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Smoke

店の表を通る人を毎日写真で撮るたばこ屋の映画をご存知だろうか?

映画 『マーサの幸せレシピ 』

2007-09-06 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『マーサの幸せレシピ 』。

製作国 : ドイツ2001年
配給 : アミューズピクチャーズ
キャスト:マルティナ・ゲデック 、セルジョ・カステリット 、ウルリク・トムセン 、
     マクシメ・フェルテス

人との関わりは苦手だが一流の腕を持つ女性シェフが、
周囲の人々との触れ合いを通して本当の幸せに気付いていく、
ハート・ウォーミング・ストーリー。

皆さんは自分とは正反対の性格の人とやっていく事にためらいはありますか?
私は初めは気がつかないのですが、徐々に「あれ?・・・」っていうタイプです。

さて今回の作品は、自分の殻を破るのってきっかけが必要なのよね、って作品。
美人で一流のシェフだが他人と接点を持ちたがらず、
自分の料理が批判されると暴言を吐いてしまうマーサ。
彼女はオーナーから「町で2番目のシェフ」と言われてしまう。
そこに事故で母親を亡くした姪っ子がやってくる。
どう対応していいか分からない。
そして厨房には陽気に人生を楽しもうというイタリア人シェフがくる。
この2人を通してマーサは徐々に自分に足りないものを知り、
受け入れようとしていく。
さてマーサの未来は?

ただのレストラン話で無いところがいい。
美味しい料理を作るのになぜか食に興味を持たないところや、
客に批判しちゃうなんて、こんな偏屈、私は好きだ。
そこにまた自分に似た姪っ子が登場。
彼女もこれがまた可愛くないんだよね~(笑)
そこにイタリア人シェフが登場。
一気に厨房内の雰囲気が変わる。これってイヤだな(笑)
またイタリア人が魅力的な男前。
料理が出来て男前でチャーミングなんてなんて嫌味でしょ!
でも片付けが出来ないの。安心した。

美味しそうな料理に、
陽気な雰囲気、
音楽担当はアメリカJAZZピアニストで名高いキース・ジャレット。
ストーリーにも好感が持てるし、
まさに女子向けの一品。
今月にはキャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演で
ハリウッド版リメイクが上映される。
彼女はきっと原作とは違った主人公を演じるはず。
ちょっと勝気さが前に出そう。

見終わった後に温かい気持ちになれる作品です。
リメイク物を見る予定のある人は、
まずは原作を見て下さい。







映画 『森のリトル・ギャング』

2007-09-05 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『森のリトル・ギャング』。

製作国 : アメリカ 2006年
配給 : アスミック・エース エンタテインメント
声の出演:ブルース・ウィリス、ギャリー・シャンドリング、スティーヴ・カレル 、
     ウィリアム・シャトナー 、 アヴリル・ラヴィーン

『シュレック2』と『マダガスカル』のドリームワークス アニメーションが贈る、
かわいい動物たちの冒険アドベンチャー。

皆さんはお菓子やジャンクフードはお好きですか?
私は一時期マック中毒でしたね~。
やっぱポテトはマックですね。あの味付けの濃さはマックでしょう。

さて今回の作品は、動物の世界も変わってきたのね~って感じですかね?
空腹のアライグマが冬眠中のクマの食料に手を出してしまったことがキッカケで、
クマの命令で1週間で食料調達をしなければならなくなったアライグマ。
純朴な他の動物達を引きつれ、人間の食料奪略を企てる。
さて上手く食料調達できるのか?

