はるのしん

女、妻、鬼嫁、ママのつれづれ日記

失言

2008-02-29 13:09:55 | つぶやき
だいぶお腹が大きくなってきて、
“もしかして妊婦なの?”
と声をかけられることが多くなってきた。

冬はそうじゃなくてもコートなどで厚着になるので
なかなか聞く方も、太っただけなのか?着膨れか?
と声をかけるのも気を使うところだが、
さすがに、ここ最近の姿はそれだけでは済まされない
プックリ姿。

昨日の帰りも、年中のママに
“奥さん、妊婦だったのね?!”
と声をかけられ、とっても気さくで明るいママなので、
こちらもテンションが高いままに会話が弾んだ。

“え~もう7ヶ月なの?!分からなかったわ!”
“2人目は大きくなるのが早いですよね”
と同意を求める感じで話していたら、
“ごめん、こう見えて私、まだ1人しかいないのよ~”
“ごめんなさい、てっきり、上の子もいると思い込んじゃって・・・”
“いいのよ!やっぱり、間はあけずに、ぱっぱと産んじゃうほうが
 良いわよ!”

やっちゃった。。。
何気ない会話だけれど、もしかしたら、2人目が欲しいのに
なかなかできない状況なのかも。。。

私もそうだったけれど、今は不妊治療を受けている人は
沢山いる。

卵子が15ミリ以上で、内膜の厚さ、おりものの量、
卵子は24時間、精子は72時間の寿命、
などの条件の中で受精し、妊娠。
 
この医学的な条件が揃えば、当たり前に妊娠すると思ってしまう。
でも、どんなに条件が揃っても妊娠しなかったり、
妊娠しても育たなかったり、自分は健康だと思っていても、
薬を使っても条件が揃わないことさえ沢山ある。

その『当たり前』と思っていたことが、実現しないことほど
辛いものはない。

今は一般に思われている以上に、不妊の人は多いと思う。
そして、悩んで苦しんでいる人が多いと思う。

たまたま私は運良く、現在に至っているけれど、
たった1年程度のできないと思い悩む時間でも
最後は正常な精神状態が保てなくなるほど
苦しかったもんなぁ。

なのに、とっても軽率な会話をしてしまった。
反省。

先日、家田荘子さん不妊治療に取り組む女性達を
取材して書いたエッセイを読んだ。
子供が欲しいと思う強い思い、周囲からの何気ない言葉の
プレッシャー、治療によって妊娠の確率を上げているのに
できないもどかしさ。
執念にも似た強い気持ちで取り組むあまりに、
時には周囲の会話や子供の写真付き年賀状を
被害妄想にかられた思いで見てしまうことも。

分かる気がした。
たった1年、通院では半年しか経験しない私だって
世の中に当たり前にいる妊婦が、当たり前の存在に
見えなくなってしまうくらい、どツボにはまっていって
しまったから。

だからといって、自分が妊娠した今、敏感になりすぎて
妊婦であることをコソコソしたり、年賀状に写真を載せるのを
やめようとは思わない。
だって、妊婦がいたり、そうじゃない人がいたり、
男がいたり、女がいたり、今はどちらとも言えない人がいたり、
健常者がいたり、障害者がいたり。。。
そういう皆がいて、世の中はできているから。
だからこそ、いろいろな人の存在を認識して
決して自分だけだと誤解しないことを意識して
最低限の思いやりをお互いに持つことが大切だと思う。

そう思っていたのに、今回は軽率だった。
もっと自分の行動に責任を持たねば、と本当に反省。