になっていきます。

こんな「ホンモノ」を感じさせる木の器を自分の手でつくってみませんか。
この道ウン十年の職人さんが親切に指導してくださる、ハズです!

くわしくは、下のチラシをどうぞ!

 

お問合せ・申込みは、ひきみ森の器工芸組合(担当:大谷さん TEL 0856-56-1282)まで。
(経済課 T)


柴田監督からのメッセージ

2012-04-26 | 森林・林業・木工

前回の記事からのつづきです。

4月24日に市民学習センターで行われた、益田市地域力アップ応援隊の定例会に柴田監督も同席されました。
どの様な地域興しの活動をしているのかを覗かせて欲しいとの事でしたので、まちづくりコーディネータの石橋さんとNPO法人アンダンテ21の吉田さんと一緒に市内の田吾作で地域作りの意見交換をした後、定例会に出られました。
前日から浜田市の弥栄に泊まって、代掻きなどの映像を記録したりして忙しい中を飛んできてくれての参加です。

今回は、今年新しく就任した応援隊員と初めて合同で行われた定例会でしたが、それぞれの発表を聞いた後、遠慮しながらもこの様なメッセージを下さいました。
「東京など首都圏では、皆さんが考えている以上に、多くの人たちがこういった地方に移り住みたがっています。」

匹見にも目立たないですが多くのIターン者がおりますが、そういった人たちは、豊かな自然や安心して食べられる無農薬の作物を求めてやって来ます。

そういった方々の為に、地域近隣の下調べが出来るように体験宿泊施設を増やし、使われていない家を整備して家賃の安い空き家などを用意すれば、地域を支える人口維持の為に役に立つことでしょう。
皆さんもご協力頂ければ幸いです。  (匹見下地区振興センター T)


映画「森聞き」の柴田監督が匹見に来られました

2012-04-25 | 森林・林業・木工

今年の1月に、益田市のグラントワで「森聞き」という映画が上映されました。
吉賀の若者たちが企画したもの(森の声をきく会 映画「森聞き」益田上映実行委員会)で、多くの人の来場と感動を得て大成功の内に終わりました。
「ひめゆり」で有名なプロダクション・エイシアの柴田昌平監督の作品です。

この映画は、高校生たちが各地のお年寄りに、森や自然の恵みを頂きながら生活をしてきた日本の伝統的な暮らしについて聞いたことを書き起こす、「聞き書き甲子園」という活動を映像化したものです。

雪の北海道から九州の椎葉村など各地に都会の高校生が行って、現地のお年寄りと生活を共にし、作業を手伝わせてもらいながら、生きることはどういうことなのか、自然の恵みを頂きながら暮らすこととはどういうことなのか、話を聞きます。
厳しい自然の中で暮らし抜いてきたお年寄りたちの言葉に、高校生たちの意識に何かが萌芽したことが解る良い映画でした。
さらに映画は、我々にこれからどう生きるべきなのかを問いかけてきます。
今も日本各地で映画が自主上映されています。

さて、その柴田監督は、益田での上映の際に、九州の椎葉村で焼畑農業の達人の取材活動中だったのを、わざわざ益田まで飛んでこられて来場者にあいさつされました。
その時のご縁で、過疎と言う言葉の発祥地である西石見地方に興味を持たれ、改めてどの様なところかと19日から24日まで各地をまわられました。

19日の午後、吉賀暮らし相談員から、今年、吉賀高校の先生になった山口氏(千葉出身:元ウガンダ青年海外協力隊)の案内で、匹見・三葛のワサビ栽培の名人、小川氏と宮川氏を伺い、匹見上公民館では、紙漉きや林業、そして縄文からの匹見の歴史の説明を受け、さらに内石の山の達人、籾山一男氏の元へ行きました。
そして、夜は石谷の奥、上内谷の村上峰雄さん、巴さん夫婦の民泊(内谷とちの郷)に泊まって、匹見の山料理を堪能するとともに、中山間地域での暮らしや地域おこしのことについて地元の人に話を聞かれました。

翌朝は、石谷の猟師、渡里勝廣氏宅に伺い、焼畑など昔の写真を見せて貰いながら楮三椏栽培をしていた頃の話や石積みの説明などを受けました。



その後、柿木の無農薬有機栽培農業30年の立役者、福原氏のところや弥栄にも回られたそうです。

柴田監督のメイルに、
>なるべく既存の価値観にとらわれないで
>ただ「過疎発祥地」と「50年」ということだけを入口にし
>日本の過去と未来を見つめてみる、
>という映像的な試みが成立しうるかどうかを調査に行きたいという意図です。
と、ありましたが、西石見地方にどの様な印象を持たれたのでしょうか。

高齢化率と森林率ばかりが高い、この匹見の未来は今後どうなるのでしょう。
先年も澄川地区で8400年前と3500年前の遺跡が同時に発掘されましたが、縄文の早期から弥生、古墳時代まで連綿と人の暮らしが続いて来た匹見の地において今後出来ることはどんな事でしょう。

近隣の地域では、自然農法や森林保全活動が、都市部からIターンした若者たちによって盛んに行われています。
また、日本中で、映画「森聞き」が盛んに上映されるその原動力は何なのでしょうか。

1万年以上、大きな戦いが無かったと言われる縄文時代。
世界中どこにも無かった平和な生活が、この匹見の山にも記録されているのです。

貨幣経済に翻弄された戦後の生活はこの匹見にも影響を及ぼした訳ですが、現在の世界経済の崩壊と天候異変は、その基盤を揺るがしつつあります。

縄文の時代から続いてきた助け合い、互助の精神が残るこの匹見が出来ることはどの様な事でしょうか。
実は凄い宝が沢山残っている事に皆さんは気づいておられるでしょうか。
時代は確実に変わってしまいました。きっと後になって大きな転換点だったことが理解されるでしょう。
その様な中、民族文化研究映像作家の系譜であられる柴田監督が匹見に来られたのも、何かシンクロするものが感じられませんか。  (匹見下地区振興センター T)