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Smoke

店の表を通る人を毎日写真で撮るたばこ屋の映画をご存知だろうか?

映画 『ビッグ』

2009-07-28 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ビッグ』。

製作国 : アメリカ 1988年
配給 : 20世紀フォックス配給
キャスト:トム・ハンクス、エリザベス・パーキンス、ロバート・ロギア 、
     ジョン・ハード、ジャレッド・ラシュトン

早く大人になりたいという夢を持つ12歳の少年が、
突然35歳の大人に変身して巻き起こる騒動を描く。

夏休みが始まりましたね~。
どこに行っても子供がウヨウヨ。それだけで疲れますぅ~。
この時期フジテレビもお台場でイベントをしますが、
朝のテレビは1か月くらいそればっかで、少々ゲンナリ、って私だけ?

さて今回は、いくらなんでも、そんなトントン拍子?って作品です。
主人公は野球とコンピユータ・ゲームが好きな普通の13歳の男の子。
ある日、カーニヴァルで願い事もかなえる“ゾルダー"という機械に願ったところ、
翌朝何と35歳の大人に!
ひょんなことからニューヨークヘ出て行き、玩具会社に就職。
さて彼の運命はいかに・・・?

まず、パッと見、トム・ハンクス、若っ!
それもそのはず、20年前の作品なんすよね。
すっきりスリムだし、お肌パツパツだし、
この間見た『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』とはエライ違い。
それに13歳の子が35歳に、って設定はこの人でないと出来ない演技でしょう。
それか、現代ならジム・キャリーかジャック・ブラック。(分かるでしょ?)
人には向き、不向きってのがあります(笑)
そして日曜夕方にFMで”あ、阿部礼二”ってラジオドラマをやってますが、
あの35歳とは温度が違いますな(笑)


多少ストーリー設定に無理がある気もしますが、
そこはハリウッド作品。そこそこ見せてくれます。
邦題は直球ですがね(笑)
そして、何気にラブ&サクセスストーリなんですよね。
玩具会社なら実際にあってもおかしくないでしょうか?
でも、相手の女性も気づけよ!って途中から思いましたけど。

中盤で店舗の中での演奏シーンは、
見ている人の心をグッと掴むでしょうな。
何回か見ている私は
「実際はハードだろうな。NGでたかな?」
なんて、上から目線でしたが。

でもね、いい案だと思いますよ。
玩具会社は夏休みの子供を捕まえて、
実際に雇っちゃうのね。
ヒット商品が出ると思うな。

トム・ハンクスが出るだけあって、
お色気はないし、楽しいし、夢があり、家族思い。
元気いっぱいのお子さんを静かにさせるアイテムに
いかがでしょうか?





映画 『ペネロピ』

2009-07-24 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ペネロピ』。

製作国 : イギリス 2006年
配給 : 東京テアトル、デスペラード
キャスト:クリスティーナ・リッチ、ジェームズ・マカヴォイ、キャサリン・オハラ
    リチャード・E・グラント 、 リース・ウィザースプーン

コンプレックスに悩む女の子を応援するガール・ムービー。

皆さんのコンプレックスって何ですか?
私の去年までのコンプレックスは最近ではチャームポイントかなって(笑)
自分の気持ち次第ですよね~。

さて今回は、コスプレ好きですか?って作品です。
ブタの鼻の呪いを解くには同じ名家出身の仲間が永遠の愛を誓うこと。
しかし1000回のお見合いの結果は1000回の涙。
もう救いの王子は現われないと悟った主人公は自分の手で未来を切り開こうと家を出る。
さて・・・・!

