僕は生まれた。
否応なしに、突然産み落とされた、人として。
何かをこの世と約束されていたわけでもなく、ただただ生まれ出た。
約束も契約もないのだから
何かを成し遂げるために、成し遂げるまで生きていられるわけでもなく、
何も成していないからと言って、生きていられなくなるわけでもない。
いつのまにか漠然と明日を迎え、その次の明日を迎えるために他の命を屠る。
そんな毎日の繰り返しだ。
生きてるからこそ…なんて、僕にとって意味がない。
生きてることだけに意味がある。
そんな希少なことなのに、それを忘れ、生きてることに慣れてくる。
なぜなんだろう。
恐ろしさで死にたくなるほど死を恐れているのに。
生きてること
生きてること
生きてることに慣れたくはない。
でも、生きてるだけで十分素晴らしい、と僕は思う。