Zen禅

心理学に基づく坐禅の研究-心の風景を眺め、流れていく気持ちの音を静かに聴く(英訳)

見える顔

2024-04-30 | 姿勢

人は人を見る。

人が人の顔を見て何も感じないことは不可能らしい。

人間の脳には人の顔を認識する部位がきちんとあって、

精神分裂症にならない限り、

人の顔を見ると記憶と感情を司る器官が自動的に働くようだ。

 

バレエのクラスでは、毎回先生から笑って!と言われる。

目的も無く笑うことを強いられる。

何も面白いことが無いのに、

笑えと言われて笑うことは私には難しい。

なので、笑えと言われても笑わない。

 

以前、バレエ関連のYouTube動画を観ていたら、

ある子が本当に25分の映像の間、ずっと笑っていた。

明らかに、作り笑えで顔もつっていて不気味だったが

あの子は先生に言われた通りに必死で笑顔を作っていた。

あの不気味な笑顔をいつ崩せるのだろうかと興味が湧いたので、

最後まであの動画を観た覚えがある。

 

人は人の顔を見る時、自分の顔も見られていることを完全に忘れる。

人の顔を見ている時は、

見られている自分の顔がどうなっているか

自分には絶対に分からない。

自分の顔を鏡で見ることはできるが、

瞬時に変化する反応を観察してキャッチすることはできない。

 

見せたい顔を作れる人がいる。

性格良さそうな顔、可愛く見える顔、

親しみのある顔、格好良く見える顔等など、

こう見えて欲しいと計算した痕跡のある表情を作れる人がいる。

そのような良く見えたいための工夫や努力をする人に向かって、

現実的な冷静な分析はしないのだが、

なぜか愉快な気分にはならない。

 

歳を取るにつれて体の筋肉の弾力性が落ちると

顔の筋肉も下へ落ちてくる。

体と顔についた脂肪組織もゆるんで垂れてしまう。

歳を取った事実、筋肉と脂肪管理をしなかった現実を

他人が常に見ていることになる。

 

それらの事実、現実を変えようとしたら、最低3年はかかる。

それら3年の努力無しで、

その場限りの意識的な笑顔を作ったって、

見ている人は騙されない。

 

筋力を鍛えるのに少なくても2年以上はかかる。

顔の筋肉はその人の生き方も鏡のように映すので、

根本から笑顔を作ることことになるともっと時間が長くかかる。

 

だが、不気味でも作り笑顔を見せることは

社会的な礼儀として洋服をまとうようなことかもしれない。

 

 

 

ブログ友のみなさんへ

しばらくですね。

ここコネチカット州はやっと桜が咲きました。

日本で咲く桜や梅はなんとなく粋があるように見えたのですが、

ここは春の風情の一部に過ぎないような感じがあります。

昨日の日曜、近所の小さな公園に夫と散歩に出かけました。

そこで作って持っていったランチをしていたら

雨が降り出したので、1時間くらいで帰宅しました。

そこで流れていた小さな川を見ていたら

そうだ、明日はブログ投稿しようとやる気が湧いたのです。

今度も和文先にアップして英文は後で添付しますね。

 

Comments (14)
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