
今日、上記の本を読みました。興味深かった部分を、整理してアップします。
以前にもアップしましたが、ヒトは糖か脂肪酸かのどちらかを利用してエネルギーをゲットします。
ところがインスリンが分泌されると、一方的に糖のみをエネルギー源として使うことが強制されるそうです。
急性インスリン応答
インスリンは血糖値が少しでも上がると速やかに、十分に分泌されます。
十分にというのは、どの位まで血糖値が上がるのか予想できないので、とりあえず多めに分泌されるということです。
インスリンがどうやって血糖値を下げる(血液中のブドウ糖を各臓器に消費させる)のかというと、
肝臓で
1.ブドウ糖がグリコーゲンのかたちで貯蔵されるのを促進する。
グリコーゲンが満タンになると、ブドウ糖の脂質への代謝を促進する。
このことにより、脂肪肝、高脂血症が発生する。
2.筋肉で
GLUT4を刺激して無理やりブドウ糖を引き込ませる。
3.血液中、内臓脂肪中で
リポプロテインリパーゼ(LPL)を攻撃して、中性脂肪が脂肪酸に分解されるのを阻害する。
インスリン抵抗性
1.急性インスリン応答でGLUT4が細胞の表面に移動してブドウ糖を取り込む準備を始める。
ところが糖の量がしっかりしたものでは無かったケースが繰り返されると
”オオカミが出たぞ理論?”により、GLUT4はインスリンの指令をシカトし始める。
このことは、たびたびの味見を余儀なくされる調理師や自動販売機の常習者に糖尿病が多いことの説明になる。
2.パンパンに膨れ上がった脂肪細胞がインスリンの指令に逆らって、それ以上の取り込みを拒否する。
するとブドウ糖の脂質への代謝が滞る。
インスリン抵抗性が発生すると、脳はセールスマンの数を増やすことで対処しようとする。
すなわち、膵臓を刺激してインスリンをさらに分泌させようとする。
疲弊したβ細胞はやがて死を迎えることになる。