ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

2/16 肝切除術施行

2016年02月22日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


夫の肝転移は結局オプジーボでは一向に小さくならず
これ以上放っておくと手遅れになるのではないかと危惧される大きさになってきました。

がんセンターのT先生、埼玉医科大学国際医療センター病院長のK先生、I先生と話し合いを重ねた結果
国際医療センターで切除することになりました。

K先生との面談の中で、先生はCTを見ながら
「腫瘍の多くの部分は肝臓の中ではなく外に押し出されています。
肝臓の下部の腫瘍部分から大きなナスがぶら下がっている感じですね。
できるだけ早く切除しないと破裂する恐れもあるし
そこからさらに転移が進む可能性があります。」
と説明してくれ、初めて知った腫瘍の状態に驚きました。

昨年テースを施行した時は、転移は肝臓の中にあったのだから
その後肝臓の下部を押し出すように転移が進んだということなのでしょうか?

とにかく早急に手術することに決めました。
夫はどんなことも恐れず弱音を吐かない人ですが
今回の手術はさすがに不安が大きかったようです。
でもこうなったらやるしかありません。

2月15日午後から入院、
そして翌日は朝8時半から手術が始まりました。
おおよそ3時間程度と聞いていたのですが
12時になっても1時になっても終わらず
さすがに心配で不安が募りました。

手術が終了したのは2時過ぎ。
「手術は無事に終了しましたよ。」と言いながら
オペ室から出てきたK先生の持つ膿盆には
大きなグレープフルーツを潰したような赤い塊・・・。
なんとそれが腫瘍でした。

切り取った肝臓の部分は本当に少しだけであとは胆嚢、胆管、十二指腸の上にどっかりと乗っかって
ピッタリとくっついていたようです。
先生は「胆管と胆嚢にピッタリ張り付いていてそれをゆっくり剥がしていくのに大変な時間がかかりました。
剥がしていく過程で胆管の2カ所に穴が開き、そこにステントを挿入し胆汁が漏れるのを防ぎました。
胆嚢は全摘しました。胆嚢はなくても生活していくのに大きな不都合はありません。
十二指腸も、膵臓も全く無傷でした。
皮膚から直接肝臓内の胆管(胆汁が流れている管)にチューブを挿入し、
体外に胆汁を流すためにドレーンを3カ所に留置しました。
流出した胆汁は、バッグ内にためておきます。
腫瘍は破裂することもなく、きれいにとれました。
検査に出して分析してもらうことになります。」

長時間のオペで
腫瘍をしっかり摘出してくれた先生他スタッフに
本当に心から感謝しました。

ICUの夫はまだ意識は少しぼーっとしながらも
話もできジョークも飛ばすいつもの夫でした。
今回の手術で腫瘍を摘出したからといって
新たな転移がないとは限りません。
まだドレーンも留置されており今後の生活は
いろいろ心配なことがあります。

でもとにかく無事に終わってよかったです。
パパ、お疲れ様!
K先生、I先生ありがとうございました。