はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

熊本地震・3

2016年04月23日 | 熊本地震
今朝、水道が復旧しました。
まだ濁っていて飲める状態ではないのですが、万歳!と叫びたくなるような朗報です。

今回の断水で分かったことは、水道水の使途の殆どは、水洗トイレと風呂と食器の洗浄であるということでした。
飲料水や料理に使われるのは、ごくごく僅かな量なのです。

クリニックのトイレはTOTO社製ですが20年前の製品ですので節水タイプではありません。
1回流すだけで8リットル前後の水を消費するようです。
この8リットルという使用量が、とんでもなく贅沢であるということが身に染みて実感できました。

食器の洗浄ですが、チョッピリ工夫してみました。



チョロチョロと出てくる水を節約しながら使うのですが、タンクの水位はみるみる下がっていきます。

さて、今朝の復旧によって水洗トイレの問題はクリアーされました。
さらに、食器の洗浄も水道水で普通に洗ってしまって、最後のすすぎだけチョロチョロで仕上げればOKです。

今日も35Km先の、" 峠の岩清水 " まで水汲みに行きますが、もう、毎日行く必要は無さそうです。
そして今夜は久し振りに風呂にも入れそうです。

やれやれというところでしょうか....

熊本地震・2

2016年04月21日 | 熊本地震
熊本では、殆どの住民の生活が、" 非日常 " となっています。
家屋崩壊の恐怖が伝染病のように蔓延し、多くの人々が何でもないパチンコ屋の駐車場などに押し寄せて
車の中で一夜を過ごしています。
余震が続いていますので、その度に恐怖心がリアルに甦るのでしょう。
地震に慣れるということはなさそうです。

一方、私はと言えば、完全に地震に慣れてしまいました。
当初は揺れを感じるとフリーズしていたのですが、今では無視して現在進行形の作業を続けます。

今の私にとっては水不足だけが唯一の非日常です。
断水が復旧するめどが立っておりません。
仕方なく、クリニックから35Km離れた水源( 峠の岩清水 ) のお世話になっています。
地震由来の渋滞のせいで、往復2時間半かかるのですが、震災の翌日から一日も欠かさず水汲みに通っています。

風呂ですが、当初は八代が無事だったので、水汲みのついでに足を伸ばしてラブホテルを利用しました。
最近は、市内のラブホテルが再開したので便利になりました。
この歳でラブホに通い始めるとは想定外の外?でしたが、普通の温泉施設は満員で、順番待ちと時間制限がかかっています。
われながらグッドアイデアだと思っていますが、昔取った杵柄でしょうか?

クリニックの建物自体は、築20年で、新しい耐震基準を満たしているせいか全く無傷です。
ところが調剤薬局はだめでした。
古い4階建ての雑居ビルの1階にあるのですが、ビル自体に亀裂が多発しており、次の震度7には耐えられそうにもありません。
楽観的な私でも、さすがにそれを試す気にはなりません。
オーナーは急遽、新たな店舗を求めて奔走中です。

妹や慎ちゃんをはじめ、県外の親戚などから、心配しての電話をいただきました。
しかし、私の対応が、あまりにも平気すぎるためか、報道とのギャップに戸惑いを感じているようでした。

さて、1週間が経過しましたが、非日常からの復帰は叶いませんでした。
当初は20日までとされていた県内の休校が、5月9日までと延長されました。
学校に避難している人たちを追い出すわけにはいかないからです。

私にも現況を非日常と捉えるのでは無く、これが日常だと開き直るような覚悟が必要なのかもしれません。

という訳で、毎晩、峠の岩清水で作った美味しい水割りをがぶ飲みしています。

地震直後のクリニックの惨状をアップします。












熊本地震

2016年04月15日 | 熊本地震
昨夜9時半ごろ発生したのですが、自室でウィスキーを飲んでいました。

ドカンという縦揺れの後、ユッサユッサとした横揺れが長々と続きました。
2mほど後ずさって壁際に身を寄せる以外には何もできず、様々な物が倒れたり落下してくるのを見守るしかありませんでした。

私のスタンディングデスクは、ノーマルな机の下にコンクリートブロックを2段に重ね敷きにした不安定なものでした。
当然ですが、ただでは済みませんでした。
ブロックがはずれて、こちら側に転倒してきました。
しかし、チェアーに支えられた形になって45度で止まりました。
机上の様々な物体はすべて床に転落したのですが、パソコン本体だけは唯一チェアーに引っかかって、奇跡的に助かりました。
たった今、外れた配線を修復して、やっとネットに接続できました。

その後も余震が続いたのですが、次第に慣れてきて、" またか...." というノリでウィスキーを飲んでいました。
ところが40分後に、デカい揺れが停電を伴って襲ってきました。
明るくても対応できなっかたのですから、真っ暗になった瞬間に自分の無力さを悟りました。
ただただ、じっとして、やり過ごすしかなかったのです。
数分で停電は解消されたのですが、水割りのコップなどがひっくり返っていました。

それからも飲み続けたのですが、おかわりをするために台所を歩いていた時に、結構な揺れが来ました。
その時に、なんだか懐かしい感覚が甦りました。
昔、揺れる列車の通路を歩いた時のフワフワとした千鳥足です。

1時に就寝したのですが、余震で揺れる度に、" あ、列車が通ってる。 " とみなしてやり過ごしました。
そのうちに熟睡したようで、睡眠不足は有りませんでした。

翌朝、スタッフには例のごとく、人扱いされました。
" 先生は、台風でも飲んで寝る。地震でも飲んで寝る。幸せですよね! "