クリスティーナ・リッチって真の個性派女優ですよね~。
『アダムス・ファミリー』の白塗りおさげも印象的だし、
『バッファロー'66』だってムッチリしてたし、
現実離れした作品もあれば、
いやに普通過ぎる感覚もあるし、
カメレオンですな。

今回の作品は夢見る夢子タイプなんですよ、基本。
ブタ鼻がなければね。(なんでブタ鼻かってのは見てみればわかる)
ロマンチックということで見てみました。
ちょっとドタバタ系かな。
とても可愛らしい作品です。
でも何となく『ベイブ』を彷彿させてしまったは、私だけ?
相手役のジェームズ・マカヴォイはちょい悪で、ナイーブで、
今回の役はハマリ役だった気がします。静かにですが・・・。

後半からちょっと大人っぽくなってきて、
最後はジーンと、
そして羨ましくなっちゃう。


夢見る夢子さんにオススメの作品です。






映画 『イル・ポスティーノ 』

2009-07-23 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『イル・ポスティーノ 』。

製作国 : イタリア=フランス 1994年
配給 : ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン配給
キャスト:マッシモ・トロイージ、フィリップ・ノワレ 、
     マリア・グラッツィア・クチノッタ、リンダ・モレッティ 、ロナート・スカルパ
ナポリ沖合の小さな小島を舞台に、貧しい純朴な青年が、
島を訪れた詩人との友情を通して人間として成長していく姿を、
温かくユーモラスに描いた感動編。

皆さん、皆既日食はいかがでしたか?宇宙の神秘ですよ~。
でも、現実は仕事に追われてそんなの構ってられません。。。。

さて今回は、そのアプローチでいんですかい!って作品です。
実在したチリの偉大な詩人パブロ・ネルーダをモデルにした内容。
彼の郵便を担当する仕事についた主人公は自作の詩をパブロにみてもらう。
またパブロから隠喩を教えてもらい、恋の手ほどきまで。
そして穏やかや日々が続いた後、パブロは追放されていたチリへ戻ることができる。
嬉しく思うパブロとは反対にさみしい思いにふける主人公。
さて2人の友情はいかに・・・!

確か同名の作品がありましたよね?サンドラ・ブロックの。
そうかと思って見たんですよ。
そしたら、なんとも、まぁ、貧弱そうな目のデカい男がでてきましてね(笑)
それが主人公だってから、「マジ!」ってなもんですよ。
主人公を演じたマッシモ・トロイージ、その後他の作品では見ないと思ったら、
この作品を撮り終わった12時間後に41才の若さで亡くなったそうな(!)
命をかけた作品。
・・・・・で、それなのに悪いんですが(笑)
主人公の一目ぼれの相手が、またこれがバリバリの高嶺の花なんですわ。
無いものねだりとはよく言ったもので、
なんでそんな派手な女性にクラクラいっちまったのかいな、って感じの女性。
しかも出会いはそれでいいの?
それってOKなの?
って不思議現場発見!ですよ。
・・・まあ、いいですけどね。

パブロ役は『ニューシネマパラダイス』のフィリップ・ノワレ。
2人のキャラ設定が対象的な雰囲気が良かったです。

この作品、この年のアカデミーでは外国映画でありながら5部門にノミネートの逸材。
それに、その年のキネマ旬報外国映画ベストテン第1位。
素晴らしい作品なワケですよ。
構成はイタリア制作なだけに、イタリア時間?ってくらいゆったり。
最後はとてもジーンときました。

生き甲斐ってなんだろう?
友情ってなんだろう?
愛、ってなんだろう?
って、感じている方にオススメです。



映画 『幸せになるための27のドレス』

2009-07-21 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『幸せになるための27のドレス』。

製作国 : アメリカ 2006年
配給 : 20世紀フォックス映画
キャスト:キャサリン・ハイグル、ジェームズ・マッデン、マリン・アッカーマン
     エドワード・バーンズ 、 ジュディ・グリア

『プラダを着た悪魔』の脚本家が恋に臆病な女性たちに贈るラブストーリー。

日食ですね~。
日本では43年ぶりらしいですが、
小さいころ下敷きとか使って見た気がするんですよね~・・・。
そんなに生きてはいないんですが・・。

さて今回は、へ~、意外とイケるんですね、って作品です。
アウトドア・ブランドの社長秘書として働く主人公は、
ブライド・メイド(花嫁付添い人)に生き甲斐を感じ、
手帳は他人の式の為のスケジュールがびっしり。
そんな彼女に、地元新聞で結婚式の取材記者が目をつける。
結婚記事の仕事に飽き飽きしていた彼は、主人公のブライド・メイド人生を記事にし、
それを手柄に部署から抜け出そうとしたのだが・・・・。

