じろうの徒然日記

『長谷部ギター教室』を運営するじろうの徒然日記です。
音楽、ギター、生活など何でも気軽に書いています。

ギター曲の和声を調べてみよう 5

2019年05月12日 16時07分47秒 | ギター曲の和声

第5回


マリア・ルイサ

今年の8月にクラシックギターオーディションがあるので課題曲のマリア・ルイサを和声分析してみたいと思います。

 

イ短調の曲ですが後半は平行調のハ長調になっています。

1小節 ラシドミラシと音階で上向しますが和声で考えるとラドミがⅠになり、シは非和声音で経過音といいます。

次の1弦の8フレットのドまで一気に(1フレーズ)弾きます。

 

2小節 Ⅰ

3小節 Ⅴ7

4小節 Ⅰ

5小節 Ⅰ

6小節 Ⅰ 1弦のシは経過音

7小節 借用和音でⅣのⅤとⅤ7

8小節 Ⅳ

9小節 Ⅳ

10小節 Ⅱの第1転回

11小節 Ⅳと3泊目はⅡの第1転回または経過音

12小節 Ⅰ Ⅰなのになぜ低音がミなのか。

これはⅠの第2転回でドミナント機能になります。

13小節 同じくⅠの第2転回で経過音のシがあります。

14小節 ⅤのⅤ7

15小節 同じくⅤのⅤ7と低音が2拍目のドになるところはⅤのⅤ9で根音省略

16小節 Ⅴで半終止

17小節~28小節は前述と同じ 

29小節 Ⅰの第2転回 すなわちドミナント

30小節 Ⅴ7

31小節 Ⅴ7

32小節 Ⅰ 完全終止

 

33小節 後半 ハ長調に転調 Ⅰ

34小節 和音はないがⅡのⅤ シのフラットは刺繍音

35小節 Ⅱ ソ→ファは倚音

36小節 Ⅱ ミとドは経過音

37小節 Ⅴ7 ミは非和声音 倚音として掛留

38小節 Ⅴ7 掛留したミは倚音なのでレになる

39小節 Ⅰの第1転回

40小節 ソの属音のみで3回 

41小節~43小節は前述と同じ

44小節 Ⅳと3泊目はⅡの第1転回

45小節 Ⅰの第1転回

46小節 Ⅰの第2転回とⅤの第3転回

47小節 ⅠとⅤ7

48小節 Ⅰ 完全終止

 

 

 

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ギター曲の和声を調べてみよう 4

2019年05月12日 09時52分21秒 | ギター曲の和声

第4回

セゴビア編ソルの20のエチュードより19番

前回の続き

 

9小節 ⅤのⅤ7の第3転回

10小節Ⅴの第1転回 9小節の第3転回のシ♭は限定進行音で10小節のラに行き解決してます。

11小節~12小節は9~10小節と同じ繰り返し。

実はこの辺りは5度上の属調、すなわちヘ長調に転調しかけています。

ですから9から12小節はヘ長調のⅤの第3転回とⅠの第1転回とみなすことが出来ます。

 

13小節以降はヘ長調として考えましょう。

ヘ長調のⅠの第1転回からⅠのオーギュメント。

14小節 ⅣとⅥ。

15小節 Ⅰの第1転回とⅤ7。

16小節 Ⅰの第1転回。

17小節 Ⅰの第1転回とⅠのオーギュメント。

18小節 ⅠとⅥの第1転回。

19小節 Ⅰの第2転回とⅤ7。

Ⅰの第2転回→Ⅴ(Ⅴ7)はⅠ(またはⅥ)などのトニックに向かいます。

20小節 へ長のⅠで解決。

 

今日はここまでとします。

 

 

 

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ギター曲の和声を調べてみよう 3

2019年05月10日 17時36分27秒 | ギター曲の和声

第3回

今回はギター小品曲集①/はせべ企画出版の曲以外のよく演奏される曲から考えたいと思います。

セゴビア編ソルの20のエチュードより19番

 

変ロ長調

和声進行が大変美しいアルペジオの曲です。

1小節はⅠ。

2小節はⅤ7の第1転回。

3小節はⅠとⅤのⅤ7の第2転回。

上のⅤのⅤはドッペルドミナントと呼びます。

4小節はⅤ。

5小節はⅣとⅤの第3転回して低音のミ♭を持続させます。

6小節はⅠの第1転回。前のミ♭は限定進行音なのでレに進行します。

7小節目はⅡ7とⅤ7。

8小節目はⅠ。

今回は時間がないためここまでにいたします。

 

