5月11日はGW明けだったせいか
がんセンターはものすごく混んでいました。
オプジーボの治療も13回目となり
副作用らしき症状は全くみられていません。
転移した腫瘍はそのほとんどがかなり小さくなっているのですが
肝臓のS4にあるただ一つだけなぜか小さくなっていないのが
前回のCT検査からずっと心配でした。
さて結果です。
前回2月27日に4cm弱だった肝臓のS4にある転移は
なんと5.6cmまで大きくなっていました。
他の転移はどれも小さくなっているのに
これだけが大きくなり続けているということは
この部分の転移についてはオプジーボが効きにくいということでしょうか。
このままオプジーボ治療のみで次回のCT検査まで待っても
小さくなっているだろうとは考えにくくなってきました。
T先生とじっくり話し合って今後どうするか決めたかったところですが
この日、T先生は外来患者+新規の患者さんの超過密スケジュールだったので
改めて5月21日に面談することになりました。
そしてその面談では
T先生はたっぷり時間をかけ治療の選択肢について話してくれました。
現時点で、肝臓S4の5.6cmの腫瘍の対処方法として考えられる方法は以下の通りです。
1. オプジーボ治療をこのまま続行し、Yervoy(イピリムマブ)が使えるようになった時点(夏以降?)で切り替え、数回治療する。その後効果をみながら再度オプジーボに切り替える。
2. 外科手術で腫瘍を切除する。
3. ラジオ波焼灼療法で腫瘍細胞を死滅させる。
4. 肝動脈化学塞栓術(TACE)で腫瘍細胞を壊死させる。
オプジーボとYervoy(イピリムマブ)の併用が一番効果が期待できそうなのですが
日本で併用が認められるのはまだまだ先のことになりそうなので
無い物ねだりしても仕方ありません。
Yervoy(イピリムマブ)とオプジーボを比較すると
オプジーボの方が圧倒的に副作用もなく、奏功率も圧倒的に高いので
同じ免疫療法とはいえYervoy切り替えて果たして効くのかなと思ってしまいます。
どちらにしても今の時点ではまだ使えないのでただ待つのは賢明ではなさそうです。
単純に考えると外科手術で腫瘍を切除してしまえば一番いいのではと思ってしまいますが
手術には出血も伴い、播種によりさらにがん細胞が他の臓器に転移することが懸念されるというのが先生の見解です。
そもそもメラノーマは転移しやすい、転移のスピードが早いので切ってもすぐに肝臓の他の部分に出現したり・・・と考えると
最善の方法ではないかもしれません。
でもアメリカの名医、Jedd D. Wolchok医師がこの方法を推していたこともあって
夫としては可能性はあるのではないかと考えていました。
ラジオ波焼灼療法で死滅させる方法はすでに6cm近い腫瘍には不向きであることや
外科手術と同様、出血を伴うので勧められないというのがT先生の見解です。
こうなると残るは肝動脈化学塞栓術(TACE)で腫瘍細胞を壊死させるという方法です。
この方法は足の付け根の動脈からカテーテルを挿入し、
肝臓内の腫瘍に栄養を供給する細い動脈までカテーテルを進めます。
そこで抗癌剤などを入れ、動脈の血流を遮断し、腫瘍細胞を壊死させる方法です。
夫はかねてより化学療法には消極的で、できれば受けたくないと思っていました。
免疫療法という選択肢のなかった頃ならいざ知らず
効果的な免疫療法と、副作用が強く奏功率が今ひとつの化学療法を同時進行で行うのはどうなのか・・・と思ってしまうからです。
しかしこの方法は全身への化学療法ではなく腫瘍部位だけにカテーテルで抗がん剤をいれるものなので
奏功率が30%程度とはいえやってみる価値はありそうです。
がんセンターはTACEは数多くこなしているようですし
カテーテル術に伴うリスクも最小限だろうと考えられます。
オプジーボ治療中にTACEを行った場合のデータはまだないとのことで
その効果のほどはわかりませんが何らかの効果があるのではないかなと思います。
次回オプジーボ治療は6月1日ですが、たぶん中旬前にはTACEをするために入院することになりそうです。
10日程度の入院とのことで仕事も休まなければならないので
夫にとってはせっかく4月に復帰したのに残念なことですが
こればかりは仕方ありません。
6月は私自身も仕事がとても忙しい時期ですが
二人三脚で乗り切っていかないとです。
最近特に思うことですが・・・
ひとつひとつ乗り越えて
1歩進んで2歩下がっても
また1歩進めればそれでよし。
今ある時間を大切に
楽しく、仲良く
明るく、前向きに
過ごしていきたいものです。