この作品ね、わりと評価が良かったんですよね~。
見る前は2流、3流かな、って思ってましたが、
意外や意外、結構良かったですよ。

主人公は『グレイスアナトミー』のイジー役でおなじみのキャサリン・ハイグル。
『グレイス・・』での演技力も高く評価され、
ゴールデン・グローブ賞TV部門の助演女優賞に2年連続でノミネートされ、
2007年のエミー賞では見事助演女優賞を受賞した。
ドラマではデルモ上がりのインターン役でべっぴんさんですが、
映画ではあの美貌も埋もれるね。
妹の役のマリン・アッカーマンがモテモテなんだけど、見た目キツくて
私的にはキャサリンの方がいいな。
マリン・アッカーマンはこの映画で有名になったので、
『マスク』から出たキャメロン・ディアスよろしく、頑張ってほしい。
記者役は『ヘアスプレー 』『X-マン』のジェームズ・マッデン。
確かにイケメンだけど、あの鼻はいただけない。

ストーリー展開は『プラダを着た悪魔』を出すだけの事はあり、
スムーズによどみなく流れてく感じ。そこそこ上手くまとめてる。

それより、音楽が良かった。
監督が『ヘヤスプレー』など手がけた振付師あがりだから?
主人公が出だしで掛け持ち中の式の場面の局なんかノリノリでよかったね。
サントラ買うかな。

ある雑誌では新ラブコメ嬢と絶賛されたキャサリン・ハイグル。
第2弾も公開されるようなので、
今彼女から目が離せない??

映画 『ファクトリー・ガール』

2009-06-12 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ファクトリー・ガール』。

製作国 : アメリカ 2006年
配給 : ファントム・フィルム
キャスト:シエナ・ミラー、ガイ・ピアース、ヘイデン・クリステンセン、
     ジミー・ファロン 、 ショーン・ハトシー

アンディ・ウォーホルのミューズとして知られ、今もファッションやカルチャーに影響を与える
イーディ・セジウィックの波乱の人生を描く伝記映画。

最近の草食系男子って何モノ?
カッコいい男子ならそう言い張るものいいですよ?
オタクは違うんだから勘違いして欲しくないなぁ。
・・・スンマセン、久しぶりなのに否定から入って・・。

さて今回は、”スタジオ54”時代っていいね、って作品です。
1965年、名門令嬢のイーディ・セジウィックは、
ポップ・アートの旗手アンディ・ウォーホルと出会う。
瞬く間にウォーホルを魅了した彼女は、彼の“ファクトリー”でも中心的存在になってゆく。
その美ぼうと圧倒的存在感でメディアの注目を浴びるようになったイーディは、
時代のミューズとなるのだが・・・。

アンディ・ウォーホル作品、あの無機質な感じが好きですね。
とにかく刷って刷って刷りまくれ!的だし。
昔MoMAに見に行って30分くらいキャンベルスープ缶の前に居ました。
自宅には彼のマリリン・モンローがいます。

”ファクトリー”は彼のアトリエとして有名な場所ですが、
誰でも入る事が出来、何でもありの空間で、
おネエさんは空気の入れ替えとか心配です(笑)
彼はシルクスクリーンだけでなく、映画とかも撮っていたんだよね~。

・・って、今回は彼についての話しではなくて、
そこで一時期アイドル的存在だった女性の話。
お嬢なのにぶっ飛んじゃって、アンディに出会って堕落してしまった天使。
家でまともに取り合ってもらえない娘が、
アンディの世界でチヤホヤされ、
アーティストにありがちな麻薬で身を滅ぼしてしまった人。

美人薄命というが、その文句がピッタリな風貌。
持ち前のファッションセンス。
エンドロールで映し出される本人の写真は、
確かにミューズとして崇められただけの事はある。

自伝的ですからストーリー性には欠けるけれど、
女性なら彼女が落ちていく気持ちが分かるかもしれない。
でもこの作品は半分彼女で、半分アンディの話に思える。
アンディが絡む作品って結構多いですよね。

