ホテルで朝食をとって



湖西線に乗って祟福寺跡に向かう。
天智天皇が大津宮を護るために造ったお寺の跡だ。
湖西線「大津京駅」で京阪「皇子山駅」に乗り継ぎ、「滋賀里駅」で下車。


昨晩、ホテルで
酒やらジュースやらで水分を取りすぎたせいか、
いまひとつ腹の調子が悪く、トイレとお友達状態。
トイレから長時間離れている自信がない。(^_^;)。





滋賀里駅は
どこにでもある小さな無人駅のようで
周囲に公衆トイレらしき建物が見あたらず、いやな冷や汗をじっとり。。
この状態で、たどり着けるのか…。
寺跡までは、1キロそこそこらしい。
トイレを探しつつ住宅街を歩き
そのうちに里山に入ってしまった。


途端に静寂と枯れ葉の腐ったようなにおいにつつまれだす。
杉の山。山道は次第にぬかるみが強くなり、轍も消えていく。
いやな静寂。
見られているような錯覚。
どんどん薄暗くなっていく。
熊…
まさかなあ。
人家からすぐだし里山だし…
でも、このあたりの山の奥はどうなってるんだろう。
一人だしなあ。
来た道を振り返る。
まさか来た道に獣が出たら
山奥へ逃げることになっちまう。
新聞に載りたくはない。
バッグから鈴をとりだし
シャンシャン鳴らしながら
山道を行く。
ある日森の中熊さんに出会った~♪なんて悠長に歌ってはいられない。
だんだん周囲は薄暗くなっていくし
ひとりだし
不安感が増してくる。


志賀の大仏というらしい。
ゆかりは知らんが
地元の方々に大切にされているんだろうう。
そこから少し歩いて
目指す寺跡まで、あと300メートル。
東海道自然歩道。右が寺跡。
右がますますぬかるんで、鬱蒼としか感じで道が続いている。
この辻に
「このあたりで熊がでました。用心して歩いてください。」と書かれた看板が貼られていた。
やめた。
引き返そう。
熊が出たのがいつのことなのか知らんが、やっぱり用心にこしたことはない。
笑い話ですまそう。
熊に襲われたら…それはそれで笑われる話になりそうだが。
あわてて来た道を引き返す。
恐がり上等。
小心者でオッケー。
滋賀里駅について、次の目的地、近江神宮に向かった。
天智天皇を祀った神社だ。





駅から近江神宮までの間に、
大津宮の遺跡がいくつかあって
想像の世界にトリップできる。





ほんの数年しか使われなかった都ってどんなんだったんだろうね。
近江神宮は、凜とした何かを感じさせる立派な神社で
宮司さんたちが朝から忙しそうに本殿?で何かの準備をしていた。





最後は、三井寺というお寺に向かった。
行ってみたら、存外に大きなお寺で
有名な「黄不動」を所有するお寺さんだった。
黄不動は、京都国立博物館の「国宝」展で拝見してるし。それも一昨日。





ちなみに
赤不動-和歌山・高野山明王院蔵
青不動-京都・青蓮院蔵(将軍塚のほうね)
高野山、遠いなあ…。
将軍塚の青蓮院は、行ったことがある。(でも御開帳はしてなかったけどね)


弁慶が引きずったという釣り鐘。
豪快な話だなあ。



三井寺の宝物殿みたいなきれいな建物で
それこそ宝物を拝見し、ため息。。
やっぱ、行ってみなくっちゃだわなあ、と思うわけですよ。





てなわけで、百人一首の旅、でした。
次回は「持統天皇」です。いつになることやら。




天智天皇と言えば、中大兄皇子。
聖徳太子につながります。
かの名作「日出づる処の天子」は、必読。笑。
歴史の名を残す人々が生き生き生活しています。
漫画だと侮るなかれ。
帰り、珍しく京都駅の屋上まで行ってみました。
Christmas treeが準備中。
はやいねぇ。





