1772吾亦紅
『吾亦紅』
歌:すぎもとまさと
作詞:ちあき哲也
作曲:杉本眞人
マッチを擦れば おろしが吹いて
線香がやけに つき難(にく)い
さらさら揺れる 吾亦紅
ふと あなたの 吐息のようで...
盆の休みに 帰れなかった
俺の杜撰(ずさん)さ 嘆いているか
あなたに あなたに 謝りたくて
仕事に名を借りた ご無沙汰
あなたに あなたに 謝りたくて
山裾の秋 ひとり逢いに来た
ただ あなたに 謝りたくて
小さな町に 嫁いで生きて
ここしか知らない 人だった...
それでも母を 生き切った
俺、あなたが 羨ましいよ...
今はいとこが 住んでる家に
昔みたいに 灯りがともる
あなたは あなたは 家族も遠く
気強く寂しさを 堪えた
あなたの あなたの 見せない疵(きず)が
身に沁みて行く やっと手が届く
ばか野郎と なじってくれよ
親のことなど 気遣う暇に
後で恥じない 自分を生きろ
あなたの あなたの 形見の言葉
守れた試しさえ ないけど
あなたに あなたに 戚張ってみたい
来月で俺 離婚するんだよ
そう、はじめて 自分を生きる
あなたに あなたに 見ていて欲しい
髪に白髪が 混じり始めても
俺、死ぬまで あなたの子供...
暗い曲だが自分は好き
『吾亦紅』を聴くと
亡くなった母親を思い出す
親不孝な自分だった
盆の休みに何度帰ったことであろうか
「仕事に名を借り」てしまい ご無沙汰していた
母も同じく小さな町の農家に嫁ぎ
大樹のように何処にも行かず
その地で「生き切った」母
自分の意志を貫きやり遂げることができなかった
「恥じない自分を生き」たかどうか
いつの間にか老い白髪が混じり始めた自分
last chance の思いで賭ける仕事に
本当に生きたという実感を求めていきたい
「来月で俺 離婚するんだよ」
そのことが唯一母に「威張ってみたい」、と歌っている
どういう意味なのであろうか
「生き切った母」に対し
仕事がうまくいかず成し遂げることができなかった不甲斐ない自分
母は何処にも行かず(離婚せず)
小さな町に嫁いでいから ずっとそこで生き抜いてきた
母は離婚せず子のために生きてきた
自分は離婚でき、「はじめて自分を生きる」ことができた
だから、そのことだけは母に威張ってみたい
死ぬまで自分のことを見守って欲しい、と思いながらも
母は墓のなかに眠る
揺れる吾亦紅の傍で
だめな自分であるけれども
本当に母の子であったことに
誇りに思う
生きているうちに
親孝行すべきだった、と後悔する
“いつまでもあると思うな親と金”
本当にそう思う
『吾亦紅』
歌:すぎもとまさと
作詞:ちあき哲也
作曲:杉本眞人
マッチを擦れば おろしが吹いて
線香がやけに つき難(にく)い
さらさら揺れる 吾亦紅
ふと あなたの 吐息のようで...
盆の休みに 帰れなかった
俺の杜撰(ずさん)さ 嘆いているか
あなたに あなたに 謝りたくて
仕事に名を借りた ご無沙汰
あなたに あなたに 謝りたくて
山裾の秋 ひとり逢いに来た
ただ あなたに 謝りたくて
小さな町に 嫁いで生きて
ここしか知らない 人だった...
それでも母を 生き切った
俺、あなたが 羨ましいよ...
今はいとこが 住んでる家に
昔みたいに 灯りがともる
あなたは あなたは 家族も遠く
気強く寂しさを 堪えた
あなたの あなたの 見せない疵(きず)が
身に沁みて行く やっと手が届く
ばか野郎と なじってくれよ
親のことなど 気遣う暇に
後で恥じない 自分を生きろ
あなたの あなたの 形見の言葉
守れた試しさえ ないけど
あなたに あなたに 戚張ってみたい
来月で俺 離婚するんだよ
そう、はじめて 自分を生きる
あなたに あなたに 見ていて欲しい
髪に白髪が 混じり始めても
俺、死ぬまで あなたの子供...
暗い曲だが自分は好き
『吾亦紅』を聴くと
亡くなった母親を思い出す
親不孝な自分だった
盆の休みに何度帰ったことであろうか
「仕事に名を借り」てしまい ご無沙汰していた
母も同じく小さな町の農家に嫁ぎ
大樹のように何処にも行かず
その地で「生き切った」母
自分の意志を貫きやり遂げることができなかった
「恥じない自分を生き」たかどうか
いつの間にか老い白髪が混じり始めた自分
last chance の思いで賭ける仕事に
本当に生きたという実感を求めていきたい
「来月で俺 離婚するんだよ」
そのことが唯一母に「威張ってみたい」、と歌っている
どういう意味なのであろうか
「生き切った母」に対し
仕事がうまくいかず成し遂げることができなかった不甲斐ない自分
母は何処にも行かず(離婚せず)
小さな町に嫁いでいから ずっとそこで生き抜いてきた
母は離婚せず子のために生きてきた
自分は離婚でき、「はじめて自分を生きる」ことができた
だから、そのことだけは母に威張ってみたい
死ぬまで自分のことを見守って欲しい、と思いながらも
母は墓のなかに眠る
揺れる吾亦紅の傍で
だめな自分であるけれども
本当に母の子であったことに
誇りに思う
生きているうちに
親孝行すべきだった、と後悔する
“いつまでもあると思うな親と金”
本当にそう思う
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