また、アンディ役を演じたガイ・ピアースのなりきり様ったら(笑)
ある意味、必見です。

当時の音楽・シーン、共に懐かしさを感じる、
ナイスミドル世代にオススメです。






映画 『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生』

2009-05-25 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生』。

製作国 : アメリカ 2007年
配給 : ギャガ・コミュニケーションズ
キャスト:アニー・リーボヴィッツ、オノ・ヨーコ 、デミ・ムーア、
キルスティン・ダンスト、ジョージ・クルーニー、パティ・スミス、
ミック・ジャガー、ミハイル・バリシニコフ

現代きっての人気女流写真家として、世界中を駆け回るA・リーボヴィッツ。
本人へのインタビューや多彩なゲストの証言も織り交ぜながらたどる話題作。

皆さん、興味あることってなんですか?
私の最近のキーワードは”無料”もしくは”激安”(笑)
月一で行くお茶会も300円だし、
先日行った講演会は無料でドリンク・お菓子がフリーだったし、
時間無制限のビュッフェも割引使ってしっかりデザートまで食すし・・・。
・・・あれ?全部食べ物系?

今回は、不景気になるとアートがお盛んになるらしいですよ、って作品です。
音楽雑誌の若き女性写真家として、ジョン・レノンをはじめ、
数々のロック・スターたちの意外な素顔をレンズに収めるなど
大活躍のA・リーボヴィッツ。
さまざまなセレブたちの姿を独自のセンスで切り取る一方、
私生活では知識人スーザン・ソンタグと愛情を結び彼女の最期も看取った。
そんな彼女の輝かしい半生の話題作。

失礼ながらこの方の素性を何ひとつ知りませんでしたので。
ご飯でも作りならが(また食い物?)
サラっと流してみようかなってくらいの感覚でした。
途中で「こりゃ~、腰据えて見なきゃイカンな。」と真剣になりました。
芸術はいい。
駆け引き無しでいい。
この人の撮る写真はまさにアートそのもの。
有名人を撮っているだけでなくて、物語が存在している。

こだわりの人。
雑誌者のコメントで「予算がかさんでいく。」と言っていた。
確かに言うのは簡単。揃えるのは大変そうだ。

ただの有名雑誌の写真家かと思いましたが、
皆さんも一度は見た事があるんじゃないかなぁ~、
デミ・ムーアの妊婦ヌード。あれ、あれ。
私もその場面見た時に「あー!この人。」って驚きました。
あのお腹で表紙まで飾って離婚でしょ?
アメリカ人の個人主義はスゴイね。
あの写真を真似した人、結構いるんじゃないかな(笑)

中でも感激してしまったのが、ジョン・レノンとオノ・ヨーコの写真。
真っ裸のジョンが丸くなってヨーコにくっついてる写真。
これだけじゃ何で感激したのか分からないだろうけど、
「これを撮った数時間後にジョンが暗殺された。」ってヨーコのコメントで、
とっても驚いた。
ちょうどジョン・レノン暗殺をした人の3日間を描いた
『チャプター27』を見た後だったので頭の中で繋がって驚いた。
「え~、『チャプター27』の中で、スダジオに撮りにいくって場面、
 これ撮ってたの~!」ってね。

建築家フランク・ロイド・ライトのドキュメンタリー物も良かったが、
この作品は目を見張る素敵な要素が多くある。
芸術の見方は様々だけど、興味のない人にもオススメ。
まさに久しぶりの満点、300回にはふさわしい作品です。


映画 『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』

2009-05-08 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』。

製作国 : アメリカ 2007年
配給 : 東宝東和
キャスト:トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマン、
      エイミー・アダムス

米ソが対立する冷戦時代、たった一人のの破天荒な男が世界を大きく変えていく
国際政治ショー。

このブログを開始して3度目のGWが過ぎました。
皆さんは高速料金激安という蜜につられて、
渋滞という地獄を味わって来ましたか?
私はいつもの如く花見inベランダでした。いや~、焼けた(笑)

今回は、すっごいアイシャドーですね、って作品です。
下院議員チャーリーは、酒と女が好きなお気楽政治家。
しかし、その内面では、平和を愛するゆるぎない心を持ち、
ソ連の攻撃に苦しむアフガニスタンを常に気にしていた。
国防歳出小委員会がアフガニスタン支援が小額と知ると予算を倍にするよう指示。
そこにテキサスで6番目の富豪で反共産主義者のパトロン兼愛人が目をつけ、
アフガニスタンを救うよう彼に訴える。さて・・・・。