ディズニーやディズニー風味の映画って苦手なんですけど、
この作品は映画館で予告を見た時から気になってました。
動きがチョイ悪なんですよね(笑)
同じダークな香漂う『スモール・ソルジャーズ』も結構お気に入りなんですけど。
あれは音楽も良かった。

話自体は昔からある様な内容ですが、
驚きは最近のお菓子の味をしめてるんですよね~。
その味が忘れられなくて手を出そうとすると落とし穴が待ってるわけですよ。

これってちょっと怖いな、と思いました。
映画の中だけの話じゃなくて現実も同じなんじゃないかな?
また食べたくなるような味付けって化学調味料でしょ?
生命体に異変が起こりそう・・。
そして劇中で、
「人間は腹がいっぱいになっても満足しない。食べ続けてるんだ。」
みたいなセリフがありました。
そして残りものがワンサカ捨ててあるですよ。

人間って自然界をダメにする根源なんですね。

ちょっと悲しくなりました。
身体に悪いものを作り、
欲しいだけ手を出し、
飽きたら、残ったら捨てる。
酷いなぁ。。

予想していたモノとはちょっと違いました。
動きやストーリー展開がもっと悪な感じで、
派手な奪略紛争があるような無いような。
声優は字幕ではブルース・ウィリスや アヴリル・ラヴィーンが、
吹き替えは役所広司やBoAがしていて意外性がありますよね。

悪を期待して、
人間の悪さをちょっと感じてしまった。



映画 『インサイド・マン』

2007-09-04 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『インサイド・マン』。

製作国 : アメリカ 2006年
配給 : UIP映画
キャスト:デンゼル・ワシントン 、 クライブ・オーウェン 、 ジョディ・フォスター

銀行強盗犯と警察の応酬を鮮やかに描くクライム・サスペンス。

こんにちは~、皆さん。お久しぶり~(Kabaちゃん風に♪)
9月ですよ~。涼しくなりましたね~。
体調はいかがですか?私はいまいちでーす。

さて今回の作品は、ある意味目が離せない作品です。
マンハッタンで銀行強盗が発生。
人質に犯人と同じ服装にさせ、まるで森で木を見つけるかのように、
犯人の存在を隠してしまう。
警察はうかつに手を出せない。
それと同時に強盗に入られた銀行の頭取にも動きが。
優秀かつ口の堅い女弁護士にある依頼をする。
女弁護士は市長に揺さぶりをかけ事件に介入。
犯人リーダーとある交渉をする。
その頃現場で指揮を取っている担当捜査官は、
この事件は人質を殺すつもりはない、何かおかしい、と思い始める。
優秀な捜査官の行動、
それを先回りするかのように綿密な計画を立てた犯人、
女弁護士の謎の行動、
全てのシーンと台詞に意味がある。
目が離せない!!

アイデアがいいよね。犯人と同じ服装にさせるとか。
みな犯人に見えてくるよね。実際あったら怖い。
途中では尋問風景も挟まれていて現場を違う観点から知りたくなる。
違う方向から出てきた話も絡ませ、
より展開を複雑に、また上手に裏切りながら進めているので、
結末が簡単に分かるようで最後まで分からない。
脚本がいい。
脚本家のラッセル・ジェウィルスはこの作品でデビューらしい。

個人的に目が離せなかったのが、
”暗すぎ”。
で、”黒人俳優”。
見えないんですよね~。スパイク・リー 、ごめんね。
俳優の表情とが分かりずらい時があってさー。

捜査官役にデンゼル・ワシントン。スパイク・リーのお友達だよね。
何故か彼が出演する映画は堅苦しい気がして見る気をそそらない。
色気のある台詞も違和感がある。
女弁護士役にジョディ・フォスター 。こちらも優等生っぽいよね~。
犯人リーダー役にクライブ・オーウェン。
独特な雰囲気がある英国人俳優。以前紹介した『クローサー』に出演してた。

監督も出演者もどちらかというと優等生っぽくて苦手。
『マルコムX』も私には響いてこなかった。
だからこの作品もどうかと思ったけど、
ストーリー展開はイカしてる。何回か見て隅々まで観察したい。
音楽もインドな雰囲気が出ていて、
マンハッタンが舞台なのに何故マッチしている。
サントラが欲しくなった。

頭脳派の人は好きかもね。
スパイク・リー監督にしては入りやすい内容、映像。
アカデミー俳優の演技も見れるし。

3連休が来ますから、
「ムムっ」としてもいんじゃないでしょうか?




