goo blog サービス終了のお知らせ 

Smoke

店の表を通る人を毎日写真で撮るたばこ屋の映画をご存知だろうか?

映画『シングルマン』

2011-10-30 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『シングルマン』
配給:ワインスタイン・カンパニー:ギャガ
製作国:アメリカ 2009年
キャスト:コリン・ファース、ジュリアン・ムーア、ニコラス・ホルト、
     ジョン・コルタジャレナ

今回は
見てはイケないものを見てしまいました、って作品です。

1962年のキューバ危機下にあったロサンゼルス。
長年の同性愛の恋人だったジムを8ヶ月前に交通事故で失い、
生きる価値を見失っていたイギリス人大学教授の主人公は
ピストル自殺を企てる。しかし主人公の生徒ゆっくりと近づいていき・・・。

急に寒くなり、ひと肌寂しい秋が深まってきましたね。
身体が冷えると気持ちも落ち込むらしいので、
独り身が、とか、関係ないのでしょうが(笑)

まず、この作品はゲイのお話です。
ゲイが悪いとか、そういう事でなく、
そこに主役が『英国王のスピーチ』や『ブリジット・ジョーンズの日記』の
コリン・ファースってのが私的には問題なんですよね。
どちらかといえばお堅く、真面目で正統派の役柄が多いからか、
彼がゲイのキスシーンとかすると、
まるでトム・ハンクスのラブシーンを見ているようで、
こちら側が恥ずかしくなってきちゃうんですよ(笑)

またね~、共演者もイイ男揃いなんですよ。
南国が似合う彫りの深い亡くなった恋人、
ワイルドで一夜の関係が似合いそうな男娼、
母性をくすぐられる青い目のぼくちゃん的生徒。
どれもこれもファッション雑誌から抜け出してきたかのイイ男たち。

それもそのはず、
監督・製作はグッチやイブ・サンローランで活躍し、
『007 慰めの報酬』でボンド役ダニエル・クレイグの衣装も担当した、
一流デザイナー。
今回は主役と生徒役の人だけ衣装を担当したようですがね。

監督のデザイナーらいしこだわりは所々に見受けられ、
60年代のクラシカルな雰囲気、
車・家(このガラス・ハウスはドラマ『マッド・メン』でも使用されている)、
素晴らしく整ったスーツ、
ジュリアン・ムーアが演じる主人公の親友役の衣装やメイク。
主人公が幻想しているかのような撮影手法。
全編を流れる静かでドラマティックな曲。
やはり”美”に携わる人が作る作品はどのシーンも絵になります。
ギツイシーンはありませんが、
”エロティック”という言葉がまさに合う。

最愛の”彼”を失った”彼”は、最後の1日を過ごしますが、
クライマックスは・・・・?
最後を観て『スライディング・ドア』を思い出しました。

初めの違和感が最後は彼の演技に見入っていました。
さすがヴェネツィア国際映画祭で主演男優賞を取った作品です。
彼の演技に負けずに、妖艶と気怠さと、天真爛漫な親友を演じた、
ジュリアン・ムーアの美しさにも見惚れます。

人生とは異なもの味なもの、
お子ちゃま厳禁でゲイも奥様も、お姉さまも(笑)
イイ男で目の保養です。



映画『パーマネント野ばら』

2011-10-19 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『パーマネント野ばら』
配給:ショウゲート
製作国:日本 2010年
キャスト:菅野美穂 、小池栄子、池脇千鶴、宇崎竜童、夏木マリ、江口洋介

今回は
最近飛ばしてるね、って作品です。

人気漫画家・西原理恵子が大人の女性のおかしくも切ない恋心を描き、
大きな話題を呼んだ同名漫画を映画化した恋物語。
田舎町の小さな美容室を舞台に、男性に振り回されながらも
「どんな恋でもないよりまし」とたくましく生きる女性たちの恋模様を紡ぐ。

皆さん!最近、恋してまっか!
彼氏・彼女がいてもいいよ、奥さん・旦那がいてもいいよ、
相手に、恋してまっか?

