ウォーキングに出かけ、
そろそろUターンしようと思うような場所で
自動販売機で、飲み物を買おうと思って
ポケットの中を探ってみたが
あれ?財布が無い…。
たしか出かけるときには持ったはず。
手に握っていたもんな、財布。
途中、落としたんだろうか。
どこで?
車の通りの激しい場所を小走りに渡ったとき?
それとも、さっきの四つ角で、子供とぶつかりそうになったとき?
自転車を避けたときかしらん?
ああ。
気分が下がる。
家から一番遠いところで、飲み物が買えない。
ベタベタした暑さが身に染みてくる。
家まで持つか?
熱中症で倒れるのもなあ。
…まあ、財布の中は小銭ばかりで600円程度しか無かったはず。。
悔しくなんかないもんね。
でも、600円。
されど、600円。
お茶だったら5本くらいは買えたぞ。おい。
喉が渇いたんだってばさあ。
嗚呼、悔しい。
こんな考えが頭の中を何度もリフレイン。
半ば、朦朧とした感じで
家にたどり着き、ドアを開けると
置きっぱなしになっていた財布が…あるぢゃん!
靴をはき直した時に、手から離し、そのまま、忘れていったらしい。
むう。
財布は戻ったけれども、…なんだか、釈然としない。。
落とした物は、財布では無く、記憶…。


