努力するということ

「努力」という文字は、私の辞書にはありません

という迷言を発せられたのは、何を隠そう我が娘です。

受験期には、どこからそんなものを見つけてきたんだか、
机の前に、道路標識の「進入禁止」マークならぬ「努力禁止」マークが
貼り付けてあったことも。

とっくに成人した今も、コツコツと地道に努力することが苦手なようです。


閑話休題。

先日、ある生徒さんが、レッスン室に入るなり「練習してきたよ！！！！」と
自信満々に私に報告するので、凄いじゃないのと褒め、いざピアノの前に座ると
あらっ？・・・・・どうも　様子が違う・・・・。

よくよく話を聞いてみると、前日に1回練習しただけだったみたい。
でも、本人にとっては、「練習をした」事実に間違いは無いのよね。

特に、まだレッスンを始めたばかりの生徒にとっては、お家での練習の重要性など
理解していくには日が浅すぎる。

年齢の低い子どもに理屈を言ってもわからないのと同じで、
今は、自分ができることを具体的に目標として掲げて、
それを実践していく(経験を積んでいく）ことから始めることにした。

いや、待て待て。
このチャンスに、他の生徒たちにも自分の練習の積み重ねが、
目で確かめることができる物を作ってみよう！

と、「れんしゅうシート」なるものを作成。
　　　　　　
最初、1日の練習回数をカウントしていくようにしようかな・・・と思ってみたけれど
様々なカウントの仕方が考えられるし、お家の方だって、
「これで、○回目だわ」・・・なんて数えるのも大変でしょうし。

そこで、今回は、1コマ10分として、練習時間の積み上げを見ていくことしにてみました。
10分練習したのなら、１つの○を塗りつぶすなり、シールを貼るなりしてもらう。
もちろん、1日に30分弾けば、3つの○を番号順に色を塗ればいいのです。
練習しなかったのなら、塗らない。　
1シート埋まれば、300分(5時間分）になり、次のシート(ステージ）へ。

今年は、小規模ながらも発表会を控えていますから、コツコツと練習を積み上げていく大切さを
経験していってほしいな。もちろん、失敗も含めての経験です。
そしてその努力の先には、ご褒美という『物』ではなく、自分にしか味わうことのできないものを
感じてくれたら・・・・。
そんな願いを込めて作ったこのシート。　活用していってね。


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