映画 『アマデウス』

2007-08-24 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『アマデウス』。

製作国 : アメリカ 1984年
配給 : 松竹富士配給
キャスト:F・マーリー・エイブラハム、トム・ハルス、エリザベス・ベリッジ 、
      サイモン・カロウ 、ロイ・ドトリス

若くして逝った天才音楽家ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトと
宮庭音楽家アントニオ・サリエリの対決を通してモーツァルトの謎にみちた生涯を描く。

残暑厳しい中、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
そろそろ芸術の秋に突入するからか、
本屋には”美術館”の文字が、
ラジオでは”音楽祭”のフレーズが溢れてきてますね。

さて今回の作品は、天才は一日にして成らず、初めから奇天烈、という作品です。
一人の老人の告白から物語が始まります。
彼、サリエルは天才音楽家、モーツアルトを殺したと。
モーツアルトは幼少のころから神童として崇めれ、
その才能を遺憾なく発揮しているが、
彼のハチャメチャな性格に変人としても紙一重で見られている。
そんな彼を妬んでいるサリエル。しかも好きな人まで寝取られる。
もう我慢できない!!と反撃に走る。
そんな折、モーツアルトは父親を亡くし、下世話な世界へと突入していく。
モーツアルトはどうして死んだのか?
はたまた、サリエルは本当に殺したのだろうか???

モーツアルトの天才ぶりは音楽の時間に習ったよね?
でもこんなにはっちゃけキャラとは!(過大表現だろうが。)
事実、排泄とかそういったモノにも興味があり、
そういった手紙や作曲もしているという幼稚ぶり。
でも、
即興で作曲する、
ツェンバロを逆さまで弾く、
作曲時に加筆、訂正をせずに一気に作る、
といった映画上のエピソードは本当なのだろう。
何せ子供時代から14か国語が操れたという話だから脱帽だ。

しかしとにかく派手な生活に狂い、
また娶った嫁もかなりの浪費家、悪妻ぶりで貧乏極まりなく、
最後は寂しい死に方をした事になっている。

この作品中の音楽ももちろん有名な彼の曲がふんだんに使用され、
彼の作った華やかな音楽と煌びやかな当時のセットがマッチしている。

気軽に芸術に触れてみるのにいい作品だ。
完成度も高い。



映画 『ラン・ローラ・ラン』

2007-08-23 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ラン・ローラ・ラン』。

製作国 : ドイツ 1998年
配給 : コムストック=パンドラ配給
キャスト:フランカ・ポテンテ 、モーリッツ・ブライブトロイ、ハーバート・ナップ 、
     ニナ・ペトリ、アーミン・ローデ

愛する彼を救うためベルリンの町を東奔西走する姿をリズミカルに描いたラヴストーリー。 

皆さんは愛する人の為に動き回ったことがありますか?
私は慣れない接客業をしたことがありますね~。
心身ともに疲れました(笑)

さて今回の作品は、タイトルに忠実な作品ですね~。
赤毛の女子の彼がボスの金を置き忘れてしまうところから始まります。
電話で起こされて赤毛の女の子は殺されてしまうかもしれない彼を助けようと、
パパのところに駆け込む。
が、全然相手にしてくれず、彼とバカをやる羽目に。
そこで事件が!
そしてはたまた電話のベルが・・・!