最近のトム・ハンクスはお色気好きですね~。
概要だけ読んでるととてもお堅い作品みたいじゃないですか?
出だしは違うんですよ。デルモーの姉ちゃん達とジャグジー。合わねー。
トム・ハンクスとジュリア・ロバーツのカップルってのも想像つかなかった。
まあ、トム・ハンクスですから、ピンク映画的にはなりませんですがね。

ストーリーは政治や反戦といった実際には難しい内容だけど、
滑稽な演出のため見やすくシニカルな笑いが出てくる。
一番面白かったのはCIAの専門家。
彼を演じたのは『カポーティ 』『ミッション:インポッシブル3 』の
フィリップ・シーモア・ホフマン。
クールなインテリ、もしくは静的なイメージが強かったが、
今回は口は悪いわ、行動には出るわ、今まで違う印象を受けた。
ズラとヒゲのお陰で誰だか分からなく、最後で驚いた。

驚いたと言えばジュリア・ロバーツのメイク。やりすぎ(笑)
当時って人を目力で殺しそうなメイクが流行してたのかなぁ。
ド派手なオバちゃんが、議員の美女軍団に「アバズレ!」とか言うのは笑った。
第1秘書に『魔法にかけられて』でゴールデン・グローブ主演女優賞にノミネートされた
エイミー・アダムズが演じている。
ズラと衣装が違うせいか別人だったが彼女がいることでピシっと締める場面も。

全般的に軽いタッチで表現されているようだか、
実話ということで実際にはこの人のやったことで
9・11の引き金とも言われているらしい。
最後のシーンがそれを物語っているのかもしれない。
70歳監督の年季がブラックユーモア作品だった。




映画 『ぜんぶ、フィデルのせい』

2009-04-15 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ぜんぶ、フィデルのせい』。

製作国 : イタリア=フランス 2006年
配給 : ショウゲート
キャスト:ニナ・ケルヴェル、 ジュリー・ドパルデュー、ステファノ・アコルシ、
     バンジャマン・フイエ

激動の1970年代にフランスで起きた事件を9歳の少女の視点から描いた作品。

今回は、失敗は成功の母ですな、って作品です。

9歳の主人公は、カトリック女学校に通うお嬢様。
ある時スペインでフランコ政権に対する反政府運動を行っていた伯父さんが亡くなり、
残された伯母さんと従姉妹が一緒に暮らすことになった。
そして突然、両親が共産主義活動に参加。
納得いかない主人公は反発するが・・・・。さて・・!

最近チョイスする作品が背景アリアリで、(何でチョイスしてんのかなぁ。。自分。)
ノータリンの私はコメントしていいのか?と思います。
・・・が、します。(だって観る人にそういう人も多いでしょ?笑)

初めのシーン、とても違和感がありました。
だって、お子様たちが円卓でフォーク&ナイフで果物の皮むきですよ?
どんだけブルジョワかっ、ての!
オレンジだって桃だって、手でペロペローって剥きゃーいいじゃん!・・って
熱くなるところでは無いのですが(笑)意味があるシーンだと思いますよ。
それが突然、留守してた両親の変わり果てた風貌を見て、娘、驚き~、なんです。
反共主義の召使が「“キョーサンシュギ”は皆ヒゲ」と言ってたヒゲ面に、
自分の父親がなっていたから。
満足している自分の生活を変えてしまう“キョーサンシュギ”に!

主人公はまだ子供だし、周囲で起こっている事を上手く理解出来ないのに、
両親は勢いついちゃってて着いてけない。
そのうち小さな家に引越し、ワケわかんない人が多く出入りするようになり、
母親はワケ有りな女性達の会に首を突っ込み、
自分は大好きな宗教の授業にも出れなくなり、
親友は陰口を言うようになり、ますます反抗的になる。
それでも主人公は両親のやっている事を理解しようと、周りに問いかける。
が、理解が惜しい!ので、自分が応用しようとするとズッコケる。
そんな事をしていくうちに徐々に主人公は変わり始める。

