老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

老いの時代

2022-11-23 10:49:12 | 老いの光影 第10章 老いの旅人たち


  夜明け前、夕暮れ時に「元気」は首にネオンの首飾りをし散歩をする

1918 続)老いの旅人たち

気が付いたら 自分も「老いの時代」に立っていた。
頭髪は薄くなり一部、地肌が目につく。
首、両膝、腰の痛みは時折、自分を悩ます。

最近、福島市では97歳の男性が運転する軽自動車は
歩道を走り、女性を「はね」亡くなる、という痛ましい事故があった。
免許更新では認知機能検査では問題がなかった、と報道されていた。

自分も透析患者を乗せ送迎のためにハンドルを握っている。
「いのちをはこぶ」という重圧を感じながら、安全運転を心がける。

中島みゆきが唄う『時代』は
人生そのものを感じてしまう。

旅を続けてきた老人は
いまなお死に向かって覚束ない足取りで歩き続ける旅人たち。

「まわるまわるよ 時代はまわる 喜び悲しみを繰り返し」
「別れと出会いをくり返し」
「今日は倒れた老人たちも 生まれ変わって歩きだすよ」


老いの旅人たちは、人それぞれであり
老いてはじめて気がついた人生の大切さ
何が幸せなのか
老いの旅人は 過去を振り返り思い巡らす。

子どもに抜かれ、元気な老人にも抜かれても
右手に杖を持ち左膝の痛みをかばいながらゆっくり歩き続ける。

違うことに気持ちが言ってしまうと、先ほどwifeに頼まれたことを忘れてしまう。
「惚けてきた~」、と隣室からwifeが聞えよがしに話しかける
「惚けてなんかいないよ」、と抗議の言葉で返す。
wifeは続けて「惚けているひとに限って惚けていない、と話す」

惚けたかどうかは別にしても 忘れることが目立ってきた。
老いた旅人の忘れ物が増え、「忘れ物預かり所」が忙しくなる。






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