とにかく主人公は走って、走って、また走る。
若いって素晴らしい。
ダメだと思うとまた走る。
字幕が無くてもすぐ分かりやすい(笑)

ストーリーも内容が二転三転している(詳しくは見て。)
この展開は『スライディング・ドア』に似ている。
ちょっとの違いで運命は大きくかわるのかもしれない。
でも、ちょっとクドかった。

それから音楽。さすがテクノ王国、ドイツ製作。
この作品にピッタリのBGM。激しいね。
サントラだけ買う、って人も多いね。

内容はいたってシンプル。
80分と時間も短いし、
楽に雰囲気を味わうのもいいかも。






映画 『ディープ・ブルー』

2007-08-22 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ディープ・ブルー』。

製作国 : イギリス=ドイツ 2003年
配給 : 東北新社
ナレーション:マイケル・ガンボン

製作7年、ロケ地200ヶ所、撮影7000時間-。奇跡と執念の海洋ドキュメンタリー。

暑いですね~・・・・。
溶けますね~・・・。
皆さんはどの様な涼感スタイルでしょうか?
私は室内では下着いっちょですよ、ワッハッハッハ!

さて今回の作品は、まぁ~目に涼しい海洋ドキュメントです。
宣伝している時は、ただ綺麗な海のお話かと思ってましたが、
実際に見てみると自然界の厳しさが強かったですね。
もちろん、出だしは軽快なイルカのサーフィンから。
その映像美しさに見とれ、期待します。

しかしながらすぐに残酷な現実が。
時間を掛けて赤ちゃんクジラをゆっくり痛ぶるシャチ、
凄い迫力でワッシ、ワッシとアザラシを食べるシャチ、
見事なまで群れを作り、まるで竜巻の様なイワシを、
海中ではサメやイルカが、陸からはカツオドリが狙う。
イワシを頬ぼるクジラの姿も。
イルカを狙い、逃す白くま。
といった、喰うか喰われるか、まさに食物連鎖の世界。
”生きるために殺す”といった情景が映し出されている。

「美しいだけじゃないよな~・・・。」と少しショックを受けていると、
コミカルな陸の情景、
生命体の神秘、
真っ暗な海底に生息している深海魚達のまるでシャンデリアの様な鮮やかさ、
といった風景や貴重な生命体も見る事が出来ます。

リサーチに1年、撮影に4年半と長い時間を掛け、
200箇所のロケ地を専門スタッフが挑んだこの作品。
もちろん行けばすぐ撮れる、といった状況では無く、
青い海だけが収められる時期も長かったよう。
美しい映像というだけでなく、未知の生態も撮られる事が実現。
科学者達さえも驚きの映像が撮れているらしい。
とても貴重な作品だ。

音楽も神秘的なモノや情景にあったモノが多かった。
今回はベルリンフィルが初めて映画音楽制作の携わったよう。

正直いうと、ちょっと眠かった・・(笑)
お店なんかで流すには持って来いの作品だね。
でも、環境問題を重視されている今、
あの映像は一度は見ておいた方がいいと思う。

先日テレ朝の”ニュースステーション”で、
「温暖化がこのまま進むと、2040年には北極の(南極だっけな?)
 氷が溶けてなくなるかもしれない。」と放送していた。
「え?じゃあ、白くまはどうなっちゃうの?」って素直に思った。

温暖化、地震、津波、洪水、竜巻。最近の地球はおかしいよね。
でも人間の私達が起こしているところもあるんじゃないかな?
クーラー過剰に使わない、とか、
コンビニ袋、要りません!とか・・・・?
白くまゴメン、こんなことしか思い付かなくて・・・。

200レビュー記念に、
ちょっと環境に優しくなってみました。
皆さん、これからもヨロシクネ。








映画 『ローズ・イン・タイドランド』

2007-08-21 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ローズ・イン・タイドランド』。

製作国 : イギリス=カナダ 2005年
配給 : 東北新社
キャスト:ジョデル・フェルランド、ジェフ・ブリッジス、ジェニファー・ティリー 、
     ジャネット・マクティア 、 ブレンダン・フレッチャー