お子様目線からの世界情勢、っていい設定でした。
ノータリンの私が見ても無理がない構成(笑)。
よく、急にシーンが変わっちゃう作品って多いでしょ?
「これくらい当たり前だから」的な。
この作品は全て説明している訳では無いのですが、
「なんで?」って素朴な疑問の部分をちゃんと使ってくれている。
それぞれのシーンが納得して次を見れる感じでしたね~。
教えてくれるのがヒゲでもね~(笑)

序盤に召使が共産主義を忌み嫌い、主人公にブツブツ言い始めるシーンで、
主人公はタイトルコールをするんですが、
その言い方が
「じゃ、何?これってフィデルが悪いってワケ~?」みたいな雰囲気で、
ギャルを連想しました。(笑)

そんな主人公は始終ふくれっ面。
こんなご機嫌ななめの主人公は『ロッタちゃん』シリーズ以来。
いい大人はそれを”かわいい”とか、”キュート”とか言うんだよな~。
私はぜ~んぜん(笑)ひねくれ者で~す。
でも初主演とは思えない堂々たる態度は、
さすが約5000人の中から選ばれただけはある。

色々な批評を読んだが、皆やけに肩に力入ってる感じ。
監督のインタビュー記事を読んで気持ちが和らいだ。
監督曰く、大人たちの思考・行動は子供に影響を与える。
70年代は政治・思想的な信条、
現代は失業や離婚など外的要素。
ラストシーンを初めのシーンと比べると、かなり違う背景になった。
幼い主人公の心の変わり様を描写したのか?
いい大人になっていい環境を作る努力をしたいよね。

失敗してもいい、
ワンパクに育て!!




映画 『ジェシー・ジェームスの暗殺』

2009-04-13 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『ジェシー・ジェームスの暗殺』。

製作国 : アメリカ 2007年
配給 : ワーナー・ブラザース映画
キャスト:ブラッド・ピット、ケイシー・アフレック、サム・シェパード、
     メアリー=ルイーズ・パーカー、ポール・シュナイダー、
     ジェレミー・レナー、サム・ロックウェル

西部開拓時代のヒーローとして扱われる伝説のギャング、ジェシー・ジェームズ。
その悲劇的な一生を描く伝記映画。

皆さん、最近ヒヤヒヤした事はありますか?
私は見知らぬ人から電話があり、告られた事です・・・!
電話番号の入手方法は・・?しかも2年前から一目惚れって・・!コワっ!

さて今回は、このハラハラ感、どこまで続きますか?って作品です。

南北戦争にゲリラで参加、その後は犯罪集団となったジェシーと
兄が率いるジェームズ一味。
彼らが新たに企てた列車強盗計画に、ひとりの若者が加わった。
彼は新聞や本でジェシー一味の活躍を知り、ジェシーに心酔。
列車強盗を行なった後、一味は分散して身を潜めることに。
若者はジェシーに側に残るように言われ有頂天になるが……。さて?

・・・長い。長すぎる。160分・・・。
その間、ずーっとドキドキしてなきゃなんないんですよ。
上映当初、あらすじは何となく聞いてましたが、
ドンパチ主体の映画だと思ってたんですよね。
それがどちらかと言うと足音を立てずに恐怖が近づいてくる。
いやいやホラーの怖さでく、心理戦的な。
だからね~、ブラピと他の共演者達が1対1で会う場面になると、
こ~、手のひらがジットリする感覚なんですよね~。
私ってほら、小心者じゃないですかぁ?(笑)

全般的におとなしい作品ですが、特に初めは背景が分からないので面白くない。
アメリカでは有名なアウトローだって前情報をしらなければ作品上、ただのならず者。
特に女性って西部劇、苦手でしょ?
でもある事をきっかけに(見れば分かる)ブラピ演じるジェシーにおののく。
それがまるでストーカー並みの怖さですよ。噂したら来た!ってね。
そんなんが、ずーっと続く訳です(何故かは見れば分かる)。

