ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

“Meet the Expert”を終えて

2014年07月06日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


今回の“Meet the Expert”開催に向けて
準備段階から大きな課題だったのが「集客」でした。

学会でのセッションと聞くだけで
一般の人には、ちょっと敷居が高い気がします。
また、1時間のセッションで果たしてどれだけの
質問に答えてもらえるのかという思いもあるでしょう。

患者会ホームページやFacebookで案内を出すと
立て続けに申し込みがありましたが、
30人程度までいくと足踏み状態となり、なかなか増えず・・・。
でも質問は多くの方から出されました。
今回、共催で患者会と共に準備してきた特定非営利活動法人JASMINの岸さん、
何から何まで教えてくれ未熟な私たちを導いてくれましたが
「では、次なる手でいきましょう。」と、
大手の新聞社3社に、募集の記事を載せてくれるよう依頼してくれました。
しかしながら、一般的には「メラノーマ」という病気の知名度は高くなく、
「メラノーマのセッション」参加募集の記事は、結局どこでも載せてもらえず・・・。

そんな中での『小野薬品の新薬ニボルマブ 世界初承認へ!』のNHKニュースに加え
患者会の代表インタビューがテレビで放映されたこともあって、
申し込みは、日に日に増えていきました。
また、岸さんのご尽力のおかげで、開催数日前ではありましたが、
読売新聞夕刊に募集の記事も載せていただくことができました。
新聞の威力は大きいもので、数日間でたくさんの申し込みがありました。

とはいえ、集客には「天候」も影響します。
何と言っても梅雨時です。
前日は雨、当日の朝も雨が降っていたので
「果たして申し込んだ人の何割が来てくれるだろうか。」と心配に。
でも昼過ぎには雨もほとんど止んでくれホッとしました。

最終的には、なんと80名近くの皆さんが参加してくれました。
申し込みしながらも来れなかった方もいましたが
当日参加してくださった方も多く
会場の後ろから、たくさんの参加者の後ろ姿を見ていたら
嬉しくて胸がいっぱいになりました。

1時間という限られた時間の中で
質問は発症原因や予防、皮膚の移植や症状、再発の見分け方、治療方法、
具体的な症例への対応方法、新薬についてなど多岐に渡っていましたが
座長である大原國章先生が、事前に頂いていたひとつひとつの質問に答えながら
竹之内辰也先生、古川洋志先生にも投げかけてそれぞれの先生方が答える、
さらに、会場に向けて「この質問に関してもっと聞きたいことはありませんか。」と確認し
質問があれば、それに答えるという形で進められました。

注目の新薬については、今後承認が期待される新薬も含め
竹之内先生が、スライドを使ってわかりやすく説明してくれました。
ちょうど前日に新薬が承認されたことで
今後の治療が今までとは大きく変わることへの期待や疑問、
また、副作用への不安などの質問が会場から出されました。

大原先生は、そんな熱いやりとりを絶妙にまとめあげ
事前に参加者から頂いていた質問には、ほとんど答えていただいた上に
会場から出た多くの質問にも答えていただき
最後には、患者会代表から挨拶の時間もいただき、2時半には終了しました。

どの質問にも真摯に誠実に受け答えしてくれた3人の先生方を見ていて
「きっと、先生方の患者さんと先生はいい信頼関係を築いているのだろうなあ。」と思いました。
質問の中にはとても重篤な状況にある方の不安や、疑問もありましたが、
竹之内先生が、お話の中で
「不安な時、わからない時はいつでも会いにきてくださいと患者さんに伝えています。」
と、おっしゃったのが印象的でした。
やはり、いつも思いますが
治療に一番大事なものは、患者と医師との「信頼感」だとつくづく思いました。

今回、このような機会を患者会にために設けてくださった、
第30回日本皮膚悪性腫瘍学術大会会長の山崎直也先生、
Expertとして質問に答えてくださった大原國章先生、竹之内辰也先生、古川洋志先生、
何もわからない私たちを導いてくださった特定非営利活動法人JASMINの岸さん、
大変お世話になりました。ありがとうございました。
そして、参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

これからは患者会の正会員、賛助会員を増やしていくために
本格的に全国の病院等にも周知していかなければなりません。
新薬が承認されたこともあってメディアには引っ張りだされましたが
周りに振り回されないよう、地道にやっていきたいものです。

現在、9月に向けて患者会としてイベントを準備しています。
まだ詳細が決まっていませんが、決まり次第お知らせしますね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