悲惨な現実を生きる少女ジェライザ=ローズが、
少女ならではのイマジネーションを使って奇妙で不可思議な冒険を繰り広げるファンタジー。

皆さんは小さい頃お人形遊び、または○○ライダーごっことかしましたか?
あれも所謂ひとつのファンタジーだったんですね。
ちなみに私はリカちゃんごっこでした。

さて今回の作品はぶっ飛びファンタジー映画です。
ママの突然死で元ロックスターのパパと亡きお祖母ちゃんの家に向かった、
10歳のジェライザ=ローズ。
着いたお祖母ちゃんの家は廃墟寸前。
そこでパパと2人で楽しく暮らすはずだったが、パパは眠ったまま。
仕方が無いので首チョンパのバービー人形を連れて近所へ冒険に出かけると、
そこには幽霊が!!
そして汚いリスを追いかけるとある物が!!
人形しか親友がいなかったジェライザ=ローズは、
新しい土地で友達が出来るのか?
そして幽霊の実態は?分かった後は?
ジェライザ=ローズの運命はいかに!!

まさに”不思議の国のアリス”、おもいっきりファンタジー。
でも違うのはかなりダーク。
なんてったって監督は『ブラザーズ・グリム』『12モンキーズ』といった、
ちょっと奇天烈な作品を世に送り出しているテリー・ギリアム。

父親にドラッグの面倒をみてやる娘、
母親の死に方、
父親の休息の仕方、
周囲の人々、
といった全てがヤバイ。お子さんは見ないで下さい!!
全般的には汚らしくて、とっても衛生面が気になった(笑)
それにいつになったら父親の事に気がつくのかも気になったし(見れば分かる。)、
ジェライザ=ローズはお腹が空かないのかも気になった(笑)
そういった部分はファンタジーなのかな?
ファンタジーの世界ではお腹も空かない、汚くない。
まるで
「アイドルはオナラしないのよ!」って一昔前みたい。
それに付け加えグロイ場面もあり、
ファンタジーという分類でいいのか困る。

ジェライザ=ローズが人形と妄想で語り合う形でストーリーが進んでいく。
首チョンパの人形がこれまたかなり汚いし、クサイらしい。
劇中にも「友達は選びな。」って台詞があった(笑)
出だし部分は他の映画と変わりが無く感じるが、
とにかく話がぶっ飛んでて続きが知りたくなるし、
思い返すと「クスっ」と笑いが出てくるシーンも。

主人公ジェライザ=ローズを演じたのはカナダ出身、
天才子役と名高いジョデル・フェルランド。
これを演じた時は9歳だったらしいが、
そうとは思えない演技や妖艶さがあり、まるで彼女の独壇場。
是非ハリウッド映画にも進出して欲しい。
ジャンキーなパパ役は『ビッグ・リボウスキ』『光の旅人 K-PAX』に出演した、
ジェフ・ブリッジス。
出てすぐに死んじゃったママ役は『バウンド』のジェニファー・ティリー。
余りのデブさ加減で分からなかった。多分特殊効果だと思うけど。
他にも個性的な俳優さん達ばかり。

タイトルの”タイドランド”とは”境界線”という意味があるらしく、
ジェライザ=ローズの妄想と現実の境界線の部分を示しているようだという説も。

とにかく興味をそそる、そそらないの境界線が、
ピンと張られる作品だった。







映画 『ククーシュカ ラップランドの妖精』

2007-08-20 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ククーシュカ ラップランドの妖精』。

製作国 : ロシア 2002年
配給 : シネカノン
キャスト:アンニ=クリスティーナ・ユーソ、ヴィッレ・ハーパサロ 、
     ヴィクトル・ブィチコフ

フィンランド人、ロシア人、そしてサーミ人。
言語の通じない3人が、やがて言葉をこえたところで通じ合う、
ムーミンとサンタクロース、サウナの国フィンランドから届いた、
神秘的で、それでいて心の温まるストーリー。