でもね、驚いたのがブラピの演技ですよ。
今まで何処かカッコつけのスマートな役柄か、熱い男を演じてるイメージが、
今回はとても抑えた部分が多い気がしました。
この作品ではこの年のアカデミーにはノミネートされませんでしたが、
今年ノミネートされた意味がよく分かったな。
アイドル的な俳優とばかり思っていましたが、いい俳優になっていたのですね。
また今回は製作にも加わっているんですよ。意外とマルチだったんですね。

意外や意外は若者役を演じたケイシー・アフレック。
『オーシャンズ』シリーズでは喧嘩ばかりしてる兄弟の兄役でお馴染ですが、
あまりパッとしない存在で記憶していましたが、
今回はカレの良さが前面に出ていましたね。こんな演技も出来るんだ、ってね。
実はベン・アフレックの弟で、この作品で助演男優にノミネートされてましたね。
インテリらしいですから今後色々活躍される事でしょうな。

その他にも『チャーリーズ・エンジェル』のサム・ロックウェル、
『S.W.A.T.』、『スタンドアップ』のジェレミー・レナー、
私は覚えが余りありませんがサム・シェパード、など、
見たことある!けど、B級な人たち(ごめんなさい)の出演が、
何故か懐かしさを覚えるのは私だけでしょうか?

ジェシー・ジェームズという人を知っていたらラストは驚かないかもしれませんね。
私は知らなかったので「そーきたか・・・。」って印象でした。
全般的にしんしんと降る雪の情景的ですね。
それでも見ていられたのはカメラワークのせい?
ブラピが出演ということもあり、
『リバー・ランズ・スルー・イット 』を彷彿させました。

長編小説を読んでいるよう。
あんさん、
アクションと思ってみたらいかんぜよ。

映画 『愛ここにありて』

2009-04-09 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『愛ここにありて』。

製作国: アメリカ 2000年
配給: 20世紀フォックス映画
キャスト:クリス・クライン 、リーリー・ソビエスキー、ジョシュ・ハートネット、
    マイケル・ルーカー、アニー・コーリー 、ブルース・グリーンウッド

2000年版「ある愛の詩」とも賞賛されるラブストーリー 。

年度が変わり、新生活に胸おどる季節になりましたね。
桜も意外と持ちこたえ名の通り花を添えてるし。
私は新入社員の時、「10年勤続か?」と聞かれましたが・・・。

さて今回は、なんか皆どっかで見たことある顔やね~、って作品です。

主人公に思いを寄せる地元若者は彼女と親しく話すブルジョワの息子に嫉妬し、
カーレースで決着をつけようとするが、
車は主人公の家族が経営している店につっこみ全燃。
保護観察処分を受けた男子2人は主人公の店の建て直しを手伝う事に。
それまでの期間田舎で過ごす事になったブルジョワ息子は、
主人公に恋をしていまう。さて三角関係の恋の行方は・・!

学生モノってきっかけが殆ど同じですよね。大概、恋愛がらみ。
実際それが生活の全ての時期ですからね。
「まあ他にすること無いし、とりあえず見ときますか。」って軽く見始めました。

ストーリーは
若い男女→他の男出現→喧嘩→反省タイムで女「お?」
→他の男とイイ感じ→元カレ怒る・・・
ね、他の作品となんら変わりは無いでしょ?
10年後の今でも展開はミエミエ。

でもちょっと自分の感覚がおかしい?と思ってしまったのが出演者達。
年月が経っても童顔が変わらないジョシュ・ハートネット。
『ラッキーナンバー7』でもそれで違和感があった。
主人公を演じたリリー・ソビエスキーは、
『ディープ・インパクト』、『アイズ・ワイド・シャット』で印象深かった、ってより
ジョディ・フォスターを連想しちゃうのは何ででしょう?
どうも若い子を見てる感じがしなかった。
若い、といっても『タクシー・ドライバ』のジョディ・フォスターみたく
元気はつらつ!ってより、かなり色気がある。
ラッセル・クロウに言い寄られたらしいです。
誰かに似てる、ってのは金持ち息子役のクリス・クラインにも
キアヌ・リーヴスのソックリさんみたいな感じで変だった。

ストーリーの後半は意外な方向に進んでいき、
ラストシーンのあっけなさに驚いたけど、
人を殺さずお涙頂戴的に。その展開が昔の作品っぽい。

青春映画に切なさをプラスしたそれなりの作品。