離婚して子連れで出戻りの主人公の実家は美容室『パーマネント野ばら』。
ここで毎日 常連のオバちゃんたちによる男の品定めがされている。

ストーリーは
主人公の子供のころの話、
友人たちの寂しい現状と悲惨な過去、

そして、
主人公の恋の話。

まずね、構成がうまいね。
笑わせたり、悲惨さをだしたり、ちょっとホロリがあったり。
原作は漫画で作家は『毎日かあさん』を書いている西原理恵子。
あの下手に見える漫画は結構泣かせるのね(笑)
あの人の原作だと思えなかった。

笑いどころ満載。
まず、ガチガチのパンチパーマのおばちゃんばかりの島でしょ(すごいよね)
池脇千鶴演じる友人のともちゃんの過去の恋バナが悲惨すぎるでしょ。
小池栄子のホステス役が余りにも田舎使用でしょ。
で、
外野のおばちゃんの恋バナが濃っい~でしょ(笑)
だってパンチだよ!

現状はみんな寂しい感じなの。
でもそれを笑い飛ばしてる感じなんだけどね。

ずっとわからなかったのは
江口と菅野が演じた恋愛かなぁ。
そこだけとっても静かな雰囲気で観てる方が照れます。
江口が大人すぎで菅野が幼顔だから
イケないもの観てる感じになるかな(笑)

途中は薄っぺらな印象でつまらなかったけど、
何故か続きは気になるんだよね。
最後は
「えっ?」て終わり方だったけどね。
恋愛の最後はあんな感じなのかな?

男子にわかるかなぁ。
女子向けだね。
でもよかったよ。日本映画最近いいね。

映画『マイレージ、マイライフ』

2011-10-17 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『マイレージ、マイライフ』
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
製作国:2009年アメリカ
キャスト:ジョージ・クルーニー、ジェイソン・ベイトマン、ヴェラ・ファーミガ、アナ・ケンドリック
     ダニー・マクブライド 、エイミー・モートン、メラニー・リンスキー、サム・エリオット        J・K・シモンズ、クリス・ロウエル、スティーヴ・イースティン

今回
普通のオジサン?って作品です。

人間関係のしがらみを避け、効率だけを優先してきた「リストラ宣告人」の主人公は、
マイレージを貯めることを楽しみにしているだけの生活を送ってきた。
そんな彼が効率を優先させるネット世代の新入社員の教育係を任されたことで、
これまでの自分を振り返り、本当に大切なことは何なのか気付いていく。

皆さんはプライベートでの付き合い方はどうですか?
私はランチ・ディナーといった食事に行くことは多くとも、
『何かを共有する』事は以前から比べると少なくなってきましたね。

この作品の主人公は365日のうち322日も空の上にいて、
彼の目標は1000万マイルため、史上7人目の機長との記念撮影を撮ること。
仕事は飛行機で各地を飛び回りリストラ宣告。労働者から見たら死刑執行人だよね~。
そんな彼の唯一の楽しみが”マイルを貯めて機長と記念撮影”とは・・・。寂しい。

出張先で出会った女性と意気投合しポイントカードを見せ合うシーン、
女性はスーパーのポイントの話をしたりするので見馴れている風景だけど、
男性がやると奇妙に見える。しかもその時の彼はイキイキしている(笑)キモイ。

家に帰ってもビジネスホテル並みに小ざっぱりしており、
まるで生活感がないところも、寂しい・・・・。

人との接触を極力避け、兄妹たちとも連絡を取らず、
身内の結婚式でもまるでやる事がない、これも寂しい・・・。

そんな寂しい主人公を演じるのはセクシー男優のジョージ・クルーニー。
彼の以前の役柄や実生活とはまるでかけ離れすぎていて始めは違和感があった。
しかし見ていくうちに、どんどん普通というか仕事バカ(笑)
「こういう人もいるよなぁ」、と思え、ただの人に見えてくる。