皆さんは海外の方とお知り合いになりたいですか?
私は是非そうしたいのですが度胸がありません。
ですが、笑顔とボディランゲージは万国共通と疑いません。

さて今回の作品ですが、言葉が通じないも者達の可笑しな共同生活です。
第二次世界大戦末期ごろのスカンジナビア最北の地ラップランドで、
ロシア軍、ドイツ軍、そしてドイツと同盟を結んでいたフィンランド軍が戦っていて、
そこで罰を受けている平和主義若者と、
会議に向かおうとしている堅物男と、
地元の女性が出会います。
3人ともそれぞれ出生も言葉も違うのですが、
戦争で傷つき、弱っている男子2人は、
助けてくれた地元女性とのキテレツな共同生活を始めます。

まず、平和主義男は鎖に繋がれていたのだが、
鎖を外すのに時間の半分近くを使っている感じだった。
お陰で外す方法を色々教わった(笑)
この部分から「これはかなりのんびりタイプな作品なのかも。」と予測した。
3人はなかなか出会わない。

3人のキャラはバラバラ。
平和主義男は出会った当初、弾丸の様に喋ってた。興奮すると喋るタイプなんだろう。
堅物男は不平・不満をよく言い、愛情表現が苦手。
地元女性は久しぶりの男に興奮しまくり。下ネタ炸裂で驚きだ。

女性は戦地になっている状況を静かに受け止めて様だった。
周囲に死体が転がっていても驚きもせず、
死体を引きずり、目を閉じてやり、埋葬している。
かろうじて生きていた堅物男には、
女性が飼っているトナカイから乳と血の飲み物を与えていた。
平和主義男が撃たれて意識不明になっている時は、
太鼓を叩き、犬の鳴き声のマネで助ける。
それでよくなるとは生命の神秘だ。

それしても3人の会話の通じなさは所々笑える。
まずお互いの名前がちゃんと分かり合えてない。
堅物男なんて最後まで”くそくらえ”って呼び名。
でも、いざと言う時は雰囲気で通じる。
特に女性が誘う部分ね。大胆な人だよ。

最終的に3人は離れ離れになるのだけれども、
地元女性は母性で包み(本当に包んでるので見て。)、
本来であれば敵同士の男2人も殺しあう事無く別れる。

戦争と言う惨い状況を、
ラップランドという土地と時間の流れと、
地元女性の母性が、
悲惨な内容にせず、むしろユーモラスさを盛り込み、
優しい気持ちにさせる作品。









映画 『幸せのポートレート』

2007-08-17 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『幸せのポートレート』。

製作国 : アメリカ2005年
配給 : 20世紀フォックス映画
キャスト:サラ・ジェシカ・パーカー、ダイアン・キートン、クレア・デインズ 、
     レイチェル・マクアダムス、ダーモット・マローニー、
     クレイグ・T・ネルソン

恋人の実家に招かれた女性と、彼女を迎えた一家が繰り広げる騒動を通して、
本当の幸せとは何かを問うヒューマンドラマ。

皆さんは恋人の家族と仲良くやれますか?
私は基本的に人を疑って掛かるタイプなので時間がかかりますね。

さて今回の作品は、人間関係不器用だけど頑張ってるよ!って女性の話です。
仕事人間の女性がクリスマスに恋人の実家に招かれますが、
彼女はスタイルも行動もお堅く、緊張すると喋りまくるという性格。
そんな彼女を彼の家族は受け入れず、
彼女は頼みの綱の妹を呼び寄せます。
妹は親しみ易いキャラですぐに打ち解けます。
仕事人間の女性は何をやっても裏目に出てしまい、
さて結末やいかに。

内容は共感できる部分もあるけど、
ドタバタが多いし、全体に軽い感じで、
もう少しグッとくるかと思ったけど、そうでもなかった。
他でも見たことある様な在り来たりな内容にも取れた。
いい設定だと思うので残念。

仕事人間女性に『SEX AND THE CITY』で一躍ファッションリーダーになった
サラ・ジェシカ・パーカーが。
ドラマの彼女はユーモアもありイケてたけど、
この作品に限らず映画になると何か冴えない印象になる気が。
しかしこの作品でゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネートになったらしい。

