ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

2/27 CT検査の結果/オプジーボ治療10回目

2015年03月01日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


2月26日にアメリカから帰国した夫は、
風邪で微熱がありとても本調子とは言い難く
CTの検査はまだしもオプジーボの治療ができるのか心配でしたが
T先生は、「従来の抗がん剤治療だったら治療は延期したでしょうが
オプジーボは免疫力を高めるものですし大丈夫でしょう!」と。

まずは血液検査。
結果は多少数値の高い項目はあれど
特に問題なし。

次はCT検査。
結果はオプジーボ治療が終わってから・・・。
前回の調子で転移が小さくなっていることを祈るばかりです。

オプジーボ治療は今回で10回目となりました。
3週間おきに治療し
4回目、7回目、10回目にCT検査を行います。
効き目がでてくるまでに少し時間がかかるようで
効き始めると持続するとのことですが
夫の場合、2回目の検査で一つを除き確実な縮小が見られました。

オプジーボも含めて新薬は非常に高額です。
健康保険と高額療養費制度のおかげで自己負担は少なく、とてもありがたいことですが、
保険者の負担は莫大なもので申し訳ないという気持ちも大いにあります。
一方では、30年近く保険料を払ってきて大きな病気もなかったのだから・・・とも思いますけれど。

政府は「2016年をめどに、効果に比べ過大な費用がかかる薬や医療機器は公的保険適用しない。」と
適用基準を厳しくすることになりそうだとのこともあって
「ほんとに効いてもらわにゃ!」とつくづく思います。

さて、CT検査の結果です。

以下は所見です。
 多発肺転移はいずれも縮小傾向にある。
 胸水貯蓄なし。
 縦隔及び肺門部のリンパ節腫大は認めない。

 肝転移はS4病変以外は縮小維持している。
 胆道系及び膵に異常なし。
 副腎腫大なく、尿路系の拡張も認めない。
 下部消化管に粗大な腫瘤性病変は認めない。
 腸管通過障害の所見も認めない。

 左前頭葉の転移性病変は前回と著変なし。
 新たな転移の出現もなし。
との結果で
診断は
 「脳転移、肺転移、肝転移は縮小維持」
と肝臓の一つを除けば喜ばしい結果でした。

肝臓の転移は3.6cmほどで決して小さいとは言えません。
今後のオプジーボ治療で縮小してくれることを祈るばかりです。
T先生は「今後イピリムマブも出てくるし、肝動脈化学塞栓術という手もありますからね。」と。

転移したメラノーマに対しては
未だ根治治療はありません。
先のことは考えられませんが
これからずっと闘っていくことになるのだろうなと思います。
「検査が終わるたびに新しい自分に生まれ変わるようだ。」と夫は言いますが
そうやって不安や危機を乗り越えながら自分を育てているんだなあ・・・と。

4月から仕事復帰すると決めた夫ですが
半年間の空白を経て
さらにひどくなった右脚運びによる通勤への不安
職場での自分の立ち位置や
病状の変化への不安など
いろいろ苛つくこともあるだろうし
しっかりサポートしてあげないとね・・・。

それから明日、2日は娘の卒業式。
昨年の戴帽式に続いて
夫婦で揃って出席できるのが
私にとっては何より嬉しいです。

次は3月6日、国際医療センターで脳のMRIがあります。
多分大丈夫だと思うけれど
何があっても乗り切っていかなくちゃと思います。