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ギター曲の和声を調べてみよう 2

2019年05月09日 15時13分08秒 | ギター曲の和声

曲はギター小品曲集①/はせべ企画出版に基づいて和声アナリーゼします。

第2回

2.アンダンティーノ/ジュリアーニ 曲集の6頁

 

1小節から16小節まで2声になっています。

また1小節~4小節は見事にホルン5度になっていて大変美しい響きで始まります。

それでは和音としてアナリーゼしてみましょう。

前回和音の転回の記号を書きませんでしたのでここより書いてみます。

2声でも和音として分析します。

1小節から順に書きます。

Ⅰの第1転回 Ⅴ ⅠⅤⅠ Ⅴ

2段目

Ⅳの第1転回、Ⅴの第1転回、Ⅵ Ⅱの第1転回、Ⅴ Ⅰ

3段目

ⅤⅠ Ⅴ ⅤⅠ Ⅴ

4段目

1ⅥのⅤ ⅥⅡの第1転回 Ⅰの第2転回Ⅴ Ⅰ

ここのⅠの第2転回→Ⅴは大変よく使われている終止型でこの2つを合わせてドミナントDと呼びます。

その他にトニックTとサブドミナントSとがありますがここでは詳細を省略いたします。

5段目

ここより1伴奏系の1声が内がわに加わります。

Ⅰの第1転回 Ⅴの第1転回 ⅠⅤの第2転回Ⅰ Ⅴの第2転回

6段目

Ⅴの第2転回、Ⅴの第1転回 Ⅰ、Ⅰの第1転回 Ⅱの第1転回、Ⅴの第2転回 Ⅰ

7段目

Ⅴの第1転回、Ⅰ Ⅴの第1転回 Ⅴの第1転回、Ⅴの第2転回、Ⅰ Ⅴの第2転回

8段目

Ⅰ、Ⅵの第2転回 Ⅵ、Ⅱの第1転回 Ⅰの第2転回Ⅴ Ⅰ 

以上となります。

IMG_6613.JPG

 

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ギター曲の和声を調べてみよう1

2019年05月08日 11時32分09秒 | ギター曲の和声

曲はギター小品曲集①/はせべ企画出版に基づいて和声アナリーゼします。

 

第1回

1.ワルツ/カルカッシ 曲集の5頁

この曲の1小節~2小節と4~5小節はとても良い響きですね。

どこかで聴いた楽器の音色に聴こえませんか?

そうですホルンですね。これはホルン5度といって上の旋律がドレミと上がったとき下の音が

ミソドとハモらせます。

その時下のソと上のレが完全5度の響きになっています、

それをホルン5度と呼んでいますがこの曲はソドレという旋律でミがありませんがホルン5度の

響きになります。

それでは和声分析して調べてみましょう。

1小節目から続けて和声記号を書きますと。

Ⅰ Ⅴ Ⅰ Ⅰ Ⅴ Ⅰ

リピート以降は

Ⅴ Ⅰ Ⅴ Ⅰ ⅡのⅤ7 Ⅱ Ⅴ Ⅰとなります。

2つ目のリピート以降は

平行調と言って、ハ長調ならイ短調という関係に転調します。

イ短調のⅠ Ⅴ Ⅴ7 Ⅰ Ⅰ Ⅴ Ⅴ7 Ⅰ

となりダ・カーポします。

IMG_6613.JPG

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音楽の座右の銘より 26

2019年05月02日 20時55分04秒 | 上達メモ

(シューマン著 音楽の座右の銘より)

他の人々とあわせて二重奏や三重奏等をする機会があったら、けっして逃さないように。人とあわせると、演奏が流暢に、達者になる。歌を歌う人の伴奏も、いつもするように。

(じろうの感想)

独奏だけでなくアンサンブルをすることの大切さを感じます。

アンサンブルをする機会があれば積極的にすべきですね。

しかしクラシックギターのプレステイ&ラゴヤの演奏は見事です。

写真はスカルラッティの6つのソナタ集です。

 

 

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