共演者は他に、
彼の母親役に『マイ・ルーム』や『結婚適齢期』のダイアン・キートン、
彼の妹役には『きみに読む物語』のレイチェル・マクアダムス。
あの映画のお嬢ぶりとは180度違う役どころで、
実績こそ少ない女優だけど力量がある。
仕事女の妹役に『ロミオ+ジュリエット』『ロミオ+ジュリエット』のクレア・デインズ 、
彼役には『ベスト・フレンズ・ウェディング』『アサシン』のダーモット・マローニー。
彼、カッコいいよね!
彼の弟役に『チャーリーズ・エンジェル』『キューティ・ブロンド』で、
あっけらかーんなキャラが多いルーク・ウィルソン。
実力派な若手が多く出演してますよね。
脇が立派なだけに、サラ・ジェシカ・パーカーが益々影が薄くなってるよな・・。

人付き合いが苦手って人が見ると、
頷けるかな。









映画 『プルートで朝食を』

2007-08-16 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『プルートで朝食を』。

製作国 : アイルランド=イギリス 2005年
配給 : エレファント・ピクチャー
キャスト:キリアン・マーフィー 、リーアム・ニーソン 、スティーヴン・レイ 、
     ブライアン・フェリー 、イアン・ハート

自己のアイデンティティについて悩む青年が、
自分を捨てた母親を探す旅に出ることで、自分自身を見つめ直していく様を描く。

皆さん、お久しぶりです。お休み中は充電出来ましたか?
私は寝ても覚めても海外ドラマ漬け。
インドア派満足指数120%でした(笑)

さて今回は、オカマちゃん波乱万丈記。
赤ん坊の頃、教会に捨てられた男の子が近所に養子に貰われ、
物心ついた時には綺麗も好きのオカマちゃんへ。
煙たがっている里親の元を飛び出し大都会へ。
本当の母親を探す旅に出かけます。
その先々で一癖も二癖もある人達に出会い、
マジシャンの助手、街頭での売春、テロの容疑者、ストリッパーと様々な遍歴を重ねます。
さて、母親は見つかるのでしょうか?
彼女(彼)の運命は?

宣伝の写真がとってもキュートだったので、
オカマちゃんが楽しく過していく話だと勝手に想像していましたが、
ファンタジーが苦手な私としたら、
『アメリ』な雰囲気にガッカリ。(『アメリ』ファンの方、すんません。)
中盤までは興味が出なかったです。

少々長めのこの作品。
話の区切り事に「○章 ○○の紹介」とかタイトルが入ります。
やっぱり『アメリ』的だなぁと思っていたら、
このタイトルが入る事で主人公の心情が分かりやすい事に気が付きました。

話の内容がアイルランド独立運動後、
イギリスとIRA(アイルランド共和主義軍)との争いと、重い部分もあります。
終盤に掛けては話の方向性が出てきて面白くなってきます。

音楽は当時の背景に合わせたのか、
70年前後のポップな曲が多く流れます。
それがオカマちゃんにピッタリでイカしてます。

オカマちゃん役には『28日後...』や『バットマン ビギンズ』に出演している、
実力派若手俳優キリアン・マーフィー。
彼の女装はとっても綺麗でした。
声色を変えてるのは始め違和感がありましたが、
徐々にキャラに馴染んできているのが凄い。
物語の鍵を握る神父役には『シンドラーのリスト』、
『愛についてのキンゼイ・レポート』や多数秀作に出演しているリーアム・ニーソン。
私の大好きな『ラブ・アクチュアリー』にも出演してました。
どちらもアイルランド出身の俳優さんです。

『クライング・ゲーム』程、ミステリアス性は無く、
『プリシラ』や『アタック・ナンバーハーフ』程、はっちゃけてはおらず、
『バウンド』程、ハードボイルド性も無く、
『モンスター』程、デンジャラスでは無く、
『ボーイズ・ドント・クライ』程、自分存在価値を見出している訳でも無く、
オカマちゃんジャンルでは何になるかな?

しかし見終わった後にホンワカする作品でした。