驚いたのは新しく来た新入社員の提案、”ネットリストラ”。
いや~、パソコン越しにインターネット経由でリストラされたら、
ショックは対面より大きいよね~。
でも行く行くはそんな時代もくるのかなぁ、実在してるのかな、とか考えてしまった。
今回の監督は、『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞脚本賞を受賞したジェイソン・ライトマン。
割と新しい目を持つ人だ。『JUNO/ジュノ』の内容も台詞の言い回しもかなり飛んでた。

そしてこの作品はその年のアカデミー賞で数々のノミネートをされている。
ただ悉く『ハート・ロッカー』に持ってかれたけどね。

マイレージ男が気を許した女性も最後には裏切られ、
仕事内容も変わり、居場所がなくなったかのようにもなり、
すっかりトゲが抜かれてしまった。
そんな彼が最後に取った行動は、少しばかり映画用にヒューマン的ではあったけど、
ある意味、納得がいく内容だった。

私も仕事人間的なところがあるので、笑うに笑えない。
自分を客観視している気分だった。
もうちょっと地に足を付けた人生を、かな(笑)








映画『食べて、祈って、恋をして』

2011-10-11 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『食べて、祈って、恋をして』
配給:アメリカソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
製作国:2010年キャスト:ジュリア・ロバーツ 、ハビエル・バルデム、ジェームズ・フランコ、
     リチャード・ジェンキンス 、ヴィオラ・デイヴィス、ビリー・クラダップ

今回は
それやりゃあ、見つけるしょ?って作品です。

原作は全世界で700万部を売り上げたエリザベス・ギルバートの自伝的小説。

ニューヨークで公私ともに充実した暮らしを送っていた主人公は、
結婚8年目にして夫との離婚を決意。
年下の彼との熱烈な交際も結局はうまくいかず、
1年間、仕事を休んで、自分を解き放つ旅に出る。
それはイタリアで食べ、インドで祈り、バリ島で瞑想をするはずの旅だったが……。

寒くなってきましたね~。
だからか、人恋しくなり思わずこの作品を見て自分的には好印象でしたが、
いや~久しぶりに映画評論家の低評価の作品だった。

確かになんの重みもなく、ただの自分探しだけの話で
男性や若者にはあまり面白くないかもしれないが、
状況によっては「私も頑張ろう」とか思えるけど・・・・な。

ジュリア・ロバーツの復帰後初作品。
この作品の前に『ベスト・フレンズ・ウェデング』を見たからか、
歳とったなぁ~、が初めの感想。
やはり凄い女優も寄る年波には勝てないわけで、一般ピーポーの私も安心。

それでからの作品内容。
それぞれの都市のいい風景が出てはいると思う。
イタリアでの食事のシーン。
美味しそうなパスタやピザがいいショットで撮影されている。
思わず口がアングリ開いてしまう(笑)
食べ物がテーマの映画より、よく撮れていると思う。

そしてインド。
瞑想がしたくなった。ちょうど瞑想に興味を持っているので。
結婚式のシーンでの原色の嵐はインドらしい。
あまりに目に鮮やかで、友人に確認したほど。本当らしい。
インド到着後の貧困と雑然とした街中の風景とのコントラスが
よりインドという土地柄を明確にしていた気がした。

最後のバリはお寺だけバリっぽかったが、
その他はストーリー性を重視したのか?
バリ良さがイマイチだったな。
アジアに興味のない私にはインドと同じようにしか映らなかった。

・・・そいうことを考えると、やはり駄作なのだろうか?

いやいや、
見るタイミングだろう。

まあ、すべての映画によるけど。

こんなに肩持つ作品は初めてかもしれないな(笑)

瞑想・旅行・自分探しをしているかたのみ
オススメしますよ。